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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感

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ファンディーナは腸骨骨折ですか、見た目に後ろの可動が並外れてましたが…残念です
先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました

◆カナロアの性格

ロードカナロア産駒は先週までJRAで35勝をあげていますが、これをTARGETの脚質別でみると「逃げ5、先行20、差し9、追い込み1」
極端なレースで勝った例は少なく、先週でいうとアンフィトリテやダイアトニックなんかを見てのとおり、全体に操縦性が高くてレースが上手
ロードカナロアはいつ見に行っても大人しくカメラに収まっているし、産駒もパドックでチャカチャカしたりイレ込んだりという馬は少ないように思えるし、祐一も「カナロア産駒は素直で乗りやすい」と言ってましたが、こういう性格も長所の一つといえるでしょう
とするとね、ステルヴィオのポジションが後ろになってしまうのは、ズブいというよりは、やっぱり根本的にマイルは忙しいという部分があるんじゃないかと
素直で操縦性の高いカナロア産駒は、距離が合っていれば、好位からきれいに抜け出すか、中団からきれいに差すはずなのでね

◆ヘニーコジーン

「ヘニーヒューズの日本での代表産駒、モーニンとアジアエクスプレスは母系にCozzeneの血を引くのが共通する」と種牡馬辞典に書きましたが、2歳世代ではアジアの全弟レピアーウィットがダートに替わり圧勝、そして日曜阪神で勝ち上がったマニクールは4代母Ride the TrailsがCozzeneの母
母系にRide the Trailsを持つヘニーヒューズ(Henny Hughes)産駒は、JRAに出走したのはこの4頭と道営で勝ち上がってきたアポストルの計5頭、つまりJRAデビューはいずれも勝ち上がっています











このニックスの根拠はRide the Trailsの母母Blue Canoeにあり、以下のようにFriar RockとMan o'WarとMad Hatterを通じるRock SandとFairy Goldのクロスで、War RelicやEight Thirtyと同じことをやってます
というわけで、ヘニーヒューズ×Cozzene=ヘニーコジーンは、ヘニーキセキと同じような根拠を持つ同じようなニックスと考えていいだろうと
そんなことも踏まえて、イスラボニータの血統表をもう一度見直してみると、ナスキロとナスフリートのクロスに加えてBlue CanoeにIn Reality4×5が絡み、なるほどRide the Trailsの血脈構成を押さえた配合になっているんやなあ…、なるほどやっぱりCozzeneやRide The Trailsがチーターやったんやなあ…というね




◆ハービン黄金配合

日曜中京9Rは14人気マサヤハダイヤが勝ち、3連単400万馬券の大波乱になりました
馬柱を見ると、ハービンジャー×キングカメハメハですからモズカッチャンと同じハービン黄金配合、といってもこの戦績では、血統表だけで馬券にはしにくいなあ…と苦笑



ハービンジャー産駒のG1馬3頭(モズカッチャン、ディアドラ、ペルシアンナイト)はいずれも母系にNijinskyとNureyevを持つことは何度か書いてきましたが(名繁殖Hasiliの血を増幅する黄金配合)、「父ハービンジャーで母系にNijinskyとSpecialを引く馬」をTARGETで洗い出すと、JRAに32頭出走で12頭勝ち馬、確率的にはそんなに高くないのです
これはやはり、中にはモズカッチャンのように成功するケースもあるんですが、ハービンジャーはNorthern Dancerの強いクロス(4・6×4・5)を持つので、同じくNorthern Dancerの強いクロスを持つ繁殖との配合は上手くいかないことも多い、ということでしょう
「母系にNijinskyとNureyevを引く」ということは、「母がNorthern Dancerの強いクロスを持つ」確率も高いわけですからね
ちなみに「父ハービンジャーで母系にNijinskyとSpecialを引き、かつ母が非Northern Dancerクロス」という配合馬は、JRAに9頭が出走し5頭が勝ち馬になってます(ペルシアンナイト、ワーキングプライド、マサハヤダイヤ、カレンシリエージョ、アフィニータ)


競馬道OnLineプレミアム予想 12/23,24

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3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2017-2018』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、「栗山求、望田潤 今週のBLOOD穴ライズ!」という新コーナーを開始することになりました
今春まではG1レースのみの予想でしたが、今シーズンから1日3Rに拡大してお届けいたします(12/28まで)



12/23,24は望田潤の担当(28は栗山求の担当)。よろしければご覧ください
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
「No.1予想」と「厳選予想 ウマい馬券」も通常どおり提供いたします

有馬記念のことはけっきょく何も書いてないので、Haloクロス馬の最新データだけでも

全芝成績[1015-1044-1064-11123]連対率15%、単回値77複回値79
中山芝2500[8-5-6-33]連対率25%、単回値106複回値112
有馬記念[2-0-0-8]連対率20%、単回値110複回値32
サトノダイヤモンド[1-0-0-0]
ヴィクトワールピサ[1-0-0-1]
ワンアンドオンリー[0-0-0-2]
ヴィルシーナ[0-0-0-1]
スウィフトカレント[0-0-0-1]
シュヴァルグラン[0-0-0-1]
ダノンシャンティ[0-0-0-1]
ダノンバラード[0-0-0-1]

出馬表を見ると、出走16頭中、ノーザンFの馬が10頭、社台Fが2頭で、非社台の日高の牧場は4頭ですか
サトノクラウンはムーアね、ルージュバックは北宏とコンビ復活、シュヴァルグランはまたボウマン
あれ、田辺はなんでトーセンビクトリーに乗ってるんや? 祐一はなんでシェケトラに乗ってるんや?
なんかこう、あれこれ考えれば考えるほど、素直に感情移入できなくなっていくのは私だけですかね…
もうこんなレースは血統屋らしく、感情移入できる馬と好きな配合馬にだけ印入れようかなと、有馬は本来そういうレースのはず
そういえばついに中山ダート、凍結防止剤が入りましたね…土曜はそれを反映した予想になってるかもですよ(・∀・)

土曜のボツ予想~ナスペリオンなワークフォース牡駒

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以下のように、サトノクラウンは中8週以内で出走すると[2-0-1-3]ですが、両方好走したといえるのは新馬1着→東スポ1着だけで、力走してから中8週以内で出走するとパフォーマンスを落とすことが多い
新馬1着→東スポ1着(中4週)
弥生1着→皐月6着(中6週)
皐月6着→ダービー3着(中6週)
秋天14着→香港ヴァーズ1着(中6週)
京都記念1着→大阪杯6着(中7週)
秋天2着→JC10着(中4週)
JC10着→有馬?(中4週)
この現象は「仙腸関節が大きくズレている馬で、背腰の疲れが残りやすい」と堀先生が言うのと関係があるのかもしれないし、JC前のムーアの馬ナリ追い切りの意味はそういうところにあるのかもしれない、というお話

阪神7は◎マーヴェルズ
ワークフォースの男馬は、アドマイヤウイナー、スズカロング、タスクフォース、ダノンアローダ、アナザープラネット、晩成で距離延びて台頭というあまりにも予想どおりの傾向
本馬は母がフジキセキ×ダイナサッシュ牝系ですからナスペリオン的斬れでまとめた配合で、前走追い込んできた脚をみても大箱の長丁場がベストコースかと



ジングルベルはアロマドゥルセとエールデュレーヴは母系にRivermanが入るディープ牝駒ですから大箱を斬れで差すタイプ
ちなみに母系にRivermanが入るディープ牝駒といえばマリアライト、ミッキークイーン、ショウナンアデラ、タッチングスピーチ、重賞を勝ったのはこの4頭ですかね
○アルメリアブルームはドリームジャーニー×ネオユニヴァースで、有馬2着オーシャンブルーと父系(ステイゴールド)と母系(プアプー)が同じで、これは血統どおり戦績どおり内回りベター
◎インヘリットデールはルーラーシップ産駒というよりはフサイチエアデールをHyperion的な体質脚質にしたような馬で、前走をみると内2000でも上手に立ち回れそうだしまだまだ上を狙える配合、まずはこの◎○で
△フロムマイハートは「父中距離×母父マイラー」なのでむしろ内回り向きの小脚使いで、もう一頭追加するならこれかと





他のレースはこれから考えますが、「競馬道OnLine」では阪神CとグレイトフルSと中山7Rを、「No.1予想」では阪神Cを、「厳選予想 ウマい馬券」では阪神CとグレイトフルSと中山7Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします

日曜のボツ予想~ディープ×Robertoの男馬

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先ほど「一口馬主好配合ピック」ニューワールドレーシングより1頭ピックしました(栗山のピックはもうしばらくお待ちください)
ダノンバラードやマーティンボロやアルバートドックが欧州でスタッドインしますが、そもそもディープインパクト産駒は世界トップクラスの繁殖に付けられてるわけで、上記3頭も母が優秀な繁殖ですから、それを還元するという意味も大きいと言えます
日曜の予報は全国的に下り坂ですが、競馬開催中までは何とかもちそうですね

土曜のグレイトフルはステゴ×Roberto重視で成功しましたが、グッドラックもステイゴールド産駒が4頭
まあ上級条件の中山2500はジリ脚ステゴ牡駒の定期的な集まりの場、いつもの変わり映えせんメンツでとりあえず生4つみたいな、「ステイパーシストは残業で遅れてくるらしいで」「ディスキーダンスさん風邪で欠席かいな」「初めまして3歳のマイネルヴンシュです」「お前いきなりウインヴォラーレを差すとは礼儀を知らんやっちゃな」「俺ついに大知・松岡・津村・丹内コンプしたで」「コスモジャーベはステゴ産駒ちゃうのに何でビール飲んどるんや」そんな世界ですがw



ただここは◎サブライムカイザーが前走直線スペースがなく脚を余し気味で、それで人気も落ちていて馬券的な妙味はこれかと
この馬も中山2500常連で全て1000万下で[1-1-1-3]、ここに出ているメンツとも何度も手合わせしてて勝ったり負けたり
ゴール前が12秒台のときは[1-0-1-0]ですからわりとサドラー的な持続キャラと言っていいでしょうが、戸崎と[2-2-1-1]と手が合うのはいつも先行するからでしょう
ここも松岡と大知の3番手でレースはしやすく、松岡はヴォラーレで逃げるとわりとロンスパに持ち込もうとするので、上がり12秒戦なら馬券圏内十分だろうと

飲み会↓





千両賞は◎サンラモンバレー
ソニンク牝系のロードカナロア産駒で、クロスがMr.Prospector4×4とNureyev5×4、母がHalo3×4、代々クロスがうるさくて、機動力と斬れ味兼備で完成度も高いマイラーで、今のところ弱点らしい弱点が見当たらない
将来性なら○アドマイヤアルバでしょうが、アマルフィコーストと叩き合った中京2歳がベストパフォで、Deputy Ministerが入るからかすこしもっさりしたところがあり(アンドリエッテ的なもっさり感と言ってもよい)、今の高速馬場で上がりの競馬になると非常にまた2着っぽい
馬群を怖がる△ミッキーマインドが直線で外に持ち出せれば7→1→3かなと思いますが…

江坂は2着をつづける○ラヴィエベールが今度こそという単勝130円、ただ2着がつづくのにも理由があり、母がThe Minstrel≒Nijinsky3×3で自身はSir Gaylord≒SecretariatとWild Riskのクロスですから大箱でしなやかに斬れるんですが一瞬の鋭さがちょっと足りない
☆メイショウカミシマの単騎ドスローだとまたちょっと踏み遅れて2着…というシーンはありそうで、ならばディープ産駒でも母父ブライアンズタイムでピッチで走る◎アドマイヤジョラス、前走の反応ならここでも好位インから抜け出せそう
ディープ×Robertoはパワーで走るので牡に活躍馬が偏る、とよく書いていますが、この3歳世代もアドミラブル(母父シンボリクリスエス)、ポポカテペトル(母母ブルーアヴェニュー)、アドマイヤロブソン(母父クロフネ)なんかが該当、ジョラスの場合はアドマイヤデウスのイトコでアドマイヤコスモスの甥で、母母はハイインローの名繁殖アドマイヤラピスですから完成がちょっと遅めになりました





▲マイネルレオーネはゴールデンサッシュ=サッカボーイ2×2の小柄脚長晩成ステイヤーで、大箱芝2400は[1-1-2-0]とオール好走、ビップレボルシオンよりは上がりの競馬にも対応できるのでこれがヒモ穴かと

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」では有馬記念を、「競馬道OnLine」「厳選予想 ウマい馬券」では有馬記念とクリスマスローズSとサンタクロースSを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
今日はウインズ常連たちと忘年会の予定なんですが、ここ数日風邪気味で体調イマイチなんで、どうするかちょっと様子を見てるところ…です

第62回有馬記念回顧~有終の美を飾る“ハーツ殺しのスロー”

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中山11R 有馬記念
◎1.ヤマカツエース
○2.キタサンブラック
▲12.サトノクラウン
△10.シュヴァルグラン
×11.ルージュバック
サトノクラウンはJCを軽めの追い切りで凡走。今回はポリでビシッと追い切って、これは巻き返すパターンだろう。ハーツクライ産駒は東京の大レースでこそ大きく狙いたいが、シュヴァルグランはヴィブロスやヴィルシーナの下でヘイロー3×4・5だから内回りを捲る脚も兼備している。一方スワーヴリチャードはやっぱり東京でこその馬だろうと思う。いずれにしてもリーディングブリーダーの生産馬が過半数を占め、その思惑をあれこれ忖度しながら予想するのはもう疲れた(笑)。ここもジョッキーの乗り替わりについて思うところはいろいろあるけれど、今年もヤマカツエースは有馬記念と大阪杯を大目標に一年間同じチームで戦ってきて、希望どおりの内枠を引いて池添騎手はガッツポーズ。昨年は惜しい4着だったが、キングカメハメハ×グラスワンダーのパワー血統だから中山内回りならG1でも重い印が打てる。キタサンとともに、ノーザン軍団に一泡吹かせてほしい。

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前走ジャパンCでは上がりに上がるハーツクライ産駒シュヴァルグランに後塵を拝し、そしてダービー馬レイデオロにも差されてしまった王者キタサンブラック

そしてそのシュヴァルよりも人気を集めたのは、ダービーでレイデオロに惜敗したものの誰もが器の大きさを認め、夏休みで予想以上に成長しAR共和国杯を圧勝した3歳のハーツクライ産駒スワーヴリチャードでした

キタサンブラックの強さを一言で表現すると、ブラックタイド譲りウインドインハーヘア譲りの重厚なスタミナと、母父サクラバクシンオー譲りの先行力(父スタミナ×母父スピード)、4角先頭でもうひと脚使って後続の追撃を凌ぎきる二枚腰にあり、だから概ねこの馬は勝ちパターンは上がり800~1000mぐらいが速いロンスパで、ユタカも「あそこから行っても止まる馬じゃないですから」とよく言ってます



だから引退レースでもキタサンのスタミナや持続力を信じ、昨年同様のロンスパで来るなら来いという競馬をするのだろう…と考えた人は多いと思うし私もそう思い込んでました

ところが今年は中盤に13秒台が二つ、そこからもあまりペースは上がらずけっきょく上がり3Fが速い競馬、ゴール前ではクイーンズリングやルージュバックなどの牝馬の斬れが映えるようなレースに

このスローだと馬群が固まりますから、大跳びのスワーヴリチャードは馬群の一番外を回すしかストライドロスなく乗るすべはなく、この4着は直線少し狭くなったシュヴァルグランともどもやはり強い内容で、やはりハーツクライ2頭は強かったのです

それは当然ユタカもわかっていたはずで、昨年はHaloお化けサトノダイヤモンドの機動力をロンスパで凌ごうとしましたが、今年は東京で快勝してきたハーツクライを相手に、さてどうするか

そうか…じゃあジャスタウェイが“一番強い4着”に終わった14年のようなレースになればええんか、ジェンティルドンナが勝つようなレースをつくればええんか

ユタカとしてはそんな発想でペースメイクしたのかもしれないし、そしてシャケトラが番手でじっくり構えてくれたことで、思惑どおり上がり3F特化のレースに持ち込んでしまった

まあ昨年の場合はサトノの連合戦隊につつかれてペースアップしてしまったという部分もあるんでしょうが、それにしても昨年のロンスパも今年のスローも半ば確信犯のような気がしてくるし、そんなことを確信犯でやれるのは世界でこの人だけですからね

パドックで一番アレッと思ったのはサトノクラウンで、ブログのコメント欄にも書きましたが、もともと筋肉量で魅せるタイプではないとはいえ、JCのときと比較してみても馬体に張りが感じられなかった

シャケトラはパドックも良かったので私の周りでも馬券を買ってる人が多く、私もあの捲りはヴィクトワールピサばりだとほめてきましたが、最大の武器はコーナー加速力、4角で最速ラップを叩き出して決めてしまうのが勝ちパターンで、その持ち味を出半ばし切れないまま、ふつうに番手追走でキタサンのカベになってしまった感はありました

ただJCにつづいて祐一を擁護するならば、シュヴァルグランの本格化を感じ取り早めに動かすレースをさせはじめたのは彼であり、Halo的機動力でキタサンとサドノダイヤモンドに対抗しようとした春天と阪神大賞典は見ごたえのある騎乗だったし、それが今秋の本格化と完成につながっている部分も大いにあると思います

でも今回のシャケトラの場合は、前走JCで初めて跨っただけで濃密な関係を築く時間はなかったし、「スタートを決めて好位で運びたい」というごくごく当たり前の抱負しか出てこなかったのも当然でしょう

祐一は宝塚の逃げでシュヴァルを降ろされ、田辺は春天で引っかかってシャケトラを降ろされ、でも今日の有馬で祐一ならシュヴァルをどう操っただろうか、田辺ならシャケトラをどう乗っただろうか

たしかにVTR擦り切れるまで見て研究してテン乗りでも結果を出す外国人騎手たちはみごとですが、でもなんでシャケトラが祐一でトーセンビクトリーが田辺なんですか



今年のように上がり3F特化で残り400~200mが11秒前半の高速ラップに入ると、14年ジェンティルドンナの2着トゥザワールド、11年オルフェーヴルの2着エイシンフラッシュと、インをすくったピッチ走法の馬が2着に

高速ラップで4角を回るにはやはりピッチ>ストライドというわけで、外を回るハーツクライのインをすくってきたのはルメールのクイーンズリングでした

ミルコとボウマンとムーアの乗り替わりにスポットが当たる一方で、サトノダイヤモンドの主戦は今年は乗り馬がおらず、回ってきたのはRiverman4×3を持つアクアリングの娘

クイーンズリングはデビューからずっと外国人が手綱をとっている珍しい馬ですが、ルメールとのコンビはこれが初めてでした

ウオッカ(母父ルション)でJCを制し、アドマイヤリード(母母母父Irish River)でヴィクトリアマイルを制し、そしてクイーンズリングでインからスルスルと2着

Riverman斬れで差す牝馬に乗せたら、やっぱりフレンチの鉄人が一番達者でした…と気づいても後の祭りだよおおおおお~ワッショイ

12/23,24の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

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■『ディープインパクト好配合リスト(2017)』で栗山求が推奨したキタノコマンドール(牡2歳)が土曜阪神5Rの新馬戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

○キタノコマンドール(牡・母ベネンシアドール)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104987/
セレクトセール1歳で落札価格1億9000万円。全姉にデニムアンドルビー(フローラS、ローズS、ジャパンC-2着、宝塚記念-2着)がいる。本馬はフェアリードール牝系なのでトゥザグローリー兄弟と配合構成が似ている。別の父との間に誕生した現3,4,5歳は成績が振るわないが、「ディープインパクト×キングカメハメハ」の組み合わせは優れた成績を挙げているので、本馬はそれらとは違うだろう。全姉デニムアンドルビーを上回る活躍を期待したい。(栗山)

■土曜中山9Rノエル賞 レッドイグニス(一口・栗山)
■土曜阪神9Rジングルベル賞 インヘリットデール(一口・望田)
■土曜阪神10R摩耶S ユラノト(POG・望田)
■日曜中山8RクリスマスローズS タイセイプライド(POG・望田)

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タイセイプライドは「3/4Northern Dancerクロス」でGonfalon≒Killaloeのニアリークロス4×4、推奨コメントにも書きましたがヨハネスブルグ産駒では一番好きな配合



POGの書籍を書くようになってからは、どこかのPOGに参加することはずっとなかったんですが、パカラ岩倉ちけぞうメタボ博士とオジオコで飲んだくれているときに、飲み客30人ぐらいでやってるPOGに強勢的に加入させられてしまい、タイセイプライドとジャンダルムの頑張りで現在首位を快走中です(・∀・)
谷川牧場さんとこの若い衆も参加してて、「タイセイプライドは2歳時にバリバリ稼いでほしいねえ」「テルペリオンはまだまだ成長するからオープンいけるで」とか言ってたんですが、フクノドリームの全弟でミスファピーの牝系ですからゆくゆくはダートに矛先を向けるのもアリかと

キタノコマンドールはパドックを見たときに「この牝系らしい内回り巧者のイメージ」とコメントしておきましたが、柔らかストライドのサトノグロワールが4角でもたつくところを捲りきって、直線半ばからはサトノも伸びているんですが、あそこで出たリードを守っての勝利
あれはたとえば、トゥザワールドの弥生賞の捲りと重なるイメージです

「一口好配合ピック」ニューワールドレーシングから1頭ピック

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おかげさまで今年も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2017~18)」ですが、本日ニューワールドレーシングから栗山と望田が1頭ずつ(ダブルピックなので計1頭)ピックしました
http://miesque.com/c0044.html
現在キャロット(16)、シルク(11)、ジーワン(8)、東サラ(7)、ニューワールド(1)、ラフィアン(5)、ウイン(3)、ノルマンディー(3)、ユニオン(3)、ワラウカド(2)からピックしています

「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感

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先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました
ダノンマジェスティは体のラインはアルアインとよく似てるんですが、こちらのほうがディープっぽい体質で和田が追い出したときの身のこなしが素晴らしくて、これは大箱でスパーンと斬れるタイプでしょうね

◆Graustark≒ライバリュウ

土曜中山でワカミヤオウジが新馬勝ちし、またまたブライアンズタイム父系×ライバリュウ牝系(Graustark≒ライバリュウのニアリークロス)最強を証明したので、例の牝系図更新しておきます
赤字がGraustark=His Majesty持ち種牡馬ですが、JRAでは14頭出走11頭勝ち馬、未勝利3頭はいずれも牝で、牡ならまず外さないしダ中距離でオープンも狙える配合


ライバリュウ
└ダイナエイコーン
 ├ダイナグロリア
 │└ミサソレムニス(f.メジロベイリー)1勝
 └エイコーンカップ
  └サンデーエイコーン
   ├ワキノカイザー(マヤノトップガン)6勝
   ├ステルスソニック(タニノギムレット)1勝
   ├サンデーローズ(f.ブライアンズタイム)2勝
   ├エイコーンリング
   │└エイコーンパス(タイムパラドックス)6勝
   ├ハンドレッドスコア
   │├パーフェクトスコア(ブライアンズタイム)1勝
   │├センチュリオン(キングカメハメハ)現役6勝
   │├タイタンアルム(f.ハービンジャー)未勝利
   │└スターズインヘヴン(f.ワークフォース)未勝利
   ├サンデーローズ(f.ブライアンズタイム)2勝
   ├ツヨイキモチ
   │└ワカミヤオウジ(タイムパラドックス)現役1勝←NEW!
   ├タイムズアロー(タイムパラドックス)マーキュリーC2着
   ├アントニオピサ(タニノギムレット)6勝
   └エイコーンウィル(f.キングカメハメハ)未勝利

ワカミヤは父タイムパラドックスですからタイムズアローやエイコーンパスと3/4同血ということになりますが、道中ずっと田辺が気合いをつけながらの追走も、最後まで確りした脚どりでスタミナありそうな馬です

◆カナロア×クロフネ

「ロードカナロアはしなやかさ柔らかさを強く伝えるので、種牡馬としてはディープインパクトのマイラー版のイメージ」と書いています
だからディープ同様、相手牝馬からパワーを補うような配合がよく成功しており、土曜にブランモンストルが勝ち上がったので、ロードカナロア×クロフネは出走5頭中4頭が勝ち馬で通算[5-1-4-4]
ちなみにすでに3勝をあげているアンヴァルはロードカナロア×フレンチデピュティですね


木曜のボツ予想~Myth≒アンブロジン2×3

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中山1で勝ったコウユーホクトはDubai Millennium≒ティンバーカントリー3×2、前走初ダートに飛びついたら無念の4着でしたが(^ ^;)、この日本でしかできない3/4同血クロスは今後もダートで注目



コウユーホクトはHabitat5×4を併せ持つのが(ダ特化には)ちょっと中途半端やったかもしれないですね

エスペランサはミスターメロディが元値の違いで圧倒のシーンはもちろんあるし、種馬にしたい好配合だと私も思っていますが、しなやかな身のこなしでどちらかというと軽いダート向きの感はあり、中山1200よりは東京1400ベターなのは間違いない



◎スーパーアキラはMyth≒アンブロジンのニアリークロス2×3(Mr.ProspectorとDamascusとFrancis S.≒Courtly Deeが共通)が光る好配合で、素質ならミスターに次ぐ存在だと思うし、内枠で砂かぶって4角で行方不明も覚悟の上でこれの単で…ここで負けて芝1200に出てきたときが妙味という気もしますが







ベストウィッシュはフルゲートですが、行く馬が少ないように見えるので◎カルヴァリオの先行流れ込みで
1200や1500では忙しくて先行できませんでしたが前走は久々にこの馬らしい競馬、小回り1800は2戦2勝で田辺の継続騎乗
母母クアドリフォリオはミホシンザンの牝駒としては一番走った馬で(JRA5勝)、ベストパフォーマンスは準オープンの初富士S2着、中山マイルでトロットサンダーの2着は孫の代まで自慢できる



他のレースはこれから予想しますが、「No.1予想」ではホープフルSを、「厳選予想 ウマい馬券」ではホープフルSとファイナルSと阪神6Rを予想していますので、JRAオーラス開催もよろしくお願いします

第34回ホープフルS回顧~ここもRoberto、内回りの4角でうなりをあげる

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中山11R ホープフルS
◎5.トライン
○15.ジャンダルム
▲11.フラットレー
△7.タイムフライヤー
△10.ルーカス
×13.ステイフーリッシュ
×17.ナスノシンフォニー
注12.ジュンヴァルロ
注16.シャフトオブライト
俊敏さならジャンダルムが最右翼だろうが、父中距離(キトゥンズジョイ)×母スプリンター(ビリーヴ)で、機動力あるマイラーというのが妥当な評価。ホープフルSはシャイニングレイやロードクエストやクラリティシチーのように、後々マイラーに完成するような馬が(マイラーとしての筋肉がつききっていない若い時期ならば)好走するケースは少なくない。マイラーとしての資質に◎を打ってしまう手もあるが、ここはけっこう行く馬が揃ったしペースは緩まないかもしれない。素質ではヒケをとらないのがトラインで、デビュー戦はゴール前ちょっと仕掛けただけの大楽勝。3着5着が次走勝ち上がっておりメンバーレベルも低くなかった。ベストインショーの名牝系に代々A級種牡馬が配されてきたピカピカの良血で、配合どおりリアルスティールをしなやかにしたような中距離馬だ。まだ付くべきところに肉が付ききっておらず後ろが甘いところもあるが、急坂を苦にするというほどでもないだろう。単勝の思想ならこの2頭。

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出馬表を見て「このメンツで中山内2000でやるんか、難しいなあ…。1800ならジャンダルムで自信あるし、京都ならトラインで自信あるんやけどなあ…」と思ったんですが、最終的にタイムフライヤーが単勝1人気なんやからみんな凄い…私は好走率は一番高いだろうけど勝ちきるとは思えなかった(^ ^;)

スタートしてすぐミルコの直後にユタカが付け、その後ろにルメールとクリスチャン(と中谷も)がいたのは今の競馬を象徴するようなシーン

レースは前3頭の出入りが激しくなって59.6-61.8というタフな前傾ラップ、ジャンダルムが満を持してルーカスを捲りにかかったのにタイムフライヤーとステイフーリッシュが呼応して、直線はシッカリした脚どりでタイムフライヤーが駆け抜け、最後苦しくなったジャンダルムがステイフーリッシュの追撃を凌いだところがゴールでした



タイムフライヤーは母がタイムパラドックスの全妹で、ハーツクライ×ブライアンズタイムはマジックタイムと同じ

マジックタイムはRoberto的走法で中山芝が[2-1-0-1](ダービー卿とターコイズ勝ち)とベストコースでしたが、タイムフライヤーも後駆のつくりや走法はかなりRoberto的で、まさにマジックタイムを距離適性長めに寄せた感じで、なるほどハーツクライが中山でG1を勝つならこんなタイプやったのかと





ちなみにグレイルはデインヒル的プリケツを引きましたが、母母父がSilver Hawkでこれも半分Robertoという脚捌きで走るので、ハーツクライ産駒にしては小回りがきくほうではあり、京都2歳SはRoberto走法のハーツクライのワンツーでもあったのです

この2頭と比較すると、フラットレーは見た目にハーツクライ産駒という体つきで、パドックでも実にしなやかに歩いていて、こういう典型的なハーツクライ、デインヒルやRobertoから強靭な後駆を引いていないハーツクライ産駒は、後駆が強靭になるまでに時間を要する=すなわち晩成型

ハーツクライといえばもう一頭、スワーヴリチャードと同じ母父Unbridled's Songのナスノシンフォニーの素質にも注目していましたが(百日草で◎)、スワーヴほどコーナリングに問題があるタイプではないにしても、タイムフライヤーとステイフーリッシュの直後にいたものの4角で少し置かれてしまい、直線では同じぐらいの脚で伸びつづけているのはやっぱり似たところがある



ジャンダルムは最高のタイミングで捲って4角先頭、あれで最後苦しくなったのは距離としか言いようがないのですが、いつも書いているように内回りの4角を持ったままで俊敏に捲れるのがEl Prado

今日のレースを見てもEl Pradoとビリーヴでちょっと俊敏すぎるので、たとえば東京マイルのHペースだとなし崩しに脚を使ってしまいそうで、現状は小回り1600~1800がベストやと思うので来年はスプリング~皐月でいいんじゃないですかね

というわけで1~3着をRoberto持ちが占めたG1ホープフルSでしたが、ダノンプレミアム(母父Intikhab)といいルヴァンスレーヴ(Roberto3×5)といい、今年の2歳G1は4角でRobertoがうなっています

トラインは左後脚跛行で競走中止、まだ前も後ろも肉がつききってないですがそれでも返し馬の身のこなしなんか惚れ惚れするほどで、軽症であることを祈っています

東京大賞典はインカンテーションで

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ダノンマジェスティが凄いアクションで圧勝した日曜の新馬、逃げて2着に残ったサンティーニは、直線で松若くんが左鞭を入れても外に外に寄っていってしまい、最後は矯正するのが精一杯でまともに追えないままゴール(平地調教注意)

それでも3着馬と併せ馬の形になると、最後まで抜かれなかったのには熱いAureole魂を感じました

サンティーニの母オリジナルスピンはインカンテーションをはじめ、ヒラボクビジン4勝、スピナッチ3勝、ソルモンターレ3勝を産んでいる名繁殖で、ソニンクやハルーワスウィートやホワイトウォーターアフェアなどとともにMachiavellian肌の優秀さを知らしめたといえます



母母Time CharterがHyperion(とPretty Pollyの組み合わせ)5×4・5、そこにアウトブリードのPolish Precedent(Danzigの代表産駒で9戦7勝の名マイラー)、Native Dancer3×4の名種牡馬Machiavellianが配されて、緊張と緩和のリズムに優れた好配合

Time Charterはキングジョージや英オークスなどG1を4勝した女傑で、その母Centroconがハイハット≒Aureole2×3で、これが牡馬顔負けの底力を伝えたことは想像に難くありません



この牝系由来のAureole魂が前述したサンティーニには感じられたし、インカンテーションにしても武蔵野Sや白山大賞典を見てのとおり、揉まれず先行したときにこそベストパフォーマンスを発揮しています

インカンテーションをひいきにしてきたのは、主としてこのオリジナルスピンの好配合をほめていた部分が大きいわけですが、この馬も明けたらもう8歳、ここは大きな勲章を狙えるラストチャンスかもしれない

Polish Precedentのマイラーっぽさも表現されている馬でベストは1800mだろうと書いてきましたが、コパノリッキーの田辺は昨年のようなしょうもない逃げは打たないでしょうが前半は緩めにかかるだろうし、それほどスタミナを要さないレースになれば、好位から直線先頭の勝ちパターンに持ち込めるのではないかと

コパノリッキーとの先行争いは何度もやってますからね、最後は思い出話に花を咲かせながらノンビリ行ったらエエんとちゃいますか(・∀・)

12/28の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

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■『ディープインパクト好配合馬リスト(2017)』で栗山求が推奨したブレステイキング(牡2歳)が木曜中山3Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。

◎ブレステイキング(牡・母シユーマ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104810/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格1億2000万円。母はサンチャリオットS(英G1・芝8F)の勝ち馬。母の父は現役時代にエクリプスS(英G1・芝10F)とロッキンジS(英G1・芝8F)を制し、種牡馬としては中堅級ながら、「Machiavellian×Storm Bird」と日本でもよく知られた血で構成され、なおかつ堅い馬場を得意としたタイプだったので日本向きの適性が期待できるだろう。母方にMachiavellianが入ってHaloクロスを作るパターンはヴィルシーナ&ヴィブロス姉妹と同じ。サトノダイヤモンドにも似ている。母にMr.Prospector3×4があるものの、重厚なデインヒルが入るので浮ついた感じはしない。Danzigを経由したNorthern Dancerクロスは好ましい。全兄ヘリファルテはデビューが3歳春にずれ込んだものの、経験馬相手にデビュー戦を快勝した。走れる状態にあれば素晴らしい能力を発揮する。ただ、脚もとの弱さが見え隠れする血統なので、そのあたりのリスクは考えておいたほうがよさそう。(栗山)

■木曜中山11RホープフルS2着 ジャンダルム(POG・望田)
■木曜阪神11RベテルギウスS ルールソヴァール(一口・栗山)

2歳戦線はロードカナロアを筆頭に新種牡馬の産駒が大活躍でしたが、一方でディープインパクト空前の当たり年でもあり、15年生があげたJRA57勝という数字はこれまでの8世代ではぶっちぎりの最多(次位が14年生の42勝)



中でも光るのが母系にデインヒルを持つ配合で、8頭が出走しダノンプレミアム、スターリーステージ、ダノングレース、プリモシーン、レッドサクヤ、そして昨日勝ち上がったブレステイキングとすでに6頭が勝ち上がり、未勝利のロードマドリードも[0-2-2-0]と惜敗つづきでそのうち勝ち上がりそう



来春の欧クラシック有力馬にあげられているSaxon Warriorも母母父デインヒルで、もう何度も同じことを書いてますが、2歳戦は早期にケツがプリッたもん勝ち、デインヒルの最強の後駆を引いたもん勝ち、なのです

「2歳勝ち馬評価」12/28ぶんを更新&雑感

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先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」12/28ぶんを2頭更新しました

◆キタサンブラック

キタサンブラックについては「母父バクシンオー問題」ばかりが先行したために、メインクロスのLyphard4×4にあまり触れてこなかったように思うんですが、ハーツクライ、アグネスワールド、レガシーワールド、メジロパーマー、メイショウサムソン、ニッポーテイオー、キンシャサノキセキ、マイネルラヴ、ニホンピロアワーズ、バブルカンパニー牝系のG1馬たち、ホワイトマズル産駒のG1馬たち
ディープインパクトとダンシングブレーヴというオリジナルな爆発力を誇った名馬2頭は別として、上記のように、Lyphardの血を引く大物は概ね4角先頭でベストパフォーマンスを発揮しています



キタサンもLyphard4×4+ウインドインハーヘアの粘着力持続力こそが最大の武器で、母父にスプリンターの血が入って先行する脚があったからこそ持続力粘着力が100%活きた、という言い方もできるだろうと
サンデーサイレンス×ウインドインハーヘアの中で唯一Lyphardらしくない(Halo≒Sir Ivorらしい)ディープインパクトは、産駒の代でLyphardをクロスしてもあまりLyphardっぽい馬が出ず、それこそバブルカンパニー牝系のディープブリランテ(Lyphard4×5)ぐらいかなG1馬では
おそらく種牡馬キタサンブラックはディープインパクトというよりハーツクライに近いタイプだろうし、ハーツクライがトニービンのナスペリオンを活かした配合で大物を出していることを思えば、キタサンブラック産駒はHaloのクロスはもちろん、バクシンオーの(テスコボーイの)ナスペリオンを狙っていく意識もあっていい
さっき競馬ブック誌の「有力新馬紹介」のグラビアを見ていたらディープインパクト×Medaglia d'Oroが2頭も載ってましたが、キタサンブラックとMedaglia d'Oroなんて面白いと思いますけどね

◆Wild Again

中山4Rが引退レースとなった平野優は、リトルゲルダの半弟アドバンスマルスで逃げて逃げて3着(12人気)
Wild AgainはBCクラシックを逃げ切って大穴をあけた馬で、Wild Againの血を引くとトランセンド、ティアップワイルド、ナイキマドリード、クラーベセクレタ(以上ワイルドラッシュ産駒)、シゲルカガ、サンライズプリンスなど一本気に先行して強い馬がよく出ます



TARGET調べによると、Wild Againを血統表3代目までに持つ馬がダートで逃げたときは、[104-51-42-220]勝率25%連対率37%単回値301複回値170、ダートで逃げた全馬の成績が勝率21%連対率35%単回値200複回値146ですから、やっぱり逃げたときのWild Againは怖い
Wild Againに限らずこのIcecapadeのラインは一本気なスピードをよく伝え、パイロ(母父Wild Again)やケイムホーム(母父Clever Trick)の産駒が新馬戦でいきなり激走したり逃げて穴になるのもWild AgainやClever Trickでだいたい説明できます





平野とのコンビで獲得賞金1位、オープンまで出世したスプリンターのルチャドルアスールは、二ノ宮厩舎所属でケイムホーム産駒らしい逃げ馬でした
平野とのコンビで獲得賞金4位のトキノセレブはワイルドラッシュ産駒で、JRA唯一の勝ち鞍は8人気での逃げ切り(なんか石塚さんがうなってた記憶がある)
そして二ノ宮厩舎が花道に用意したのは母母父Wild Againのアドバンスマルス、最後も平野らしい逃げで穴をあけて鞭を置いた



これが今年最後のブログ更新、一年間お付き合いいただきありがとうございました
来年もまあまあ、こんな感じでぼちぼちいきます
では皆さま良いお年をm(_ _)m

サンデーサイレンスの血統表でみる「3/4同血」「1/4異系」「配合的な緊張と緩和」

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このエントリは毎年、年頭に再掲します

コーヒーブレイクさんの質問にお答えしているうちに、「3/4同血」「1/4異系」「ニアリークロス」「緊張と緩和」この4つについての例示がブログのトップに必要だろう…と思ったのでササッとつくりました

この4つを説明するのに最も適材なのは、やはり最も優れた種牡馬でした



サンデーサイレンスの父Haloは
Sun Princess≒Mahmoudの3/4同血クロス4×3
Pharos≒Pharamondのニアリークロス5・5×3
Blue Larkspur4×4
その父Hail to ReasonはPlucky Liegeの牝馬クロス4×4







サンデーサイレンスの母母Mountain FlowerはHyperion3×4で、サンデーサイレンスの母Wishing Wellはアウトブリード(4×4以上の強いクロスを持たない)



まとめると、サンデーサイレンスは

・3種類の強いクロスを持つHaloに、アウトブリードのWishing Wellを配した「緊張→緩和」の配合
・HaloもUnderstandingもHyperionのクロスを持たない(HaloはGainsborough6×5、UnderstandingはGainsboroughのクロスなし、ともにSeleneのクロスなし)ので、Hyperion3×4のMountain Flowerが「1/4異系」になっている
・Mountain Flowerはいわゆる北米血脈を全くと言っていいほど持たない(母系の奥にMan o'Warの顔が見えるだけ)ので、サンデーサイレンスは「3/4北米,1/4Hyperion」という言い方もできる

というわけでサンデーサイレンスの血統表には、「3/4同血」「1/4異系」「優秀な牝馬のクロス」「緊張と緩和」という笠理論の根幹、配合史に書いてあることほとんど全てが織り込まれているわけです

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欧リーディングサイアーに君臨しつづける大種牡馬Galileo…母母AllegrettaがAralia≒Almyra3×2で、このドイツ土着のDark Ronald系の血の凝縮が「1/4異系」となっている







北米血統のスピードの源泉Domino…わずか2世代19頭の産駒を通じて、今も世界中のサラブレッドに絶大な影響を与えている。血統表の3/4でLexington~Bostonの血のクロスを重ね、父父Alarmのところだけはこのラインと無縁の血で構成されている

2018年最初は、Storm CatとFirst Rose≒Tom Fool≒Spring Runの話

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あけましておめでとうございます
本年も当ブログをよろしくお願いいたしますm(_ _)m

ハイレベルな2017ファーストシーズンリーディングは、1位ロードカナロア、2位ヘニーヒューズ、3位オルフェーヴルという結果になりましたが(JRAでも総合でも)、これを「パーフェクト種牡馬辞典」「サラブレ」で◎→○→▲でズバリ当てた血統屋がいたらしいです
「カナロア産駒は父より距離適性長めになりそう」「オルフェーヴルは大物一発で3着に追い込んでくる」、ここまで言い当てるとは…と自画自賛から始まる2018年(・∀・)






ロードカナロアは母父Storm Catでヘニーヒューズは父父Storm Cat、この血の芝ダ兼用のマイルのスピードの優秀さは今さら言うに及ばず

Storm Catの配合的なポイントは、Secretariatという最強のBMSを母父に持つこと、北米アウトサイダー血脈の名繁殖Crimson Saintを母母に持つこと、そして4代母First RoseがTom Foolとニアリーなこと(Menow、Bull Dog=Sir Gallahad、Equipoise≒Rowes Budが共通)、主にこの三つですかね











ちなみにこのFirst Roseは、上記のようにSpring Run(Red Godの母)ともかなりニアリーな関係です

昨年のカルティエ賞最優秀2歳牝馬、つまり欧州2歳牝馬チャンピオンに選出されたHappilyは、Gleneagles(英愛2000ギニー)やMarvellous(愛1000ギニー)の全妹で、Decorated Knight(愛チャンピオンS)とも同血の間柄で、母You'resothrillingはGiant's Causewayの全妹にあたります





こんなベタベタのド良血、G1ぐらい勝って当然やんと言われるかもしれませんが、Northern Dancer3×4、Hopespringseternal≒Terlingua4×3、Hail to Reason5×5、そしてTom Fool≒First Rose≒Spring Runのトリプルニアリークロス6×6・6でもあり、なるほど父母の要所を押さえた配合になってるんですね

GalileoとBlushing Groomといえば産駒が好調なFrankelですが、FrankelにStorm Catをもってくると、Happilyと同じくTom Fool≒First Rose≒Spring Runのトリプルニアリークロスになる

そこで母系にStorm Catを持つFrankel産駒をTARGETで調べてみると、日本ではミスエルテ、モズアスコット、クーファディーヴァ、出走3頭とも勝ち馬で2頭がオープン馬でした



FrankelとStorm Catが出合うとHopespringseternal≒TerlinguaとTom Fool≒Spring Run≒First Roseのニアリークロスになるので、いかついFrankelを日本向きにナスキロ柔くTom Fool軽くする効果はあるだろうし、ソウルスターリングもStorm Catは持たないですがTom FoolとHopespringseternal≒Mill Reefのクロスは持っています

ちなみにモズアスコットの母父でミスエルテの母母父でもあるヘネシーは、ヘニーヒューズやヨハネスブルグの父でもあり日本で最も成功しているStorm Cat系といえますが、以下のようにFirst Rose≒Tom Fool5×4ですね



昨年の香港の年度代表馬Rapper Dragonも、Storm CatとデインヒルとBlushing Groomを通じるFirst Rose≒Tom Fool≒Spring Runのトリプルニアリークロスです



英ダービーの前売り1人気になっているSaxon Warriorはディープインパクト×Galileo×デインヒル、なるほど欧州仕様のディープという配合ですが、この名種牡馬3頭を通じてAttica≒Tom Foolの継続クロスを持つので、種牡馬になったらStorm Cat~Giant's Causeway牝馬との配合で成功しそうですね


「一口好配合ピック」ノルマンディー(二次)から望田が2頭ピック

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おかげさまで今年も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2017~18)」ですが、本日ノルマンディーオーナーズクラブ(二次募集)から望田が2頭ピックしました(栗山のピックはもうしばらくお待ちください)
http://miesque.com/c0044.html

現在キャロット(16)、シルク(11)、ジーワン(8)、東サラ(7)、ノルマンディー(5)、ラフィアン(5)、ロード(4)、ウイン(3)、ユニオン(3)、ワラウカド(2)、ニューワールド(1)からピックしています

荒れる中山マイル

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今日から予想関係のお仕事もスタートしますが、今年からはNETKEIBAの「厳選予想 ウマい馬券」で1日3R以上提供、あとG1シーズンは「競馬道OnLine」で栗山さんと交代制でやはり1日3R以上提供、これが通常になりますのでよろしくお願いいたします

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2015~17年に行われた中山芝1600mの重賞は計13鞍で、平均単勝配当1984円、平均複勝配当429円、平均馬連が13797円、なるほどよう荒れておりますな

芝1600mのレースというのは、東京も京都も阪神も中京も、ほとんどが大箱ワンターンの設定で行われます

つまり中山芝1600mと京都芝内1600m(ほぼ2~3歳の未勝利戦のみ)だけが機動力とか小脚を問われるコースというべきで、それが荒れやすい要因の一つだろうと

この13鞍の1~3人気馬は[5-4-5-25]で単回値54複回値62、なかなかアテにならない数字といえますが、中でも1人気で馬券圏内を外したA級戦犯は、ラビットラン(4着)、クライムメジャー(8着)、アストラエンブレム(4着)、リセエンヌ(7着)、アルビアーノ(7着)、カービングパス(8着)の6頭

この6頭のうち、アルビアーノ以外は中山コースが初めてで、ラビットランやアストラエンブレムやリセエンヌなんかは見るからにストライドで走るタイプで、中山で走ったことがないのにローズSやサウジアラビアで好走してきた実績で人気に祭り上げられた感は否めません

いっぽう人気薄で重賞を勝った馬をあげると、ジョーストリクトリ(12人気)、ノットフォーマル(11人気)、フラアンジェリコ(13人気)、マジックタイム(5人気)、ミスパンテール(5人気)、ヤマカツエース(7人気)、ライジングリーズン(10人気)、ロジチャリス(5人気)あたりですか

Nureyev≒Sadler's Wells(ジョーストリクトリ、ノットフォーマル、マジックタイム、ヤマカツエース、ライジングリーズン)、Roberto(マジックタイム、ミスパンテール、ヤマカツエース、ライジングリーズン、ロジチャリス)、ノーザンテースト(ノットフォーマル、フラアンジェリコ、ミスパンテール、ロジチャリス)、ここらを持つ馬の激走が多いのはだいたいイメージどおりといえますな

ライジングリーズンは父がディープインパクトのようなしなやかさを伝えないブラックタイド、母ジョウノファミリーは砂のマイル王ブルーコンコルドの半妹でKingmambo×Robertoのパワー配合でグランフィデリオやゴライアスの母でもあります



「Robertoにサンデーサイレンスとヌレサドを合わせると、Robertoの父Hail to Reasonと母父Nashua(≒Nantallah)と母母父Bull Leaをクロスすることになり、Roberto的なパワーと機動力がONになりやすいのだ」という話は昨年も何度か書きました

┌Hail to Reason(サンデーサイレンスの父父)
Roberto
│┌Nashua(Nantallahとニアリー、NantallahはSpecialの母父)
└△┌Bull Lea(サンデーサイレンスの母系に入る)
 └△

配合どおりRoberto的なマイラーに出たライジングリーズンの、桜花賞出走までのローテーションは今見ても感動的です

「BLOOD穴ライズ!」は2018年も提供します

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昨年3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2017-2018』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、「栗山求、望田潤 今週のBLOOD穴ライズ!」という新コーナーが昨秋からスタートしました



当初はG1シーズンの提供予定でしたが、本年度からは通年での提供になります(栗山と望田が週替わりで1日3R予想します)
1/6は栗山求の担当です。本年もよろしくお願いします
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

私はNETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」にて、中山金杯と京都金杯と福寿草特別を予想していますので、こちらもよろしくお願いします

今日は昼からレイクヴィラさんとこへ出向かなければならず(恒例の血統鍋会)、日曜の予想を早めに完成させておかねばならないので、ボツ予想はお休みということで…ジュニアCはいちおう予想してみたんですが、たぶんテンクウが勝つでしょう(^ ^;)

シンザン記念とカーバンクルSと許波多特別を予想しています

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一昨日はレイクヴィラFさん主催の「血統の鍋」に栗山さんとともに呼ばれてきました
夏の「血統バーベキュー」と合わせて4回目になる飲み会ですが、例によって胆振や日高の生産者、社台グループの関係者、馬主や獣医やマスコミ関係も集い、今回も話が尽きないうちに深夜1時を回ってました(^ ^;)みなさまお疲れさまでした



ウィンザーホテル洞爺「あらし山 吉兆」の料理長(岩崎さんと懇意)が間違いなく原価割れの会費でつくってくださる料理もいつもながら絶品、これはすき焼きとしゃぶしゃぶの合わせ技みたいなやつ(・∀・)
翌朝はレイクヴィラさんとこの1歳馬、セレクトに出るやつを中心に何頭か見せていただきましたが、それはまた別の機会に

今日はNETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」で、シンザン記念とカーバンクルSと許波多特別を予想していますので、3日開催の最後もよろしくお願いします
中山最終や羅生門も予想してみたんですがあまり名案が浮かばず(^ ^;)、他のレースはこれからパドックを見ながら考えますか…ということで

1/6,7,8の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

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■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)』で望田潤と栗山求がダブル推奨し、『ディープインパクト好配合リスト(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したプリモシーン(牝3歳)が日曜中山11RRのフェアリーS(G3・芝1600m)を勝ちました。

★シルクホースクラブ
父ディープインパクト
母モシーン(Fastnet Rock)
牝 募集価格:5500万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105036/
母モシーンは豪18戦8勝。オーストラリアンギニーズ(豪G1・芝1600m)、ランドウィックギニーズ(豪G1・芝1600m)、VRCオークス(豪G1・芝2500m)など4つのG1を含めて重賞を6勝した名牝です。母の父Fastnet Rockは豪リーディングサイアーに2回輝いた名種牡馬で、デインヒル系ながら母方にスピード豊かなオーストラリア血統を抱えているため、産駒は日本の高速馬場にも適応しており、ブラヴィッシモやメラグラーナ(いずれも芝1400mベスト)が活躍しています。母はNorthern Dancer 4・5×4で、Danzig、Nureyev、Nijinskyを経由している良形。2代母の父ストラヴィンスキーはヴィルシーナの母ハルーワスウィート、ミッキークイーンの母ミュージカルウェイと配合構成がよく似ており、父としてはもうひとつの成績だったにもかかわらず、母の父としては Tepin(米英加でG1を現在6勝している女傑)を出すなど母方に潜って優れた影響を与えています。3代母Benedictionは仏1000ギニー(G1)を勝ったディープ産駒Beauty Parlourの2代母でもあります。どこをどう切っても走る配合で、1歳上の全姉キャリコよりも生まれが早く身体もひとまわり大きいのは好材料です。芝向きのマイラー~中距離タイプとして大仕事が期待できるでしょう。(栗山)
9/23追記
母モシーンは現役時はVRCオークス(豪G1・芝2500m)やVRCオーストラリアンギニー(豪G1・芝1600m)など豪G1を4勝。香港チャンピオンマイラーのLucky Ownersとは父系(デインヒル)と母系(Miss Proprity)が同じで、その父Fastnet Rockはデインヒル系の有力種牡馬で日本ではブラヴィッシモやメラグラーナの父として知られます。母父がNorthern Dancer系のパワーマイラーで母がNorthern Dancerのクロスというのは、ディープインパクト産駒として最も成功しやすい配合形。代々の配合パターンも活力があり、これはクラシックに乗れる馬でしょう。ディープ牝駒としてはスマートレイアーが近いイメージかな。(望田)

★プリモシーン(牝・母モシーン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105036/
母モシーンは豪州でG1を4勝(芝1600~2500m)。その父Fastnet Rockは豪リーディングサイアーでブラヴィッシモやメラグラーナの父。オセアニアのデインヒル系らしい突進力を誇る血だ。母はNorthern Dancer4・5×4。全姉キャリコはかなりガッカリな内容だが、“女ミッキーアイル”が生まれても不思議ない配合だからもうひと推し。(望田)

○プリモシーン(牝・母モシーン)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105036/
シルクホースクラブで募集価格5500万円。母はオーストラリアンギニーズ(豪G1・芝1600m)、VRCオークス(豪G1・芝2500m)など4つのG1を含めて重賞を6勝した名牝。母の父は豪リーディングサイアーに2回輝いた名種牡馬で、メラグラーナ(オーシャンS)を出すなどデインヒル系のなかでは日本適性の高い種牡馬。母は Northern Dancer4・5×4で、Danzig、Nureyev、Nijinskyを経由している良形。2代母の父ストラヴィンスキーは「Nureyev×Blushing Groom×Mr.Prospector」で、ヴィルシーナの母ハルーワスウィート、ミッキークイーンの母ミュージカルウェイと配合構成がよく似ている。全姉キャリコは現在3戦して勝ち星を挙げていないが、配合レベルは高いと思われるので妹に期待してみたい。(栗山)

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)2』と『望田潤のPOG好配合馬リスト(2017)』で望田潤がダブル推奨したアメリカンツイスト(牡3歳)が日曜中山1Rの未勝利戦(ダ1200m)を勝ち上がりました。

★グリーンファーム愛馬会
父ストロングリターン
母エアウイングス(サンデーサイレンス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104243/
牡 募集価格:1400万円
母エアウイングスはG2阪神牝馬特別の勝ち馬で、ウイングレットやエオリアンハープなど出走産駒10頭中8頭が勝ち馬となっている優秀な繁殖でもあります。そこへ名繁殖コートアウトの息子で安田記念に勝ったストロングリターンが配されて、クロスがNijinsky4×4、Hail to Reason5×4、そしてSeattle SlewとSecretariatを通じるBold RulerとPrincequilloの組み合わせのクロスと、きれいな父母相似配合になりました。競走能力を示した父母の相似配合で、母が繁殖として有能で、父の特長であるしなやかさを受け継ぎ馬の出来も上々。この募集価格ならばオススメします。(望田)

○アメリカンツイスト(牡・父ストロングリターン・母エアウイングス)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104243/
母エアウイングスはG2阪神牝馬特別勝ち。ウイングレットやエオリアンハープなど出走産駒10頭中8頭が勝ち馬となっている優秀な繁殖でもある。そこへ名繁殖コートアウトの息子で安田記念に勝ったストロングリターンが配されて、Nijinsky4×4、Hail to Reason5×4などきれいな父母相似配合に。競走能力を示した父母の相似配合だから間違いない配合だ。しなやかな好マイラー。(望田)

■土曜京都10R初夢S マイネルオフィール(一口・栗山)
■土曜中山11R中山金杯2着 ウインブライト(POG・望田)
■土曜京都11R京都金杯3着 レッドアンシェル(一口・栗山)
■月曜中山6R500万下 ダイワエトワール(POG・望田)

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レイクヴィラさんからの帰路の車中で
栗「フェアリーでモシーンの仔走るね」
望「東京なら本命やったけど中山やとどうかなあ…」
栗「あれ二人ともダブル推奨だっけ」
望「まあこれぐらい好配合なら、キャリコぐらいではメゲないよね(笑)」

モシーンそのものも近親のMight and Power(豪年度代表馬)やLucky Owners(香港マイル)と同じニアリークロス(Isolt≒アーテイアスの7/8同血ぐらいクロス)を重ねた好配合で、そのあたりは下記エントリで書いています
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/10bbaaba3d692d868d3ccb1fa26331d4

モシーンの1歳はロードカナロアの牝で、Storm Cat≒ロイヤルアカデミー3×4、Nureyev5×4、His Majesty5×5、5月生まれですが「競走能力の高い両親の強力な父母相似配合」ですから姉以上にPOG向きといえそう



アメリカンツイストもダブル推奨なのでひとまずホッとしていますが、ストライドで走るしなやか芝マイラーとみていただけにダ1200で勝ち上がるとはかなり想定外で、私としてはツヅミモンみたいなのをイメージしていたんですが(^ ^;)

種牡馬ストロングリターンはけっこうやれるんじゃないかという密かな手応えはあって、配合診断でもたまに提案したりしてきたんですが、だから一口でもPOGでも初年度産駒から何か選びたかったというのはあります

シンボリクリスエスの代表産駒で後継種牡馬といえば、今のところこのストロングリターンとエピファネイア、あと売り出し中の怪物くんルヴァンスレーヴですか

ストロングリターンもエピファネイアも母が名繁殖で、「な~んやコートアウト様とシーザリオ様のお力で走っただけやないか」なんて言われそうですが(^ ^;)、それだけに種牡馬としては母系の良さをよく伝えるだろう、というような読みもできるわけでね

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