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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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第9回ヴィクトリアマイル回顧〜老獪なディフェンスでタイトル防衛

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東京11R ヴィクトリアマイル
◎9.ホエールキャプチャ
○8.スマートレイアー
▲4.メイショウマンボ
△1.ストレイトガール
△3.デニムアンドルビー
×15.エクセラントカーヴ
ホエールキャプチャのブラッシンググルーム的なしなやかなフォームが大好きで、3歳時は三冠全部で◎を打ってしまったほどだ。ライバルだったマルセリーナもエリンコートもアヴェンチュラも引退してしまったが、この馬は母母のナシュワン×リマンドの重厚なスタミナの血がますます発現してきて、6歳の今が全盛期で完熟期ではないかという充実ぶりで、東京新聞杯を57キロを背負って実にふてぶてしく勝ち、二度目のヴィクトリアマイル制覇に挑んでくる。テイエムオペラオーをほうふつさせるようなあのしなやかさは少し薄れてきたものの、重厚で頑強でふてぶてしいオバチャンになったホエールキャプチャが、4歳馬が強いヴィクトリアマイルをふてぶてしく勝つだろう…という結論でいきたい。

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昨夜は日付が変わる前に帰宅して、ほろ酔いで回顧を2/3ぐらい書いたんですが寝落ちしてました…

昨年が58.2-11.4-11.2-11.6、今年が58.0-11.4-11.2-11.7、番手と逃げの違いはあるものの、ヴィルシーナは2年連続で瓜二つのラップを刻んで押し切ったことになります

あんなに追っつけて気合いを付けて出していっても、追うのを止めると即座にリラックスしてペースダウンできるのがこの馬のいいところで、「ヴィクトリアマイルは手の内を知り尽くした古牝馬の手合わせだけに予定調和の緩ペースになりやすく、だから府中牝馬Sのような質のレースになる」ということは以前にも書きましたが、キャトルフィーユ&ケイアイエレガントの牝馬千八路線対決が掲示板の隅で再現されていたのも、1800m寄りの資質が求められるレースになったからやと思います

先週のミッキーアイルは抜群の二の脚で他を黙らせてしまいましたが、「無謀な競りは避けたい」「行くにしてもフワッと出していきたい」というような思いが頭にある同型にとっては、圧倒的な出脚や圧倒的な意思表示でこられると圧倒されてアッサリ譲ってしまうというのはあるでしょうね〜

もう全盛期は過ぎたと思われていた名ジョッキーは自らと相方に闘魂を叩き込むかのアクションでハナに立ち、もう全盛期は過ぎたと思われていた前年のチャンピオンは待ってましたとばかりに“府中牝馬の土俵”にライバルたちを誘い込み、直線は年下の新チャンピオンの猛ラッシュを老獪なディフェンスでいなして交わしてタイトル防衛

これも競馬の奥深さ、エエもん見せてもらいました、脱帽ですm(_ _)m

メイショウマンボは私もパドックでは少し薄っぺらく感じたし、まあしかし終わってみればさすがの2着で、私はこの馬のスーパーニアリークロスを絶賛していたものの桜花賞とエリ女で◎にしオークスと秋華賞は印を落としてしまいましたが、予想するときはいつも「う〜ん今回の条件でも好走する可能性は高そうやし、今回も勝ってしまって不思議ないなあ…」と思わせる馬で、この条件不問のオールラウンドな強さこそが最大の長所といえるのかも

ストレイトガールは短距離馬としての能力の高さで3着まできたというべきで、高松宮の1人気が過大評価ではなかったことを証明する好走でもありましたが、あそこは追い出しを待たされたぶん弾けたという面もあったんじゃないかと(実際ゴール板を過ぎてからも前2頭を交わせていない)

過去にも東京マイルのG1において、サイレントウィットネスとかヒシアケボノとか、アイルラヴァゲインとかグランプリエンゼルとか、スプリンターとしてのパワーとスピードでウワーッと3着にきてビックリということはたまにあったんですが、そういうのは不思議なことになぜか3着なんですよね〜(ロードカナロアは私はスーパー千四馬やと思ってるのでここにはカウントしません)

ホエールキャプチャも昨年と同じ時計で走破しているのですが、もう若いころのように美しくしなるフォームではなくなっていて、Hyperion的なしぶとさふてぶてしさで人ごみをかき分けてセール品に突進していくオバチャンになっていて、そういうオバチャンのふてぶてしさでねじ伏せられる質のレースにはならなかった

でもふてぶてしい中距離馬にシフトしてきた今、秋の2200mではこれまで以上にチャンスがあるんじゃないか…と私は思っとります

スマートレイアーについては阪神牝馬の勝ち方斬れ方があまりにも強烈だったので、ジョリーダンス疑惑がふつふつと湧いてきたのですが、直線はちょっと狭くなるシーンもありました

阪神牝馬→ヴィクトリアマイルはなかなか直結しませんが、いつも書くように阪神内1400mの重賞というのはサンカルロやガルボのようなスペシャリストがリピート好走するような舞台ではあります

各馬の血統については「血統クリニック」をご一読ください


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