〈オークスで好走して「ほらほら、俺フェアリーからずっと本命やったし」なんて未練たらしいことを言う前に、オークスで勝ち負けになるような馬はフェアリーで本命にしちゃいかんのだ…ということを来年まで覚えておかないと、すぐ器に惚れるのが悪い癖ですから(^ ^;)〉(望田潤bot)
フェアリーSが1月の中山マイルで行われるようになって8年目、過去7年において馬券に絡んだ21頭は、ジェルミナルが桜花賞とオークスで3着、ニシノアカツキがオークス4着、アプリコットフィズが桜花賞で5着、スピードリッパーがオークスで5着したぐらいかな、ハッキリ言って春の牝馬クラシックにつながっているとはいえません
同じ週に行われるシンザン記念の上位馬からミッキーアイルやジェンティルドンナやオルフェーヴルやマルセリーナが出ているのとは対照的で、これはやはり中山芝1600mと阪神芝1600mと東京芝2400mでは求められる資質がかなり異なる、というのが大きいのでしょう
そもそも今の時期に桜花賞やオークスを本気で狙っているような馬はここをステップにはしないというべきですが、たとえば13年8着ウインプリメーラ(京都金杯、チューリップ賞2着)や11年4着ピュアブリーゼ(オークス2着、フローラ3着)のように、後に東京外回りでベストパフォを出しているような馬はやっぱり凡走してるんですね
では阪神外1600mよりも中山1600mでより求められる資質とは何かというと、それはFair Trial的な小脚、ピッチのきいた加速力に他ならず、上記21頭中13頭がNureyevかSadler's Wells=Fairy Kingの血を引いているのは偶然ではないでしょう
ファルブラヴ(ダンスファンタジア、スピードリッパー)、エルコンドルパサー(ノットフォーマル、オメガハートロック)、Singspiel(コスモネモシン、リラヴァティ)、キングカメハメハ(マイネエポナ、テンダリーヴォイス)、ジャングルポケット(アプリコットフィズ、テイラーバートン)などからSpecialの血を引き、他にもFair Trial的な血を引いてFair Trial的な走法や気質がONになりすぎているぐらいの、中山1600mや阪神内1400mや福島1800mで器用に立ち回るけれど東京や阪神外回りでは少し甘くなってしまうようなマイラーに向いたレース、それがフェアリーS
今年は26頭の登録がありますが、うちクィーンズベスト、コパノマリーン、シーブリーズラブ、ダイワダッチェス、ダイワドレッサー、トウカイフィーバー、ハマヒルガオ、ラブリーアモン、リセエンヌ、ルミナスティアラ、レッドエトワールの11頭がSpecialの血を引いていて、さてこの中で最もFair Trial的な馬はどれだろう…
本日18時更新のNETKEIBA「重賞の見どころ」ではシンザン記念とフェアリーSの上位人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします
器に惚れず、Specialな小脚で
ミズナ家の正月
レッドレイヴン「グラス伯父さん、あけましておめでとうございます」
グラスワンダー「何があけましてや、お前去年片目も開いとらんやないか」
レッドレイヴン「いや~巴賞は捲りきったと思ったんですけどねえ…。4角でやっと追いついたら、俺もRobertoじゃあああっ!ってマイネルミラノが唸っとった」
ミズナ「二人ともダーレージャパンまでよう来てくれたねえ。ほらコタツに入っておせちでも食べ」
レッドレイヴン「おおディサイファもいたんか。遅くなったけど札幌記念おめでとう!」
ディサイファ「おおきに、今年はラストチャンスや思うでG1狙うで」
グラスワンダー「札幌記念はよかったけど、秋天に色気見せたんがイカンわ。あのへんは適当に手抜いて有馬で全力やろ」
ディサイファ「そこはゴールドアクターに任せましたんや。しかし昨日の中山金杯は痺れましたねえ~」
グラスワンダー「ヤマカツエースがあんまり早う捲ってしもたら、マイネルフロストが潰れてしまうさかいな。あれは上手いこといった」(上機嫌)
ミズナ「ヤマカツエースってキンカメやろ?最近Kingmambo系と相性エエね」
グラスワンダー「聞くところによると、AmerifloraバアサンがKingmamboとニアリーらしいで。アンタんとこもキングズベストとかいってみたらどうや」
アドマイヤタイシ「年度代表馬もモーリスに決まったし、いよいよGraceful Touch牝系の時代が来ましたな」
グラスワンダー「現役のときもな、スペシャルウィークよりエルコンドルパサーと話が合うたんや。やっぱり男はピッチ走法や~いうてな」
マイティーカラー「こんばんは~遅くなりまして」
ミズナ「いらっしゃい、お連れの方は息子さんかな?」
マイティーカラー「はい、ピースマインド言いますねん。今週シンザン記念に出る予定なんで応援したってください」
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013100731/
ディサイファ「お父さんディープやろ?俺といっしょやな」
グラスワンダー「君まだヒョロヒョロやな。436キロ?もっと飯食わなアカンで」
レッドレイヴン「でも意外とパワーあるんですよ。こないだ中京の稍重でぶっちぎったんですよ」
ミズナ「ちょっとレース見てあげて」
グラスワンダー「ほうほう、なかなか掻き込んで走るやないか」(上機嫌)
ピースマインド「ぼくラトロ肩なんです」
アドマイヤタイシ「ああ、Woodman入っとるもんな」
グラスワンダー「何肩か知らんけどな、男は掻き込んで走ってナンボやで」
ディサイファ「しかしこんなに強いのに、新馬は相手が悪かったな~」
ピースマインド「はい…リオンディーズくん凄いです」
グラスワンダー「リオンディーズ?シーザリオの息子の?スペシャルウィークの孫やないか」(急に機嫌悪くなる)
ミズナ「こないだ朝日杯勝った子かいな」
グラスワンダー「あんなストライド走法に内回りで負けるなんて、オッチャンは認めへん…認めへんでえええっ!」(コタツひっくり返し)
一同(やっぱり来年は、オッチャン抜きで新年会やろう…)
Graceful Touch(His Majesty)
├Graceful Jody(Vice Regent)
│└ジョディーディア(Woodman)
│ └マイティーカラー(トニービン)④マーメイドS
│ └ピースマインド(ディープインパクト)
├Ameriflora(Danzig)
│├グラスワンダー(Silver Hawk)有馬記念,宝塚記念ほか
│└Wonder Again(Silver Hawk)ガーデンシティBCH、ダイアナH
│ └レッドレイヴン(Smart Strike)②東スポ杯,③新潟大賞典
└Tribulation(Danzig)
└ミズナ(Dubai Millennium)
├アドマイヤタイシ(Singspiel)②鳴尾記念,②朝日CCほか
└ディサイファ(ディープインパクト)札幌記念,エプソムCほか
本日18時更新のNETKEIBA「重賞の見どころ」ではシンザン記念とフェアリーSの上位人気馬の血統解説を書いています
ピースマインドについても書いてますので、今週もよろしくお願いします
今週の新馬戦
土曜中山3Rエルブランシュ(一口好配合ピック)はゴールドヘイロー産駒でニアーザゴールド≒リズムのニアリークロス3×3に期待、兄キャプテンシップぐらい走ってくれればいいですね(・∀・)
日曜京都6Rラタンドレス(一口好配合ピック)はエンパイアメーカー×ジェネラスですから高速馬場では軽いスピードが足りない可能性はありますが、タニノエポレットの妹ですから牝系のフレンチな斬れを見せてもらいたい(・∀・)
あとはキャロット会報やUMAJINのPOG特集で取り上げた月曜京都6Rシュネルギアにも注目したいです
3日間競馬のメンバーにザッと目を通したところですが、今年もフェアリーSは難しいなんてもんじゃないですなこれ(^ ^;)
土曜のボツ予想~芝1400のゴッホ
寿はカウントダウンのように好発を決めれば、また○ロングリバイバイルの番手で◎キングストーンが楽
▲アングライフェンは前走は超超スローだから途中から行っただけでそんなに先行力はないし、ナムラアンやシホウはパワー型で阪神で上がりがかかったほうがベター
Halo3×4のネオユニ産駒☆ヘミングウェイにミルコが乗ってくるのは油っこいし、岩田△ダノンフェニックスのイン差しもケアしたいところ
京都最終はインベタAコースの内枠に人気馬が揃ってどれもこれも狙えそうですが、スタートそのものはおそらく◎アルテが一番速く、ここなら△ベステンダンクを行かせてもよしハナ切ってもよし
マツリダゴッホ産駒はボルキロをクロスするとロードクエストやアルマワイオリのようにストライドで斬れるタイプも出るのですが、多くはクールホタルビとかウインマーレライのようにBold Ruler的軽さでフワッと流れ込む脚質で、1200mをガンガン先行するほどのフィジカルはなく外マイルでもうひと踏ん張りするようなストライドでもないので、芝1400mだけ買ってれば蔵が立つというぐらい勝率も連対率も単複回値も良い
○エイシンペペラッツはちょっと緩慢なのでスローになりすぎなければ京都外1400mはベストコース、穴はファンタジー2着▲ダノングラシアス
昨夜ちょっと急用が入ったのでぜんぜん予想に手を付けてなくて(^ ^;)、他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では中山最終を、「馬券総合倶楽部」では中山最終と京都8Rを予想していますので今週もよろしくお願いします
日曜のボツ予想~砂黄金&砂勝ち上がり100%配合
京都1は◎フレグラントブレス
母ケアレスウィスパーはダートで3勝の準オープン馬、クロフネ×フジキセキはホワイトフーガやトウショウカズンと同じ、フレンチデピュティ×フジキセキにはサウンドトゥルーがおり、カネヒキリやミラクルレジェンドでおなじみの「フジキセキ×Deputy Minister」の砂黄金配合
しかもこのエヴリウィスパー=ブリリアントベリー=キョウエイフォルテ全姉妹とフレンチデピュティ系種牡馬の組み合わせは、これまで出走5頭全てが勝ち馬となっており、全13勝は全てダート、Vice Regent≒ノーザンテーストとEight Thirty≒War Relicのニアリークロス(+La Troienneのクロス)がよりパワーに寄せているといえます
ニューイヤーは◎グァンチャーレ
母父ディアブロはトゥルーノースH(米G2・ダ6F)勝ち、そこにスクリーンヒーローで「父中距離×母父スプリンター」の組み合わせ、クロスがHalo4×4で、配合どおりの無駄のないピッチ走法の機動力溢れるマイラー
これを外マイルで誤魔化して好走させるユタカが上手なだけで、前走リゲルSは超スローで上がり11.2-11.1-11.6、この11.2-11.1のところでインからピッチでスルスルと抜け出して、あれはラブリーデイがスローの秋天をピッチでスルスル抜け出すのと同じようなもんです
あの加速ならば中山マイルを好位捲りでベストパフォが出せるはずで、これまで内回り小回りは[1-0-0-1]、着外は距離が長かった弥生賞のクビ差4着
「クラリティシチーごときにモーリス出すまでもない、グァンチャーレに任せといたら大丈夫やろ」(掻き込み親父)
○クラリティシチーは牝系のマイラーっぽさが強いので、前走のように2000mで緩みなく流れると止まってしまいますが、中山マイルならば実績どおりTom Fool的俊敏捲りを信用、グァンチャーレごときなら捲り差したい
△ダンスアミーガは母父エルコンの牝らしくSpecial的小脚で走るので中山マイルは合っており、馬券はこれと△グランシルクまで
ダイワリベラルはコパノリチャードの1800版という配合で、前走はペイシャフェリスをインから差し切り、ここも同じ手でくると思われますが、本来は前受けで頑張りたい血統でしょう
中山最終は難しいですが、このオッズなら◎マンハッタンヘンジで少し参加
母はThong=Ridan4×4、RobertoやAlydarも入るパワー型で中山の坂がダメとは思えないし、となると前走は休み明けか渋った馬場が敗因ではないかと
ここは前が楽そうな組み合わせで、ゴールドペガサスと叩き合った白河特別ぐらい駆ければ面白い
▲カービングパスはハッピートレイルズ牝系ですから勝ちパターンは好位でうなってる形で、1200mは気持ち忙しいので気持ち後ろからになってしまうのがどうかなと
「No.1予想」ではシンザン記念を、「馬券総合倶楽部」ではシンザン記念と寒竹賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします
みんながフィジカルで、みんながマイルでうなっていたあのころ
京都の正月といえば白味噌雑煮とインベタAコースってなもんで、馬場バイアスが大きく結果に影響を及ぼしたとはいえ、京都金杯とシンザン記念が緩みないペースで流れてなかなか見ごたえのあるレースになったのは、「非サンデー」のシゲルノコギリザメと「1/8サンデー」のニンジャがハナを切ったからというのもあるでしょう
いっぽうで「1/4サンデー」のペイシャフェリスが逃げたニューイヤーCは60.4-33.9の超スロー、2000mの中山金杯では「1/4サンデー」のマイネルフロストが毎度おなじみのスロー逃げ、なのに2番手以降は5馬身離されてしまった
昨年の古馬混合の芝1200mのオープン競走でハナを切った馬は[1-4-0-13]で、逃げて馬券に絡んだのはアクティブミノル(1/8サンデー)、アンバルブライベン(非サンデー)、ハクサンムーン(1/8サンデー)、ルチャドルアスール(非サンデー)の4頭、淀短距離を逃げ切ったローレルベローチェもサクラバクシンオー×キングヘイローの非サンデーでした
そういえばサクラバクシンオーは芝1000~1200mの重賞ウィナーを13頭輩出していますが、母系にサンデーサイレンスの血を引くのはエーシンホワイティだけ
種牡馬バクシンオーにとってサンデーサイレンスの血は、グランプリボスのようなしなやかマイラーを出すための助けにはなったものの、自身のような頑強スプリンターを再生産するには必要ではなかった
「サンデーサイレンスの血が薄まってくるにつれて、短距離~マイル路線の復興があるのではないか」と私が考えている理由のひとつに、サンデーの柔らかさをあまり受けておらず、短距離やマイルをパワーでゴリ押しするような「非サンデー」や「1/8サンデー」が今後ますます増えてくることにより、今後ますます前傾ラップの厳しいレースが増えてくるだろう、というのがあります
またもや20年前の昔話で恐縮ですが、桜花賞馬キョウエイマーチはマイルCSに3年連続で出走し、97年は1000m通過56.5で逃げて2着、98年は57.1で逃げて6着、99年は57.5で逃げて5着、97年の自身の前後半ラップは何と44.6-49.1
キョウエイマーチ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1994109164/
非サンデーのマイラーがつくる猛烈な前傾ラップを、嬉しそうに追いかけてねじ伏せていたのがタイキシャトルでありアグネスデジタルでありエアジハードで、この誰もが認めるマイルチャンピオン3頭ももちろん非サンデー
この横綱3頭にかぎらず、当時の非サンデーのオープン級マイラーは、たとえばシーキングザパールやテレグノシスやローエングリンのような大関関脇でも、香港マイルやムーランドロンシャンに行って普通に通用したもんです
キョウエイマーチだけが速かったのではなく、出走18頭みんながフィジカルで、みんながうなりながらHペースを追いかけていた
そんなわけで数年後には、「非サンデーの先行馬が多いからここはHペースやで」みたいな予想が有効になっている、かもしれません(・∀・)
フェアリーは非サンデーのビービーバーレルがハナと目されていますが、石橋脩はどんなペースで逃げるのかな?「No.1予想」ではフェアリーSを、「馬券総合倶楽部」ではフェアリーSと福寿草特別を予想していますので、月曜もよろしくお願いします
月曜のボツ予想~ファーストアクトのダートのスタミナと、ブルージーンベイビーの1400向きスピード
成田は◎コンセギール
ステイゴールド×ボストンハーバー、母父マイラーなので機動力はあるほうで、母サウスオブスカイはヘヴンリーロマンスやミスタービッグベンの妹
ヘヴンリーロマンスの仔はダ2000m以上[6-2-1-11]、アムールブリエはダ2000m以上は3戦3勝で牡馬相手に2500mの名古屋大賞典をひと捲り、アウォーディーはダートに転向して2連勝で2000mのシリウスS圧勝、ヴェイロン(父キングカメハメハ)もウイニングサルート(父フレンチデピュティ)もダ2400mで勝っており、こないだ東京マイルで勝ったラニは父がA.P.Indy系Tapitですから、これもいずれはブラジルCかブリリアントSでドコクフカゼと叩き合うことでしょう
母母ファーストアクトがSadler's WellsとRibotのスタミナとパワーを強く伝えるとしたら(そういう意味ではクリソプレーズと似ているのか)、コンセギールも“砂のジャミール”に完成しても驚けない…とここまで書いて気づいたのは、前走前々走は栗東のサドラー使いとのコンビやったんですね
○サトノセレリティはHis Majesty2×4の肝っ玉母さんディアウィンクの息子で、前走の勝ちっぷりがもうデインヒル丸出しで、母系にデインヒルを引く馬に中山芝ダ2000m以上で蛯名が乗ったら[6-3-0-5]、ナカヤマフェスタの弟とここもレッツダンス
ジェネラスはCaerleonの代表産駒でKGや英ダービーに勝った名馬ですがスピード不足パワー過多で種牡馬としては苦戦、母父に入ってもタニノエポレットやトウカイメロディなどにスタミナを伝えていて、特にダ2400m以上は[4-0-2-3]で掲示板を外したのは一度だけ、単回値1617複回値386という物凄い数字(あくまでクラシカルノヴァとキクノエクレールとラプレの3頭だけのデータですが)
▲タガノハヤテはNijinskyクロスの胴長で大箱向きという気もするのですが、ジェネラス肌がダ2400に出てきたというだけで▲は打ってみるかと
キンカメ×ブライアンズタイムの砂黄金配合△ショウナンバローネと、ハーツクライのステイヤー△ヘルツフロイントまで
サンライズは◎クリスマス
+28キロでパワーアップを感じさせる馬体で長休明けをうなりながら抜け出して、芝1200mで凡走したのは前カベで全く追えなかったUHBだけ
Blushing Groom系の牝馬にたまにいる短気なスプリンターですが、バゴ×ステイゴールドでHalo≒Cannonade≒Red GodとBusted≒Doronicのクロス、函館2歳を逃げ切って終わる血統ではないし、また短距離路線を賑わせてほしい「1/8サンデーサイレンス」
ちなみにバゴ×ステイゴールドは3頭出走し本馬とブラックバゴがオープン級、2歳のバゴ産駒を血眼でチェックしましたが母父ステイゴールドはおらず徒労に終わりました
新春はフォンタネットポーはAlydarやRobertoのパワーも感じさせる体質走りで京都外よりは阪神内だろうということで、一息入れて立て直してきた◎ダノンシーザーで
アイアムカミノマゴやアイアムアクトレスの甥で母はダ短距離で4勝、牝祖Jones Time MachineがDauntにSpectrumと謎のNasrullah血脈が多く(Nasrullah4×3・4)、B級スピードが過多なので本格派のマイラーは出にくいけれどスピードの平均値は高い牝系
そこにディープインパクトでHalo≒Sir Ivor3・5×5、Sir Gaylord≒Secretariat6×4・6と柔らかさを増して、実績どおり高速馬場の1400mがベスト
○トーキングドラムは1200はちょっと忙しいという近走で、それほど斬れ味でズバッと差すタイプでもないだけに1400で好位で運べれば前進があっていい
▲ピークトラムは前走は包まれてAureole魂逆噴射気味、長岡京のように揉まれず先行なら穴っぽいのですが外を回らされる可能性も
京都最終はどれもこれもジリ脚揃いで残り200mからみんな同じ脚色になりそうで、インベタAでみんな同じ脚色なら逃げる◎セセリが有利だろうと
緩い相似配合ですが父Curlinほどパワー型ではなく、こういうしなやかストライドで走る馬に京都外回りで乗せたら信頼に足るのがルメール、東京外回りで逃げたときは[2-0-0-2]で現級の昇仙峡勝ち、着外はともに準オープン
○サラトガスピリットは母が持つDeputy Minister≒コリムスキー3×3のニアリークロスに注目してPOGで推奨しましたが、それだけにDeputy Minister的なパワーが強く前々走のように時計がかかったほうが狙いやすい
「No.1予想」ではフェアリーSを、「馬券総合倶楽部」ではフェアリーSと福寿草特別を予想していますので、月曜もよろしくお願いします
月曜の重賞回顧~中館の逃げ切りAgain
中山11R フェアリーS
◎3.コパノマリーン
○11.シーブリーズラブ
▲13.クードラパン
△9.レッドシルヴィ
シンザン記念の上位馬からミッキーアイルやジェンティルドンナやオルフェーヴルやマルセリーナが出ているのとは対照的に、ジェルミナルが桜花賞とオークスで3着したぐらいで、フェアリーSは春のクラシックにつながるレースとは言いがたい。器や将来性よりも機動力を重視、中山マイルのフルゲートを上手く立ち回れる馬を狙うべきだろう。コパノマリーンは父ヴィクトワールピサが有馬記念や皐月賞など中山[4-0-0-1]、サンデーサイレンス系種牡馬×シングスピール牝馬でヘイローのクロスになるのはコスモネモシンと同じで、ネオユニヴァース×エルコンドルパサーのオメガハートロックとも血脈構成は似る。デビュー戦の中山マイルを血統どおりの機動力で快勝。ここも逃げ馬を行かせて好位のインで運べそうなだけに◎でいきたい。
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フェアリーSはビービーバーレルが59.6-34.7と落ち着いたペースで逃げて直線突き放す完勝、2~4着も先行馬で終わってみれば行った行った行った行った
しかも直線でコパノマリーンが外に斜行したときにレッドシルヴィを弾いてしまい、その煽りでシーブリーズラブやハマヒルガオなどの外差し勢は大きな不利を受けました
「えええ勝春なんか即消しですよ~」と周りの若い人たちは言ってましたが、そこまで口を揃えて言われると「いや勝春だって、コパノマリーンでイン3で折り合うぐらいできるよ…馬は足りるし」と頑固オヤジは突っ張ってみたくなりました(^ ^;)
馬券が外れたときに騎手の批判はあんまりしたくないのでサラッと書きますが(^ ^;)、私ぐらいのオヤジファンならば、中山を溌剌と捲りきって「馬を動かすなあ~、運動神経抜群やなあ~」とみんなを感心させていた彼を知っているファンならば、最近の騎乗は見るに忍びないものがあると思います
ビービーバーレルは新潟で芝マイルを逃げ切ったときが後続を4馬身ちぎる圧勝でしたが、ここで石橋脩を配して逃げ切りで初重賞制覇とは中館さんやるなあ~と(・∀・)
父パイロは現役時代はフォアゴーS(米G1・ダ7F)に勝ちBCジュヴェナイル2着、Pulpit~A.P.Indy~Seattle Slewとさかのぼる父系でダートをストライドで走る血統で、A.P.IndyでもPulpitの分枝はテスタマッタやタールタンやピットファイターなどマイルのスピードに秀でています
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013103288/
パイロの産駒はシゲルカガ、ワディ、メイショウスイヅキ、エンキンドル、ビービーサレンダーと、わりと短距離~マイル向きで逃げ先行脚質が多く、ガリガリ行く単調な脚質が多いのは母父がWild Again(BCクラシックを逃げ切り)だからでしょう
Wild Againを持つ馬にはトランセンドやティアップワイルドやリトルゲルダなどがおり、「Wild Againを持つ一流馬に差し追い込み馬なんていない」とジャスタウェイが走るたびに書いていたのがもう一年前ですか
当ブログではよく「新馬のパイロ」なんて言ってますが、芝ダ問わず新馬戦の激走が多いのも、一本気な気性でデビュー戦からうなって走る馬が多いからでしょう
ちなみにTARGETで調べてみると、中館さんがWild Againを持つ馬に乗って逃げたときは[8-3-1-4]、連対率69%単回値270複回値123はさすがの一語
ビービーバーレルは母がSilver Hawk×Devil's BagでHail to Reason3×4、ここから中山向きのパワーや機動力も受けての堂々の逃げ切りでした
しかし「みんながフィジカルで、みんながマイルでうなっていたあのころ」で「非サンデーのビービーバーレルの逃げ」について触れ、「器に惚れず、Specialな小脚で」で「フェアリーSでNureyev≒Sadler's Wells持ちが毎年馬券に絡んでいるのは偶然ではない」と書いておきながら、ビービーバーレルもNureyev持ちの両ダイワも無印という、そんな予想が読めるのは望田ブログだけ(・∀・)
これから出かけることになったので、シンザンの回顧はまた明日にでもやります
器に惚れず、Specialな小脚で
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/a445d30565043366b14c020fbebe5418
そろそろ種牡馬ワークフォースについて(4)
読者の方のコメントにお答えしたついでに、久々にデータまとめておきます
ワークフォースはエルコンドルパサーをパワーとスタミナに寄せたイメージで書いてきましたが、種牡馬としての傾向もやっぱり似てて
・非Northern Dancerクロスの繁殖との配合が成功しやすいだろう
・牡はジリ脚の中長距離馬が多いが、牝駒はSpecial的前向き小脚で走るマイラーが多いだろう
・いずれにしてもしなやかストライドでズバッと斬れるようなタイプはあまり望めないので、機動力先行力を増すような配合をすべきで、となると狙うべきクロスはSpecialかMr.Prospectorの二択だろう
ここらは当ブログやキャロ会報などで書いてきた想定どおり
だから「母が非Northern Dancerクロスで、自身はNureyevやMr.Prospectorをクロスしているマイラー寄りの牝馬」というのがPOGでは最も狙いやすいパターンで、ダイワダッチェスもクィーンズベストもまさにそのパターンですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105601/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106130/
ジリ脚の中長距離向き牡駒もこれからぼちぼち台頭してくるでしょうが、そういうタイプがダ1800でどれぐらい勝ち上がれるかもポイントでしょう
これまでJRAで勝ち上がった産駒12頭のうち、9頭が母非Northern Dancerクロスで、8頭が牝馬で、Mr.Prospectorのクロスがダイワダッチェスとエルゼロ、Specialのクロスがクィーンズベストとグローリーミストとサウンドスタジオとレッドエトワール、両方クロスするのがゼットフーリ、そしてテイケイレーヴはMr.Prospector≒Marshua's Dancerのニアリークロス
「母が非Northern Dancerクロス+自身がMr.Prospectorクロス」は8頭が出走しダイワダッチェスなど3頭が勝ち馬、「母が非Northern Dancerクロス+自身がSpecialクロス」は4頭が出走しクィーンズベストなど2頭が勝ち馬
ワークフォース産駒の中央での勝ち上がり率は現在20%強ですから、代表産駒が出ているだけでなく確率も上がってます
ちなみに地方競馬の出世頭で宇宙怪獣ベムラー杯など3戦2勝のドンフィアレス(船橋)も、母が非Northern Dancerクロスで自身はMr.Prospector4×3の牝馬ですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013102548/
ベムラーのゴム人形私持ってました、コタツの中で怪獣ごっこするとフニャフニャになるんです(^ ^;)
そろそろ種牡馬ワークフォースについて(3)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/db79b794c3422b91a91f403431a47124
1/9~11の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2015)ハーツクライ編』で推奨したロジクライ(牡3歳)が日曜京都11Rシンザン記念(G3・芝1600m)を勝ちました。
○ロジクライ(牡、ハーツクライ×ドリームモーメント)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105995/
ディープインパクトと同じBurghclereにさかのぼる牝系で、母ドリームモーメントはMachiavellian×DanzigでNatalma4×4。ドリームモーメントの全姉にロイヤルヒロインS(米G3・芝8F)に勝ったMagic Missionがいる。そこにハーツクライでHalo3×4、ちょっと母のスピードが軽すぎる印象もあるが、そこは牝系のスタミナで重石をきかせたい。ちなみにFinal Strawの父ThatchはSpecialの全弟。
■『ディープインパクト好配合馬リスト(2015)』で望田潤が推奨したレッドアヴァンセ(牝3歳)が土曜京都5R未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
○レッドアヴァンセ(牝、ディープインパクト×エリモピクシー)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105811/
サトノルパンの全妹で、リディル、クラレント、レッドアリオンの3/4妹。母エリモピクシーはエリモシックの全妹で京都牝馬S3着、Drone≒デプス3×3を持ちマイルのスピードを確実に伝える名繁殖牝馬だ。ディープインパクトとの配合だとLyphard4×3にSir Ivor≒Drone≒デプス5×4・4になり、やや柔らかすぎて完成が遅れる心配はあるが、芝マイルの斬れ味は確かな配合。(望田)
■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2015)重賞勝ち馬の弟妹編』で推奨したメンデンホール(牝3歳)が月曜中山5R未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
○メンデンホール(牝、アドマイヤムーン×ストロベリーフェア)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013100590/
アドマイヤムーンは強いクロスを持たないので、レオアクティブやムーンエクスプレスのように母がNorthern Dancerの強いクロスを持つ配合パターンが(特にPOGでは)狙いやすい。本馬はミッドサマーフェアの半妹で、母ストロベリーフェアはMr.ProspectorとNorthern Dancerの強いクロス。母母ストームソングは北米2歳女王。アドマイヤムーン×Kingmambo系もジョヴァンニやスノードンなどが出て実績アリ。
■土曜中山12R500万下 ミッキージョイ(ディープ・望田)
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「重賞の見どころ」の原稿の真っ最中でシュヴァルグランの血統表とレース映像をチェックしているところですが、ロジクライもシュヴァルグランもワンアンドオンリーもヌーヴォレコルトもやってることはだいたい同じで、
・Halo(≒Sir Ivor≒Red God)のクロス
・トニービンとSpecial(=Thatch)を通じるナスペリオンのクロス
・Mr.Prospectorを通じるRevoked≒Miss Dogwoodのクロス(Sir Gallahad=Bull DogとBlue Larkspur)
・母父がマイラー(Machiavellian,タイキシャトル,スピニングワールド)なので先行力や機動力を兼備
ワンアンとヌーヴォは母がNorthern Dancerのクロスで、Busanda(≒Mr.Busher≒Courtly Dee)のニアリークロスも持っているのでもう2翻あがって跳満ってところですかね~
いずれにしてもこのパターンはクロスが全体に近世代にできやすいのがポイントで、ハーツクライでも比較的完成早めのPOG向き配合といえるでしょう
ジャスタウェイはWild Again(Bushel-N-Peck)、アドマイヤラクティとメイショウナルトとツルマルレオンはSpecial、カポーティスターとマジェスティハーツはCapote(Dangerous Dame)、フェイムゲームはダイナサッシュ、レコンダイトはMill Reef、ジリ脚に陥りがちなハーツクライ産駒に斬れを付与するのがナスペリオンのクロス
メンデンホールはデビュー戦は1200mが忙しそうでしかも4角では外に膨れて、単勝ぶっ込んだ寺町オメガさんが激怒していて(^ ^;)、いかにも母系のパワーで走るマイラーですから中山マイルはズンドバ
しかしコントレラスでは予算の1/5しか投入できず、むしろここは乗りへぐってもらって更に人気落としてほしいぐらいのやましい気持ち半分で見ていたんですが、やはりというか4角で膨れて騎乗停止食らってました(^ ^;)
今日はキャロ会報の締め切りも重なっており、シンザン記念回顧は明日になるかもですm(_ _)m
どこでも3着
愛知杯に登録があるマキシマムドパリと、日経新春杯に登録があるレーヴミストラルは、キングカメハメハ産駒で母系にHighest Honorが入る点が共通します
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104407/
配合に素直な種牡馬キングカメハメハは、こういうナスキロ柔い血を入れるとストライドで走る東京外回り型を出すので、レーヴミストラルが内回りで取りこぼしつづけた後外回りと東京で連勝してダービーに駒を進めたのは順当、私も青葉賞では◎でした
マキシマムドパリはここまで[3-2-4-1]で馬券圏外はオークスだけという堅実駆け、先行馬総崩れのHペース秋華賞でも4角3番手から3着に頑張っていて、次走の自己条件衣笠特別では一本かぶりとなり、スローの番手で確勝態勢もビュンと斬れずにクビ差の辛勝
走法的にもレーヴほど柔らかくストライドが伸びるフォームではなく、これは母系に入るKashmirがHyperion4×4とLady Juror4×4なので、KingmamboののForliと脈絡してトゥザワールド的コディーノ的機動力粘着力を表現しているからと考えられます
斬れ味も機動力も粘着力も兼備していて、どこでも相手ナリに好走する玉虫女、このアドマイスの牝系は全体にそういう面があって、母マドモアゼルドパリもその全兄ブラックカフェも、東京でも中山内回りでも良でも重でも相手ナリに好走する玉虫ホースで、私にとってはどこでピンポイントで狙ったらいいのか、引退するまでぼんやりとしたままでした…そうそうカピオラニパレスもいつも3着になりそうでいつも△やなあ(^ ^;)
本日18時更新のNETKEIBA「重賞の見どころ」では京成杯と日経新春杯と愛知杯の上位人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします
シンザン記念回顧~ハーツの二枚腰、Habitatの流れ込み
京都11R シンザン記念
◎9.ラルク
○2.アストラエンブレム
▲10.ピースマインド
△3.レオナルド
×7.ジュエラー
ラルクの母ライラックスアンドレースは米GIアシュランドS勝ち馬で、その父フラワーアレイはトラヴァーズSの勝ち馬でトーセンラーやスピルバーグの半兄でアイルハヴアナザーの父。3代母ステラマドリッドは北米GIを4勝した一流馬で、ダイヤモンドビコーの母でミッキーアイルの3代母。そこにディープインパクトだからミッキーアイルとトーセンラーとジェンティルドンナを足して割ったような血脈構成だが、「サンデー系×ミスプロ系×シアトルスルー系」という配合のアウトラインはサダムパテックやリーチザクラウンと似ていて、ミッキーアイルをよりしなやかなストライドにしたようなバネのある走りで圧勝だった。インベタのAコースならばまたスピードで圧倒だろう。内枠を引いたアストラエンブレムが馬体回復なら相手一番手で、内々で立ち回れそうなレオナルドも穴人気になっているがヒモに加えたい。
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今年のシンザン記念はシゲルノコギリザメが46.3-47.9という前傾ラップで逃げたので、直線は11.7-12.0の持続戦に
ハーツクライ産駒で外マイルで鋭く斬れるわけではないロジクライにとっては、Aコースを好位インベタで回ってこれたのがまず勝因でしょうが、鋭さ勝負でなく持続力勝負になったことも大きく、最高のコース取りで最高のタイミングで抜け出して、ジュエラーの追い込みを何とか凌ぎきったところがゴールでした
浜中は秋華賞の2年連続の名騎乗もですが、若いのに大きなレースで打点の高い騎乗を見せるのは大したもんやと思います
ジュエラーは直線大外から追い込んだ脚は一頭だけ際立ってましたが、この馬にしても4角回るまではインベタで直線で斜めに持ち出しながら追い込んでいて、3着に逃げ残ったシゲルともども、けっきょく上位入線はインベタで回ってきたレースではありました
ロジクライの配合については「1/9~11の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報」で書いたのでそちらを読んでください
POG推奨馬ですからデビューからレースは全部チェックしていますが、馬体が絞れてムーアがインから叩き出して初勝利をあげた3戦目も重馬場で上がり12.1-12.3、鋭いマイラーではなくしぶとい1800m型という勝ち方
千両賞は直線の不利が大きかったと秋山がコメントしていて、つまり馬体が絞れてからの3戦はまだ底を見せていないとも言えますが、1600mでも1800mでも上がり11.5-11.5みたいな鋭さ勝負で反応できるかどうかはまだ微妙かなと
ヴィクトワールピサの牝駒はコパノマリーンやレッドシルヴィのような機動力のあるマイラーが多いイメージですが、ジュエラーは明らかに中距離馬に見えるし、しかもヴィクトワールピサ×バルドウィナというのは斬れ味よりも粘着力に長けた配合ですから、新馬勝ちのようなレースで、マイル重賞を後方一気で差せるかどうか半信半疑でした
これもロジクライ同様中距離馬のしぶとさで差してきた印象で、中距離で先行できれば更に味がある馬ではないかと思います
シゲルノコギリザメはbotの中の人が「Habitat5×6のスーパーホーネット産駒やから京都外回りで◎や~」という圧巻の血統予想で、私は1400タイプやからどうなんやろと思ってましたが、スーパーホーネットも1400ベストですがマイルCSで2年連続2着でした
Habitatのような後肢が非力で前輪駆動で走る血は、急坂が苦手なだけでなく瞬時に加速できないので、3角からの下りで惰性をつけられる京都はベストコース、太宰もペースを緩めず下りから惰性をつけて流れ込んだのが巧かった
グランデッツァ(母母父父Habitat)なんかも京都外がベストコースですが、でも京都金杯のようにスローをジッとして直線で追い出してもあんまり味がなくて、やっぱり3角からエイシンヒカリを追いかけていくような形でこそ持ち味全開で、あの都大路SはSir Gaylord2頭が“下る力”で後続を突き放してしまったレースでした
アストラエンブレムは3頭ぶん外を回ったからかひと押しがきかず、ルメールはメジャーエンブレムのイメージで前々で運んだのかもですが、ダイワメジャー産駒なのに脚長で斬れ味で勝負する脚質という難しさが、重賞レベルになると露わになってきたような気もします(ルメールは「もっと後ろから行ったほうがいいのかも」とコメント)
ラルクはまだ緩さが残る現状で、ユタカがマイラーではないと言うのも頷けるものがありますが、だから今日はポンと行けなかったし、「前走の走りではなかった」というコメントからも揉まれ込んで脆さを出してしまった感はあります
でもゆるゆるなのに走らせると全身バネという感じで、レースが終わってからもやっぱり素材は一級品やと思っていて、中距離でフワッと先行する面白い馬に完成してほしいし、ユタカとのコンビも合っていると思うので続行してほしいです
そらHabitatといえばスーパーホーネットよ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/0f9ac9fa76dca8f6c9da560ba0aa7caf
本日1/13発売『サラブレ』『UMAJIN』2月号
本日1/13発売『サラブレ』2月号、特集は「3歳馬特集 血統馬たちの正体見たり!」、栗山さんがリオンディーズやハートレーなどの血統診断をやっているようで楽しみな企画です(・∀・)
http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/book/
私はMahmoudさんとの「ラッ血対談」、昨秋のG1を2回に分けて回顧する対談で、今回はスプリンターズS、マイルCS、香港マイル、秋華賞、エリザベス女王杯、チャンピオンズCなどについて回顧しています
同じく本日1/13発売『UMAJIN』2月号、特集は「馬券のツボ~騎手、厩舎、馬主、馬、儲かるツボを大公開」
http://www.uma-jin.jp/
私は連載「血統駆け込み寺」にて、外国人騎手と血統馬券、ミルコと相性のいい配合パターンはとか、ルメールで買ってはいけない種牡馬とか、そんな話を書いていますのでこちらもよろしくお願いします
「3歳勝ち馬評価」1/5~9ぶんを更新&雑感
先ほど「望田潤の3歳勝ち馬評価」1/5~9ぶんを1頭更新しました
◆内回りの捲りは父譲り
1/5中山5Rではドリームジャーニー×リアルシャダイのユニゾンデライトが血統どおりの捲り(10-10-2-1)で2着
種牡馬ドリームジャーニーはノーザンテースト4×3らしさをよく伝えていて、父同様小柄で(出走24頭中460キロ以上は5頭)ピッチで走る産駒が多いので、ここまで全芝[9-8-8-45]のうち中山芝[3-4-2-11]、中山芝内1800~2000mに限れば[2-3-2-1]
アルカサルは内1800mを7-8-1-1、マヤノピナクルは内2000mを6-5-5-4、ミライヘノツバサは内2000mを8-8-6-4、ルーレットクイーンは内1800mを1-1-1-1、内回りで「ああドリームジャーニーの仔やなあ」という捲りで好走する馬が多い
ちなみに東京と外回りは[0-0-0-4]で、ユニゾンデライトもミライヘノツバサも「東京で着外→中山内回りで圏内」、これがオーソドックスな狙い目といえるかも
◆ルメール+ディープ+Sir Gaylord+京都外
「京都外回りでナスキロ柔いディープに乗せたら、やっぱりフレンチの鉄人が最強」とよく書いてますが、「母系にSir Gaylord≒Secretariatを持つディープインパクト産駒(つまりSir Gaylord≒Secretariatのクロスを持つディープ産駒)」を検索し、ルメール騎乗時の京都外回りコースでの成績を出してみると、[2-2-0-3]で単回値212複回値127
1着はダノンウィスラー6人気とセウアズール2人気、2着はトーセンホマレボシ1人気とディープサウス5人気、着外はサトノアラジン3人気4着とキャトルフィーユ8人気5着とディアマイベイビー3人気9着、人気を着順が下回ったのは2回だけで、サトノアラジンのマイルCSもミスはなかったし、まずまず鉄人と呼ぶにふさわしい内容やないかと
正月競馬は中山ダートでNureyev持ちがよく勝ってるなあ~という印象があったので調べてみたら、この4日間のダ1800mの勝ち馬14頭のうち、10頭がNureyevかSadler's Wells=Fairy Kingを持っていることが判明
「ヌレサド持ってる馬なんていっぱいおるんちゃうんか」と思われるかもしれませんが、私も思ったので調べてみたんですが、たとえば現4歳世代でいうと、中央出走4526頭のうちSadler's Wells=Fairy King≒Nureyev持ちは1525頭ですから全体の1/3にすぎない
そしてこの4歳世代の「Sadler's Wells=Fairy King≒Nureyevなし群」3001頭のデータでいうと、全ダ連対率が13.7%、中山ダ連対率が12.8%、そして「1月の中山ダ1800m連対率」が10.2%
一方「Sadler's Wells=Fairy King≒Nureyev持ち群」1525頭はというと、全ダ連対率が14.2%、中山ダ連対率が14.4%、そして「1月の中山ダ1800m」は[7-14-4-92]で連対率15.6%ですから、「ヌレサド持ちは1月の中山ダ1800mに強い説」はいちおう裏付けられるかと
ちなみにヌレサドを持ってなかった4頭の勝ち馬のうち2頭はロージズインメイ産駒で、「1月の中山ダ1800は迷ったらヌレサド持ちとロージズインメイ」としておきましょうか(・∀・)
今回は血統馬券データ三つでまとめてみましたが、ぼちぼち種牡馬辞典の原稿に取りかかっているからなのです(^ ^;)
今週の新馬戦
日曜京都6Rキョウワゼノビア(「POG好配合リスト」ハーツクライ編)はキョウワジャンヌの全妹、Buckpasser3×3の名繁殖アサカフジの娘、孫の代でもローレルベローチェが頑張ってます
月曜の京都Aコースは相変わらずインベタで上がりもまあまあ速いのですが、見た目にちょっと掘れてて土が飛んでて、ロイカバードはアゼリの仔ですからディープ産駒にしてはパワー兼備のタイプ、ダイワメジャーのロードヴァンドールやダート血統のフォンタネットポーがパワーで粘り込む馬場
一方でSir IvorやSir Gaylordが多いしなやかディープ産駒ダノンシーザーが鋭く斬れそうで斬れないという、上がりは速いけれどパワー型に分類されるような馬の好走が目立ちました
そして改めて日経新春杯の勝ち馬を眺めてみると、ここ2年はアドマイヤデウスにサトノノブレスとしなやかに鋭く斬れるというよりはHyperion的にしつこい馬が勝っていて、カポーティスターはハーツクライ産駒だしトゥザグローリーはHyperionの塊のようなフェアリードール牝系、一昨年はトニービン持ちが1,2,4着
母父トニービンのアドマイヤフライトが日経新春だけは例年好走するのも納得というか、京都外回りベストのしなやか柔らかタイプというよりはもうちょっとHyperion的な方面に寄っていて、目黒記念とかAJCCに向いた馬が活躍してるなあ~という印象ですかね
ここ3年の勝ち馬は3~4角インベタで回ってきてますから、そういう立ち回りが出来る馬が有利なこともたしかなんですがね
豊平峡温泉でお肌しっとり
昨日は知人の見舞いを兼ねて定山渓へ、豊平峡温泉に立ち寄ってお肌しっとり、もちろんランチは名物のインドカレー&焼きたてナン
ここのカレーはトマトベースじゃないやつの辛口が好きですね私は
夜は「ふる里」で冬の魚介をつまんで帰ってきました(松皮の昆布シメが美味…)
あと駅前をブラブラしてたらナンプラーのエエのを発見したので購入、これからタイ風料理のレパートリー増やすやん(・∀・)
先ほど入稿済ですが、土曜は「No.1予想」で愛知杯を、「馬券総合倶楽部」で愛知杯と菜の花Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします
土曜のボツ予想~Ribotパワーで連勝を狙う
白梅はHaloだらけの○サンライズクロンヌにとって内回り替わりは歓迎も、素質最上位と思われる◎ヒルノマゼランが3人気にしかならないのならばこの頭で買いたい
前走は1400mとはいえ1000m通過が61秒、あの感じだと距離は1800mぐらいあってもいいのでは
花見小路は◎バンザイ
タイキシャトル×Storm Catはメイショウボーラーやレッドスパーダでおなじみのニックス、その間にアフリート魂が注入されてマイルの逃げ馬になったのは至極順当
全勝ち鞍が1月で、母系のパワーも出て時計や上がりのかかる決着に良績が集中しているのも今の京都向きと言えるのではないかと思うので、あとは太宰にノコギリザメのように逃げまくってもらいたい
前走は外枠で少しかかり気味でなし崩しに脚を使ってしまった感のある○サトノアッシュが相手本線
京都最終は△インターンシップはディープ好配合で推奨したのですが、思った以上に母方の「HyperionとFair Trial」的粘着力で走るタイプに出ていて、ディープやのに全く斬れ味が感じられない走りやったので全弟アンビシャスを推せなかったという苦い思いがあり、そういう馬だけに京都外のスローで前走の再現を期待できるのかどうか
◎ヒルノマテーラの前走はマイルのHペースで先行馬がみんな止まったところに最内にいたので一緒に下がるしかなく度外視、前々走も理由は述べませんが度外視したいレースで、これを除くと外1800mでは④②⑤②③、5着はローズSで同じ京都外1800mの近江特別(1000万下)で2着
ちなみにヒルノマゼランは母がGraustark3×5で自身はRibot7×5・7、マテーラはHoist the Flag5×5、ヒルノさんの持ち馬はこれまでJRAに15頭登録がありますがうち7頭がマンハッタンカフェ産駒で、うちマゼランとマテーラとデイバローとドンカルロとリスボンの5頭がRibotのクロス持ち、Ribotパワーでマンカフェ=ヒルノ=昆の連勝なるか
「No.1予想」では愛知杯を、「馬券総合倶楽部」では愛知杯と菜の花Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします
日経新春杯ボツ予想~土が飛ぶインベタAコース、今年もトニービン祭りなのか
京都Aコースは相変わらずインベタですが月曜あたりから下が掘れて土が飛んでるのが目につき、土曜は花見小路1,2着と最終1着がピッチで走るネオユニ産駒、最終2着マイネルプレッジはノーザンテーストクロスのステゴ産駒、いずれも京都より阪神に向いた血統走法で、現実に前回の勝ち鞍は阪神という馬でした
一方で京都外回りで上がり33秒ソコソコで斬れて好走したことのあるサトノアッシュとかストーンウェアとかヒルノマテーラとか、柔らかくストライドを伸ばして斬れまっせ系の差しが軒並み不発(いずれもインに突っ込んだわりには伸びてない)、京都より阪神に向いたパワー寄りの馬がラチ沿いを抜け出してくるのが今のAコースで、土曜の予想はそのあたりが完全にズレてました(^ ^;)
このような傾向は最近の日経新春杯の傾向とも符合するもので、アドマイヤデウスもサトノノブレスもHyperion的な体質脚質で京都外<阪神内というタイプだし、そういう馬がインベタで回ってきて勝っているのです
15年も14年も1,3,4着がトニービン持ち(アドマイヤデウスとサトノノブレスとアドマイヤフライトとコウエイオトメ)で2着がフーラブライド、13年はハーツクライ産駒カポーティスターがラチ沿いを差して3着がトウカイパラダイス、トニービン持ちと「ゴルア×マルゼン」しか馬券に絡んでないのが日経新春杯で、ダコールみたいないかにも京都向きの斬れはたとえインを突いても不発
◎シュヴァルグランは距離延びて軌道に乗ったハーツクライ産駒で、「父中距離×母マイラー」でクロスがHalo≒Red God3×4・5・5ですから機動力兼備の自在脚質、阪神稍重快勝を見てのとおりパワー兼備、母系にNureyevにBlushing Groomとナスペリ血脈が入るのでハーツクライの中長距離馬にしては斬れ味もあり、ようするに長いところでは何でもできて弱点らしい弱点が見当たらない
レーヴミストラルは“ナスキロの名繁殖”レーヴドスカーの息子で柔らかストライドで斬れるストレッチランナーですが、今の京都は外回りで上がり最速で斬れる馬が差しにくい馬場
△サトノノブレスは母父トニービンで母母父Always Run Luckyの母がAlibhai3×4なので、かなりHyperion的体質でアクシオンみたいなイメージ、15年14年金鯱賞のように上がり12秒戦でしぶとく伸びるのが身上で、しかし重賞を勝ちきるとなると14年日経新春や小倉記念のように4角先頭ぐらいで運びたいところで、初騎乗のユタカがどう乗ってくるか
○プロモントーリオはゴールドヘイロー×フレンチデピュティでダートで勝ち上がってきたパワー型、トニービン持ちで内枠を引いて岩田浜中がインを狙う☆アドマイヤフライトと△ダービーフィズまで
「No.1予想」では京成杯を、「馬券総合倶楽部」では京成杯と紅梅Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
日曜のボツ予想~フジキセキ×Deputy Ministerの黄金配合や~
初富士は前走+14キロで血統どおりのFairy King×デインヒルらしいマイラー寄りの体つき加速になってきた○キャンベルジュニアと、母がディクタット産駒でドイツのマイル重賞勝ち馬でそこにキングカメハメハで硬肉のピッチ走法でどう見ても中山1800mがベストコースの◎クルーガー、ともにオープンでもやれる馬で一騎打ち濃厚
△クラウンレガーロは前走をみるとマイルで流れると少し忙しそうで、1800mは[0-1-0-2]ですが着外はバッドボーイと接戦のきさらぎ5着と出遅れ最後方から上がり最速で追い込んだディセンバー7着、3戦とも準オープンなら勝ち負けになる内容なのでこれをヒモに
はこべらはフレンチデピュティ×フジキセキでクロスがVice Regent3×5、母がIn Reality4×4、4代母がVictoriana3×3、大野が涎をたらしそうなフジキセキ×Deputy Ministerの砂黄金配合で、前走は出遅れて大外ブン回しというミルコらしすぎる負け方、脚長でボルキロ柔さもあり大箱1400はベスト、3人気700円もつくなら黙って◎デピュティプライムの単
△ラスベガスシチーは母のNijinskyクロスの影響を感じさせる長手の体型でお尻も小さく大箱中距離向き、△ゼンノサーベイヤーはHaloクロスらしい捌きで機動力型、コウエイエンブレムはフォーティナイナー丸出しのスプリンター、ナスキロラトロでしっかりまとめた配合の○ヨウチエンエースが中京1400でも追って味がありそうで相手本線
他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では京成杯を、「馬券総合倶楽部」では京成杯と紅梅Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
日曜の重賞回顧~今年もハービンジャー、機動力特化の勝利
中山11R 京成杯
◎3.ケルフロイデ
○1.メートルダール
▲2.ウムブルフ
△8.マイネルラフレシア
×4.プロフェット
×15.ナムラシングン
注6.ルネイション
注7.プランスシャルマン
ウムブルフはディープにドイツ血統とナスキロを入れて、しなやかにストライドを伸ばして走るのでやっぱり中山よりは東京の馬だと思う。メートルダールは母父シルヴァーホークがビービーバーレルと同じで、この母方のロベルトやサドラーのパワーが表現された走りがいかにも中山向きで、だから葉牡丹も◎としたがここは前の組が薄い。ケルフロイデはきんもくせいで◎にしたときも配合をほめたが、母父モンズンのドイツ血脈が「1/4異系」になっているのがいいし、母母はボールドルーラーのクロスだから内回り向きの機動力も十分。少し馬群を気にするようなところがあって、きんもくせいは外から一気に捲り上げて楽勝だったが、内枠で包まれた京都2歳Sでは直線反応がなく、それも踏まえた上でここは積極策でくるとみて前残りを狙った。
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メートルダールは葉牡丹で◎、ケルフロイデはきんもくせいと京都2歳で◎、プロフェットは札幌2歳と萩で○、ナムラシングンは前走でサトノダイヤモンドの○、ここらは内1800~2000mではまずまず評価してきた馬
中でもメートルダールはSilver Hawk×Sadler's Wellsの母方のパワーが強い走りで、葉牡丹が圧巻の捲り差し、レースを観た掻き込み親父も「ワシの若いころを思い出すのう」とご満悦でしたが、ゲートを上に跳ぶように出るのでいつも後方からで、ここはどうみても前の組が薄いので◎を打ちきれない
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105785/
今日も後方から4角で外に出して追い込む手で、しかもそこでナムラシングンに外を封じられて前走よりスピードに乗るのが遅れていて、ゴール前の脚を見てのとおり一番強い競馬はしています
ただこの掻き込み走法は東京の直線で斬れるにはマイナスと考えられ、といって皐月賞となるとちょっと動きが緩慢なところがあるので、走る馬ですが中山2500mタイプなのかなあ~という印象も
ケルフロイデは京都2歳はスローですから手応えはずっとよかったんですが、直線追ってもあまり反応がなくて前と同じ脚で流れ込んだだけ、外を一気に捲り上げたきんもくせいを見てのとおり追ってひと脚使える馬ですから、あれは馬群の中で力を出しきっていないという見立てができました
ここは逃げ馬不在なので石橋脩ならハナもあるとみての◎でしたが好位のイン、これじゃ京都2歳と同じかなあ…と観ていたんですが、4角で外にいたアポロが一気に下がっていくと嬉しそうに加速しはじめました
配合的には母父Monsun(Kaiserkrone=Kaiseradler4×4)のドイツ血統がハッキリと「1/4異系」になっているのがよく、そういう意味では初富士Sに勝ったクルーガー(母母がドイツ血統)と似た配合パターンでもあります
http://db.netkeiba.com/horse/2013105867/
一口ピックとPOG書籍の両方で推奨した馬ですからあそこまでいけば勝ってほしかったですが、力は出しきったのでここは勝ち馬をほめるべきでしょう
ワントゥワンも白菊賞では馬群の中でヤル気を失くしてましたが今日はファンタジーと同じように大外一気で伸びてきて(叔母のジュエラーも「馬を怖がる」とミルコがコメントしていたように、この一族はそういう気性の馬が多い)、若駒のレースは些細なことで力を出しきれずに終わるケースがままあります
プロフェットが好位から抜け出して勝って、これで京成杯はハービンジャー&池江厩舎の連覇、鞍上フォーリーは日本での初重賞制覇、そしてキャロットクラブのワンツースリー
プロフェットの配合については札幌2歳の回顧でもいろいろ書いたので下記エントリ(Roberto&Nureyevで捲りながら抜け出す)も参照していただきたいですが、ハービンジャー産駒の配合としては、ナスキロのクロスに手を出さず、デインヒルとRobertoとフェアリードールでパワーと機動力に特化しているのが好感
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105930/
たとえばトーセンバジルやロカのようにShareef Dancerをいじってしなやかさ柔らかさを増せば、京都外回りでソコソコ斬れて新馬勝ちするようなハービンジャーをつくることはできるのですが、しかしそういうタイプは昇級すれば京都外回りでディープ産駒と斬れ比べをやらなければならないわけで、きさらぎ賞やチューリップ賞ぐらいのレベルになるとやっぱりディープ産駒にナデ斬られてしまう
ならばデインヒル系の長所であるパワーと機動力と持続力を伸ばした配合で、中山内回りの4角でうなってるような馬を狙ったほうがより高みをめざせるんじゃないか、ということですね
ウムブルフはディープにドイツ血統とナスキロ(ターゴワイス)を重ねてLyphardをクロス、母父Monsunで配合パターンはリセエンヌともよく似ていて、真っ黒で細身で脚長で直飛で前捌きが柔らかくて、いかにも中山より東京というタイプに見えました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105309/
好発を決めたものの道中少し噛みながらの追走、ベリーという人は馬を追うのは達者ですがちょっと繊細さに欠けるところはあって、こういうしなやかに斬れるディープ産駒はあんまり得手ではないイメージもあって、たとえばディープでもダノンバラードとかエルヴィスバローズみたいなガテン系とは手が合うと思うんですよ(・∀・)
まあ今日はあと200mからもあんまり伸びてなかったし、馬のコース適性が大きかったかなと…東京の良ならメンバー中一番斬れる馬やとは思います
日経新春杯はシュヴァルグランから内枠流し、レーヴミストラルだけは消しというなかなかしょうもない予想で(^ ^;)、レーヴが大外一気で届くという絵は全く描いていませんでした
紅梅も私の◎タガノヴィアーレが完全に勝ちパターンやったのに外からディープ2頭にズボズボと差されてしまい、ずっとインベタだった京都Aコースも今日はだんだん外差し馬場に移行していたのかも
いずれにしても今日のルメールの騎乗はちょっと凡庸で、一昨年サトノノブレスを勝たせたような輝きはなく、前走後ろから楽に差してしまったので斬れ味を過信しすぎたのかもですが、ヴィルシーナの3/4弟で父ハーツクライ、あそこから差す馬じゃあないと私は思うなあ…
レーヴミストラルはレーズドスカーの仔らしいストライドでズバッと差し切って二つ目の重賞制覇、このきょうだいの重賞連対はレーヴダムール(阪神JF2着)、アプレザンレーヴ(青葉賞)、レーヴドリアン(きさらぎ賞2着)、レーヴディソール(阪神JF、チューリップ賞、デイリー杯)、そしてレーヴミストラル(日経新春杯、青葉賞)と全て東京外回りで、アプレザン以外は全て松田博師の管理馬
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104929/
細身でしなやかなストライドで斬れる馬をつくりつづけた名伯楽もいよいよ定年が近づいてきましたが、Sir Gaylord4×4でナスキロ柔い仔を生みつづけた名繁殖牝馬とのコンビはまさに最強、今日もいつものあの調子で「外に出して追い込んで届かんかったらしゃ~ない」と川田を送り出したことでしょう
先週の重賞回顧~Roberto&Nureyevで捲りながら抜け出す
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/8b90768042377e88c2e04b98780026bb