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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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日曜の重賞回顧~まさかの逃げ切り、やっぱりの追い込み

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阪神11R
◎8.バーバラ
○12.ストレイトガール
▲7.ハクサンムーン
△2.リトルゲルダ
×16.ウリウリ
ハクサンムーンの坂路の動きは圧巻だったし、今は番手でも我慢できるようになってもいるが、しかしルチャドルアスールが譲らないと言っているので並んで競りになったときがどうか。ストレイトガールは最近は少し体型に伸びが出てきて、1400mベストにシフトしてきているように見える。ウリウリはCBC賞では道悪の巧さでインをすくったが、開幕週の良馬場で◎が打てるほど1200mのスピードに信が置ける馬ではないだろう。バーバラは北九州記念ではスタートで安目を売ったが、直線は大外から目立つ伸び。母父がディキシーランドバンドなのでディープ牝駒にしてはパワー体質で、北九州記念やバーデンバーデンCで例年好走するように夏場が合うタイプ。フミノイマージンやアクシオンなどディキシーランドバンドを母父に持つ馬にはパワー体質の夏馬が多い。ユタカだからスタートさえ決まれば中団からインを捌くようなチャレンジでくるはずで、ここは捌けるほうに賭けてみたい。もう一つ付け加えると、ディキシーランドバンドはハイペリオン血脈が強い(4×5・5・6)ので、この血を引く馬は概ね晩成でもある。

中山11R 京成杯AH
◎16.ショウナンアチーヴ
○6.グランシルク
▲7.アルビアーノ
△12.フラアンジェリコ
△15.シャイニープリンス
×1.アルマディヴァン
×9.レッドアリオン
注5.ブレイズアトレイル
注10.ダローネガ
土曜の中山芝はクインズミラーグロやサダムリスペクトなど外からの差し追い込みが決まっていた。これは2年前の9月中山の開幕週、オータムハンデがエクセラントカーヴとダノンシャークで決まったときに酷似する馬場バイアスといえる。ショウナンアチーヴは父ショウナンカンプとと母母バブルウイングスがノーザンダンサークロスをはじめとする父母相似配合で、一方で母父サンデーサイレンスのところだけはノーザンダンサーが入らないという配合形が良いとほめてきた。ただし斬れ味のある走法ではないので、東京や外回りでは狙いにくい馬でもある。バクシンオーにサンデーとナスキロが入る配合のアウトラインはグランプリボスと似ていて、だからスプリンターというよりはマイラーというべきで、そしてグラボスよりもパワー体質なので重賞勝ちがあるこの中山マイルがベストコースだろう。しかも外差しがきく馬場バイアスとなれば、柴田善臣の流れに任せたような外差しで届く可能性は少なからずあるのではないかということで、ここから手広く流してみる。

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セントウルは坂路の動きが抜群でデキは最高と思われたハクサンムーンのハナを、逃げ宣言のルチャドルアスールが果たして叩けるのかどうかというのが大方の見立てで、あの素晴らしい追い切りでしかも例年好走するセントウルSで1人気にならなかったのは、やっぱりそこを危惧する人が多かったからでしょう

ところがところが、フタを開けたらアクティブミノルが34.0-33.8の後傾ラップで逃げ切りとは、ハッキリ言ってこの展開は全く読めませんでした(^ ^;)

ハクサンムーンはこの楽なペースなのに直線アッサリ後退とは食い足りない内容で、ちょっと上がりの競馬になりすぎて鋭さ負けしてしまったようにも見えます

高松宮もオーシャンもタフな馬場を番手で我慢して踏ん張っていたんですが、今はあれぐらい消耗ラップになったほうがしぶとさが活きるのかもしれません

ウリウリはベストは1400mだとずっと書いてきて、CBCでは道悪の巧さでポッカリ開いた最内をすくって抜け出してしまい、だから1200mの高速決着で外々を回らされると同じようにはいかないんじゃないかとみていましたが、岩田はスタートしてすぐ最後方まで下げて最内に潜り込んでいたのは圧巻、あれを1人気でやれるのは脱帽で、ふつうに出して外回してたらたぶんストレイトガールのほうが先着していたでしょう

バーバラは母父Dixieland Bandのパワー体質の夏馬で、北九州でもビッグアーサーの相手にとったんですが出遅れて大外ブン回しで惜しくもない4着、今日はユタカがパーフェクトに乗ってくれたので文句はないです

ストレイトガールは若いころより少し体型にが伸びが出て少し加速もゆったりしてきて、もうチャキチャキのスプリンターではなく1400mベストにシフトしてきているように見え、ヴィクトリアマイルは1400馬の格で差し切った勝利に見えました

となると1200mのここは、無理には出していくようなことはしない戸崎だと、中団で外々を回らされることが予想されたのでやはり◎が打ちづらかったのですが、そのわりには最後まで脚は見せたといえるし、やっぱりもう1200mではうなりながら追走というわけにはいかないのかなあ…というあたりまで想定どおりやったかな

アクティブミノルの配合については下記エントリ「もうナスキロは要らない」で書いたのでそちらを参照していただきたいですが、Secretariat≒Sir Gaylord3×4にSeattle Slewからもナスキロ血脈が重ねられたスタチューオブリバティは、母がナスキロ的な血についてアウトな配合のほうが成功しやすい

アクティブミノル自身はTom Fool≒Spring Run5×5・7で、キクノストームフミノファルコンもTom Foolのクロスを持っており、ナスキロ的なクロスは継続累進せずTom Fool的なクロスに逃げるのがスタチューの成功パターンといえるかも

オータムHは58.7-34.6ですからHペースというほどではないですがまずまず流れ、秋の中山開幕週のエアレーション馬場は少しソフトなので、ペースが流れると差し追い込みが決まりやすいというのは、エクセラントカーヴとダノンシャークで決まった一昨年と似たような状況

だからショウナンアチーヴからフラアンジェリコもグランシルクもシャイニープリンスも引いてズボズボを引っかけにいったんですが、善臣もいつもどおりの善臣らしい乗り方で、それでちゃんと展開はハマってたので仕方ない

フラアンジェリコは春に同じ中山マイルのダービー卿で◎にしたので、そのときボツ予想で書いた根拠をそのまま転載します

「(前略)ペースはわりと流れるという読みならば◎フラアンジェリコが間に合うんじゃないかと。オレハマッテルゼやエガオヲミセテやエノクの下で、母カーリーエンジェルはBold Ruler系の機動力を伝える名繁殖牝馬、一方でノーザンテーストにガーサントにTulyarですからPretty Polly=Mirandaの薄い継続クロスにもなっていて、そこにWordenやDonatelloを引くネオユニを配したのは兄姉に劣らない好配合といってよく(「ネオユニヴァースのPretty Pollyをなめたらアカン」参照)、血統的にも高速決着は辛いところがあるので、馬場が渋って上がりがかかる流れならば狙いは立ちます」

けっきょくダービー卿は良馬場のままで1分32秒台の高速決着となり出番なしでしたが、今回は開幕数エアレーション馬場で1.33.3、適度に時計がかかって前崩れの展開になりしかも中山の追い込みが巧い田辺、終わってみれば条件が揃っての激走で、そこでもうひと押しできなかった望田がアンポンタンでした…

エキストラエンドはBold Ruler的な軽い機動力が武器で例年インベタの京都金杯をイン差しで好走していて、だからここは外差しズボズボと読めば脚質的にはイメージが合わないかなあ…と軽視したんですが、内々をBold Ruler的に立ち回らせた隼人が巧く乗った

ヤングマンパワーは松岡が先行宣言をしていたので5秒で即消しでしたが(^ ^;)、けっきょく行けなかったのが功を奏して外からしぶとく詰めてきました

グランシルクはステイゴールド×Roberto系でケイアイチョウサンみたいな差し方をするので、東京ではいい脚が長続きしないところがありますが、中山に替わってアルビアーノとの着差は詰まるだろうという読みはできたし、古馬重賞級相手でも通用するところは見せました

アルビアーノは先行馬総崩れのなか横綱相撲でそこまで粘っていて、やっぱり単純なスピード能力ではここでも一番というところは見せたし、スローの府中牝馬とかクイーンSなら平気で逃げ切ってしまって不思議ない馬やと思いますよ

「レッドアリオンはゲートは特に速いほうではないし、長いバックストレッチで二の脚をきかせて先行するのが好走パターンで、中山マイルだとこれまで先行できてないのが気になる」と「重賞の見どころ」で書いたんですが、今日は行けずに周りを囲まれる最悪のパターンで、こうなるとAureole魂逆噴射は致し方ない

土日の重賞回顧~もうナスキロは要らない
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/7e0daa93a32bc49ac4a86ce6be84ce49


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