フサイチコンコルドはSadler's Wellsの主要血脈、Northern Dancer、Hail to Reason、HyperionとFair Trial、Big Hurry=Bimelechをクロスした配合で、たしかにサドラーの重厚さもONになっていて、東京の長い直線で長く脚を使ってダンスインザダークを競り落としてダービーを勝ちましたが、種牡馬としてはバランスオブゲームやオースミハルカのような機動力や器用さを武器とするタイプを出しました
フサイチコンコルドの半妹グレースアドマイヤは父がトニービンで、府中牝馬Sでメジロドーベルの2着に追い込んできたように血統どおりのズブく持続力ある中距離馬でしたが、息子のリンカーンやヴィクトリーは内回りのG1を機動力抜群のレースで好走したのはご存じのとおり
そしてフサイチコンコルドの半弟で父がネオユニヴァースに替ったアンライバルドが、岩田を背にスプリングS→皐月賞を豪快な捲りで連勝したのもまだ記憶に新しいところ
このように、バレークイーンは直仔の代においてはサドラーの重厚さを伝えることが多いのですが、孫や曾孫の代ではForliとPetingoを通じる「HyperionとFair Trial、特にLady Jurorの前向きな小脚がONになりやすいと考えられる…ということは何度も書いてきました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a006412/
┌Hyperion
┌○
│└△┌Colorado(Phalaris×Chaucer)
│ └Riot
Forli└Lady Juror
│ ┌Fairway(Phalaris×Chaucer)
│ ┌Fair Trial
│┌○└Lady Juror
└△
┌Fair Trial
┌○
Petingo
└△
└△┌The Recorder
└△└Lady Juror
種牡馬リンカーンもこのLady Juror的な小脚を伝えていて、以下は「パーフェクト種牡馬辞典2012-2013」からの抜粋
「ヴィクトリーもそうだが、グレースアドマイヤの産駒は小脚がきくので東京より中山向きで、リンカーンも日経賞を快勝し有馬記念も毎年好走した。産駒も父譲りの機動力を感じさせるレースぶりで芝ダとも東京より中山の成績が断然良く、デルマドゥルガーは中山だと水を得た魚のように活き活きと捲るし、アドマイヤネアルコはローカル長丁場では好位抜け出しで実に手堅い。サドラーズウェルズを引くだけに洋芝や芝道悪は巧そうだ」
リンカーン産駒はここまで芝で23勝をあげていますが、うち17勝が内回り小回りでのもので、特に函館芝では[3.3.3.13]、単回値332、複回値157で、先週もマスイデア、オマワリサン、アドマイヤネアルコが活躍
この洋芝適性の高さは主にサドラー譲りで、サドラーの母父Bold ReasonはNever Bendの半弟ですから、またもや「函館洋芝とNever Bend」的ネタへ…
ちなみにマイネルラヴ産駒はこの函館開催の芝で[1.3.1.4]、1200mに限れば??????です
追記
このエントリを書き上げたまさにその直後に、リンカーンの急死を知りました、合掌…
種牡馬リンカーンが死亡
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=65519
先週の雑感・阪神&函館編〜例年通りの洋芝でラトロパワー台頭
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f0d40cc920adde346eda1ae2fa76b892
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函館芝でリンカーン産駒が走るのは
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