■『2020~22年種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』で栗山求が推奨したキラーアビリティ(牡2歳)が火曜中山11RのホープフルS(G1・芝2000m)を勝ちました。
○キラーアビリティ(牡・母キラーグレイシス)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2019105155/
キャロットクラブで募集価格1億円。母キラーグレイシスは2歳時にハリウッドスターレットS(米G1・AW8.5f)を制覇。3歳時に芝9ハロンの米G2で3着という成績もある。これまでに産んだ3頭はすべて勝ち上がっており、繁殖牝馬としての能力は上々。母の2代父アラジはNoverreの4分の3兄で、母方にNoverreを持つディープインパクト産駒にはデゼル(阪神牝馬S)とオヌール(3戦2勝)の姉妹がいる。芝向きの中距離タイプだろう。(栗山)
■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2018)』で望田潤と栗山求がダブル推奨し、『望田潤のPOG好配合馬リスト(2019)』で望田潤が推奨したヴェルテックス(牡4歳)が木曜名古屋11Rの名古屋グランプリ(JpnG2・ダ2500m)を勝ちました。
★シルクホースクラブ
父ジャスタウェイ
母シーイズトウショウ(サクラバクシンオー)
牡 募集価格:4000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2017105356/
トウショウピスト(函館2歳S-3着/父ヨハネスブルグ)の半弟。母シーイズトウショウはセントウルS(G2)などスプリント重賞を5勝したほか、桜花賞(G1)2着、高松宮記念(G1)3着などの成績があります。名前が示すとおり、もともとトウショウ牧場に繋養されていたのですが、同牧場の解散にともないノーザンファームへ移りました。本馬を産んだとき17歳。しかし、メジロ牧場がノーザンファーム傘下となって成績が急上昇したように、新しい管理方法によって産駒成績が向上する可能性は十分考えられます。父ジャスタウェイは新種牡馬で、7月終了時点で4頭が勝ち上がる好調ぶり。その母シビルが異系色の強いアメリカ血統で構成されているので、比較的どんな血統とも和合性が高く、母方の良さを活かせるタイプでしょう。母はサクラバクシンオーの代表産駒の一頭で、2代母ジェーントウショウはダンディルート、ソシアルバターフライ、チャイナロック≒テューダーペリオッドなどの凝縮を抱えた興味深い配合構成。異系色の強いジャスタウェイならばこうしたアクの強い血を活かせるのではないでしょうか。芝向きのマイラー。(栗山)
(7/31追記)
Northern Dancer≒Icecapadeのクロスを重ねつつ、母母ジェーントウショウのところにダンディルート3×2を1/4異系的に取り込んだ好配合です。わりとHyperion的な体質で緩さはないですが、いかにも晩成かつジリ脚のハーツクライ牡駒という印象ではありますね。それだけに母父にサクラバクシンオーが入って先行できそうなのは好感で、5歳アル共でついに覚醒するはず。(望田)
ヴェルテックス(牡・父ジャスタウェイ・母シーイズトウショウ)
トウショウピストの半弟で、母シーイズトウショウは重賞4勝。Northern Dancer≒Icecapadeのクロスを重ねつつ、母母のところにダンディルート3×2を1/4異系的に取り込んだ好配合だ。ジャスタ産駒というよりはハーツ産駒というべき長手の体型で持続力で走りそうな中距離馬。それだけに母父にバクシンオーのスピードが入って先行できそうなのがいい。ちなみにジャスタウェイ×バクシンオーは1頭出走例があり[2-1-0-0]のカリボール。(望田)
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レース回顧を兼ねてキラーアビリティの配合解説をここでやります
母キラーグレイシスはハリウッドスターレットS(米G1・AW8.5F)勝ち馬で、その父CongareeはハリウッドゴールドC(米G1・ダ10F)とシガーマイルH(米G1・ダ8F)とカーターH(米G1・ダ7F)の勝ち馬。母が北米G1勝ちのディープ産駒なので比較的完成の早いタイプではあるんでしょうが、Congareeの父アラジはBCジュヴェナイルなど欧米の2歳G1を勝ちまくった馬で、Wild Risk3×4をもつBlushing Groom産駒
キラーアビリティはこのWild Riskの継続クロスなので少しカッとなりやすい気性なのか、萩Sでは13秒台にスローダウンしたところで行きたがって先に動く形になり、ダノンスコーピオンの格好の目標になってしまいましたが、ゴールすぎて差し返しているように負けて強しの内容ではあったんですよね
だからここは武史といえども、後ろのほうでそっと乗ってくるんじゃないかと私は思ってたんですが、涼しい顔で3番手とって折り合いピタリで、悠然と抜け出して完勝には有馬につづいて恐れ入りましたとしか言いようがないです
キャロットで1億で募集された高馬ですが、こういう馬が横山武史と斉藤崇史に回ってくるようになったんやなあ…と、時代の流れを感じた今年のホープフルSでした
ちなみにキラーグレイスの1歳は父ジャスタウェイの牡、セレクトセールで見ましたがこれもなかなかいい馬でしたよ
ジャスタウェイといえば、ヴェルテックスは未勝利戦で2着の山を築くも勝ちきれず、園田で連勝してJRAに出戻ると、そこからは期待どおり着実に成長をとげ、まあ私ももともと5歳アル共説ではあったんですが、ついに重賞を勝ってくれました
母シーイズトウショウは今新冠橋本牧場にいますが、来年の種付相手の有力候補にジャスタウェイも浮上してきたようです(・∀・)
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12/23~28の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報(ホープフルSプチ回顧)
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