ステイヤーズは昨年比1キロ増なら◎アルバートの連覇濃厚、「3/4Northern Dancerクロス」とも「3/4Hyperion継続クロス」とも「3/4社台血脈」ともいえる配合も非常にまとまりがよい
中山の長距離重賞らしく7年連続でRoberto持ちが馬券に絡んでおり(カムフィー、デスペラード、トウカイトリック、コスモヘレノス、モンテクリスエス、フローテーション)、ウインインスパイア(父タニノギムレット)とカムフィー(母母父リアルシャダイ)とモンドインテロ(母父ブライアンズタイム)から相手を選ぶとなると、たしかに半分Roberto的な脚捌きで札幌2600を楽々と捲り東京や新潟外だとちょっと斬れ負けしてしまう○モンドインテロをとるしかない
中山最終はルメールで人気になってますが◎カープストリーマー
シュタルケで2勝目をあげたときも◎でしたが、ダイワメジャーらしい斬れ味ナッシングのパワーマイラーで中山の先行ゴリ押しが吉
逆瀬川は大跳びで芝大箱ではトーセンスターダムにしか負けていない(トゥザワールドやトーセンデュークやエイシンエルヴィンに先着)▲バンドワゴンが、和田にハナを叩かれたとしても阪神外1800なら伸び伸び走って楽勝かもしれないですが、ハナ切ったときしか好走していないのも事実
○ストーンウェアは脚長でナスキロ柔いストライドで大箱の1600~1800mではだいたい◎にしてきましたが、☆ワードイズボンドも長岡京で◎にしたら4角でもう手応えは怪しいのにゴール前はまた差し返し気味なのは清水と同じで、あの渋さは1F延長で面白い
いずれにしても阪神外1800で淀みないペースで流れると読めば垂水の再現で、◎オースミナインは母父ノーザンテーストでBurghclereのニアリークロスを持つディープ牡駒、最近は以前にもましてHyperion的に渋くなってきて、今なら京都の高速上がりより阪神の低速上がりのほうが差しやすいように見えるので、ここから☆が絡めばいいなあ~という3複で
金鯱賞はこのメンツでスローとなるとサトノノブレスの前受けから入りやすいですが、妙味ある狙い馬穴馬が見つからないのでケンの方向で…
寒椿は◎マテラスカイ
新馬戦でも◎で狙ったんですがコーカスに完敗、でも母系にNijinskyが入るのでSpeightstown×Rahyの字面よりは体型に伸びがあるし、ボルキロ継続クロスらしい柔らかみのあるストライドでもあり、小回り1200より大箱1400のほうが合っている馬だと今でも思うのです
▲サザンボルケーノは母父アフリートらしく前走は外の馬を抜こうとしないままゴール、この頭数で一番外まで持ち出せたらヤマボウシぐらいは追い込めるかも
「No.1予想」では万両賞を、「厳選予想 ウマい馬券」ではチャンピオンズC(今回は金曜入稿です)と万両賞と葉牡丹賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします
ちなみに今年◎を打った馬は[134-104-83-500]で単回値100複回値86、ところが血統予想をうたってるわりには2歳の重賞特別の成績がかなり悪い([5-8-6-21]単回値37複回値80)のでここは二つ当てたい(・∀・)
今日はこれから一口やってる人たちとノーザン&社台へ見学に、日曜の有料予想はチャンピオンズCだけ先に入稿しておきます
土曜のボツ予想~阪神で上がりかかればHyperion
競馬道OnLine G1スペシャル予想~チャンピオンズC
3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2016-2017』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この秋もスプリンターズSから有馬記念まで栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想いたします
今週のチャンピオンズCは栗山求の担当で、有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できます(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/
小島友実さんの「G1の馬場すべて教えます」、競馬道調教マスターの調教予想などもぜひ参考になさってください
シュミノーはスタートがイマイチですがフランス人らしいタッチの良さで芝で繊細なレースができそうな乗り役さんで、まあマテラアリオンをもってきただけでひとまずエライです(・∀・)
日曜は「No.1予想」でチャンピオンズCを、「厳選予想 ウマい馬券」でチャンピオンズCとシクラメン賞を予想していますので、そちらもよろしくお願いします
日曜のボツ予想~内回りを差すAlydar加速
昨日は一口やってる方4名とともに、ノーザンと社台に馬見学へ
スタリオンもだいたい見せていただいて、三輪さん(相変わらず話がオモロイ)とノヴェリスト談義してきました(・∀・)
洗い場にはエピファ様が
どう見ても馬体は素晴らしいトゥザクラウン、あれ隣で涙ぐんでる人が2名ほど…
1歳馬もたくさん見せていただきましたが、それはまた後日
夜は第2回またつ会、ここは相変わらず何食っても美味いんですが、このタチは全員涙ぐんでました
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タンザナイトは◎アルバタックス
「父キングカメハメハと母母タックスヘイブンがアットザシーサイドと同じで、つまりKingmambo≒タックスヘイブンのニアリークロス2×2(Raise a NativeとThong=Lt.StevensとHyperionとFair Trialが共通)も同じ。Alydar飛節でパワーで加速するマイラーで、オーロCも直線の坂で一気に加速して追い込んだもののゴール前はけっこう脚色が鈍っていて、谷川岳3着もそうですがワンターンマイル戦だとスローのほうが好走率が高く、ようするにパワー加速で一気に差している。この末脚は実は中山マイル向きではないかと思うし、常連たちをズバッと差し切ってアットザシーサイドの露払いをつとめるかも」(東風S予想コメント)
その後信越Sでも2着に追い込んで内回り向きの差しを改めて証明、阪神内1400ならムーンクレストのストライドよりもこちらの掻き込みピッチをとりたい
市川はこのメンツならノリ▲ミッキージョイのスロー単騎、となると母スプリンターで鋭敏だけどいい脚を少ししか使えないディープ産駒◎オコレマルーナが狙える
ルメール騎乗で[2-1-0-0]、土曜の騎乗をちょっと見た感じでは、シュミノーも繊細なタッチで乗れるフランス人という印象です
○マカハもAlydarが入るのでアルバタックスと似たパワー加速差しで、脚の使いどころが難しい馬だけにむしろ中山のスローでハマるかも
他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」ではチャンピオンズCを、「厳選予想 ウマい馬券」ではチャンピオンズCとシクラメン賞を予想していますので、そちらもよろしくお願いします
第17回チャンピオンズC回顧~迷わずインへ、迷ってムーアへ
中京11R チャンピオンズC
◎9.ノンコノユメ
○8.サウンドトゥルー
▲2.アウォーディー
×7.ラニ
×11.コパノリッキー
注4.アスカノロマン
注12.ゴールドドリーム
機動力小脚型のホッコータルマエと持続型粘着型のサンビスタの過去2年の着順を見てのとおり、中京ダ1800mはペース次第で機動戦にも持続戦に転ぶコースだ。今年は昨年同様淀みのないペースとみたいが、日曜の予報は下り坂なので渋れば1分49秒ぐらいの高速決着もありうるか。ノンコノユメとサウンドトゥルーは15年チャンピオンズと16年帝王賞で2着3着、前走JBCで3着4着と常に好勝負だが、JBCのノンコは馬体減がそのまま出たような見映えのしない体つきで、サウンドも相変わらず好調だがこちらのほうが上積みはあるとみたいし、馬場が渋ればなおいい。スーパー名繁殖コートリーディーの血をニアリークロスした配合もほめられる(このコートリーディー≒ノーロベリーのニアリークロスを持つ馬は日本中にノンコノユメとセカンドテーブルしかいない)。アウォーディーの充実ぶりも素晴らしいが、パワーとスタミナが本領の血統だから湿った1800mよりは乾いた2000mのほうが◎は打ちやすい馬だ。
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予想コメントにも書いたように、サウンドトゥルーとノンコノユメはいつも接戦、ここも後ろが届く流れなら一緒に差してくるイメージやったんですが、かたや「フジキセキ×Deputy Minister」(カネヒキリとミラクルレジェンドとホワイトフーガが出た砂黄金配合)、かたやCourtly Dee≒No Robbery2×5(この黄金ニアリークロスを持つ馬は日本中を探してもノンコノユメとセカンドテーブルしかいない)、どちらもG1で配合論をうなりながら◎を打てる馬だけに、入稿ギリギリまでこの二択で迷ってました
昨年のチャンピオンズCでは2着3着だったこの2頭、ただサウンドトゥルーの大野は直線で内に行くか外に出すか、迷ったぶんちょっとロスがあったのも事実
「サウンドトゥルーは4角から大外に向かわせてたら、ノンコノユメをとらえてたんじゃないかな。こちらは逆にもうワンテンポ仕掛けが早くてもよかったかも」(『サラブレ』2月号「ラッ血対談 15年下半期G1回顧」でのMahmoudさんの戦評)
そう、大野がちょっと迷ったぶんだけサウンドトゥルーのほうがちょっとロスのあるレースをしていて、もちろんそれはわかっていたのだけれど、前走JBCクラシックで淋しく映る馬体で4着に差してきたノンコのほうが上積みは大きいのではとも思えたし、それでもまだ迷っていて、最後はまあムーアなら何とか差し届くのではないか…というところで決断した部分があったのは否めない
「いいレースでしたが、G1での乗り替わりはリスクも伴うなあ…」というめがねざるさんのコメントがありましたが、ノンコノユメがムーアに乗り替わり、コパノリッキーは田辺→ユタカ→ルメール、ゴールドドリームも前走武蔵野Sから川田の手を離れてミルコへ
G1を前にしての外国人騎手起用をめぐる玉突きのような乗り替わりも珍しくなくなりましたが、あの悔しい3着から一年、惜敗を重ねながらもコンビを組みつづけ牙をとぎつづけた大野とサウンドトゥルーは、今年は決然とインに突っ込んで本命馬を鋭く差し切り、いっぽう迷ったあげくムーアになびいた血統予想には鋭さのかけらもなかった
中京コースは芝もダートもペース次第でストライド型もピッチ型も好走できる面白いコースですが、雨霰さんが言うように田辺がコパノリッキーに早めにかぶせにいったので、後半1000mが11.8-11.8-12.4-12.3-13.0とロンスパになり、ストライドで走る馬向きのレースになったといえるでしょう
でもいつも言うことですが、ミルコとルメールをきれいにナデ斬った栄特別なんかを見ても、大レースで“人気馬いじめ”のポジションに甘んじているジョッキーでもないだろうと私は思います
アスカノロマンは14年濃尾特別で◎にしたときから大箱軽馬場1800mベスト説で、これで中京ダ1800は[2-0-1-0]
ノンコノユメは単純な時計や上がりの比較では昨年ぐらい走ってるんですが、昨年と今年の違いは道中のポジションとタマの有無でそこをどうみるか
それにしても「フジキセキ×Deputy Minister」恐るべしで、カネヒキリ(フジキセキ×Deputy Minister)、ミラクルレジェンド(フジキセキ×Awesome Again)、ホワイトフーガ(クロフネ×フジキセキ)、そしてサウンドトゥルー(フレンチデピュティ×フジキセキ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010102446/
フジキセキの血を引くダートG1勝ち馬4頭が、いずれもDeputy Ministerの血を引いているのは確たる配合的根拠があって、下記エントリ「フジキセキ×Deputy Minister×大野×高木登とWar Relic≒Eight Thirty≒Good Example」にまとめてますのでそちらを参照ください
フジキセキ×Deputy Minister×大野×高木登とWar Relic≒Eight Thirty≒Good Example
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d2d6a870a91b10be5c66d596189572cf
12/3,4の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2015)』で望田潤と栗山求が取り上げたビートマッチ(牝2歳)が日曜中山6Rの新馬戦(芝2000m)を勝ちました。
★シルクホースクラブ
ビートマッチ
父ルーラーシップ
母パーフェクトマッチ(サンデーサイレンス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106073/
牝 募集価格:1600万円
Kingmambo≒ジェイドロバリーの3/4同血クロス3×3。メイショウマンボやレッツゴードンキで一躍注目を集めているクロスです。本馬は母系にサンデーサイレンスとリアルシャダイとノーザンテーストが入るので、レッツゴードンキとかなり似た血脈構成になりますね(母同士が7/8同血の間柄で、父同士が親子の間柄)。何より魅力的なのはダイナカール≒マックホープの3/4同血クロス(ノーザンテーストとパロクサイドが共通)3×4で、このクロスはルーラーシップやエアグルーヴの豪快なストライドの源であるHornbeam≒パロクサイドのニアリークロスを累進することになります。ルーラーシップ産駒としてかなり意欲的な好配合で、雄大で重厚なストライドで走る中距離馬。大きな牝馬ですがオークスを夢みたい。(望田)
ルーラーシップはサンデーサイレンスを持たない血統構成がセールスポイント。一方で、ピリッとしたスピードや晩成傾向への懸念があります。それを補うために、Mr.Prospectorクロスを作るのは有効な手立てでしょう。「サンデーサインレス+Mr.Prospector」という血統の母は、父の配合相手として収まりがよく、Mr.Prospector4×4はKingmambo≒ジェイドロバリー3×3と言い換えることも可能です。さらに、ダイナカール≒マックホープ3×4という牝馬同士の4分の3同血クロスは、アメリカの名牝Numbered Account(Busanda≒Striking2×3)を彷彿させる鮮やかなものです。2代母マッチザピースはNijinskyとRobertoを併せ持っているのでキングカメハメハとは合うでしょう。全体的には桜花賞馬レッツゴードンキと配合構成が酷似しています。現時点で528kgと、牝馬にしては大きすぎる点が懸念材料ですが、配合の良さから推奨しないわけにはいかない馬です。(栗山)
■土曜中山8RイルミネーションジャンプS タイセイドリーム(ディープ・栗山)
■日曜中山10R市川S ミッキージョイ(ディープ・望田)
■日曜阪神9Rシクラメン賞 サトノアーサー(ディープ・栗山)
■日曜中京2R500万下 ナムラケイト(ディープ・栗山)
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ビートマッチは536キロの大きなルーラーシップ牝駒ですが緩さや緩慢さはあまり感じられず、ゲートもポンと出るし道中もまずまず前向きで、内回りの4角でスムーズに加速し後続を突き放す
もっとこう雄大すぎるストライドで走るタイプかなとも思ってたんですが、メイショウマンボやレッツゴードンキと同じKingmambo≒ジェイドロバリーのニアリークロス(3×3)がなかなか効いてます
┌Mr.Prospector
Kingmambo
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△└Special
┌Mr.Prospector
ジェイドロバリー
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△
└Special
同じルーラーシップ産駒ではキタノユーリンがKingmambo≒ジェイドロバリー3×3で、父譲りの重厚なストライドで走る馬が多いルーラーシップ産駒にして、内2000mやダ1400mで逃げ切ってしまうような馬が出るあたりにこのクロスの威力がうかがえます
Specialのクロスというのは基本的に前向きな気性と内回り向きの小脚をよく伝え(エルコンドルパサーのピッチ走法のイメージ)、田辺ですら折り合いに苦労するトウショウドラフタが母父ジェイドロバリーでSadler's Wells≒Number3×3、実戦を経験するごとにSpecialの前向きすぎる気性が表に出てくる傾向もあるだけに、今後はそこを見守っていきたいですかね
というわけで、ビートマッチは大きな体躯とSpecial的前向き小脚を活かして、東京で差すというよりは中山で捲る中距離馬だろうというのが第一印象で、母系近親でいうとトランスワープがAJCCを好位から捲るイメージかな
ダイナカール≒マックホープの3/4同血クロス3×4は実に美しいけれど、そのナスペリオン的ストライドのイメージを封印してしまうほどKingmambo≒ジェイドロバリーのニアリークロスは破壊力がある
┌ノーザンテースト
ダイナカール
│┌ガーサント
└△
└パロクサイド
┌ノーザンテースト
マックホープ
│┌エルセンタウロ
└△
└パロクサイド
しかしシュミノーってのは実にフランス人らしい繊細タッチで乗れる人で、スミヨンやペリエやルメールなどに共通する「適度な集中力や緊張感を伴った折り合い」が素晴らしく、だから道中リラックスして走っていても動きたいところでサッと動けるし行きたいところへパッと行ける
「一口馬主好配合ピック」望田がノルマンディー二次から2頭ピック
おかげさまで本年も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)」、先ほど望田がノルマンディーオーナーズクラブ(二次)から2頭ピックしました(栗山のピックはもうしばらくお待ちください)
http://miesque.com/c00037.html
現在ウインから4頭、キャロットから10頭(ダブル推奨2)、グリーンから2頭、シルクから10頭(ダブル推奨2)、ジーワンから9頭、東サラから6頭(ダブル推奨1)、ノルマンディーから5頭、ユニオンから5頭、ラフィアンから4頭、ロードから4頭、ローレルから1頭ピックしています
今週は香港国際レースも予想しなければならないので、今から「地中海」見て私も予習します
「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感
先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました
◆エアレーション開幕週を外差し
先週の中山芝はディープインパクト産駒が7頭出走して[3-2-1-1]、市川Sは1着2着、ステイヤーズSは2着3着
馬券に絡んだ6頭の4角順位は4,6,7,13,2,9で、ステイヤーズはファタモルガーナが捲ってモンドインテロが外から追い込み、ミッキージョイは折り合いをつけて外から悠然と捲り、グレーターロンドンは文字通りの大外一気
ディープ産駒がストライドで外から差し切るのが開幕週のエアレーション中山なのだ…と改めて実感させられる結果でした
日曜最終なんて道中13秒台が4つもあるスローで上がり12.0-11.5-11.8、なのにハツガツオとフジマサエンペラーの外差しズボズボですからねえ…(いっぽう阪神と中京は開幕週らしいイン伸びでした)
◆ドイツ三銃士はみんな黒かった
サロニカはいかにもドイツ牝系らしい真っ黒な牝馬で、こないだノヴェリストを見学しながら「なんでドイツ血統の馬ってみんな真っ黒なんでしょうね~」って話をしてたんですが、案内してくれた社台スタリオンの三輪さんが「アルヒミストとか、あのへんが黒いのでは?」
後で調べてみたら、Alchimist(blk)≒Aditi(dkb/br)≒Arjaman(blk/br)、ドイツのDark Ronald三銃士はみんな黒かった
http://www.pedigreequery.com/alchimist
http://www.pedigreequery.com/aditi
http://www.pedigreequery.com/arjaman
そしてこの三銃士の父であり父父であるDark Ronald(br)、母であり母母であるAversion(blk/br)も黒かった
サロニカの血統表でいうと、母父Lomitas(オイロパ賞やドイツ賞の勝ち馬で、デインドリームなどを出した名種牡馬)の母父Surumuの父LiteratはAlchimist≒Arjaman2×4、Lomitasの母母父KronzeugeはAditi≒Arjaman3・4×4ですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105928/
「血統SQUARE」ドイツ・ダービーの父系
黄金にまさる輝き、アルヒミスト
http://www.miesque.com/motomu/duits3.html
アルヒミスト3兄弟のトライアングル
http://www.miesque.com/motomu/duits4.html
競馬道OnLine G1スペシャル予想~阪神JF&香港C
3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2016-2017』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この秋もスプリンターズSから有馬記念まで、栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します
今週の阪神JFは望田潤の担当で、有力馬3頭(ジューヌエコール、ソウルスターリング、リスグラシュー)の血統分析と直前予想を行います
有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できますので、よろしければご覧ください(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/
小島友実さんの「G1の馬場すべて教えます」、競馬道調教マスターの調教予想などもぜひ参考になさってください
また、今週は香港のシャティン競馬場で香港国際競走が行われ、距離が異なる4つのG1レースで世界各国の有力馬が対決します
モーリスをはじめ日本馬は大挙13頭が参戦、どんな競馬をするか興味が尽きませんが、日本馬5頭が出走する香港Cの有力馬分析と直前予想を栗山求が行いますので、よろしければご覧ください
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/index_sp02.php
土曜の「No.1予想」はフルゲートのチャレンジCをやる予定、あと「厳選予想 ウマい馬券」には香港国際競走4Rの予想を入稿済みですので、そちらもよろしくお願いします
土曜のボツ予想~中山でもAureole魂発揮
ラピスラズリは◎メラグラーナ
前走は思いのほか道悪が応えたようで4角ではいつもの手応えなし、来春は高松宮に出てる馬だと思ってるのでここも◎
△ラズールリッキーはスタチュー産駒らしく行ききればしぶといんですが、他にも行く馬が多いし中山は外差しもきくので、○コスモドームと☆キングオブローの追い込みを相手本線にとります
霞ヶ浦は最近お世話になりっぱなしの◎ラベンダーメモリーで
緩い父母相似配合で、母父マヤノトップガン(母母父Vaguely Noble)からAureole魂を受け継ぎ、ハナ切ったときは[2-1-0-0]でワンブレスアウェイにしか負けてない
ステイゴールドにブライアンズタイムにデインヒルで小脚のきいた走りですから、むしろ中山向きの中距離馬といえるし、逃げても逃げても人気にならない馬でここも7人気ですか
母がアジュディケーティングみたいな血統なのでディープ産駒でも内回り向きだと言いつづけてきた○ソールインパクトが相手
追記
オリオンは◎サラトガスピリット
古馬になってトモがパンとしてきてスタートがよくなって成績が安定してきたハーツクライ産駒には乗っかるべし
このタイミングでルメール→シュタルケに手替わりするのもむしろプラスかも
他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」ではチャレンジCを、「厳選予想 ウマい馬券」ではチャレンジCと中山12Rと香港国際競走4Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします
日曜のボツ予想~In Realityが多いので
カペラはノボバカラはいつも書くように軽いダート向きで、コーリンベリーは好位差しが板についたとはいえ、このメンツをみるとやはり差しから入りたくなる
◎タールタンは◎を打つたびに力説してますがMoon Glitter4×3でまとめた配合が最高、Tapitの仔なので東京1400最強なのでしょうが、Tapitの仔にしてはIn RealityとLa Troienneのパワーに傾注した配合だからパサパサ1200にも対応可でしょう
一昨年のカペラは後藤が最内の狭いところをこじ開けて、2着とはアタマ・クビ・クビの5着、1分10秒ソコソコの決着なら何とかなるとみたいし、何とか種牡馬になってほしい
黒松は◎ナリノメジャー
カンナも◎でしたが、ノーザンテーストとRobertoとReviewerのパワーで走るスプリンターでこの中山芝1200mがベスト
ここもバールマン以外に骨っぽい相手はいないのに、まだあんまり人気がないので
美浦は◎バリカラノテガミ
北海道シリーズでもよく狙った馬ですが、オークス馬レディパステルと父系(トニービン)母系(ピンクタートル)が同じ、こちらは間にNureyevとRobertoが入ったので小回りの機動力を増したという馬
ここは行く馬も何頭かいるので、乗り慣れた松岡で外から差せるのではないかとみました
相手もディープの外差しということになりますが、穴っぽいところでは△ディアマイダーリンと△マシェリガールを拾いたい
境港は一本かぶりですが◎シャケトラは“サドラー風味のヴィクトワールピサ”というイメージで、機動力とパワーが抜群なのでちょっとタフな阪神内回りなら更にパフォーマンスを上げてきそう
シャンパーニュは逃げたとしてもスローに落としてしまうでしょうから、内回りで上がりの競馬となるとストライドで走るトーアライジンやジリ脚のリッチーリッチーでは4角で反応できないでしょうから、☆ジャズファンクのシンコウラブリイ牝系の機動力を
○ジークカイザーも母がNureyev≒Sadler's Wells4×3で自身はSir Ivor≒Secrettame5×4・5、母ヒルダズパッションはバレリーナS(米G1・ダ7F)勝ちで母父Canadian FrontierもボールドルーラーH(米G3・ダ6F)に勝ったスプリンター、「父中距離×母スプリンター」でこのクロスならば機動力型とみるべきで、むしろ内回りで狙いたいタイプ
他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では阪神JFを、「厳選予想 ウマい馬券」では阪神JFとこうやまき賞と香港国際レース4鞍を、「競馬道Online」では阪神JFを予想していますので、そちらもよろしくお願いします
今日は新馬戦観たらウインズに出向くので、JFと香港の回顧は後ほどということで…
香港国際競走回顧~イン伸び馬場で明暗、中距離は歓喜、短距離は無念
12回11日目8R 香港カップ
◎2.モーリス
○8.シークレットウェポン
▲1.エイシンヒカリ
△4.ブレイジングスピード
×3.デザインズオンローム
注5.ステファノス
昨年の香港Cはエイシンヒカリとヌーヴォレコルトでワンツー。Qエリザベス二世Cはステファノスが2着。最近ではトウケイヘイローやエイシンフラッシュも馬券に絡んだように、日本の芝中距離馬は世界のトップレベルで、秋天で勝ち負けできる中距離馬ならば香港CやQエリザベス二世Cでも勝負になると考えるべきだ。またデザインズオンローム、アキードモフィード、ウェルテル、ブレイジングスピード、ミリタリーアタックと、最近の沙田2000mの大レースで勝ち負けしている馬はほとんどがダンジグの血を引いている。秋天と香港マイルの勝ち馬で、ダンジグの血を引くモーリスがここは譲れないところ。クイーンズリングはエリザベス女王杯では◎にしたが、エイシンヒカリが緩めず逃げるとするとベストは1800mだけに微妙だ。シークレットウェポンはミルリーフを活かした配合で斬れ味なら一番だろう。前走のように一発狙いで追い込めばここもハマる可能性はあるし、鞍上も達者なので怖い。
12回11日目7R 香港マイル
◎1.エイブルフレンド
○7.ネオリアリズム
▲3.ロゴタイプ
△5.ビューティーオンリー
×12.サトノアラジン
注13.サンジュエリー
最近の香港マイルやチャンピオンズマイルの連対馬、エイブルフレンド、ヴァラエティクラブ、ゴールドラン、ジャイアントトレジャーなどの血統表をみると、ブラッシンググルームやストームキャットやトムフールやサーアイヴァーやサーゲイロード、このあたりの血がキーになっている配合馬が目立つ。平坦なマイル戦での機動力と斬れ味を兼備しているタイプが強いイメージだ。ビューティーオンリーは父の母がストームキャットと似た組成で母父父ロイヤルアカデミーはストームキャットの3/4兄。クロスがセクレタリアト≒サーゲイロード3×5で配合どおりしなやかに斬れるが、これならば長期休養を叩いたエイブルフレンドの復権に期待したい。モーリスに真っ向勝負を挑んだ昨年も強い3着というべきだ。ネオリアリズムはマイルCSは立派な内容だったが、マイラーではないのでここも勝ちきるまではどうか。サトノアラジンは大跳びなので沙田1600mで14頭いると捌ききれない心配がある。
12回11日目5R 香港スプリント
◎6.ビッグアーサー
○2.ラッキーバブルズ
▲4.ノットリスニントゥミー
△1.エアロヴェロシティ
香港競馬はオセアニア産のスプリンターの層が厚く、香港スプリントは日本馬にとって厚い壁といえる。しかしながらロードカナロアの連覇にカレンチャンの5着入着と、サンデーサイレンスの血を引かない短距離王が遠征したときは通用しているとみれば、非サンデーサイレンスの短距離王が世界一の鞍上で挑むのだから、ビッグアーサーにカナロア以来の快挙を期待したくなる。
12回11日目4R 香港ヴァーズ
◎4.サトノクラウン
○1.ハイランドリール
▲2.シルバーウェーヴ
△13.ヌーヴォレコルト
注9.フレイムヒーロー
香港国際競走は長い距離ほど遠征馬の台頭が目立ち、昨年のヴァーズは欧州馬が上位独占だったし、ジャガーメイルが毎年好走していたのもまだ記憶に新しい。今年はハイランドリールとムーアのコンビが連覇を狙ってきたが、2400mで一番買いたい日本馬はサトノクラウンだ。母方はマイラー色が強いのだが、インディジェナス(98年ヴァーズの勝ち馬でJCでスペシャルウィークの2着)と同じマージュ産駒で、ダービー3着といい京都記念完勝といい、長いところでゆったり走ったときはジャガーメイルに見劣らないパフォーマンスを発揮している。モレイラなら◎を打つ価値はある。
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この日の沙田競馬場は明らかにイン伸び馬場で、昨年の香港CのヌーヴォレコルトやJCのラストインパクトを見てのとおり、こういうバイアス下では露骨にインを狙ってくるのがライアン・ムーアでもあります
香港Cは出遅れたので腹をくくってインに潜り、直線も最内から追い出すとモーリス一頭だけ別次元の加速で、異次元のアクションで、ゴールしたときは3馬身差という戦慄の圧勝
エイシンヒカリが中盤の1200mを70秒で引っ張ったのでラスト400mは24.15かかり、Mill Reef的なストライドで走るSecret Weaponが直線立て直してジワジワ伸びて、好位のステファノスとラブリーデイを差し切るという持続戦になりました
http://www.pedigreequery.com/secret+weapon12
クイーンズリングは外を回らされたのが痛恨でしたが、日本馬の中で距離適性が最も短いと思われる(エリ女で◎にしたときも私は1800ベスト説で書いてます)この馬が伸びあぐんだのも、ビッシリ2000mを走るレースになったからで、そんな中で一頭だけまるで別のレースをしていたという圧勝でした
モーリスも私は1800ベスト説ですが、たとえば1400ベストのストレイトガールがスプリントとマイル両方ぶっこ抜いたようなもんで、エンジンの違いで1600~2000をぶっこ抜きつづけたのがモーリスだったんじゃないかと思いますね
香港マイルは安田記念やマイルCSで上位を賑わした3頭が5,7,9着に終わり、それぞれ敗因はあるでしょうが、やっぱり1600m以下の地元香港勢の層は厚く、このマイルも過去10年で16頭の日本馬が出走し、馬券に絡んだのはモーリスとグランプリボスだけの[1-0-1-14]
ロゴタイプは母父サンデー、サトノアラジンとネオリアリズムは父父サンデー、「1/4サンデーサイレンス」はカップやヴァーズでは毎年のように勝ち負けするのに、マイルやスプリントではなかなか出番がない
勝ったBeauty Onlyは予想コメントにも書いたように、父の父がデインヒルで、父の母L'On ViteはSecretariat×Northern Dancer×Chop ChopですからStorm Catと似た血脈構成で、母父の父ロイヤルアカデミーはStorm Catの3/4兄、そして自身のクロスがNorthern Dancer4・4×5(3/4Northern Dancerクロス)と、Sir Ivorを経由するSecretariat≒Sir Gaylord3×5
http://www.pedigreequery.com/beauty+only
これは昨年まで香港のマイル王に君臨しつづけたAble Friend(父系がStorm Catで母父父がGreen DesertでクロスがSir Ivorを経由するSecretariat≒Sir Gaylord5×4・6)となかなかよく似た配合といえ、2頭の血統表から「沙田の芝マイルの大レースを勝つのに必要なもの」をある程度実感できます
http://www.pedigreequery.com/able+friend
Able FriendもBeauty Onlyも、安田記念よりはマイルCSのほうが斬れるようなタイプといえるかな、それが沙田のマイル戦のイメージともいえるのではないかと
私は昨年のチャンピオン復活に賭けたんですが、Beauty Onlyの動きに呼応して動いたAble Friendは完全に伸び負けで、どうやら新旧交代を決定づけるレースやったようです
サトノアラジンは大跳びで馬群に突っ込むと不利を受けやすいし、今日みたいなイン伸び馬場ではなおのこと馬群が密集するので、ああいう競馬になってしまうのは半ばやむを得ない
スプリントは「非サンデーサイレンス」のビッグアーサーに期待したんですが、ムーアといえども1200の外枠では内に潜るのは難しかったし、外々を回ってねじ伏せられる馬場バイアスでも相手関係でもなかった
レースはエアロヴェロシティAerovelocityが好位インで立ち回って抜け出し、高松宮制覇後は体調を崩してスランプがつづいていて、近走もLucky Bubblesが1着2着でAerovelocityは3着どまりという結果がつづいていたんですが、この大一番で古豪復活とは
http://www.pedigreequery.com/aerovelocity
配合については下記エントリで詳しく書いたのでそちらをご一読ください
Lucky Bubblesは道中は後方のイン、4角でビッグアーサーの外に持ち出して追い込みましたが、勝ち馬とはそこのコース取りの差だけだったかな、という惜しい2着でした
ヴァーズはスタートからゴールまでサトノクラウンとモレイラだけを追いつづけていて、向正面で内からスルスルと進出しはじめたときには胸が高鳴り、しかし前の馬が下がってきていっしょに下がってしまったときには絶望の淵に落とされ、しかししかし直線で馬群を割って抜け出してきて、もう楽勝かと思われたHighland Reelに一歩ずつヒタヒタと迫りはじめた
あの直線ではウインズB館の5Fに響きわたるような、とても日本語では表記できないような叫び声を発してました(^ ^;)
3着One Foot in Heavenは名牝Prideの息子で重馬場のコンセイユドパリ賞(仏G2・芝2400m)に勝ち凱旋門6着、His MajestyにAllegedとVaguely Nobleを合わせたスタミナ満点の配合馬で、欧州馬がスタミナで好走するようなレースでこそサトノクラウンは最大限に光り輝くのだ、ということをモレイラ神が証明してくれた
まあしかしこの国際競走4Rを見て改めて実感したのは、ムーアとモレイラは神、スミヨンも才能別格、パートンとボウマンは名人、このレベルの乗り役は世界中のどこで乗ってもムーアでありモレイラでありスミヨンであり、パートンでありボウマンであるのだと
ヌーヴォレコルトとスマートレイアーは少なからず外枠に泣いたという結果で、前者は外を回らさせるのが嫌でいったん下げざるをえなかったし、後者は終始外を回らされてしまい、それでも掲示板に載ったのだから着順以上に立派な内容だったといえるかと
サトノクラウンの配合については下記「202X年から逆算した…」を参照していただきたいですが、私はセレクトセールで実馬を見たときはマイラーに見えたし、実戦で走るのを見たときも2000mぐらいの馬だろうと思ってて、しかし「サトノクラウンの末脚は典型的な欧州12Fタイプのそれだ」と『サラブレ』のラッ血対談で言いつづけてた人がいた
種馬になるべき名配合やと書いてきた私としては、もう半分意固地になってるだけの◎やったんですが、あのMahmoudさんの言葉がその意地を後押ししてくれたのです
長くなったのでJFの回顧は別にやります
第45回高松宮記念回顧~短距離王国の王者、サンデーの血をねじ伏せる
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/85d70fc54d4ab512a6ed4b7e6485e91a
ライバルの血(2)~202X年から逆算した、配合史的ダービー予想
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/182fa417ea5535b5853834df264abff0
第68回阪神JF回顧~「1/4ドイツ」のFrankel娘が2歳女王に
阪神11R 阪神JF
◎18.リスグラシュー
○7.ブラックオニキス
▲2.ソウルスターリング
△1.ディーパワンサ
×11.ジューヌエコール
×17.ヴゼットジョリー
素質や将来性は◎▲だろうが、現時点での完成度と阪神芝1800mを1分46秒台で走破した実績から◎を軸にとった。母リリサイドはリファール4×3とミルリーフ5×3を持ち仏1000ギニーで1位入線(6着降着)。その父アメリカンポストは仏2000ギニーに勝った。ワンアンドオンリーしかりヌーヴォレコルトしかりウインバリアシオンしかりで、2歳~3歳春にある程度完成して大レースで好走するようなハーツクライ産駒は、母父がマイラーで、母がノーザンダンサー系の強いクロスを持っていることが多い。ブラックオニキスは細身で脚長でアルザオとチーフベアハート譲りのストライドで走るので、クローバー賞も札幌2歳Sも直線に入ってから加速しているから本来は大箱向きだろう。デイリー杯は上がりだけの競馬で反応できなかったが、持続戦での穴はこれか。
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昨日はウインズで打った後、メタボ博士たちと「創作居酒屋 ちからんち」へ
ここ日曜もやってるし、海鮮ものだいたいいけるので重宝してます(でも「ふる里」には叩き合いでちょっと負けるかな)
この日も外を回して勝ったといえるのは単勝130円のシャケトラぐらいで、阪神芝は内伸び優勢のバイアス、それだけに外枠を引いたリスグラシューがどう乗るかが注目されました
レースは前半46.7-後半47.3で勝ち時計1.34.0、メジャーエンブレムが先行押し切った昨年(46.9-47.6)と似たような淀みない流れで、スピードの持続力も要求されるレース
ソウルスターリングはこんなに行けるのかと驚かされるほどの行きっぷりでイン3番手へ、メジャーエンブレムとは鞍上も同じでしたが勝ち方もよく似ていて、直線で追い出されてからもビュンと鋭く斬れるというよりは確かな足どりでゴールまで駆け抜けたという完勝でした
血統については「競馬道Online」の有力馬解説より再掲します
ソウルスターリング
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105535/
母はドイツ血統の中距離馬
母スタセリタは仏オークス、ヴェルメイユ賞、ビヴァリーDSなど仏米の芝中距離G1を6つ勝った。その父Monsunはドイツの名種牡馬でノヴェリストなどの父。そこへ1600~2000mの大レースを勝ちまくった名馬Frankel(ミスエルテの父でもある)が配された。FrankelはNorthern Dancer3×4を持つので、ドイツのアウトサイダー血脈が強くNorthern Dancerのクロスを持たないスタセリタとの配合は合っている。3歳になっての成長力や距離延びてのしぶとさではミスエルテより上だろうと思っているが、まだ完成途上の中距離馬でマイルの速い流れも経験していない。ここを素質だけで勝ちきれるかとなると半信半疑だ。
ちなみに勝利騎手インタビューでも語ってましたが、スタセリタの仏オークスとヴェルメイユ賞とサンタラリ賞の勝利はともにルメールの手綱
まあ望田的な言い方をすれば、母父MonsunがKaiserkrone=Kaiseradler4×4、Arjaman≒Alchimist≒Aditi5・6・7×5・6・7・7・8で、このドイツ血統を1/4異系とした「3/4Northern Dancer、1/4ドイツ」の好形になっているといえ、たとえばGalileoなんかも同じような配合形ですが、このことはソウルスターリングの繁殖牝馬としての価値を更に高めるものだろうと
そういえば12/7のエントリで「ドイツ血統を引く馬はだいたい真っ黒で、調べてみたらAlchimist(blk)≒Aditi(dkb/br)≒Arjaman(blk/br)、ドイツのDark Ronald三銃士はみんな黒かった」という話を書きましたが、ソウルスターリングは左後一白で真っ黒(青鹿毛)ですな
今日のレースぶりは前2走と比較しても前向きさがあり、桜花賞に向けて視界良好といえるものでしたが、Frankelの母系に入るデインヒルもBlushing Groomも牝馬はスプリンター~マイラーが出やすいラインで、ソウルスターリングやミスエルテがマイルで気の張ったレースを見せるのはそういうところからも由来しているのかもしれません
栗山ブログによると、Frankelの初年度産駒からはすでにヨーロッパで4頭の重賞勝ち馬が出ており、
Fair Eva…プリンセスマーガレットS(英G3・芝6F)
Frankuus…コンデ賞(仏G3・芝1800m)
Queen Kindly…ロウザーS(英G2・芝6F)
Toulifaut…オマール賞(仏G3・芝1600m)
この4頭のうち、Frankuus以外の3頭は牝馬で、いずれも1600m以下の重賞を勝っています
たったこれだけのデータであれこれいうのは早計ですが、Blushing Groom系のバゴが牝駒は気性の勝ったマイラーが多かったり、デインヒル系のスニッツェルが牝駒はスプリンターばかりだったり、それと似たような傾向がFrankel産駒にもあるのかもしれません
阪神ジュベナイルフィリーズはソウルスターリング~栗山求の血統BLOG
http://kuriyama.miesque.com/?eid=2197
まあ仮にそんな傾向があったとしても、ソウルスターリングはFrankel牝駒の中でもかなり持続力や成長力に富んだタイプだとは思います
リスグラシューは出遅れたので腹を決めて大外から追い込みましたが、今日の馬場バイアスではここまでが精一杯で、しかしまあこの馬も強い
小柄ですが牝馬とは思えない野太い末脚はMill Reefの影響を強く感じさせ、また小さいなりに後駆の肉付きはけっこうよくて、トモの緩さが弱点になることが多いハーツクライ産駒が2歳~3歳春にある程度完成するには、「母父がマイラー(タイキシャトルやスピニングワールドやStorm Bird)で母がNorthern Dancerのクロス」という配合形が望ましく、そういう配合によって早期に後駆に肉をつける必要がある、という持論を体現してくれている馬でもあります
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106220/
レーヌミノルは1400ベストかなあとみていたのですがマイルのこのペースでもしぶとく食い下がって3着、前2頭には完敗ですが、ダイワメジャーですから正攻法で乗ったのも正しい
ディーパワンサとジューヌエコールはともに「父中距離×母マイラー(スプリンター)」の配合形で、しかも母がHalo(Glorious Song)のクロスですから機動力で立ち回りたいタイプ
だから外回りのマイル戦だと、もう少しペースが緩んで上がり特化のレースになってほしかったかな、来春はフィリーズレビューで巻き返しをかけたいところでしょう
本日12/13発売『UMAJIN』『サラブレ』1月号
本日12/13発売『UMAJIN』1月号、特集は「2016有馬記念 競馬のプロたちによる有力馬全方位Finalジャッジ!!」
http://www.uma-jin.jp/
私は連載「血統・駆け込み寺」にて、ブレスジャーニーとUnbridled系の話、ヘヴンリーロマンス産駒のダート適性の話などをしています
同じく12/13発売『サラブレ』1月号、特集は「有馬記念総力特集」
http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/book/
私は今号は執筆していませんが、今号から誌面刷新・大幅ページ増ということで、Mahmoudさんの新連載「衝撃ラップ クローズアップ」などもスタートしますので、こちらもぜひご一読ください
金麦飲みながら“地中海”観てたら、全日本2歳優駿の予想サラサラ書いちゃいました
全日本2歳優駿は川崎のマイル戦ですから、1800mよりも1400mに向くぐらいのスピードと小回り向きの機動力小脚が要求されるレースといえます
だからサウンドスカイ(ディープスカイ×Gone West)、ディアドムス(ジャングルポケット×アグネスデジタル)、ハッピースプリント(アッミラーレ×Dayjur)、サマリーズ(ハードスパン×Mr.Prospector)と、母父にスピードが入る配合のほうが狙いやすい
母父Cherokee Run(BCスプリント)のホッコータルマエも川崎は[3-1-0-0]でした
シゲルコング
父はA.P.Indy系シニスターミニスターで母はKey to the Mint4×4
これだけみるとリーゼントブルースみたいなイメージですが、体型はStorm Catで体質はRibotでダ1400がピッタリ
中山1200を4角先頭で勝った機動力も買えますが馬群はダメそう
スウィフトハート
戦歴はヒガシウィルウィンやストーンリバーと五分、母はGrindstoneと3/4同血で、母母はSecretariat≒Sir Gaylord1×3!
だからダートをストライドで走るタイプで、ヒヤシンス賞なんかを走らせてみたい馬ですね
ヒガシウィルウィン
北海道2歳優駿はエピカリスには馬ナリでちぎられたが、大外を捲り差して2着
サウスヴィグラスの産駒ですが、母はブライアンズタイムの娘でGraustark3×4、母母キハクはアサティスの娘でNorthern DancerとBuckpasserのクロス、母系はダートのスタミナ十分
ちなみにタイニーダンサーはサウスヴィグラス×キハクですから本馬と3/4同血の間柄ですね
「スプリンター×中距離」の配合ですが、母父がRoberto系なので鋭角なコーナーで加速しながら差せるタイプ
フライングショット
前走は逃げ切り態勢のローズジュレップを一頭だけグイグイ伸びて差し切り
タートルボウル産駒ですが、Night Shift≒ノーザンテースト≒Victorian Heiressのニアリークロス(Northern DancerとVictoriana~WindfieldsとChop Chop)3×4・5の影響が強く、ノーザンテーストが強い短距離型というイメージでこれも1400ベストでしょう
リエノテソーロ
すずらん賞でも◎にしたように、スプリンターとしては芝でもダートでもまあまあ評価してきました
母父がNearctic3×3で母母がRaise a Native3×4、そこに「Bold RilerとPrincequillo」が強いSpeightstownという配合も悪くないです
ただしSpeightstown産駒は1200[17-7-8-56]、1400[7-5-6-25]、1600[1-1-0-13]、1600m以上をこなしたのは、母父Galileoのサリレモンドと母父A.P.Indyのリアライズナマステぐらいでした
ローズジュレップ
母はコロナドズクエスト×ポリッシュネイビーで全3勝をダ1200であげました
そこにロージズインメイで「父中距離×母スプリンター」ですから機動力ある1400型に出たのは順当で、ロージズ×コスモヴァレンチでドリームバレンチノやウインムートが出るようなノリですね
明らかに母似なので1600に延びるのはプラスではないでしょうが、川崎1600なら辛抱がきくか
前日オッズではリエノテソーロが抜けた1人気で、○ローズジュレップが抜けた2人気
◎ヒガシウィルウィンはどうやら7~8番人気のようで、エピカリスにちぎられたとはいえ北海道2歳優駿で最先着、タイニーダンサーと3/4同血で、母方に代々強いクロスがあるのもサウスヴィグラス産駒の走るパターンといえます
実績も血統的な裏付けもあるので、前走のように内を捌ければまたまた「グランド牧場最強!」あると思います
▲シゲルコングはおそらく大外はプラス、あとは☆フライングショットと、兵庫ジュニアで◎にした△ハングリーベン、フリオーソ産駒△バリスコアもヒモには入れたい
各馬の血統表はこちらから
http://nar.netkeiba.com/?pid=race_old&id=c201645121411&mode=top
「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感
先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました
メテオさんち(嶋倉種豚場)から美味い肉がまた届いたので、さっそく自家製ベーコン作成に取りかかりました(・∀・)
スライスのほうはみんなで鍋にします
◆Frankel産駒
「Frankel産駒の距離適性は母次第じゃないか」とミマタオーさんがコメントされてましたが、たしかにミスエルテはミスエーニョに似てるしソウルスターリングはスタセリタに似てて、どちらも母にパワーとバネを加えたようなイメージなのかな
https://www.youtube.com/watch?v=WJ7JOLcec3Q
https://www.youtube.com/watch?v=QQuhgJNM9Uc
地中海で合田さんが紹介していたToulifautも母がDarshaan×Caerleonで、脚長でそれらしくしなやかに斬れて差し切ってました
種牡馬Frankelの特長として一つあげられるのは、Tom Fool≒Spring Run的なオールラウンドなスピードを伝えていることで、だからこそ相手繁殖の持ち味を活かせるのだろうと
◆Kingmambo≒ジェイドロバリー
こないだビートマッチ(Kingmambo≒ジェイドロバリー3×3)の原稿を書いたときに、TARGETで母系にジェイドロバリーを持つ1歳(15年産)を抽出してザッとながめていたら、メイショウマンボやレッツゴードンキが活躍した直後の種付けだけに、ロードカナロア、エイシンフラッシュ、スズカマンボ、ヴァーミリアン、キングズベストあたりで柳の下をゴソゴソすくってる配合馬がけっこういましたよ(・∀・)
┌Mr.Prospector
Kingmambo
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△└Special
┌Mr.Prospector
ジェイドロバリー
│ ┌Northern Dancer
│┌○
└△
└Special
◆シュタルケの逃げ
堺は逃げたときは[3-0-0-0]のマイネルオフィールが、最内でシュタルケなら行くしかないだろう…と頭から狙ったら、快調に飛ばしてもう逃げ切ったかという寸前で差し切られて崩れ落ちました
これとサトノクラウンでうなりすぎてメインの前に喉をやられてしまいましたが(^ ^;)、勝ったピットボスは正味オープン馬ですからまあ仕方ない…
「シュタルケといえば、ワールドエースを前で受けさせてマイラーズCを勝たせたのが何よりの殊勲(中略)その半面、鋭く斬れる差し馬に乗せるともう今一つセンスを感じないというか時々おかしなことをやる」(16/3/23)
今季も4角5番手以内では[4-6-6-24]で連対率25%単回値93複回値122、6番手以下では[1-1-4-43]連対率4%単回値8複回値35
このエントリでは「ただし逃げたときは不振で、たとえばバンデとのコンビなんていかにも手が合いそうで実際[1-0-1-0]と結果も出してるんですが、どちらも逃げてないのが面白い」とも書いてました
ちなみにシュタルケの逃げは通算でも[0-1-1-13]で単回値0複回値13と低調、そうか~先行はよくても逃げはイマイチなら馬連3連だけでよかったんかなあ…と(^ ^;)
本人もこれまで15回しか逃げてないということは、逃げはあんまり得意ではないという意識は持ってるのかもですね
競馬道OnLine G1スペシャル予想~朝日杯FS
昨夜は北24条の居酒屋「のむくら(乃六蔵)」にて地元民の忘年会
3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2016-2017』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この秋もスプリンターズSから有馬記念まで、栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します
今週の朝日杯FSは栗山求の担当で、有力馬3頭(ミスエルテ、ダンビュライト、クリアザトラック)の血統分析と直前予想を行います
有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できますので、よろしければご覧ください(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/
小島友実さんの「G1の馬場すべて教えます」、競馬道調教マスターの調教予想などもぜひ参考になさってください
あと今週の「ウマい馬券」はピックアップ予想家ということで、土曜のターコイズS、日曜の朝日杯FS、この2鞍の予想は0ポイントでご覧になれます
どちらもすでに入稿済ですので、こちらもよろしくお願いします
追記:「No.1予想」と「ウマい馬券」にひいらぎ賞の予想を入稿しました
土曜のボツ予想~フレンチの達人で、ダノンシャークのように
リゲルは◎サトノラーゼン
母トゥーピーはIntikhabの娘で仏1000ギニー2着、このマイラー色が濃くなってきたかのような古馬になっての肉付きで、今なら1600~1800mぐらいのほうが合っているのでは…
外マイルでシュミノーならば、ダノンシャークのように斬れる可能性はまだ残されているのでは…という◎です
樅の木はサンライズノヴァは脚長でストライドで走る馬で東京でも直線に入ってから加速し始めていて、レッドディオーサの下で母父ロックオブジブラルタルでジェベルムーサのようにダートを捲る◎レッドアトゥ、シラユキヒメの仔で軽いダートが向く○シロニイ(ちなみにシラユキヒメ仔はダ良[7-3-2-31]重不[6-2-1-7])、あとHalo≒Drone3×4らしい機動力のある☆カカアコで買いたいかな
つわぶきはハービンジャー×スペシャルウィーク(Aureole7×6)でいつも一番外から追い込んでくるディアドラはAureole魂疑惑があるので、フルゲートで馬群を捌く形になると4走前のようにモタついてしまうかも
ここは前走引っかかった◎メイショウベルボン(母マイラーのディープブリランテ牝駒)、1200が忙しかった○タケショウベスト(母母はチャイナロック3×4)、上がりが速すぎた▲ヴィーナスフローラ(母はGraustark5×3)、上がりがかかればこの3頭が油っこくて、☆エントリーチケットと△キャスパリーグを絡めたい
他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」ではひいらぎ賞を、「ウマい馬券」ではひいらぎ賞とターコイズSと朝日杯FSを予想していますので、今週もよろしくお願いします(ターコイズと朝日杯は特別に0ポイントでご覧になれます)
日曜のボツ予想~阪神芝はSepcial固め&バルザローナの先行で
土曜の阪神芝はジャングルポケットやワークフォースやコンデュイット産駒が穴をあけたようにややタフなSpecial馬場というべきで(ヤマニンベリンダはNureyev≒Sadler's Wells4×2、マイネリベルタスはSadler's Wells≒Nureyev3×3、アドマイヤアローの父ワークフォースはNureyev≒Sadler's Wells4×2)、一方で10Rも11Rも逃げ切りでわりとインが残るバイアスでもありました(芝で逃げた馬は[3-1-0-2])
バルザローナはフランス人でもシュミノーのような繊細さはなくて、先週までのデータでいうと逃げ[1-2-1-3]先行[6-3-3-15]差し[0-3-0-27]追い込み[0-1-0-18]、土曜のリゲルの逃げ切りを見てのとおりゴリゴリ先行してナンボの乗り役
元町の◎ベステンダンクは母がNijinsky4×3とBuckpasser5×4で自身はHalo3×4にCaerleon≒マルゼンスキー3×4、配合どおりタイキシャトルをパワー寄りにしたようなマイラーで、阪神芝は[1-1-0-3]ですが1600m以下では[1-1-0-0]、先行型ですがちょっと時計や上がりがかかったほうが渋い馬です
ここは展開的に前々走長岡京の再現になりそうなメンツだし、△ティーエスネオの番手から抜け出せば人馬ともに勝ちパターン
Special馬場なので、○ハクサンルドルフ(母父Theatrical)のナタの差しと▲レッドオリヴィア(父ジャングルポケット)の粘着力を相手本線にとります(ちなみにタイキシャトルの母母父ThatchはSpecialの全兄)
ディセンバーは中山のオープン特別なら○ツクバアズマオーがまず圏内でしょうが、◎シャドウパーティーはAllegrettaにPark ExpressにKnown FactにBustinoとアウトサイダー血脈が豊富でスカスカな血統表で、どうみても晩成の中距離馬でだから6歳ぐらいで宝塚記念を勝つんじゃないかと書いたこともありましたが、そこまで大成するにはちょっと血統表がスカスカすぎた
でもこういうスカスカ晩成血統を7歳まで我慢して使って緩やかな成長を促しつづけてついにオープン入りさせたというのは、これぞ堀厩舎の本領ではないかと思うのです
▲スピリッツミノルは前走はポッカリ開いたインを抜け出してきましたが気性的に外枠歓迎、△クラリティスカイは前走◎でしたが東京1800ベスト説なのでここは4番目の評価
他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では朝日杯FSを、「ウマい馬券」朝日杯FSと中山12Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします(朝日杯は特別に0ポイントでご覧になれます)
第68回朝日杯FS回顧~上がりの競馬で際立つ「母スプリンターの加速」
阪神11R 朝日杯FS
◎6.クリアザトラック
○4.ボンセルヴィーソ
▲13.ミスエルテ
△5.タガノアシュラ
×8.ダンビュライト
×11.トリリオネア
注16.アメリカズカップ
ミスエルテのトモのバネは素晴らしいが、阪神外1600mの2歳G1は来春のクラシックに直結するレースだから、中距離馬の素質やスケールで逆らってみる手もあるだろう。クリアザトラックはカミノタサハラ、マウントシャスタ、ボレアス、ベルキャニオン、ラベンダーヴァレイ、パラダイスリッジの全弟で、配合パターンはマカヒキにもよく似ていて、ディープ産駒の教科書的好配合。母系にヴェイグリーノーブルが入ってバークレア≒オリオールのニアリークロスになるので牡のほうが走る配合ともいえるし、デビュー戦の勝ちっぷりをみると兄姉の中ではマウントシャスタに似たタイプで、クラシックロードを賑わせる存在だと思うのでここは中距離馬としての素質に◎といきたい。ボンセルヴィーソはデイリー杯はスローの逃げ残りだが、ダイワメジャー×サクラローレル×トニービンならメジャーエンブレムのようにタフなレースになったほうがしぶといタイプだと思う。
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阪神芝は時計や上がりがかかるタフな馬場で、また土曜はイン伸び優勢なバイアスでもありましたが、日曜になって外も乾いてきたのか内の荒れが酷くなってきたのか、9R元町Sは後方から外に出して追い込んだロイカバードとハクサンルドルフの叩き合い、どうもこのあたりから外伸び馬場に移行していたようです
レースは中盤が緩んで、60.6-11.5-11.2-12.1という公式ラップですから今の馬場ではかなり上がりの速い決着、この11.2の最速ラップのところで、後方から外に持ち出したサトノアレスとモンドキャンノの加速が際立っていて、残り200mの時点でもうレースは決まってしまった
モンドキャンノは改めてパドックで体型を見るとこれはスプリンターではなくマイラーだと、先々はともかく今は1200より1600のほうがベターなぐらいじゃないかと思えたので、珍しくコメント欄で△を追加しておきました
いずれにしてもこの2頭、母がスプリンター(モンドの母レイズアンドコールは芝1000~1400mで5勝)なのは共通していて、各馬が最速ラップを叩き出す11.2のところで10秒台に入れられる、それぐらいの際立った加速力を持っていたのは、スプリンターの母を持つサトノアレスとモンドキャンノだけだった
サトノアレスの母サトノアマゾネスは愛国産馬でJRA3戦1勝(芝1200m)、3戦目に初勝利をあげたときの体重はなんと566キロで、大型のデインヒル系牝馬とディープの配合でマイルG1勝ちというのはミッキーアイルと同じ
3代母Crimson Saintはロイヤルアカデミーの母でStorm Catの母母でもある名繁殖牝馬、母母父ArtichokeはグレイラグH(米G3・ダ9F)の勝ち馬でSecretariatと同じBold Ruler×Princequillo(ボルキロ)の組み合わせですから、サトノアマゾネスはStorm Catと配合もよく似ています(Northern Dancer×ボルキロ×Crimson Saint)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014105493/
ただサトノアレスの走りはディープ×Storm Catのしなやかストライドのイメージとはちょっと違って、もう少しデインヒル的なパワーで加速する感じで、私の見立てではフィエロに近いイメージかな
脚捌きはきれいで無駄がないんですが、ちょっとタフな馬場でゴール前の急坂でひと踏ん張りできるところがこの馬の強さでしょう
でも札幌で未勝利を勝ちあぐんでいるときは、斬れなのか機動力なのか玉虫な馬やなあ~という記憶しかなくて、この3連勝は使われるごとに良くなってきたと言わざるをえないです…
ボンセルヴィーソはこの世代のダイワメジャーのPOGイチオシの1頭で、母系にBlushing Groomとトニービンが入ってしかも母父が底力ある中距離馬というのは、メジャーエンブレムやコパノリチャードなどと同じで紛れもないダイワメジャー黄金配合
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014102036/
だからデイリー杯でジューヌエコールに差されたときも「持続戦になればこの馬が一番強いかもしれない」と書いておきましたが、「極力ペースを落としていこうと思いました」とはレース後の松山くんのコメント
馬のレベルはともかく、タイプや脚質はメジャーエンブレムとかなり近いと思ってるので、もうちょっと緩めず行ったらもうちょっと抵抗できたかもしれません
ミスエルテは今日はスタートは決まったし、直線までミスなく乗ってきて満を持して追い出したけど思ったほど弾けなかった…という4着
ファンタジーSの上がりが12.0-11.1-11.4、2着ショーウェイはJFで大敗、3着ディアドラは次走自己条件で4着、ショーウェイやディアドラが弱いと言ってるんじゃなくて、こんなレースじゃほんとの強さはなかなかわからない
Frankel産駒としての比較においても、完成度と軽いスピードはミスエルテだけど、成長力と持続力ではソウルスターリングだろうと書いてきたし、配合そのものもソウルのほうが好みだと書いてきました
母ミスエーニョはデルマーデビュータントS(米G1・AW7F)など2歳時に[2-2-0-0]で引退、配合はPulpitとヘネシーを通じるNijinsky≒Storm Bird5×4・5とWeekend Surprise≒Terlingua3×4
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106174/
高性能のマイラーだったのでしょうが、たとえばヨハネスブルグ産駒のホウライアキコがデイリー杯までは神童だったのと重なるところもあったのではないか…と想像したくなる配合でもあるし、そういう早熟な面はミスエルテにも伝わっているのではないか、と示唆した書き方もしてきたつもりです
クリアザトラックは後ろから追い込むのかと思ってたんですが、トラストにこられたときにちょっと噛んでしまったかな、でもG1レベルのレースでミルコが抑えきれないというのは、いつも言うようにエンジンが凄いという証明でもある
今日はキャリアの浅さを露呈してしまいましたが、きょうだいの中でも馬っぷりは屈指だし(馬体が良すぎてダービーはどうかと思えるほど)、いきなりここで3人気に祭り上げられるのが納得の馬で、次は巻き返してくるでしょう
12/17,18の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2016)重賞勝ち馬の弟妹編』で推奨したプラチナムバレット(牡2歳)が日曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ちました。
★プラチナムバレット(牡、父マンハッタンカフェ、母スノースタイル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014104273/
スマートレイアーの3/4弟。母スノースタイはLyphardやDrone≒Red GodやTyrant≒Bold BidderやMy Babu≒Ambiorixなどをクロスする父母相似配合で自己主張が強く、中央出走産駒は6頭中5頭が勝ち馬となっている(5頭の父が全て違うのも素晴らしい)。そこにあまり強いクロスを持たないマンハッタンカフェを配したのも良く、遅生まれなので★評価にとどめたが、先行力ある長めマイラーとして楽しめそうな配合だ。(望田)
■『ディープインパクト好配合リスト(2016)』で望田潤が推奨したスパークルメノウ(牡2歳)が土曜阪神4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。
◎スパークルメノウ(牡、スパークルジュエル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014104759/
ディープインパクト×Unbridled's Song(アジアンミーティア)の組み合わせはこれまで10頭が出走し8頭が勝ち馬となっており、ダノンプラチナ(母父Unbridled's Song)、ダコール(母アジアンミーティア)、ブランボヌール(母母アジアンミーティア)と重賞勝ち馬が3頭も含まれるニックス。本馬は母母父がSeattle Slew系なので、同じ千代田牧場産のダノンプラチナと似たアウトラインの配合。(望田)
■土曜中京7R500万下 アッフィラート(ディープ・望田)
■日曜阪神8R1000万下 ナムラケイト(ディープ・栗山)
■日曜阪神11R朝日杯フューチュリティS3 ボンセルヴィーソ(POG・望田)
グルームダンサーとダンシングブレーヴはLyphardとRed God≒Haloが共通するので、この両者を血統表中に持つ馬は、以下のようにJRA出走15頭中10頭が勝ち馬となっています
アサクサイイヤツ(父メイショウサムソン、母母父グルームダンサー)未勝利
エプソムヘイロー(父キングヘイロー、母父グルームダンサー)未勝利
カロルバンダム(父コマンダーインチーフ、母グルームダンサー)1勝
ケットシー(父メイショウサムソン、母母父グルームダンサー)未勝利
ザラストロ(父ホワイトマズル、母父グルームダンサー)新潟2歳S
スノースタイル(父ホワイトマズル、母父グルームダンサー)3勝
カントリースノー(母スノースタイル)3勝
スノークラフト(母スノースタイル)1勝
スマートレモラ(母スノースタイル)1勝
スマートレイアー(母スノースタイル)重賞3勝
インスタイル(母スノースタイル)1勝
トーコーブリザード(母スノースタイル)未勝利
プラチナムバレット(母スノースタイル)1勝
ネオヴェリーベリー(父ホワイトマズル、母父グルームダンサー)未勝利(JRA500万下)
ネオヴァイン(母ネオヴェリーベリー)未勝利
┌Nasrullah(Royal Chargerと3/4同血)
Red God
│┌Menow
└Spring Run
│┌Bull Dog
└△
┌Royal Charger
┌○
┌○
Drone
│ ┌Menow
│┌Tom Fool
└△│┌Bull Dog
└△
スノースタイルは自身も3勝をあげた上級マイラーでしたが、
Lyphard3×4
Drone≒Red God4×4
Bold Ruler5×5
Tom Fool≒Spring Run6×5・6
My Babu≒Ambiorix6×6・6
となかなか密度の濃い父母相似配合になっていて、自身のマイラー資質を強く伝えるという意味ではエリモピクシーと似ているかな
だからこれまで、7頭の種牡馬(ディープインパクト、ティンバーカントリー、マヤノトップガン、アグネスデジタル、ゴールドアリュール、マツリダゴッホ、マンハッタンカフェ)との間に6頭のJRA勝ち馬を出すというコンスタントな成功をおさめているのです
相手種牡馬を尻に敷くタイプの繁殖ですから、強いクロスを持たないマンハッタンカフェとの配合はうまくいきそうな予感はあったんですが、ディープ牝駒のスマートレイアーと比較すると牡のぶん体型に伸びがあって加速はジンワリ
大箱向きではあるでしょうが、中距離で前で受けてしぶといタイプ、ダンシングブレーヴというよりはLyphardっぽい中距離馬かなあとみています
グルームダンサーってのは良血で配合もいいんですが、Blushing Groomのオールラウンドさがナマクラなほうに劣化したようなイメージもあるだけに、ディープインパクトやダンシングブレーヴなんかと合わせて爆発力を増したいですよね
ちなみにグルームダンサーはディープインパクトの母父Alzaoともニアリーで(LyphardとDrone≒Sir Ivorが共通)、だからスマートレイアーはAlzao≒ダンシングブレーヴ≒グルームダンサーのトリプルニアリークロスとも表記できますが、母系にグルームダンサーを引くディープインパクト産駒は他にオースミマイカ(2勝)、ウインベントゥーラ(1勝)、ヴェルーテ(1勝)、サトノヴィクトリー(現役未勝利)とこれも確率は高い