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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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土曜のレース回顧〜小さくても我慢強いのがHyperion的体質脚質

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函館11R 札幌2歳S
◎8.オールステイ
○11.マラムデール
▲3.バウンスシャッセ
△1.レッドリヴェール
△6.マイネグレヴィル
×2.ピオネロ
×10.マイネルフロスト
注9.ロードフォワード
注13.トーセンシルエット
◎はフラワーアレイ(トラヴァーズS)やトーセンラーの甥で、母母はノーザンダンサー4×3にグーフド4×4、母はミスタープロスペクター4×3にノーザンダンサー4×4・5と代々クロスがうるさく、そこにアホヌーラなどアウトサイダー血脈を豊富に引き、強いクロスを持たないケープクロスを配した緊張→緩和のリズムがほめられる配合だ。ケープクロスはロジユニヴァースの母父でもあるダンジグ系でタフな馬場に向いた血統だし、ヴェイグリーノーブル〜オリオールの血を引くだけに揉まれ込んだたときにどうかというのが唯一の不安点だが、明らかに追い不足だった前走を叩いての上積みも見込め、勝てばアッサリの器とみる。○はライラプスの全妹でフサイチリシャール(父クロフネ)の3/4妹で、1800mは守備範囲だし洋芝も道悪もこなすパワーを持ち合わせているが、今の函館は道悪になるととてつもなくタフな馬場になるだけに、マイラー寄りの牝馬よりも中距離型の牡馬からのほうが入りやすい。

新潟11R 長岡S
◎9.ターフェル
○10.ゼンノルジェロ
▲2.パワースポット
△5.オリービン
△8.ラロメリア
×7.キッズニゴウハン
×14.ヒラボクインパクト
注6.ダンスファンタジア
注13.メイショウゾウセン
キングヘイローは母母パウンドフーリッシュの「ナスキロ、トムフール、ラトロワンヌ」の組み合わせを増幅するのが黄金配合で、だからカーリアン持ち牝馬との配合もローレルゲレイロ=リキサンマックス兄弟、オートドラゴン、あとホッコーソレソレーとウエスタンマックス(ともに母父スキャンの母がカーリアンの全妹)など成功率が高い。◎は母母父がカーリアンだが、母父がトニービンで母系にはハイペリオン血脈も強いので、わりと晩成で鋭く斬れるというよりは持続力でジワジワ追い込む脚質になった。距離不足の1400mでも最速上がりで3着に追い込んできている近走に地力強化がみてとれるし、雨で時計や上がりがかかるのは歓迎、追える鞍上を得たここはオープン入りのチャンスだ。

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オールステイは気合いをつけたら行けましたからこんな馬場は下手ではないはずで、しかし前半から全然ハミをとらずズルズル後退、おそらく揉まれる競馬が初めてだったからで、まあ今日のところは仕方ないでしょう

レッドリヴェールについては、東サラ募集時に依頼された配合診断のコメントを再録したいと思います

「母ディソサードは地味ながらコンスタントに活躍馬を産みつづける繁殖牝馬で、中央に出走した産駒6頭のうち5頭が勝ち馬となり、うち4頭は2勝以上をあげています。母父Dixieland Bandは北米で成功したNorthern Dancer系で、Alibhai−Hyperionの血が強く、母父に入ってスピードを支える能力に秀でた血。「サンデーサイレンス系種牡馬×Dixieland Band牝馬」の組み合わせからはデルタブルース、フミノイマージン、アクシオン、サブジェクトといった重賞勝ち馬が出ています。Alibhaiの血が強いNorthern Dancer血脈という点ではノーザンテーストと似たところもあり、ステイゴールドにはこういうノーザンテーストと似た特質体質のNorthern Dancer血脈をもってくるのがセオリー。エリザベス女王杯4着のマイネオーチャードは母母父がDixieland Bandでした。兄姉には短いところを得意とする馬も出ていますが、この馬はステイゴールド産駒らしく芝中距離向きでしょう」

ステイゴールドにSir Gaylord(ナスキロ)が入った小柄な牝馬というといかにも新潟外1800m向きの非力なイメージですが、Dixieland BandはHyperion4×5・5・6でその母Mississippi MudはAlibhai3×4、AlibhaiはLady Angelaと同じくHyperion×Traceryの組み合わせですから、ステイゴールド産駒の成功パターン(ノーザンテーストの血を増幅してパワーを増す)としてはまあセカンドベストのパターンと言えるでしょう

ステイゴールド×Dixieland Bandというだけでノーザンテーストをクロスするのと近い効果があるわけですから、小柄な牝馬でもHyperion的な我慢強さとAlibhai的なパワーは十分あったと

そういえば泥んこ馬場のフローラSを追い込んで勝ったバウンシーチューンは418キロの小さなステゴ牝馬で、母はトニービン×ノーザンテースト(バウンシー自身はノーザンテースト4×3)、やはりHyperion的な我慢強さと持続力の勝利でした

Dixieland Bandはデルタブルース、フミノイマージン、アメリカンボス、アクシオン、ブラックバースピン、サブジェクトなどの母父で、Alibhai的なパワーとHyperion的な粘りを伝えるだけに洋芝や道悪は概ね巧者

しかし岩田は行けないと見るや腹をくくって4角までインベタ、これで開かなきゃしょうがない、開くと信じて乗るしかないというアスカクリチャン戦法がみごとに決まりましたが、それに応えた馬も偉かった

とにかく上がり42秒とか45秒とかそんな競馬になってしまうと、道悪が巧いとかパワーがあるとかそんな次元の話ではなくて、みんな脚が上がってバタバタになって、そこからのもがき合いでどれだけ我慢できるかという戦いなので、なるほど考えてみればHyperion馬場なのかもしれません

最終の芝2000mを勝ったキングズクエストはキンカメ×ノーザンテースト×リアルシャダイ、7Rの芝1800mを勝ったエアセノーテはグラスワンダー×ダンスインザダーク×ノーザンテースト、いずれもRoberto的パワーに加え、ノーザンテーストとFlower Bowlを併せ持つことでLady Angela≒Alibhai的なパワーと我慢強さも受け継いでいたというわけです(ネオユニ産駒の健闘が目立つのもHyperionだからという解釈は可能)

今日は羊ヶ丘を◎ビーナストリックから、インベタ前残り馬場なので前に行きそうな岩田大知大作本線に買ったらガツンと当たりました(・∀・)

とりあえず土曜の結果からは、芝1200mはラトロパワーのゴリ押し、1800〜2000mはノーザンテーストをはじめとするHyperion的我慢強さを重視したいなと

新潟芝はスローだとタツミリュウが残り、流れるとスイートサルサの大外一気が決まり、だいたい公平馬場とみていいんじゃないですかね〜

小倉芝は先週同様カオスで、朝から降りつづく重馬場でもメインの芝1200mは1.07.5が出ております(^ ^;)
明日もかなり降る予報ですが、何とも手を出しにくい馬場ですなあ…


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