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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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第72回皐月賞回顧〜躊躇なきロングスパート

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中山11R 皐月賞
◎9.ワールドエース
○18.グランデッツァ
▲6.ディープブリランテ
△2.アダムスピーク
×7.ベールドインパクト
◎は父よりもハイペリオン的な体質走法で、父ほどダイナミックな動きはできないがズレやブレがなく安定感抜群のフォームで走る。ゲートさえ出れば馬群を縫って抜け出すような芸当もできそうだし、道悪残りでタフな馬場になるのも歓迎で、ここを勝ちきればオルフェーヴルに続く三冠もみえてくる。○は斬れも粘りも機動力も兼備した優等生配合で何でもできる馬だが、母のマイラーっぽさも出ていてベストは1800mか。2000mなら良のスローがベターではないか。雨上がりの中山芝はインから乾く。大跳びでこの枠だと外々を回すしかないゴールドシップの評価を落とし、荒れ馬場や道悪を苦にせず内々を俊敏器用に立ち回れるパワーと機動力、これを兼ね備えた▲△×を相手にとりたい。

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土曜が雨で不良→日曜は快晴で稍重まで乾くというのは、3月の中山開催に照らし合わすとインベタ馬場になるパターンだったのですが、毎週道悪競馬が続いて乾いてもインは荒れて走りにくい馬場なっていたようで、それは8Rルリニガナや9Rポールアックスが馬場の真ん中あたりを選んで逃げていたのをみても明らかでした

「ここまで馬場バイアスがハッキリすると先行勢も真ん中より外を回るから、差し馬はその更に外を回らされる可能性もあり一概に外差し有利とは言い切れず、むしろ馬場のいいギリギリのところをすくってくる馬が一発あるのではないか」「1,2番人気は安全策で外を回すだろうから、その内から叩き出す機動力のある馬は…となるとやっぱり岩田かピンナか…」というようなやりとりをメタボ博士としてました

コース取りを考慮すれば◎ワールドエースは今日も実質上がり1位で、この馬はスローのきさらぎ賞を楽勝できるぐらいの斬れ味はあるのですが、一糸乱れぬ同じフォーム同じストライドで同じピッチで機械のようにずっと走りつづけることができるのが最大の長所であり、それがHyperionの最大の長所なのだということはこれからも言い続けたいです

二言目には父と比べて云々…とか、オルフェーヴルと比べて云々…というコメントが陣営から出てくるのは高い期待の表れなのでしょうが、ワールドエースはディープインパクトともオルフェーヴルとも違うオリジナルな強さ、Hyperion的な強さを受け継いだ馬だと私は思ってるし、今日もいろんな負荷がかかったレースだったにもかかわらず4角からゴールまで同じフォームで同じ脚で黙々と走り続けていて、それこそがこの馬の最大の魅力じゃないかということをこれからも言い続けたいです

「今年のクラシックロードは牡牝とも、オールラウンドな強さや幅広い対応力や不屈の闘志を兼ね備えた馬、ようするにオルフェーヴルやアパパネやブエナビスタのような馬がトップクラスにほとんど見当たらず、好走パターンにハマったときとハマらなかったときの落差がわりと大きい馬ばかりで、だからあまり目先の結果にはとらわれすぎずに、アンライバルド・ロジユニヴァース・スリーロールスの年とかレジネッタ・トールポピー・ブラックエンブレムの年とか、あんなふうになる可能性も十分あるんだろうなあ…ぐらいで構えておいたほうがいいと思うし、前にも書きましたがこういう年は『良い負け方』をすることも一つポイントかもしれない」

弥生賞が終わったあとにこう書いたのですが、新馬−特別を好位差しで連勝、札幌2歳を後方一気で2着、ラジオNIKKEIでは向正面で一気に押し上げて4角では一旦置かれ気味になりながらも直線はいつものごとくグイグイ伸びて2着、共同通信杯では好位付けでディープブリランテを射程圏に置きながら4角から追って追って差し切り、そして皐月賞では3角手前からのイン捲りロングスパート

どうみても東京や外回り向きのストライドでありスピードの乗りなのに、共同通信杯以外は小回り内回りばかりを使われてきてしかもいろんな競馬を試されてきて、「良い負け方」だけでなく「良い勝ち方」もしてきたのは、より多くの経験値を積んできたのは、一番しんどい思いをしてきたのはゴールドシップだったのかと

皐月賞は中山でやりますから東京より中山向きの機動力型先行捲り脚質の馬が勝ちやすいレースなのは当然で、東京向きのストライドで走る馬、スペシャルウィークやタニノギムレットやジャングルポケットやナリタトップロードやコスモバルクなどは、中山より東京向きだからこそ届かなかったといえます

しかし同じようにストライドで走るタイプにもかかわらず、長く脚を使える長所を活かしたロングスパートで皐月を勝ちきったのが、メイショウサムソンでありテイエムオペラオーでありサニーブライアンでした(ちなみにサムソンもサニーブライアンもPrincely Gift的な前駆が伸びるストライド)

良い勝ち方と負け方を重ねてきた経験値と、荒れ馬場のインに突っ込めるパワー、そしてゼロスの逃げにより長く脚を使える長所が活きる持続戦になったこと、この三つがまず勝因としてあげられるでしょう

そして共同通信杯の追い切り後に「長く脚を使える馬だから、その持ち味を活かせば…」とコメントしていたように、そのときからすでにこの馬の長所を理解していた内田博は、3角手前からロングスパートを仕掛けることに何の躊躇いもありませんでした

福永祐一は「出し抜けを食らった、力負けではない」的なコメントをしていたようですが、瞬時には加速できないけれど持続力抜群のストライドで走るゴールドシップが中山2000mのG1を勝つためには、出し抜けでも奇襲でもなくあそこから動くのが正攻法なのだ…ということを内田博は敢然と主張し、迷わず実行したのです

岩田が「地方出身の騎手にしかできない乗り方」と言っていたのも何だか深く、馬にも人にも脱帽の皐月賞でした

前傾姿勢で掻き込んで走る▲ディープブリランテは荒れ馬場の中山はベスト条件で、馬の後ろに入れることができて前半もう少し折り合っていればバキューンと弾けたかもしれないですが、血統通り“俊敏前向き短めザッツザプレンティ”という馬です

○グランデッツァは1800mベストで距離適性的にはキャプテントゥーレと同じぐらいというか、キャプテンが勝ったときのような良のスローならマイラー寄りのスピードと加速力がモノを言ったかもですが、今日の馬場とペースでは最後苦しかったですね〜

「サラブレ」4月号では「皐月賞で少し伸びあぐみ、NHKマイルCで巻き返すパターンとみた」と書いたんですが、この後はどういうローテになるんでしょうか


血統クリニック〜皐月賞

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競馬総合チャンネルでは「血統クリニック」と題して、毎週のメインレース(2歳3歳戦中心) の出走予定馬の血統解説をしています(木曜更新)
皐月賞はこんな感じです

◆持続力は父を凌ぐ
 ワールドエースの母は欧G1を3勝したManduroの半妹で独オークス3着。母系にはドイツとハイインロー的なスタミナ血脈が代々凝縮されていて、その配合通りにディープをHyperion的持続型にしたような体質脚質に出だ。父ほど華麗なアクションではないが、安定感抜群のフォームで長く走り続けることができるのが素晴らしく、こと持続力に関していえば父より上だろう。若葉Sや若駒Sをみても内回りの4角でそんなにモタつくタイプではないし、多少早仕掛けでも持続力でねじ伏せてしまうぐらいの頭で乗れば、ここもやっぱりモノが違ったという結果になるはず。

◆タキオン×G1マイラー
 グランデッツァはマルセリーナの3/4弟で母は仏マイルG1勝ち馬。母からナスキロ的な柔らかさを受け、自身はアグネスレディー≒Welsh Flameのニアリークロス3×4にTom Foolの継続クロスだから、斬れと粘りと機動力とを兼ね備えていて何でもできる優等生という感じ。ベストは1800mだろうが、完調でなかったラジオNIKKEI賞でもあの僅差だし、タキオン×マイラー牝馬の配合はキャプテントゥーレやダイワスカーレットと同じ。

◆Halo3×4の機動力で
 アダムスピークの母はデルマーオークス(米G1・芝9F)勝ち馬で、ディープ×SingspielでHalo3×4だから同じラジオNIKKEI杯勝ちのヴィクトワールピサやダノンバラードのような内回り向きの機動力がある。サドラーの重厚さも出た伸びのある体型で距離はもっと延びてもいいが、脚質的には東京より中山で大きく狙いたい馬だ。

 ゴールドシップはステイゴールド×メジロマックイーンだからドリームジャーニー=オルフェーヴルやフェイトフルウォーと同じ配合だが、こちらはPrincely Gift5×5も持つのでコスモバルクのようなしなやかさがあり、ストライドを伸ばして持続力ある斬れ方をする。長い直線で追えば追うほど伸びるが、内回りのコーナーで加速できるほうではないのでバルクのイメージからしても中山より東京で大きく狙いたい。

 ディープブリランテはおなじみのバブルカンパニー牝系だから先行粘りの脚質に出たのは順当だが、前傾姿勢で近親のザッツザプレンティのように掻き込んで走るので、加速力は凄いが良馬場の斬れ味は平凡だ。スプリングSでも4角で加速しながら抜け出すときには勝ち馬を置き去りにしたほどで、折り合ってあの脚が使えれば望みはある。道悪はプラス。

 コスモオオゾラは強力な相似配合の母の影響が強く、ロージズインメイ産駒というよりはコマンダー産駒の中距離馬というイメージ。2000mは3戦3勝だが、パンパンの良だと鋭さで少し見劣る感は否めない。

 ベールドインパクトはコイウタの3/4弟。母系のTom Rolfe的なパワー小脚も出た走りなので中山内回りは合っているが、相手は一気に強化された。道悪は歓迎。

 トリップはトゥザヴィクトリーの近親で、Hyperion色濃い母系にクロフネという成功パターンだが、似た配合のホエールキャプチャと比較すると爆発的な脚に欠ける面はある。

 シルバーウエイブはジャングルポケット×フレンチデピュティでパワーと粘りの血統だから、良の時計勝負はやはり課題。

先週の雑感は休みます

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今日はこれから競馬総合チャンネルの「血統クリニック」を一本書き上げ、それから「血統屋」のPOG企画「種牡馬別好配合馬 ディープインパクト編」もあらかた仕上げてしまわないとならないので、土日のレースはだいたい見直したんですがあれこれまとめて書き上げる時間と気力が湧いてこないです…すいませんm(_ _)m

ま〜昨日遊んじゃったので追いつめられてしまったわけですが(^ ^;)、競馬のことをまったく考えない日というのが、そうですね〜年に何日あるかですけど、たまにはそういう息抜きも欲しいんですよね〜

ディープのLyphardクロスにおいて暗躍する「Northern Dancer+Fair Trial+Never Bend」

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Lyphardのクロスを持つディープインパクト産駒で重賞を勝ったのは、ドナウブルー=ジェンティルドンナとトーセンラー(スピルバーグ)とディープブリランテ(ハブルバブル)の4頭

それぞれ全きょうだいもなかなかの能力をみせていることから検証に値する配合といえるのですが、実はこの3組は全体の配合パターンも似たところがあり、ドナブリーニの父Bertoliniとラヴアンドバブルズの父Loup Sauvageとプリンセスオリビアの母父Sadler's Wellsは、いずれも「Northern Dancer,Fair Trial,Never Bend≒Bold Reason」という血脈構成なのです

Never Bend≒Bold Reason兄弟の母父DjeddahはフランスのTourbillon系の血を引いており、Lyphardの母母BarraはTourbillonの父Ksarの孫娘ですから、つまり「Northern Dancer,Court Martial(Fair Trial×Gainsborough),Ksar」のLyphardに対して同じような血脈構成の血を重ねることで、せっかくLyphardをクロスするのならばLyphardらしさをONにする方向で周辺も固めておくのがベターなのだろう…というのがこの3組6頭のサンプルから導き出した仮説

日曜の阪神では血統屋POGで◎評価のヴァンセンヌ(Burghclere≒Aureole3×6)がピカピカの素質馬という勝ちっぷりで、3歳牡の一番星ワールドエースをみてもBurghclereのニアリークロスは今年も積極的に狙っていくべしと思っとるわけですが、Lyphardのクロスを狙う場合は上記のような点に留意しておくべきか…とも

今年のPOG、ディープ産駒の狙い方は?
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e812ff1efe923ffaca516a3be0de8a0c

土曜のボツ予想〜開幕週ですが差し追い込みを…

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さっき京都ダ1400mでビッグビート(NETKEIBAのPOG特集の推奨馬)が勝ってましたが、ダイワメジャー産駒のスカーレットブーケ≒Storm Catのニアリークロスは6頭出走で4頭勝ち上がり、そのなかにカレンブラックヒルとメジャーアスリートが含まれるということで、単調でダートとマイル向きに傾くが開花は早い…という予想通りの傾向は出ており、POGの即戦力という発想ならアリではないかと

そして福島ではアグネスウイッシュの全弟アグネスマチェアがいきなり差し切り勝ちで、さすがバクシンオー黄金配合(・∀・)

新緑は◎カポーティスター
母はサクラローレルの姪でボルキロラトロのクロスで、ハーツクライをSeattle Slew的に胴長にしたような馬で、直線の長い2400mはピッタリ
△ショウナンタケルと△マイネルテンクウがスタミナ勝負に持ち込めるかとなるとテン乗りだけに微妙で、スローなら相手もゼンノロブロイにナスキロを入れてHaloをクロスした○レッドフォルツァで決まりかと

メトロポリタンは東京の中距離でこれぐらいのメンツなら○タッチミーノットが決めたいところですが、馬券的にそそられるのが◎スノークラッシャー
ディクタス≒サンシー2×3をノーザンテーストとDahliaのHyperionが支えるという重々しい相似配合で、Wild Risk的なナタの斬れは実績通り東京向き
後ろからいくので少頭数はありがたく、またスタミナ型らしく叩き良化型でもあり、12頭立て以内では???????(東京に限れば????)、叩き3走目は?????(東京に限れば????)、3着でも十分美味しい前売りオッズです(^ ^;)

ムーニーバレーは▲ニューダイナスティは母がRoberto×Danzigで脚捌きがグラスワンダー的なので先行捲り脚質だし(サンライズトゥルーもグランプリブラッドもRoberto的機動力で走る)、△ナリタポセイドンは和田なら先行という期待はありますが、ダークシャドウよりラトロ硬い体質とFair Trial粘な脚質でこれも本質は阪神内>京都外
となると母系にミスプロとボルキロが入る○ジェームズバローズが“軟弱ダノンバラード”という配合でディープ産駒で京都外スロー適性をとるならこれかなあ…と
◎トーセンギャラリーは母がSadler's Wells×Vaguely Nobleでフジキセキの斬れに重石をつけすぎたかという配合で脚長で重厚なストライド、前走は道悪よりも外回りがよかったという斬れ方で、ズブくてみんなが止まったところをスタミナオンリーで追い込んだという感じでもなく、高速馬場でも外2400mでこの相手ならば通用するとみました

シドニーは前走も◎でしたが不利で競馬にならなかった◎レッドシェリフを再度
母母がブレイヴェストローマンのパワーを増幅していてそこにStorm Catですから母もRoman≒Chop ChopとSun Againのパワー加速で、ハーツクライ産駒でも母の米パワーで捲る脚質ですから内2000mベスト、前走と同じことを書きますが昨秋アドマイヤラクティと阪神内2000mで叩き合ったレースがベストパフォ

オーストラリアは逃げ馬が揃ったので◎サウンドバリアーでいってみますか
Chief's Crown≒Lady's Secret3×2にSeattle Slewが絡むボルキロ的斬れは明らかに阪神内より京都外でこそで、1600mに実績がないといってもG1や超スローなど別に敗因はあるし、斑鳩の脚はマイルでも発揮できるとみたいですね〜
ピンナも内回りよりは外回りのほうが買いやすい乗り役ではあります(^ ^;)

土曜のレース回顧〜大敗にもメゲずに、今度こそ逃げましょう

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福島11R 福島牝馬S
◎13.クリアンサス
○2.コスモネモシン
▲3.オールザットジャズ
△1.ラブフール
×7.アニメイトバイオ
注14.マイネイサベル
ニホンピロウイナーは母父に入るとナスキロ柔さとハイインロー的粘りを伝えるので、ニホンピロレガーロやエアガッツやエフティマイアなど、快速マイラーというよりはちょっとダラッとした脚質の中距離馬が出やすい。短距離女王フラワーパークも母としては、フィレンツェや先週デビュー戦を飾ったヴァンセンヌなど柔らかな中距離馬を出している。◎の父は豪リーディングサイアーのリダウツチョイスだが、サーゲイロードのクロスの影響でデインヒルを柔らかくしたような体型と走りをするし、スピードの乗りをみてもスプリンターには見えないと書いてきた。母系にオリオールの血を引くせいかハナを切れないとモロい性格だが、逃げたときは4戦3勝でマーガレットSも春菜賞も直線後続を突き放す完勝で、この距離延長で先手がとれるようなら一変があるかも。

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穴予想というのはハマらないと…という部分があるから穴なわけで、ハマらないとカスリもしないなんてのは当然覚悟の上なのですが、にしても3場のメインレースの◎がビリ、ビリ、12着というのは…さすがにヘコむやん(^ ^;)

◎クリアンサスは出ムチまで入れてハナを主張したんですが、トゥニーポートが譲ってくれなかった時点で終戦…
でもあれだけ行かせても行けないというのは、やっぱり柔らかくて加速に時間がかかるからで、母ちゃんのようなスプリンターじゃないからだと私は思うんですよね〜
というわけでこれにメゲずに次も1600mか1800mを使って、今度こそAureole魂を呼び起こす逃げを打ってほしいなあ…と
○コスモネモシンはHaloクロス馬らしく小回り1800mで機動力を発揮する馬で(実際小回り内回り1800mではイン伸び馬場の外を回らされた前走以外凡走なし)、それだけにこの内枠と機動力を活かした乗り方がもう少しできなかったか…という2着

ピンナは外回りならまだ買いやすいんじゃないかと書いたんですが、◎サウンドバリアーは開幕週の京都高速馬場としては考えられる最悪の乗り方でした(^ ^;)
ま〜ユタカでももってかれ気味になるような癖のある馬を、テン乗りで御せるような繊細さはないよなあこの人は…と反省
そういやトーセンレーヴには一度跨ってたはず…と成績を見直してみたら、あ〜そうだそうだリーチザクラウンが狂ったように逃げたアイルランドTかと、それでついでに気づいたんですが、この馬デビューからずっとガイジンしか乗ってないんですね(^ ^;)

日曜のボツ予想〜パワーアップしたテンエイエスプリ

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マイラーズCはえらい穴人気になっててガッカリ感はありますが◎コスモセンサー
Mill Reef≒Rivermanの柔らかさとFlower Bowl≒Aureoleの粘りで走るマイラーで、実績は中山ですが本来は広いコース向き、東京や外回りで甘いイメージがあるのは止まっているのではなく斬れ負けしているので、渋ってちょっと上がりがかかる決着で同厩△シルポートの番手から流れ込む形なら、外差しがきかない馬場だけにチャンスではないかと

橘は△オコレマルーナは1400mはちょっと忙しい感があるので、◎ガンジス○トウケイヘイロー▲ファインチョイスの三択
開幕週でイン番手が取れて、ネオユニ×Silver Deputyですから渋った馬場OK、いうより京都外のパンパンで斬れ負けするよりは渋ったほうがベターのガンジスから入りやすいです
母がNorthern Dancerとミスプロのクロスで自身はHalo≒Sir Ivor≒Bold Commander≒タミーズターン3×5・6・6、このようにHalo的スピードをニアリークロスするのはVピサやロジユニで成功しており、それがPOGで推奨した理由でもありますが、母系の奥にLyphardとVaguely Nobleが入ってちゃんと前受け脚質に出ているのも好感
1400mで折り合えば▲ファインチョイスが一番弾けそうなんですが、引っかかるのでポジションとりにいけないですからねえ…

府中Sは2400mは長いと言い続けてきた◎ダコールが2000mに出てきたので、田辺が丁寧にロスなくイン差しを決めそう
母父Unbridledはダノンバラードと同じですが、母母がCaroにPrincequilloですからこちらのほうが東京向きの斬れはあります
△ステラロッサもオープン通用の実力馬ですがハーツクライなのでどちらかといえば持続戦向きのイメージはあるし、京都牝馬で狙った△メルヴェイルドールも東京向きの斬れはあるんですがスローで外を回らされると…というシーンが目に浮かんでくるし、レインボーダリアは血統通りのパワー捲りなので、広いコース向きで鉄砲きく○スマートシルエットの番手抜け出しが相手
そしてWild Risk的ストライドは本来東京向きの▲ヤマニンエルブの叩き一変逃げ切りも大いにありそうで、ここは◎▲→◎○▲→という買い方でいってみたいなと

福島芝は外伸びというか中伸びぐらいの馬場になりつつあり、福島中央は行く馬も揃ったのでテンエイエスプリの差しに◎
3歳時に中山芝1200mの桜草で◎にして際どい4着で悶絶したのでよく覚えてるんですが(^ ^;)、この馬は芝もOKのパワースプリンターですよ
あれから2年経って馬体重は50キロ近く増え、今はもっと力馬タイプになっているかもですが、前走の走りはスプリンターとして凄みを増したという見方も可能

浄土平は△スマートリバティーは母父のナスキロ柔さで走るので本質は外回り向きで、外伸び馬場になっているので消しは無理ですが頭まではどうかなあと
◎リルバイリルの前走は開幕週で出遅れて外々を回るロスが大、母父MachiavellianですからヴィクトワールピサやランフォルセやヴィルシーナのようなHalo的機動力はある馬で、普通に出れば押っつけながらもダラッと捲れそう
半兄マイネルスケルツィも機動力型のマイラーで中山マイルは??????でした
○オマワリサンはリンカーンにRobertoで中山でデルマドゥルガーのように捲って3着、揉まれ弱いので外枠の少頭数も願ったり叶ったりで、この◎○から△リアルフリーダムあたりをせこく引っかけようかと…

先週の雑感・東京編〜ハーツクライ+ナスキロの追い込み炸裂

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昨晩はすすきのの「炭火鳥焼 蔵鵡 本邸」にて
串とおでんは何でも美味いですが、なかでも合鴨の串が絶品(・∀・)







トマトのおでんなんて初めて食いましたが、これはちょい微妙…(^ ^;)

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土曜5Rを勝ったダノンジェラートの母ペンカナプリンセスはフレッドダーリンS(英G3・芝7F)に勝ち愛1000ギニー2着の活躍馬
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106332/
ディープインパクトとの組み合わせは
Alzao≒Shareef Dancer3×4
Burghclere≒Stufida≒Kris≒Aureole3×4・4・8
を中心に、Halo≒Sir Ivor的無駄なさとSir Gaylord的柔さとハイインロー的粘りを継続クロスした優等生配合で、中山でも追い込める俊敏さはありますが柔らかな斬れは東京ベターで、なかなか走る馬ですね〜
現2歳に全妹がいますが、血統屋のPOG企画「2012〜13 種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト」(現在編集作業中)でも取り上げています

6Rを逃げ切ったステアトゥヘヴンは胴長のダンス産駒で東京の中距離が合っていますが、母父MachiavellianでHalo3×4ですから脚質的にはフワッと流れ込むタイプ

新緑は超スローを◎カポーティスターが一頭だけ違う脚で抜け出し圧勝でした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009106155/
母がSeattle SlewにRivermanとボールドラッドとThe Axeを合わせてボルキロラトロ(Bold RulerとPrincequilloとLa Troienne)を増幅していて、その配合のイメージどおりにハーツクライをSeattle Slew的胴長体型でナスキロ的柔ストにしたような馬で、いかにも東京2400mがピッタリという斬れ方
競馬ブック誌をみると田辺確保で青葉賞に登録していて連闘の腹づもりもあるようですが、出てくればいい競馬になるでしょう

日曜6Rはボコっと出て後方から、1400mでスムーズに折り合ったエネアドが格が違いますという勝ち方
でも折り合いがもう少し楽につくようになれば、やっぱり1800mぐらいが一番合っているとは思います
ブリスアウトも走る馬ですが、体型やスピードの乗りからしても1400mは忙しそう

石和はジリ脚揃いの面々でスローになってルルーシュが順当勝ち
母ダンスーズデトワールは他にオメガホームランやステージプレゼンスを産んでおり、Sir GaylordクロスのHighest Honor牝馬ですからレーヴドスカーのようにナスキロ柔い斬れを確実に伝える繁殖牝馬ですね〜
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102912/
この馬も中山よりは東京向きのストライドで走るのですが、とはいえ母系にLyphardとハイインローが入るゼンノロブロイ産駒ですから、ペルーサ同様やっぱり前受けでこその馬だと私は思います
こないだのように差す競馬だと取りこぼしもあるかなとみて、馬券はサンライズマルスの逃げ切りを頭に買ってたんですが(^ ^;)、母がHeight of FashionとShoemakerを通じるHyperion,Donatello,Court Martial,Aloeのクロスで、逃げたときは??着とAureole魂をみせる馬
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008102632/
そこにジャングルポケットですからハイインロー的な底力と粘りで塗り固めた配合で、これは先々が楽しみな素材です

府中Sは◎ダコール→○スマートシルエット→△メルヴェイユドールが美味しいところだったんですが、しかし△ステラロッサがあんなにズバッと斬れるとは驚きで、ハーツクライらしく古馬になってもう一皮むけたという認識でいいでしょう
ちなみに4歳のハーツクライ産駒は芝2000m以上で[9.9.0.19]、単回値136、複回値116でベタ買いしてもプラス

フローラの◎フラゴリーネは上がりの競馬をジワジワ差してはいましたが、パドックで馬をみると402キロの牝馬やなあ…という感じで、重賞で勝ち負けするにはまだ迫力不足という印象は否めずでしたね…
△アイスフォーリスは「ステイゴールド×ダート向きのパワー型牝馬」という成功パターンの配合ですが、にしても母系の力馬っぽさがわりとオンになっていてパワーとピッチで加速するのでどちらかというと東京よりは中山向きで、東京なら今日のようなスローがベターでしょう
○ミッドサマーフェアは母母ストームソング(エクリプス賞最優秀2歳牝)がStorm Bird≒The Minstrel2×3、母ストロベリーフェアがMr.Prospector2×4、Northern Dancer4・4×5、そして自身はGraustark4・5×6にBramalea≒Gold Digger4×4・6(Nashua≒Nantallah5×5・7・7)
ブライアンズタイムとKingmamboのスタミナとパワーを増幅した配合で、しかしミスプロ的柔さもONになっているのでコチコチの力馬ではない…というあたりがチョウカイキャロルを思い起こさせる馬です
君子蘭賞も瞬発力というよりはパワーとスタミナで追い込んでいる感じで、オークスではそういう持ち味が活きる展開ペースになるか、そういう持ち味が活きるレース運びができるかどうかがカギじゃないですか
▲セコンドピアットはハーツクライにCozzeneとフレンチ斬れが入って柔緩慢なストライドで走る馬で、東京の中距離は条件的にはベストなのですが、まだ馬を怖がるところがあるので開幕週の多頭数では◎までは打ちにくく、今日も直線バラけてから取り憑かれたように伸びてました(^ ^;)


先週の雑感・京都編〜ダイワメジャーとアドムーンのPOG即戦力配合

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ブリーズアップセール中継、30番ぐらいから仕事しながらみてましたが、目についたのはこの2頭ですかね〜
フジキセキ×エヴァソーマッチ…サンデー×ミスプロで3代母がLa Troienne5×5、うまくいけばアカンサス
ザール×クイーンズバンダム…Best in Show3×5、The Minstrel≒Fanfreluche4×3、ダ1400mの即戦力

土曜5RはNETKEIBAの「オススメ10頭」で推奨したイントゥザブルーが休み明けを快勝(・∀・)
ローレルゲレイロやリキサンマックスの全弟で、キングヘイローにCaerleonやマルゼンスキーやボールドラッドをもってきてナスキロラトロを継続クロスした「黄金配合」で、「キングヘイロー×モガミポイント牝系」は昆厩舎のドル箱配合でもあります
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009105347/
ゲレイロより少し伸びある体型でナスキロ柔い動きでおそらく平坦1400mがベスト、藤田が開幕週のイン番手をとれば負けられません

ここで注目したいのは2着ハナズルナピエナで、ここまで?????ともう初勝利は目前のところにいるアドマイヤムーン産駒
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102988/
母はRoberto×Danzig×Tom Rolfe×Nashuaですからしなやかなアドマイヤムーンにパワーを補える繁殖牝馬といえるのですが、フォーティナイナーのパワーではなくミスプロ×サンデーの柔らかさのほうを伝えがちなアドマイヤムーンにおいて、フォーティナイナーの凄いパワーの源であるTom Rolfeの血を増幅することは、アドマイヤムーンからピリッとしたマイラーを出すには有効な方法の一つではないか…と

┌Ribot
Tom Rolfe
│┌Roman
└△

 ┌Ribot
┌○
Kelley's Day
│ ┌Roman
│┌○
└△

たとえばブライアンズタイムの母Kelley's DayはGraustark(父Ribot)×Hasty Road(父Roman)ですからTom Rolfeとニアリーな構成ですが、母系にブライアンズタイムを引くアドマイヤムーン産駒は中央に4頭が出走してセイクリットレーヴ、キネオピューマ、トミーバローズの3頭が勝ち上がっています
またレオアクティブの母母父プリンスオブバーズも父Storm Birdの母母父がChop Chop(Romanと同じくSir Gallahad×Buchan×Commando)で母父Key to the MintがRibot系ですから、ここがTom Rolfe的パワーと脈絡しています
というわけでPOGでアドマイヤムーン産駒を狙うのならば、ミスプロをクロスしてスノードンやアルキメデスみたいな柔らか1800m型を狙うのもいいけれど(その場合はLa Troienne的パワーも補強するのが有効)、パワー型牝馬との配合でTom Rolfeを増幅して中山マイルでも俊敏に動けるマイラーを狙ってみる手もアリではないか…と

ムーニーバレーは行った行ったの決着を▲ニューダイナスティが逃げ切り
母がRoberto×Danzigでグラスワンダー的な脚捌きで走るので京都外良では斬れ負けしそうなタイプではあるのですが、上がりがかかったのがよくパワーと持続力で押し切りました
母系に入るBold Ladの母母Fair AlyciaがAlycidon×Fair Trialですから、Burghclere≒Fair Alycia3×7(+Flower Bowl)がハイインロー的スタミナをONにしており、これぐらいの長めの距離が合いますね

日曜8Rは休み明けで馬体に成長がうかがえたクリサンセマム(エタンデールの全兄)から入ってみたものの、2着も3着も拾えまへん…
この馬のように母系にサドラーが入るディープ産駒にはトーセンラー=スピルバーグやアダムスピークやパララサルーなどがおり

〜1400m[0.1.0.8]
1600m[4.1.0.12]
1800m[5.2.7.19]
2000m[6.4.3.22]
2200m[1.1.1.5]
2400m〜[2.0.2.3]

と距離適性は長めに出がちで、それはウインドインハーヘアとSadler's Wellsの血脈構成が似ているからだろう…ということは以前にも書きました

橘は◎ガンジスから高めの△メジャーアスリートを引っかけたまでは正解で、そこはメタボ博士彼女(ウインズのあの界隈では誰もが知る和田狂)も大絶叫でしたが(^ ^;)、インベタ馬場前提の予想で外枠ニシノスタイルの差しは買いにくいよなあ…と
あとからリプレイをみると、なんと小牧はラチ沿いを追い込んでました…

日曜のボツ予想でも書きましたが、ダイワメジャー×Storm Catはスカーレットブーケ≒Storm Catのニアリークロス(Northern Dancer,Crimson Satan,Chop Chopなどが共通)になるので一本気で完成が早くダートも上手なパワー型マイラーに出やすく、中央には6頭が出走してカレンブラックヒル、メジャーアスリート、ドリームリーグ、ビッグビートの4頭が勝ち上がっており、ダイワメジャーでPOGの即戦力を…という人は一考すべき配合パターンでしょう

マイラーズCは西園厩舎の行った行ったかと思われたところを△ダノンシャークが最内を追い込んで、ま〜インベタ開幕週らしい結果ではありました
毎日王冠では超スローに落としすぎて瞬発力負けし△シルポートを降ろされてしまった小牧ですが、今日はペースを緩めずに持ち味を出しきった逃げ
そして緩みのないラップで適度に上がりがかかる外マイル戦というのは◎コスモセンサーにとってもベスト条件で、これは納得の3着
欲をいえば、Aureole魂に火をつけるにはやっぱりハナ切るほうがベターかなあ…と(芝1600mでハナを切ったときは????)

昆厩舎のドル箱「キングヘイロー×モガミポイント牝系」の黄金配合
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/bbd12e3a77040b730d8e4fc963d8c3a6

ウインバリアシオンの“約束された斬れ”

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ウインバリアシオンについては「ハーツクライにStorm BirdやDamascusなど米パワースピードを入れてクロスがLyphard≒Dancing Count4×4だから、追い込んで味があるタイプではなく前受けすべきだろう」と書いてきたのですが、脚長でスタミナ自慢のハーツクライ産駒としてもちょっと異質の斬れを誇る馬で、それはPromised Land5×6の斬れもONになっているからではないかと訂正したいですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008103206/

Promised Landの母Mahmoudessは、MahmoudにTetratemaが入ってThe Tetrarch4×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a000e20/

サンデーサイレンスがHaloの軽いスピードを斬れに転化することができたのは、母母Mountain Flowerに凝縮されたハイインロー血脈と、母父母MahmoudessのThe Tetrarch4×4によるものと考えられます

ちなみにウインバリアシオンのように父系がサンデーで母系にWise Exchangeを引きPromised Landをクロスする配合を検索してみると、先週オーストラリアTを勝ってオープン入りを果たしたブレイブファイトが引っかかりました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2005103157/

この馬は母父がStorm Catですから全体の配合形も似ていて、母父Storm Catの先行馬ながら東京や外回りなど直線長いコースばかり使われてきたのは、Promised Land的斬れもONになってはいるのでしょう

ウインバリアシオンもアンカツさんが乗って後方一気に転じてから本格化したように、脚を小出しに使うようなレースよりは斬れに頼った競馬のほうが合っているのかもしれないなあ…と

日経賞ではいかにも試し斬りみたいな乗り方をしていたユタカが、ここでどう乗ってくるのかは興味深いところではあります

◎はラグビーボールでしたが…(^ ^;)

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1986年の年度代表馬ダイナガリバーが死亡
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=63719

私が最初に馬券を買ったダービーは、ダイナガリバーの勝った第53回でした
それ以来26回ダービーを買いつづけていることになります

「週刊競馬通信」に血統表をみるためのガイドとして載せていた「血統表の見方」は栗山さんが書いたものですが、そこにはノーザンテーストとダイナガリバーとイナリワンの血統表が載っていて、「Hyperion4・5×4で先行抜け出して踏ん張るダイナガリバー」「Nasrullah4・5×4で斬れ味でズバッと差すイナリワン」みたいな対比で書いてありました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1983104089/

増沢騎手の短い手綱での先行が似合う馬で、私が初めて馬券を買った日本ダービーの勝ち馬は、私がみた日本ダービー馬のなかでも最もHyperion的な脚質でもありました。合掌…

しかしノーザンテーストもハイセイコーもメジロチェイサーもですが、Hyperionの血が濃い馬って長寿が多い気がします(シンザンはHyperionはないけどGainsborough4×4か)

ボルキロクロスの柔ストライドで、青葉賞親仔制覇を狙う

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青葉賞に出てくるサトノギャラントとミルドリームはともにシンボリクリスエス×サンデーの組み合わせで、しかもどちらも母系にボルキロ(Bold RulerとPrincequillo)血脈のChieftainとMillicentが入るのでSeattle Slewとの間でボルキロのクロスにもなり、シンボリクリスエス×サンデーならばこのように母母のところにボルキロやナスキロを入れて相似配合的にするのが成功しやすい…ということは下記エントリでも書きました

┌Bold Ruler
Chieftain
└△┌Princequillo
 └△

 ┌Bold Ruler
┌○
Millicent
│┌Princequillo
└△

シンボリクリスエスとサイレントハピネス=スティンガー姉妹との配合が(大物は出ないまでも)大外しはしないのは、そういう理由があるのです

3歳のシンボリクリスエス×サンデーといえばフジマサエンペラー(Seattle Slew4×4)やサイレントサタデー(母は父Miswaki)も母母のところにナスキロを持っています

これらは父母のナスキロ柔さやサンデーの柔さがONになりやすいですから当然東京や外回りがベターで、サトノギャラントはベゴニア賞が、ミルドリームは梅花賞がベストパフォーマンス

サトノは母よりも父似の体型走法だし、ミルも血統通り“緩慢だが距離がもつセイクリッドバレー”という雰囲気の馬で、どちらも東京の中距離戦は待望の舞台

ちなみに土曜東京最終に出てくるシャイニンアーサーはミルドリームと7/8同血で、これもベストは東京1800〜2000mとみてます(中山だとコーナーで番手が上げられない)

そして前走をチェックしていて思ったのは、この柔らかなストライドで走るミルドリームを阪神内回りで(外伸び馬場で乗りやすい部分はあったにせよ)あまりストライドロスなく減速させることなく回ってきて3着にもってきたデムーロはさすがというしかなく、こういうのをみるとHaloクロスの機動力に加えて、デムーロ自身のコーナリングの巧さがあってのヴィクトワールピサ中山無双だったのだ…ということが実感できます

ミルドリームの斬れを京都外回りで最大限に引き出せるのはルメールでしょうが、阪神内2000mならばデムーロのほうが上手く乗るんじゃないですかね〜

先週の雑感(1)〜シンボリクリスエス×サンデー×ナスキロ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6be5cf49ab2966357ccc614d31742fde

土曜のボツ予想〜ノーザンテースト≒Far North4×4で皐月賞馬のように…

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東京最終は◎マイネルゴラッソ
ロージズインメイはHalo的な要素を小声でボソボソつぶやくだけで、あまり強く自己主張せず専ら相手牝馬の尻に敷かれる種牡馬で、この馬は母がリンデンリリーの全妹でこのしなやかなストライドで走っていて中山にも実績がありますが東京ベターのマイラー
○シャイニンアーサーもボルキロクロスのシンボリクリスエス産駒で東京向きですがもう1F欲しい感もあるので、大知が正攻法で押しきるとみました

京都7は○リバーハイランドが人気ですが、通算[2.10.3.21]となかなか勝ちきれないのはバブルガムフェローにNureyevという前受け粘着配合なのに差してばかりいるからで、そもそも1800mベストなのに短い距離を使うから前に行けないのであって、小倉1700〜1800mでメイショウカンパクやミキノバンジョーと勝ったり負けたりしていた栄光の2010年夏、あのとき君はまだ先行馬だった…
今回も陣営のコメントは相変わらず「終いの活きる流れなら」、ならば◎ハギノトラストで逃げて勝ったことのあるアンカツさんが抜け出してしまえば何とかなりそうな
3代母マラベルはVaguely Nobleと3/4同血でここからAureole魂を受け、ヘクターにディクタスとHyperionで重石をつけた配合で外回り向きのストライドで走るマイラー

ステイゴールドの黄金配合は「母父メジロマックイーン」か「母が力馬血統」かの二つしかなくて(^ ^;)、ナカヤマフェスタとシルクメビウスの母が力馬の典型ですが、ようするにサンデー×サッカーボーイ全妹でスタミナと底力と成長力と柔らかさに富むけれど薄手で力強さ頑健さに欠けるのが唯一の弱点で(重賞勝ち産駒の最高馬体重はゴールドシップの506キロ)、それをどう補うかというのが最大の命題で、オルフェーヴルきょうだいやゴールドシップの成功にしてもノーザンテーストとそのニアリークロス(≒The Minstrel)によってテースト的パワーを増しているという点は無視できず、ようするにPrincely Gift×ノーザンテーストのバクシンオーがLady Angela的頑健さをONにする配合で大物スプリンターを出すのと理屈は似ているのではないか…と
ナカヤマフェスタも母がNorthern DancerとHis Majestyのクロスですから、そこにテーストを合わせた配合…という見方もできるわけです
そしてテースト的パワーがONになりすぎるとドリームジャーニーのような小回り向きの機動力が突出することもあり、下鴨の◎ツルミプラチナムも母がブライアンズタイム×Woodmanというダート血統で、自身はノーザンテースト≒Far North4×4とゴールドシップ(ノーザンテースト≒The Minstrel4×4)と同じニアリークロス、全[3.4.3.8]で小回り内回り2000mに限ると[3.3.1.5]、内々を器用に捌いて抜け出した高千穂の勝ち方をみても、先行馬が揃っただけにこの枠なら同じようなイン捲りを狙えるのではないかと
やはり母父が力馬のエルハーブでFair Trial的捲りが速い▲サトノシュレン、グラスワンダーにTom Foolクロスをもってきて内回りの機動力も抜群な○シースナイプ、ここらを本線に流してみたいです

土曜のレース回顧〜オルフェーヴル配合に続いて、ナカヤマフェスタ配合も

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東京11R 青葉賞
◎13.カポーティスター
○5.サトノギャラント
▲15.ミルドリーム
△7.フェノーメノ
×3.アドマイヤブルー
注4.シルクキングリー
ウインバリアシオン(ストームバード)、キョウワジャンヌ(シーキングザゴールド)、ステラロッサ(ストームキャット)など、ハーツクライは母父に米スピードを入れた配合が成功しやすく、ここにもスタミナが入るとギュスターヴクライのようなステイヤーになってしまうほどだ。◎もサクラローレルの近親で母母父はギュスターヴの母父でもあるファビラスダンサーだから、母父がスピードのカポーティでバランス的にはちょうどよく、ここがシアトルスルーだと少しズブすぎて、青葉賞といえども3着になりそうな血統だ。父をシアトルスルー的に胴長体型にしたようなストライド走法で、開幕週のスローとはいえ、11秒を切るか切らないかのラップを3F続けて後続をちぎった脚には◎を打った筆者も驚かされた。楽勝でダメージがないとみての連闘踏みきりだろうし、単に東京2400mが合うというだけでなく、ダービーの主役の一頭に躍り出る可能性まで期待しての◎。
京都9R あやめ賞

◎1.トロピカルメジャー
○9.オレニホレルナヨ
△2.ドナメデューサ
×7.バウンダリーワン
×15.ビップヴィットリオ
注4.ヤマニンプチガトー
高速馬場の芝1200mで、マイラーのトーホウアマポーラや力馬のツヨシノブルームが信用に足るかというと疑問だ。◎はトロピカルメジャー。母父ピルサドスキーはJC馬だがその父ポリッシュプレシデントはファイングレインの母父でもあり、このダンジグ系のスプリント適性が出たようで、1200mなら好位からひと脚使える馬だ。イン伸び馬場の内枠をユタカが活かさないはずはなくここから入りたい。

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東京芝は陣馬でファタモルガーナの持続差しが届いたように額面通り良に近い稍重馬場で、青葉賞も1〜4着の母がデインヒル×Averof、Montjeu×High Estate、スピニングワールド×バンブーアトラス、Sadler's Wells×Blushing Groomというヨーロピアン決着でした
フェノーメノは母がデインヒル産駒でRibot4×4ですからナカヤマフェスタに似た配合で、時計一つかかる馬場もプラスでしたが、ナカヤマフェスタと同じ鞍上が巡ってきてのこの圧勝
オルフェーヴル的配合のゴールドシップに、ナカヤマフェスタ的配合のフェノーメノが挑戦状を叩きつける…というダービーに

京都芝は快時計連発で、外を回らされたら勝負にならんと下鴨は外枠の馬がこぞって先行したら全部残ってしまった…という馬場(^ ^;)
3Rではアルママーナ(血統屋「ディープインパクト好配合馬」○評価)が勝ち上がり、これで母系5代までにVaguely Nobleを持つディープインパクト産駒は、トーセンラー=スピルバーグ、ボレアス=マウントシャスタ、サンレガーロ=アルママーナ、ファタモルガーナ、エロイカ、レーザーインパクトと、中央出走9頭全てが勝ち上がっています
ファタモルガーナもキャロットの会報で配合をほめてきましたが、これも母系にVaguely Nobleが入ります
これは何度も書いているようにBurghclere≒Aureoleのニアリークロスになるのですが、今年の「ディープインパクト好配合馬」(近日発売予定)もBurghclereのニアリークロスを重視して選んでいますよ…と軽く前宣伝

皐月賞でも大威張りのBurghclereのニアリークロス
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/08464f0c05e105e5bf092343503ee31c

競馬道OnLine G1スペシャル予想〜天皇賞・春

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3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典2012-2013』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当された競馬道OnLine様のサイトにて、高松宮記念から栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想しております。今週の天皇賞・春は栗山求の担当。有力馬の血統分析と直前予想を行います。有力馬分析は無料公開、直前の予想は有料会員のみ閲覧できます。よろしければご覧くださいませ。
http://www.keibado.ne.jp/sp2012/

栗山ブログからのまるまるコピペですがよろしく…ということで(^ ^;)

春天のCMはライスシャワーが大本命のメジロマックイーンを競り落としたあれですか…JRAも煽る気満々?


日曜のボツ予想〜ラトロ硬いヒカルアマランサス

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スイートピーは◎サトノジュピター
母がNorthern Dancerとボルキロラトロをクロスする相似配合で、“ラトロ硬めなヒカルアマランサス”というイメージで、明らかに中山より東京向きの斬れ方
○ダイワズーム▲モエレマリーア☆セシリアを厚めに流したいです
△プレノタートは母系のマイラーっぽさが出た馬ですが1800mは守備範囲、それよりもしつこい粘着持続差しなので東京で鋭さ勝負になると少し劣勢かと

晩春はGone Westをナスキロ柔くした○ワイズリーが直線長い1400mベストですが、ここは◎ミスクリアモンの逃げ切り狙い
相似配合ですがTom Fool≒Spring RunやWild RiskやRambunctious≒Tudor MinstrelなどBlushing Groom血脈を増幅していてBlushing Groom的なマイラー体型に出ていて、バイアモンのAureole魂とWild Risk的激気性にまかせて1200mを逃げ切ってきましたが、血統も体型も走りもスプリンターというよりはマイラーで、最近は以前ほど一本気に行かなくなっているし、アンカツさんに乗り替わりになりましたが今なら1400mでちょっとペースダウンして逃げられそうな予感
▲マッキーコバルトも東京1400mで現級3着があり全弟ミスターマスタードも2月の東京1400mで逃げ粘って穴をあけており、この札幌1200m戦のような◎▲前残りが本線(^ ^;)

京都6は◎テーオーレジェンド
母父Easy GoerはサンデーのライバルでAlydarにBusinesslike≒Big Hurry3×3をもってきた力馬ですが、柔らかアドマイヤムーンにはそういう肌が合います
父譲りのしなやかな加速は京都外向きで、上がり12秒でタラタラ流れ込む○プレミアムブルーなら先行競り勝てるのではないか…と
☆ドラゴエネッティや△アドマイヤトライや△カロッサルも超速馬場は歓迎ではないでしょう

鷹ケ峰は中団のインでロスなく捌けば▲ダノンプログラマーの瞬発力が上位ですが出遅れたらたぶんアウト、◎グレナディーンは京都1400mはファンタジー?を含め内外合わせて???、父似の背中も胴も長い体型ですが母のパワー体質を受け継いでストライドは伸びず手先だけで走る馬で、小回り1200mは少し忙しいので1400mで少し息を入れて流れ込むのがベストで、スタートはいいしスッと行ける馬ですから大外枠でもロスは少なく立ち回れるのではないか…と
○ミヤジエムジェイも1400mで差しに回ったほうが味がありそう

天皇賞・春回顧〜残り1000mから、Hyperionを絞りきった

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京都11R 天皇賞・春
◎18.オルフェーヴル
○12.クレスコグランド
オルフェーヴルの自爆はありうるし、それに張るという思想や買い方を否定もしないが、G1は一番強いと思う馬に◎を打ちたい…というのが筆者のスタイルだ。
昨秋東京の新馬戦でミッドサマーフェアとオコレマルーナを差しきったサトノグロリアスは、その後骨折で休養に入ってしまったが、あのジャガーメイルのような重厚なストライドをみると、このサトルチェンジの牝系は牡のほうがスタミナがオンになりやすいのかもしれない。
クレスコグランドは母がマンハッタンカフェの全妹そこにタニノギムレットを配してリボー系の血を継続クロスし、燃費のいい走りからもロベルト系ステイヤーの雰囲気がある馬だと書いてきた。ここで叩き一変とはいかないかもしれないが、オルフェーヴルを買うなら相手は絞なければならないから、この馬のステイヤーとしての可能性に一票投じてみる。

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「この時期の京都芝はいつも高速になるんやけど、にしても春天デーの馬場としては過去最速やないか?」
「ディープインパクトが勝ったときも速かったど、あのレコード更新もあるかもですねえ…」

という話をメタボ博士としていたんですが、春天史上最速といっていい馬場において「1600m通過1分36秒5は、07年をコンマ2秒上回る史上最速のペース(栗山求ブログ)」で先行し、ディープのレコードにコンマ4秒差で3200mを駆け抜けたビートブラックは確かなスタミナを証明したし、「残り1000mからスパートしようと思っていた」と語る石橋脩も、相棒のスタミナを信じて、それを最後の一滴まで振り絞っての見事な初G1制覇でした

最終レースも終わり、モニターに流れる天皇賞のパトロール映像をもう一度見ながら、池添や岩田や和田や田辺やユタカと同じ技量と知恵と経験が私にあるとして、それぞれの馬とコンビを組んで、この超高速のイン伸び馬場の京都3200mをどう乗るだろうかと、やっぱりオルフェーヴルはああ乗るしかないだろうし、他の馬に乗ってもだいたい同じように乗るんやろうなあ…と、そしてそれが正解でなかったということはゴールインしてから気づくんやろうなあ…と、そんなことをぼんやり考えてました

石橋脩だけが正解で、他の騎手は正解ではなかったというのが今年の春天でしたが、ネコパンチやクィーンスプマンテやイングランディーレのような瞬発力や斬れ味は並だけどスタミナや持続力には自信がある馬はこれからもどんどんこの手に打って出るべきやと思うし、どんどん打って出られたらいつまでも指をくわえてみているわけにはいかんでしょう

脚を余して差し届かないということは、脚を使い果たして差されてしまうより恥ずかしいことなのだという認識が、競馬にかかわる全ての人々の総意になったときに、この国の競馬はもっと面白く見応えのあるものになると思います

それまでは関係者も、我々馬券を買う側の人間も、石橋脩にやられつづければいいんだと思います

お見事でした、参りました

配合に素直な種牡馬ディープインパクト

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来月発売「サラブレ ダービー・オークス特集号」では、ディープインパクト産駒のジャッジを中心に書かせていただきますが、そのためのネタをあれこれ集めていたら、POGのネタに使えそうなのもあったのでここに記しておきます

ビワハイジ(旧阪神JF、京都牝馬S)→ジョワドヴィーヴル、トーセンレーヴ
ドナブリーニ(チェヴァリーパークS=芝6F)→ジェンティルドンナ、ドナウブルー
トキオリアリティー(芝ダ1200〜1400mで3勝)→リアルインパクト
マルバイユ(アスタルテ賞=芝1600m)→マルセリーナ
マンデラ(独オークス3着=芝2000m)→ワールドエース
ハルーワスウィート(ダ1400m以下を主戦場)→ヴィルシーナ
ラヴアンドバブルズ(クロエ賞=芝1800m)→ディープブリランテ
シンハリーズ(デルマーオークス=芝9F)→アダムスピーク
レディバラード(TCK女王盃ほか)→ダノンバラード
コマーサント(E.P.テイラーS=芝10F)→ベストディール
ジェミードレス(府中牝馬S2着)→コティリオン
ポトリザリス(亜ダービー=ダ2500m)→イグアス
ワンフォーローズ(メイプルリーフS=ダ10F)→キャトルフィーユ
ムーンライトダンス(愛インターナショナルS=芝8F)→ムーンリットレイク
スキーパラダイス(ムーラン・ド・ロンシャン=芝1600m)→プランスデトワール
エリモエクセル(オークス)→リトルダーリン

どんな種牡馬でも同じ配合ならば牡駒より牝駒のほうが距離適性は短めに出やすいものですが、相手牝馬の適性や持ち味を、これだけ素直に引き出す種牡馬もそうはいないのではないか…と

競走能力の高い牝馬との配合でその持ち味を活かしつつ、2000m近辺に適性を寄せてくる…というのが種牡馬ディープインパクトで、それはつまり伝えるスピードが優れているからで、「競馬の基本は2000m」という笠シショーと言葉とも通じるところなのです

だから「ディープ産駒はマイラーの活躍馬ばかり」という指摘は半分正しくなくて、「2歳〜3歳春にかけては、スプリンター・マイラー牝馬との配合の牝駒が1600mで活躍しやすい」というべきではないかと

血統屋「ディープインパクト好配合馬リスト(2012)」本日発売

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基本的に盆暮正月や連休は休まない人間なので(^ ^;)、今年も時期をズラして5/9から2週間ほど京都入り、それから東京に一週間ほどいてダービーと安田を観て帰札の予定

そんなわけでGWも相も変わらずお仕事に追われておりますが、「血統屋」のPOG企画の電子書籍「ディープインパクト好配合馬リスト(2012)」がようやく完成、本日から発売となります

http://miesque.com/c00008.html
または
http://miesque.com/shopping.html
にてお買い求めいただけます

サンプルはこんな感じ
http://miesque.com/sample_msq005.pdf

栗山さんと私が、ディープインパクトの2歳産駒のなかから好配合をピックアップして格付けする…という内容の電子書籍で、◎=10頭、○=10頭、★=3頭を選んで配合評価のコメントをつけています(全2歳産駒の5代血統表も収録)

ディープ産駒も2世代がデビューし、配合の傾向もだんだんみえてきたので、昨年以上に精度は上がっていると私も栗山さんも自負していますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

ディープインパクト好配合馬リスト(2012)発売!〜栗山求の血統BLOG
http://kuriyama.miesque.com/?eid=222

「IK血統研究所」の久米裕さんが亡くなられました

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久米さんの著書「血統クラシックロード」は競馬通信社にあったのを一度ザッと目を通しただけで、夕刊紙はゲンダイ派なので東スポの連載もほとんど読んだことはなかったのですが、それは決して読むに値しないと思ったからではなくて、第一印象が「あ〜これは血統表とクロスで全てを斬ろうとしてるなあ…」と、それは血統屋としては立派な姿勢ではあるのですが間違いなくシンドイやり方で、ま〜私も同業ですからザッと読んだだけでもそれぐらいはわかります

配合の良し悪しは繁殖においては確率論としてある程度は反映されますから、確率論になるぐらいのサンプル数があれば結果や数字で証明しやすいし、Northern DancerもサンデーサイレンスもLady JosephineもFall Aspenも間違いなく名配合なのですが、個々の馬の競走能力評価となるとけっきょく何がオンになったのかという一発勝負ですからね〜

オルフェーヴルとドリームジャーニーも似ているところも違うところもあるわけで、全きょうだいであってもオンになる資質は同じではないし、クロスするということは「その血量に応じて、その特質がオンになりやすい」とはいえるけれど、他の要素がオンになってしまうことだって当然あるのです

あの本からはそういうところもすべて血統表のみで斬らなければならないという苦悶みたいなものが伝わってきて、それは配合を語る人に共通の苦悶でもあり、でもしかしそういうシンドイ道を愚直に突き進む姿勢に共感を抱いた人たちによって、認知され支えられつづけてきたのがIKじゃないか…と

私は笠シショーが切り開いた道を行きますけど、登ろうとしている山はみんな同じで、だからあれを読むのはシンドかったです

お疲れさまでしたm(_ _)m

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