京都11R 天皇賞・春
◎18.オルフェーヴル
○12.クレスコグランド
オルフェーヴルの自爆はありうるし、それに張るという思想や買い方を否定もしないが、G1は一番強いと思う馬に◎を打ちたい…というのが筆者のスタイルだ。
昨秋東京の新馬戦でミッドサマーフェアとオコレマルーナを差しきったサトノグロリアスは、その後骨折で休養に入ってしまったが、あのジャガーメイルのような重厚なストライドをみると、このサトルチェンジの牝系は牡のほうがスタミナがオンになりやすいのかもしれない。
クレスコグランドは母がマンハッタンカフェの全妹そこにタニノギムレットを配してリボー系の血を継続クロスし、燃費のいい走りからもロベルト系ステイヤーの雰囲気がある馬だと書いてきた。ここで叩き一変とはいかないかもしれないが、オルフェーヴルを買うなら相手は絞なければならないから、この馬のステイヤーとしての可能性に一票投じてみる。
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「この時期の京都芝はいつも高速になるんやけど、にしても春天デーの馬場としては過去最速やないか?」
「ディープインパクトが勝ったときも速かったど、あのレコード更新もあるかもですねえ…」
という話をメタボ博士としていたんですが、春天史上最速といっていい馬場において「1600m通過1分36秒5は、07年をコンマ2秒上回る史上最速のペース(栗山求ブログ)」で先行し、ディープのレコードにコンマ4秒差で3200mを駆け抜けたビートブラックは確かなスタミナを証明したし、「残り1000mからスパートしようと思っていた」と語る石橋脩も、相棒のスタミナを信じて、それを最後の一滴まで振り絞っての見事な初G1制覇でした
最終レースも終わり、モニターに流れる天皇賞のパトロール映像をもう一度見ながら、池添や岩田や和田や田辺やユタカと同じ技量と知恵と経験が私にあるとして、それぞれの馬とコンビを組んで、この超高速のイン伸び馬場の京都3200mをどう乗るだろうかと、やっぱりオルフェーヴルはああ乗るしかないだろうし、他の馬に乗ってもだいたい同じように乗るんやろうなあ…と、そしてそれが正解でなかったということはゴールインしてから気づくんやろうなあ…と、そんなことをぼんやり考えてました
石橋脩だけが正解で、他の騎手は正解ではなかったというのが今年の春天でしたが、ネコパンチやクィーンスプマンテやイングランディーレのような瞬発力や斬れ味は並だけどスタミナや持続力には自信がある馬はこれからもどんどんこの手に打って出るべきやと思うし、どんどん打って出られたらいつまでも指をくわえてみているわけにはいかんでしょう
脚を余して差し届かないということは、脚を使い果たして差されてしまうより恥ずかしいことなのだという認識が、競馬にかかわる全ての人々の総意になったときに、この国の競馬はもっと面白く見応えのあるものになると思います
それまでは関係者も、我々馬券を買う側の人間も、石橋脩にやられつづければいいんだと思います
お見事でした、参りました
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天皇賞・春回顧〜残り1000mから、Hyperionを絞りきった
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