Quantcast
Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
Viewing all 4451 articles
Browse latest View live

5/5,6の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

$
0
0

『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)』で望田潤が推奨したサラドリーム(牝3歳)が日曜新潟6Rの未勝利戦(芝1000m)を勝ち上がりました。

★ユニオンオーナーズクラブ
父ロードカナロア
母サイレントソニック(ディープインパクト)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105673/
牝 募集価格:2000万円
母サイレントソニックはダノンプラチナやダコールなどと同じくディープインパクト×Unbridled's Songのニックス配合で、現役時代は芝短距離で5勝、オープン特別でも2着2回があります。その母ムーンライトガーデンズがMr.Prospector=Search for Goldの全きょうだいクロス4×3・4を持ち確実にスピードを伝える繁殖で、サイレントソニックのきょうだいもほとんどが中央で勝ち馬となっています。そこにロードカナロアが配された本馬はMr.Prospector=Search for Gold4×5・6・6。一方で父ロードカナロアはNorthern Dancer5・5・7×4ですが、母サイレントソニックはNorthern Dancerのクロスを持たないので緊張と緩和のリズムに優れた配合で、In RealityやSecretariat≒Sir Gaylordのクロスなど配合全体もよくできてます。父と母から受け継いだスピードを芝1400mあたりで発揮してくれることでしょう。桜花賞のトライアルあたりならば十分狙える配合だと思うのでピックしました。(望田)

『ディープインパクト好配合リスト(2017)』で望田潤が推奨したダノンパーフェクト(牡3歳)が日曜京都4Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。

ダノンパーフェクト(牡・母スパークルジュエル)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015105922/
スパークルメノウの全弟。ディープインパクト×Unbridled's Song(アジアンミーティア)の組み合わせはダノンプラチナやダコールなどが出る高確率ニックス。本馬は母母父がSeattle Slew系なので同じ千代田牧場産のダノンプラチナと似たアウトラインの配合だが、母母Golden Jewel BoxがBusanda=Blue Eyed Momo≒Striking=Busher4・6・6×4でこちらのほうがパワーに振れてはいる。(望田)

土曜東京5R500万下 レーヴドリーブ(一口・栗山)
土曜京都12R500万下 レッドウィズダム(一口・栗山)
日曜東京9R湘南S レッドオルガ(ディープ・望田)
日曜京都10R上賀茂S アンデスクイーン(一口・栗山)
日曜新潟11R新潟大賞典3着 ナスノセイカン(POG・望田)
日曜東京11RNHKマイルC3着 レッドヴェイロン(一口・望田)

--------

「ディープインパクト好配合リスト」はそろそろ発売になると思いますが、昨年版で取り上げた◎○★計23頭は、4/29終了現在で22頭が出走し、ダノンパーフェクトで18頭目の勝ち上がりです

ロードカナロアの初年度産駒では、アルモニカとサラドリームとロードラナキラを一口で、クルークヴァールをPOGでピックしました

いちおう全て勝ち上がってくれたわけですが、結論からいうと満点のピックだったとは言いがたく、それはアルモニカ(昨日の馬体重412キロ)とサラドリーム(同420キロ)、この牝馬2頭が思った以上に小さかったこともあります

この2頭はともに母父がディープインパクト、ロードカナロア×ディープインパクトの牝馬はJRAに5頭が出走し3頭が勝ち上がっていますが、最高馬体重がロフティフレーズのデビュー戦の444キロで、あとの4頭はいずれも400~430キロ



下記エントリで、名繁殖レディブラッサムがなぜディープインパクトとの配合でコケてしまったのかを考察しましたが、同じようなことがカナロア×ディープにも言えるんじゃないかと思いますね

<(レディブラッサムは)キングカメハメハやブライアンズタイムの種でオープン級の芝スプリンター~マイラーを出すほどにSecretariat=Syrian Seaのしなやかさを強く伝えるがゆえに、サンデーサイレンス系との配合やSecretariat≒Sir Gaylordのクロスでは馬が柔らかく非力に出すぎた(有力なナスキロ血脈の中でも、最も体質が柔らかいのがSir Gaylordというのが筆者の考え)
これが父ディープインパクトでSecretariat=Syrian Sea≒Sir Gaylord6×4・6を持つヴィーヴルの敗因だったのではないか>

新種牡馬ロードカナロアについて(1)
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/8fb8698b73a01f3aa987df96cf923785

ちなみにSecretariat≒Sir Gaylordのクロスを持つロードカナロア産駒は、JRAに48頭が出走し17頭が勝ち上がり(勝ち馬率35%平均賞金453万円)

ロードカナロア産駒全体では勝ち馬率38%平均賞金701万円で、重賞オープンを勝った5頭は、アーモンドアイもステルヴィオもアンヴァルもアンフィトリテもダノンスマッシュも、Secretariat≒Sir Gaylordのクロスは持っていない

種牡馬ロードカナロアはほっといてもレディブラッサムの柔らかさを強く伝えるので(それぐらいこの全きょうだいクロスの威力はすさまじい)、これ以上Secretariat≒Sir Gaylord的な血を重ねるメリットはあまりなくて、特にディープ肌だと牝は小さく出すぎる点に留意する必要はあるだろうと

と言いつつ今期のPOGでも、他の部分のパワーの要素を補強できていると判断できれば、そして馬格があるのが確認できれば、ディープ肌でもSecretariatクロスでもリストに入れてますけどね(笑)

「望田潤のPOG好配合リスト」は土曜夜までに50頭選びましたが、今日中に本文を書きあげなければならないので、NHKマイルの回顧はそれからということで…m(_ _)m


第23回NHKマイルC回顧~雌伏8年、Sir Gaylordで大外一気

$
0
0

東京11R NHKマイルC
◎5.プリモシーン
○10.パクスアメリカーナ
▲3.テトラドラクマ
△7.タワーオブロンドン
注17.レッドヴェイロン
プリモシーンの桜花賞は出遅れて後方から、直線はインに突っ込んだが何度もカベになり力を出しきっていない。フェアリーSも完勝だったが、何といっても凄い反応で捲ってテトラドラクマに競り勝った未勝利勝ちが秀逸。あれはG1を勝てる脚だ。ディープ産駒で母父がダンジグ系のマイラーで母がノーザンダンサーのクロス、というのは最も桜花賞向きの配合でもある。
パクスアメリカーナは大好きだったホエールキャプチャの全弟で、クロフネの男馬にしては走りにブラッシンググルーム的なしなやかさがあるのがいい。川田は今度は好位だろう。これの単も買いたい。

--------

今年のNHKマイルはかなりの高速馬場で行われ、46.3-46.5というのは速からず遅からずという前後半ですかね

ただ先行集団が4頭2列という感じで固まってすすみ、ミルコと岩田の直線での斜行もあり、その後ろにいた差し馬たちはスペースがなかったり狭くなったり接触したり、あちこちでいろんなことが起こってました

私は牝馬2頭とアーリントン組が強いと思ったのでカツジとケイアイノーテックはノーマークでしたが、レッドヴェイロンの頑張りをみればタワーオブロンドンとパクスアメリカーナがアーリントンほど走ってないのは明らかで、映像を見返すと走れなかった理由もまあ理解できます

ギベオンの基礎能力の高さは評価していますが、これはG1級やと目を瞠るようなハッとする脚やアクションを見せたことはなく、好位からダランと流れ込むのが実にRelaunch的で(母父Ghostzapperの母父がRelaunch)、土曜の新潟では同じディープインパクト×Ghostzapperのサトノルーラーが好位からダランと抜け出して2勝目をあげてました

ワイルドフラッパーとかロンドンタウンとか、ダッシングブレイズとかエスメラルディーナとか、Relaunchを引く活躍馬に共通するあのダランとした脚質ですね

今日もギベオンは強いレースをしていると思いますが、ミルコを背に絶妙なタイミングで先頭に立ったあの瞬間ですら、これは勝ったという感じがしなかったのも何ともRelaunchっぽい

レッドヴェイロンはエリモピクシー仔の指定席というべき3着で、最後まで伸びてはいましたが、このきょうだいが大仕事をやってのけるとしたらやっぱり先行したときでしょう

プリモシーンは桜花賞が不完全燃焼やっただけに、ここは戸崎の奮起に期待したんですが、またもや出遅れ→スペース探してるうちに終了という生焼けレース

不利を受けやすいのは馬にも原因があるのかもしれないですが、勝つときは才気爆発、大一番ではグダグダ、これは何やらルージュバックちゅわんと重なってくるものが…





たろうさん他が指摘されていたように、母系にElusive Qualityを持つディープインパクト産駒は、JRA出走5頭が全て勝ち馬、うち2頭がG1馬、Elusive Qualityの3/4弟のRossiniまで網を拡げてみても、他にサトノヴィクトリー(サトノクラウンの弟のディープ産駒)が加わるだけ

「ディープ肌とでもキンカメ肌とでも配合が決まりやすいサトノクラウンは、種牡馬として選抜されなればならない血統なのだ」こんなオカルトな理由でダービーの◎を決めたのが一昨年のこと

Marjuもジョコンダもいいんですが、種牡馬サトノクラウンの血統的魅力を突き詰めるならば、「Touch of Greatnessの血を引くこと」といっても過言ではないです

Northern Dancer、Sir Ivor(最柔のナスキロ+Tom Fool)、Graustark(最強のRibot+ハイインロー)、Hail to Reason、そしてSearching(最強のパワーを誇るWar AdmiralとLa Troienne)

このようにTouch of Greatnessは血脈構成がパーフェクトで、しかもSadler's WellsともデインヒルともAlzaoともラストタイクーンともニアリーな関係になる(ショウナンアデラもいい繁殖になるでしょう)





Elusive QualityはSecretariat≒Sir Gaylord3×4で、ケイアイノーテックは母似のマイラー体型とAlzao≒Touch of Greatness3×4(Sir Ivor≒Secrettame5×5・6)譲りのナスキロ柔いストライドを受け継ぎ、戦績どおり大箱マイルがベストでしょう

藤岡祐介は今年は芝2000m以上で[11-2-2-26]単回値198と素晴らしい成績をのこしており、佐藤哲三に教えを乞い、ガンコ、クリンチャー、ステイフーリッシュ、サンリヴァルなどなど芝中長距離の先行でファインプレーを連発しているのはご存知のとおり

「望田がリアルタイムで見た、最もHabitat的なマイラーは?」と聞かれたら「そらスーパーホーネットよ」と即答ですわ(望田bot)

このしなやか前輪駆動の名マイラーとコンビを組み、マイルG1で2着の山を築いたのがもう8年前のことですか



内に突っ込んだ差し馬が次々と不利を受けるなか、敢然と一番外に出してストライドで差し切って、悲願の中央G1制覇をいとも簡単に成し遂げてしまうとは

スーパーホーネットのようなSir Gaylord柔いマイラーで、スーパーホーネットのように大外一気で、それで差し切ったというのがね、競馬の神様が微笑むツボがそこやったんかと

検量室で祝福されている姿を見ながら、そんなことを考えていたNHKマイルでした

電子書籍『ディープインパクト好配合馬リスト(2018)』本日発売!

$
0
0

以下、栗山ブログより転載

--------

お待たせいたしました。いよいよ本日から発売いたします。以下のURLからお求めいただけます。
http://miesque.com/c00049.html

ディープインパクトの2歳産駒のなかから好配合馬をピックアップし、格付けするという内容の電子書籍で、今年で7年目となる定番の一冊です。正式なブックタイトルは『2018~19年POG企画 種牡馬別好配合馬リスト ディープインパクト編』です。

選者は望田潤と栗山求。プロの眼でそれぞれ◎=10頭、○=10頭、★=3頭を選び出し、配合評価のコメントをつけております。印の付かなかった馬を含めて全頭の5代血統表を収録しております(海外への輸出馬も含む)。クリックでどんどんページがめくれるので、配合をチェックする際には非常に便利だと思います。

1~8世代から得た教訓をもとに、最新の知見を盛り込んでじっくり配合を吟味して完成させた自信作です。昨年以上の精度になったものと自負しておりますので、お買い上げいただければ幸いです。何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m

※「Yahoo!メール」などのフリーメールをご使用の場合、購入確認メールが自動的に迷惑メールフォルダに仕分けされてしまう場合がございますのでご注意ください。携帯またはスマホをご利用の方は、PC発信メールの受信可否をご確認いただければ幸いです。IDとパスワードの入力は、コピー&ペーストではうまく行かない場合がございますので、手入力をお勧めいたします。

※クレジットカードをお持ちでない方でも、ネット専用のVisaプリペイドカード「Vプリカ」を利用してお求めいただけます。審査不要でどなたでも作ることができ、クレジットカードと同様にネット上の決済ができるという優れものです。「Vプリカ」はネットでもコンビニでも手続きをすればすぐに買うことができます。

1 Vプリカのアカウントを作る
2 Vプリカを購入し、発行コードを入力する
3 PayPalのアカウントを作る
4 PayPalのアカウントにVプリカのカード情報を登録する
5 血統屋ウェブサイトにおいてPayPalで決済する

このような流れで購買することが可能です。YouTubeなどにもわかりやすいご利用ガイドがあります。ぜひお試しくださいませ。

--------

私の場合は、2017年版で取り上げた◎○★計23頭は、先週終了現在で22頭が出走し18頭が勝ち上がり
最も賞金を稼いでいるのはプリモシーンで、来週のオークスにはオールフォーラヴとマウレアとレッドサクヤが出走予定です

そもそも社台グループの膨大な繁殖牝馬群の中でも、トップクラスは(サンデーサイレンスの血を引かないものは)毎年ディープインパクトが配されることが多いわけで、良血の全きょうだいが多いのもディープ産駒の特徴
そんなことからも今年は、「牡が走る配合パターン」「牝が走る配合パターン」という視点に更に比重を置いて選んでみました

「望田潤のPOG好配合リスト」(ディープインパクト以外の種牡馬から50頭チョイス)もまもなく完成しますので、そちらもよろしくお願いいたします

第157回天皇賞回顧~今年もPrincely Gift!横綱相撲をナデ斬る

$
0
0

京都11R 天皇賞
◎6.ガンコ
○11.シュヴァルグラン
▲12.レインボーライン
△16.スマートレイアー
×8.クリンチャー
×14.アルバート
ガンコはダーレー自慢の筋のとおった牝系で、独オークス馬アンナパオラにミルリーフ、ポリッシュプレシデント、シングスピールとA級種牡馬が代々配されてきた。そこにナカヤマフェスタが配されてデインヒル≒ポリッシュプレシデントのニアリークロス4×3とヘイロー4×4としたのもいい。血統のイメージどおりナカヤマフェスタ(宝塚記念、凱旋門賞2着)とシングスピール(ジャパンC,ドバイワールドC)を足して割ったような馬で、スタミナ豊富で燃費のいい走り、折り合いがつく穏やかな性格はステイヤーと言ってもいいだろう。日経新春杯から◎を打ちつづけてきたがここも◎。淀の長丁場ではハーツクライ(トニービン)よりステイゴールド(プリンスリーギフト)の血を重視したい。

--------

「横綱、今日は胸借ります!がっぷり四つでいかせてもらいます」
「面白いやないか、併せ馬でSingspielごっこやろうや」

藤岡祐介になだめられながら3番手をとったガンコと、その外にピタッと付けたボウマンのシュヴァルグラン、そこからSingspielごっこは3分以上もつづき、横綱の寄り身にジワジワ削られつづけた上がり馬は、直線ではもう余力が残っていませんでした

でもこのSingspielらしい競馬でのし上がってきた馬ですから、今日はこれでよかったと思うし、横綱の分厚い胸を借りたことを糧にして、まだまだ強くなっていける馬やと思うのでね

レースはチームガンコといっしょに観戦したので、直線半ばではみんな声を失ってしまい、(なあガンコ、これが横綱なんやな…やっぱり凄いな…)と敗戦を噛みしめたそのとき、岩田のアクションに導かれて内に切れ込みながら差し切ったのがレインボーライン

JCでレイデオロとキタサンブラックを降し、有馬でスワーヴリチャードと叩き合った横綱が、最大の武器である“Singspielの好位差し”を繰り出して堂々と勝ちきったかに見えたのに、一つ年下のステイゴールド産駒がそれを差し切り、今年もやっぱり「Princely Giftがトニービンを封じた」春天だったのです(ちなみに今年の出走馬なかでPrincely Giftの血を引くのは、ステイゴールド経由のガンコとレインボーラインの2頭だけ)

<トニービン譲りのスタミナで好走するけれど、トニービン譲りの後輪駆動ゆえに2着まで、というシーンが繰り広げられてきたのが春の天皇賞>(春天とトニービン)

18年←NEW!
1着レインボーライン(父ステイゴールド)
2着シュヴァルグラン(父ハーツクライ)

17年
1着キタサンブラック(母父サクラバクシンオー)
2着シュヴァルグラン(父ハーツクライ)

16年
1着キタサンブラック(母父サクラバクシンオー)
2着カレンミロティック(父ハーツクライ)

15年
1着ゴールドシップ(父ステイゴールド)
2着フェイムゲーム(父ハーツクライ)

14年
1着フェノーメノ(父ステイゴールド)
2着ウインバリアシオン(父ハーツクライ)
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/51fe2cd538af61dc3ca03263665af4d6

ハーツクライ産駒がこれだけ東京の大レースを勝ちまくっているのに京都の大レースを勝てないのは、毎年毎年同じような2着が重なるというのは、同じような血統にやられつづけるというのは、やっぱり東京はのぼってから差すコースであり京都は下りながら惰性をつけて差すコースであり、トニービンが伝えるナスペリオン的斬れ味は、後駆の良さ、言うならば後輪駆動から生み出される斬れで、それとは対照的に後駆はやや非力だけど前の駆動の良さで走るのがPrincely Giftで、この違いでしか血統屋には説明できない





ついにG1の勲章を手にしたレインボーラインは、ステイゴールド産駒でノーザンテーストのクロスはオルフェーヴル=ドリームジャーニーなどと同じ

そしてレインボーアンバーの母父マッチウォンの母父がAlycidonなのもポイントで、ノーザンテーストをクロスするだけでなく、ノーザンテーストが3×2で持つLady AngelaとAlycidonを「HyperionとSwynfordとPretty Polly」で脈絡させている点もオルフェきょうだいと同じ

ステイゴールド系の配合において、ノーザンテーストのLady Angela3×2をどう活かしどう増幅するか、というのが最大の命題で、ひとまずこれが満点回答なんでしょうね

だから皐月賞の回顧で書いたように、エポカドーロとラッキーライラックの母系に「HyperionとDonatello」の組み合わせのクロスが存在するのは、たまたまではないと思うのです





クリンチャーはKey to the Mint(ダンスインザダークのスタミナの源)とブライアンズタイムを通じるGraustark5×4のスタミナ自慢で、Singspielごっこの直後から三浦皇成が叩き出して、スタミナではヒケをとらないことをまた証明しました

これもまだまだ伸びしろのある4歳で、今後は凱旋門賞が目標ということですが、馬場が渋るようなら大駆けがあっても驚けないかと

ガンコの父ナカヤマフェスタが2着した凱旋門賞は重のロンシャンで、勝ったワークフォースはPassadoble≒Allegedのニアリークロス4×3でナカヤマフェスタの母ディアウィンクはGraustarkの全兄His Majestyの4×2ですから、Ribotの血をクロスで持つ両雄が重馬場で叩き合ったレースでもありました

クリンチャーには、ガンコと藤岡祐介のぶんまで頑張ってもらいたいです

第78回皐月賞回顧~4角5番手のオルフェ(2)
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/4563346d86c0ba96d32ecbbcc9ca24de

本日5/11発売『サラブレ』6月号

$
0
0

本日5/11発売『サラブレ』6月号、特集は「日本ダービー&オークス」


http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/book/

私は「ダービー&オークス予想にもPOG検討にも必読!ロードカナロア・オルフェーヴル大分析」と題して、両種牡馬の分析とダービーとオークスにおける産駒の取捨、そしてPOG向けには2歳の好配合を何頭かピックアップしていますので、ぜひご一読ください

競馬道OnLineプレミアム予想「今週のBLOOD穴ライズ!」5/12,13

$
0
0

3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2018-2019』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、「栗山求、望田潤 今週のBLOOD穴ライズ!」という新コーナーがスタートしています


http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html

5/12,13は栗山求の担当。よろしければご覧ください(前夜18時に入稿します)
NETKEIBAの「厳選予想 ウマい馬券」は通常どおり、1日3Rアップします(すでに2R入稿済)
http://yosov3.netkeiba.com/

本日5/11発売『サラブレ』6月号

$
0
0

本日5/11発売『サラブレ』6月号、特集は「日本ダービー&オークス」


http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/book/

私は「ダービー&オークス予想にもPOG検討にも必読!ロードカナロア・オルフェーヴル大分析」と題して、両種牡馬の分析とダービーとオークスにおける産駒の取捨、そしてPOG向けには2歳の好配合を何頭かピックアップしていますので、ぜひご一読ください

「望田潤のPOG好配合リスト」は明日付けでは発売に漕ぎつけられそうで、そのときはまた告知させてもらいます

本日発売!『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』

$
0
0

「血統屋」のPOG電子書籍第二弾、『ディープインパクト好配合馬リスト(2018)』の姉妹編となる『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』が本日発売です

昨年までは主要3種牡馬+重賞勝ち馬の弟妹という4つのカテゴリで選んでましたが、様々な需要を考慮した結果、今年から種牡馬の垣根をなくし、ディープインパクト産駒以外から50頭ピックすることにしました

種牡馬別リストは以下のとおりです(カッコ内は頭数)
ロードカナロア(7)、ヴィクトワールピサ(5)、ゴールドアリュール(4)、オルフェーヴル(3)、クロフネ(3)、ダイワメジャー(3)、ヘニーヒューズ(3)、キングカメハメハ(2)、キンシャサノキセキ(2)、ハーツクライ(2)、ハービンジャー(2)、ヤマニンセラフィム(2)、ヨハネスブルグ(2)、エンパイアメーカー、ジャスタウェイ、ダンカーク、トーセンジョーダン、バゴ、フリオーソ、マンハッタンカフェ各1、その他外国産&持込3。計=牡26頭・牝24頭。

50頭全ての5代血統表と150~200字ぐらいの解説付きで全65ページ。下記URLからお求めいただけます。
http://miesque.com/c00050.html

ハッキリ言って登録されている2歳馬全ての血統表をチェックする時間は取れないので、セリやクラブのツアーで見た馬、知り合いと見に行った馬、一口ピックで取り上げた馬、私が配合その他にかかわった馬、生産者や馬主や同業から情報もらった馬、そしてニックスやニアリークロスを検索している際に目にとまった馬、こういうのはとりあえず片っ端からTARGETのチェック馬に入れておくことにしてます

そして膨大な数になったチェック馬の血統表をもう一度見直して、そして情報がとれる馬は情報とって、情報が全くない馬は泣く泣く除外して、この50頭に絞ったという感じですね

マイナー種牡馬の産駒や22日のトレーニングセールに出る馬なんかも入ってますが、有力新種牡馬からも1頭ずつピックし、POG的なニーズはある程度考慮したつもりです

私見でいうと、今年の2歳はゴールドアリュールの牡駒とヴィクトワールピサの牝駒が当たりそうで、あとやっぱりロードカナロアは牡牝とも外せない(^ ^;)

昨年版では、Kitten's Joyではジャンダルム、ハーツクライではグレイル、ヨハネスブルグではタイセイプライド、ヘニーヒューズではダンケシェーンをピックしました。来年のダービーまで一年間、POGを楽しむ上でのお供にしていただければ幸いです m(_ _)m


土曜のボツ予想~フィラストリートの芝1200力

$
0
0

あやめは○クインズチャパラの前走の瞬発力が光りますが、同じカナロア産駒◎サンライズカナロアに馬券的妙味
母ストリートスタイルはブロードストリートやロイヤルストリートやドラゴンストリートやキャナルストリートの3/4姉でルアーズストリートの半姉で、全4勝のうち3勝が芝1200m(ちなみにフィラストリートの仔は全32勝のうち芝1200mで14勝)
本馬もダートで一変したというより1200mで一変したというべきで、デビュー戦は芝マイルの超スローを出遅れ後方からジャンダルムやスターリーステージより速い上がりで差していて、ロードカナロア×フィラストリートの血統どおり芝1200mでベストパフォを発揮するのではないかと





都大路は◎アルマワイオリ
マツリダゴッホ×イナズマローレル(ピルサドスキー×トウショウペガサス)という堂々の中距離血統、ベストパフォは14年の朝日杯2着
問題は折り合いで、1400のHペースでも好位でうなってたのでハッキリ言って心配のほうが先立つのですが、調教師はジワッとハナにいければと言ってるし、単万のブービー人気馬がうなりながら逃げてもたぶん後続は無視でしょうから、ハナ切ったら意外に抜いて走れた…というところに望みを託して

昨日でPOG関係のお仕事は終わりましたが、まだまだ月末までいろいろ山積みなので、今日はボツ予想はこんなもんでm(_ _)m
「厳選予想 ウマい馬券」では京王杯SCと夏木立賞と京都2Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします

日曜のボツ予想~道悪のアドマイヤムーン×Galileo

$
0
0

メタボ博士が京都にやってきたので、昨夜は深草の「近善」で近江牛のすき焼きを
そんなに霜降り霜降りではなく、肉の味を噛みしめられる逸品です(・∀・)



なぜかパカラTシャツを着てきた博士



うなぎ白焼きもいつも予約しておくメニューです

京都はすでに降りはじめていてこれから強まる予報で、白川は道悪の京都外回りならば◎スティルウォーター(母がステイゴールド×クリエイター)が届くのでは
シーザリオの仔グローブシアターにとっても待望の大箱ですが、こちらはあまり馬場が悪いとどうか





錦は◎レオナルド
母リオズスターレットはMiswaki3×3、Mr.Prospector4×4・4、Northern Dancer3×5・6・6、そこにアウトブリードのアドマイヤムーンを配した好形で、馬場が渋るのは歓迎の血筋と走り
逃げ宣言▲ブランドベルグが絡んでくれればちょっと配当が跳ねるかなと

「厳選予想 ウマい馬券」ではヴィクトリアMと青竜Sと京都12Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
今日は雨のなかこれから京都競馬場へ…G1の回顧は月曜になります

第13回ヴィクトリアマイル回顧~勝ったのはサダムパテックの妹

$
0
0

東京11R ヴィクトリアM
◎3.ラビットラン
○16.リスグラシュー
▲18.メイズオブオナー
△4.ジュールポレール
△5.レーヌミノル
×13.ワントゥワン
×17.デンコウアンジュ
注2.ミスパンテール
注11.アドマイヤリード
ラビットランはローズSではリスグラシューをまともに差し切っている。非サンデーサイレンスの北米血統だから高速すぎる上がりを要求されると辛いが、大箱でペースが緩まず末脚の持続力を問われるレースなら人気どころと力の差は全く感じない。馬場が渋る可能性があるのもプラスかマイナスかというとプラスだろう。スーパー名繁殖コートリーディーにアリダー、ディキシーランドバンド、タピットとA級種牡馬が配されてきて代々の配合も完ぺき。G1ぐらい勝っても驚けない血統馬だ。印の馬以外にも手広く流す。

--------

今年のヴィクトリアマイルは、ずっと配合をほめてきて肩入れしてきた馬とか、だいたいのレースで◎を打ってきた馬とか、そういうのがジュールポレールとソウルスターリングとラビットランと、ああリスグラシューもローズとチューリップとJFで◎やから打ってきたほうかな、まあそれぐらいしかいなかったです

ソウルとリスグラは2歳時からマイラーではなく中距離馬だと言ってきたし、まあそれを言ったらラビットランだって1800寄りのタイプではあるんでしょうが、上がり12秒戦ならリスグラをまともに差し切っているのにこの人気ですから

改めてレースラップをみると、思ったほど馬場は渋ってなくて思った以上にペースは緩みなく流れてて、ラピッドランは川田が今日はポジションを取りにいったらまともに引っかかってしまい、このペースで折り合いを欠いてはガス欠もやむをえないかと



アエロリットはミッキーアイルやラッキーライラックやテイエムジンソクと同牝系で、このステラマドリッド~My Julietの牝系はA級米血のパワーとGallant Manの一本気な気性をよく伝えるので、小細工不要でパワーごり押しで強い血統なのだ、ということはミッキーやジンソクが走るたびに書いてきました

アエロリットも東京マイルなのにノリが馬任せで捲って勝ってしまったような脚質で、だから戸崎が丁寧に先行して直線後続を待ちながら追い出しても、らしさはあまり出せないまま4着になってしまう…というこの絵はなんとなく想像できました

レッドアヴァンセはアエロを目標に完ぺきなタイミングで抜け出したかに見えましたが、これで3着というのは、クラレントの安田3着NHK3着しかり、レッドアリオンのNHK4着しかり、そして先週のレッドヴェイロンのNHK3着しかりで、エリモピクシーはマイルのスピードを高確率で伝える名繁殖だけど、G1となるとあとワンパンチが足りない、という血の宿命を見た思いが

エリモピクシーが伝えるマイルのスピードは主にDrone≒デプス3×3のニアリークロスで説明できますが、ディープインパクトとの配合だとSir Ivor≒Drone≒デプス5×4・4のニアリー継続クロスになるので、めちゃんこしなやかなんですが特に牝馬の場合は細身で肉がつきにくい体質になりがちです

だからエリモピクシー仔としては完成が遅めになりがちで、レッドアヴァンセ=レッドオルガ全姉妹は古馬になってようやくマイルで弾けられる体格体質になってきたといえます



お尻の小さいリスグラシューはピュアマイラーではないので、マイル戦だと1000m60秒で追走して33秒で上がってそれで間に合うかどうかというレースになる、と書いてきました

今日のユタカはそんなレースをさせて、直線もロスなく捌いて持ってきたと思うし、それで勝ち馬の直後から叩き出してハナ差届かなかったというのは、1.32.3という時計は中距離馬のレースではギリギリ差せない範ちゅうだったのかと

ストレイトガールのような1400寄り高速マイラーが不在だったともいえますが、こうしてみるとサダムパテックの3/4妹で芝1600m[5-1-2-2]のジュールポレールが、1分32秒のマイル戦で弾けることができる唯一のマイラーだった、という結果だったのかもしれません

条件馬時代から兄に似た好マイラーだと評してきて、阪神牝馬で2年連続◎にしたぐらいは期待していた馬ですが、昨年は時計のかかる稍重馬場でミッキークイーンとアドマイヤリードに格負けのような3着、今年は直線で不利があったとはいえ、速い脚がなくビュンと交わされてしまった後に不利を受けてしまったわけでね

だから雨量が多いという読みなら◎にしてもよかったんですが、逆にいうとこの時計この上がりでギリギリ勝ちきってしまうとは想像できませんでした





母のサマーナイトシティは芝マイルのG1馬を2頭産んだことになりますが、その母ダイアモンドシティがMr.Prospector×Tom RolfeでNasrullah≒Royal Charger4×4とフォーティナイナーと似た配合で、マイルのスピードは主にここが源泉やと思います

サマーナイトシティ自身はダ短距離で3勝、Glamour≒Francis S.7×4を持つのでラトロ肩とパワー体質もよく伝え、サダムパテックのマイルCSも稍重馬場でしたが、この兄妹は前捌きがゴツゴツして見える走り方も似てますよね

終わってみれば、雨で稍重になってサダムパテックの妹が勝ち、リスグラはまた2着、エリモピクシーはまたまた3着

血統予想というと種馬だけで片付けてしまうのが大方で、まあそのほうがわかりやすいしとっつきやすいんですが、G1ともなると種の力だけで勝つのはなかなか難しいわけで、母馬予想のほうがピシャッと当たるかもしれないです(・∀・)

5/12,13の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

$
0
0

『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)』で栗山求が推奨したレジーナドーロ(牝3歳)が土曜東京4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。

★ジーワンサラブレッドクラブ
父キングカメハメハ
母レジネッタ(フレンチデピュティ)
牝 募集価格:4000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015104157/
桜花賞馬レジネッタを母に持つ良血馬。母の「フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」は、コンスタントに走るものの大物は出ない組み合わせでしたが、レジネッタが例外的にG1を勝ったのは、残り4分の1の部分(つまり2代母のマクダヴィア)が、5代以内にHyperionとSon-in-Lawの組み合わせから成る血を5本持つ(Tudor Minstrel、Flower Bowl、Abernant、Imitation、Swaps)という底力の塊のような配合構成だったことが大きかったと思われます。本馬の「キングカメハメハ×フレンチデピュティ×サンデーサイレンス」という組み合わせは、過去10頭走って7頭が勝ち上がり、ミュゼスルタン(新潟2歳S)、コナブリュワーズ(OP)、プロクリス(準OP)、プレシャスルージュ(準OP)などの活躍馬が出ています。連対率29.3%、1走あたりの賞金額300万円は、キングカメハメハ産駒全体の連対率19.4%、216万円を大きく上回ります。4分の3同血のリヴェレンテは準OPまで出世しており、芝向きの中距離タイプとしてそれ以上の期待ができます。(栗山)

日曜新潟7R500万下 カラル(一口・望田&栗山、POG・望田)
日曜京都6R500万下 サウンドキアラ(ディープ・望田)
日曜京都9R白川特別  グローブシアター(POG・望田)
日曜京都11R栗東S ウインムート(一口&POG・望田)
日曜東京11Rヴィクトリアマイル3着 レッドアヴァンセ(ディープ・望田)

カラルにとって時計のかかる新潟外2000は現状考えられるベストコース、ここで差し届かなかったらまた一年ぐらい差し届かないだろうと思われただけに、これが一番嬉しかったかな(笑)
でもいつも書くように、シルクでピックしたルーラーシップ三銃士(インヘリットデール、カラル、ビートマッチ)のなかでは最も晩成で持続型とみていて、5歳になったらもう一皮むけて1000万下も勝てるんじゃないかと思ってます(・∀・)

今週は水曜から名古屋入り、金曜から東京入り、日曜はオークス観て月曜はナスキロ会、火曜朝イチの便で帰って札幌のトレーニングセールに駆けつけ、翌日からパカラ岩倉と静内へ
この強行スケジュールの中イレギュラーな仕事が3つ4つ重なっていて、移動中も原稿書きまくりという一週間になりそうで、「3歳勝ち馬評価」はダービーが終わるまで更新できそうになく申し訳ないですm(_ _)m

土曜のボツ予想は一つ

$
0
0

22日のトレーニングセールに顔出すので、今年はオークス観て帰札する日程になりましたが、東京入りの前に名古屋に立ち寄り、フィールドシート一番前でドラゴンズvsカープを観戦(・∀・)
吉見の力投を真横から見てると、ほんとにブレずにずっと同じフォームで、エイヤッと投げつづけるんですよね、やっぱり大したもんやなあ~と





鳥勢のコーチンは相変わらずグンバツで、特にレア焼きのハツは最高です(・∀・)
酒席の話題はオークス、ダービー、セレクト、40口、そしてPOG
馬主さんもPOGでは目の色変えてプ○ウ○ス○ルとか争奪するんやなあ…と高見の見物(・∀・)
東京入りの前はいつも新幹線ホームの「住よし」へ、昨日はクソ暑かったので冷やしにしました



カーネーションは現在6人気ならば◎エフティアテナから
ルーラーシップ×フジキセキはMill Reef≒Millicentの3/4同血クロスになるのでドミナートゥスやウラヌスチャームのようなストライドに出がちな配合だし、中山で負かしたメンツはハーレムライン、クリッパー、パイオニアバイオですからゴージャスランチより骨っぽい



メルボルンは稍重ならドレークで何とか差せるんじゃないかと期待してますが、まあ馬場を見てからですかね

まだまだ仕事が残ってるのでボツ予想はこんなもんで…NETKEIBA「ウマい馬券」と競馬道OnLine「BLOOD穴ライズ!」では平安SとメイSとオーストラリアTを予想していますので、今週もよろしくお願いします

日曜のボツ予想~気温とともにジワジワ上昇ノヴェリスト

$
0
0

オペラハウスはサドラー直仔のキングジョージ勝ち馬ですからスタミナとパワーは保証付き、しかし母父が体質の硬さを伝えるHigh Topで(シェリール産駒やジェドゥーザムール一族のような硬さね)、動きが重くて体が硬い産駒も多く出しました
TARGETによるとJRAでの勝ち馬率は30%に満たず、ようするにアベレージより飛距離の種馬やったんですが、この硬肉をNasrullahで柔らかく煮込んであげると、テイエムオペラオーやメイショウサムソンのようにしなやかに全身運動できてスタミナとパワーにも富む大ホームランが出たのです



オペラオーの場合は母母NouraがKey to the KingdomとSir Gaylordを通じるナスキロクロスですでに柔いんですが、和田が追って追って全身がしなる美しいフォームは明らかにBlushing Groom譲りで、行っても差しても、良でも雨でも、府中でも中山でも、いつどこでもどんなときでも全身をしならせストライドを伸ばしてくる名馬でした
しkしBlushing Groomの血を引く馬はなぜか、オペラオーもヤマニンゼファーもサクラローレルもマヤノトップガンも、ラムタラもバゴもファンタスティックライトもバイアモンもクロコルージュも、そしてBlushing Groomの近親アグネスデジタルも、種牡馬としては今一つスピードを伝えにくい傾向があるのが残念ですね

高田城は◎アルパーシャン
キングカメハメハ×サンデーサイレンス×トニービン×ノーザンテーストまでドゥラメンテと同じで、当然のごとくナスペリオン的重厚ストライドが武器
戦歴を見てのとおり、大箱1600~1800でタフな馬場で上がりがかかったときにベストパフォを発揮しています
前走は1200を5回使った後だけに終始かかり気味、しかも直線では狭くなったし、そもそもレース上がりが10.5-11.8では出番なし
新潟芝もかなりタフになってきているので、ここは狙いが立つかと





もう一頭穴で狙いたいのが▲グリトニル、母がAureole5×5・6だけに馬群に入るとアウトな性格で、ここは大外を引いたので手を出してみたくなる
昨年9月の札幌でも大外枠というだけで◎にしてみたんですが、あのときは外から捲りきられて戦意喪失してましたからね



上のように、ノヴェリスト初年度産駒は5月に入りベタ買いプラスにまで成績を上げてきていており(おそらく夏の洋芝はもっと熱い)、土曜も京都でワンツー決めてましたが、京都4は◎ダノンパンサーが面白い
10月京都の新馬でグレイルやストーミーバローズやレイエスプランドルの5着と脚を見せたあと、1~2月はともに5秒以上離される大敗、ここまでの戦歴はノヴェリスト産駒の典型といえるもの
ちなみにノヴェリスト牝駒は全7勝中5勝が1600m以下で、中でも[3-6-0-23]の1400mが最も成績が良く、体型的にもこれぐらいの距離が合いそうなだけに激変があるか



NETKEIBA「ウマい馬券」と競馬道OnLine「BLOOD穴ライズ!」ではオークスと下鴨Sと調布特別を予想していますので、日曜もよろしくお願いします
今日はオークスを観に府中へ、夜は栗山さんたちと一杯やるので回顧は月曜になります

第79回優駿牝馬回顧~天才少女、眩しすぎる

$
0
0

東京11R オークス
◎13.アーモンドアイ
○2.ラッキーライラック
▲6.オールフォーラヴ
△3.マウレア
アーモンドアイは桜花賞の頃よりマイラーっぽい肉付きになってきたようにも見えるし、総合的にみて1800mぐらいがベストだと思うが、折り合いはつく馬だから少なくともハープスターぐらいは斬れるだろう。天才少女が意外に苦しみながら勝つところを観たい。
ラッキーライラックはオルフェ産駒としてはベストに近い配合だとほめてきた。母系にシアトルスルーが入ってオルフェ産駒にしてはストライドで走るほうだから、東京2400でもこれまでと同じレースで同じぐらいのパフォーマンスは出せるはず。
忘れな草のオールフォーラヴはややデキ落ちに見えたが、それだけに厳しい流れを勝ちにいって勝ちきったのは評価できる。奥のある素材なのはたしかだし、和田とも手が合うタイプだけに一角崩しの期待。
マウレアは全姉アユサンほどマイラーっぽい体つきや加速ではないので、クイーンSでHペースを追いかけたら苦しくなってしまった。オークス向きだと言いつづけてきたのでここは馬券にしたい。
サトノワルキューレも奥の深さは感じるが、斬れ味や瞬発力よりも持続力粘着力に長けた血統で、それで出遅れて最後方から差し切りということは、フローラSはちょっと相手が軽かったという見立てもできる。リリーノーブルは牝系が大レースと縁がないので、桜花賞以上がのぞめるかどうか。

--------

終わってみれば桜花賞上位馬が掲示板を独占し、ここもロードカナロアとルーラーシップとオルフェーヴルの娘が1~3着

今月はダービーやオークスに関する原稿依頼をいくつかいただいたんですが、「新進種牡馬のロードカナロア、オルフェーヴル、ルーラーシップについて、産駒が東京2400でどうなのかを中心に書いてください」というような、同じようなオーダーが多かった

そして原稿を書いてみると、アーモンドアイもラッキーライラックもリリーノーブルも1800~2000mあたりがベストで、レーヌミノルやレッツゴードンキやアユサンのようなプリプリのマイラーではないので、2400mに延びるのはプラスはないがこなせるでしょう、というような、距離適性に関してはつまらない書き方しかできませんでしたね

離して逃げたサヤカチャン以外はいつものスローのオークスで、桜花賞上位馬が1800mのレースをつくって桜花賞を再現したというオークスになりましたが、能力が高くストライドで走れる1800型が上位を形成する年は、桜花賞とオークスは最も直結しやすいでしょうね

アーモンドアイは内の桜花賞2,3着馬を見ながら、出たなりで自然とこのポジションになったという感じで、まあカナロア産駒は気性が穏やかなのもあるんですが、少なくともアーモンドアイとステルヴィオに関していえば1600mより1800mのほうがペース的に追走が楽に見えます(ただどちらも、3歳になってだんだんマイラー側に寄ってきたのかなという肉付きにはなってきている)

直線はアーモンドアイだけが別次元の弾け方をしたのも桜花賞と同じで、しかしこの馬は、あれやっぱりロードカナロアのマイラーかいなというウサギのようなフォームでビュンとトップスピードに乗り、スピードに乗ってからはなるほどNureyevやナスペリオンやというストライドでそれを持続する

アーモンドアイの口取りに外れたネコマチさんたちと競馬場で落ち合い、パドックをかぶりつきで見ながら話した感想は
「リリーはマイラーではないね」「ラッキー仕上げ満点」「マウレアはたしかに淋しく見えるけど、こんな馬やから姉ちゃんより距離はもつ」「オールフォーラヴとレッドサクヤ、あのゴトゴトした前がRibot肩です」「トーホウアルテミスの後ろ、これが未完成ハーツの典型」「ワルキューレの後ろの可動が凄い」「アーモンドは適度に前がラトロで、体質はやっぱり一番」「ロサグラウカは思った以上にバラ一族」

距離適性で甲乙がつけられないのならば牝系でつけるしかないので、未だ重賞未勝利のバプティスタ牝系のリリーノーブルは、ここもラッキーライラックを逆転するのは難しいのではないか、というのが予想のキモでしたが、そういう意味では桜花賞組は強かったというより、リリーノーブルは私が思ったより強かった

Kingmambo父系(ルーラーシップ、キングカメハメハ、エルコンドルパサー)×バプティスタ牝系の組み合わせは100%に近い確率でオープン級が出るニックスで、その根拠は何度か書いてきたので過去エントリを掘ってください

ラッキーライラックは桜花賞で出していって勝ちにいったのは正しい乗り方やと私は書きましたが、あれで勝ったのならともかく負けた後だけに、石橋脩としてはここはリリーノーブルの直後が取れればそれでいいか…という頭だったのだろうし、それで悪くないレースができたと思います

でも姉のラルクや近親のミッキーアイルやテイエムジンソクの勝ったとき負けたときのレースと重ね合わせてみても、フォーティナイナーの父系でステラマドリッドの牝系に属するライラックスアンドレースの仔は、行儀よく好位差しするよりは、パワーとスピードでアメリカンにゴリ押ししたほうが勝ち味がある、とは言えるんじゃないかと

これからもトップクラスで走りつづけるであろうラッキーライラックの競走生活において、この敗戦をどう受け止めどう糧にするか、というオークスだったんじゃないかと思います

マウレアとサトノワルキューレはアーモンドの直後という狙ってたポジションで狙ってた競馬、それでウサギになった瞬間にアッという間に置いていかれた

パドックを見るとアーモンド以外で一番目についたのはワルキューレで、あんなふうに歩ける馬はなかなかいないと思うし、血統的にもまだまだ奥があるはずで先々が楽しみだとレースが終わってからもそう思います

でもやっぱりビュンと一瞬の速い脚で差すタイプではないし、本当にトップクラスに完成するのはもっと前で受けて持続力を活かせるようになったときやと思うし、そんなワルキューレが最後方一気でまとめて差しきってしまったということは、このオークスの結果を見てもフローラSはメンバーが一枚落ちだったというべきかと

オークス後は栗山さんたちと府中で痛飲したんですが、くたびれたオッサン4人が昭和の昔話でひとしきり盛り上がった後、「石塚さんや佐藤ワタルさんみたいな、あれぐらいの世代の若い人は凄い人が多いねえ…」と7杯目のトマトサワーを片手にしみじみ

快晴の競馬場のスタンドから観た2018年オークスは、天才少女がウサギになってNureyevになって弾けて斬れるさまは、くたびれたオッサンにはあまりにも眩しすぎて、思わず目をそらしたら隣でネコマチさんが立ち上がって絶叫してました


5/19,20日の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

$
0
0

『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)』で栗山求が推奨したシングシングシング(牝3歳)が日曜東京1Rの未勝利戦(ダート1400m)を勝ち上がりました。

★グリーンファーム愛馬会
父ヨハネスブルグ
母シンギングセンセーション(コロナドズクエスト)
牝 募集価格:1000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2015109077/
半兄アースゼウス(父 Officer)は兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)4着馬。ダート短距離で4勝を挙げて準オープンに在籍しています。2代母 Court Reception は Weekend Surprise≒コニーノーズ2×2で、本馬はそれを継続する形で Narrate≒Court Reception 4×3です。さらに、Myth≒コロナドズクエスト2×2ですから、かなり野心的な父母相似配合です。サンデーサイレンスが入らないヨハネスブルグ産駒はスプリンターやダート馬に出がちですが、アースゼウスの下ですからおそらくそのようなタイプになるでしょう。5月生まれの牝馬ということで価格は1000万円。安めの設定ながらコツコツ稼いでくれそうな魅力があり、一発の可能性も感じます。(栗山)



『一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)』で望田潤が推奨したジャスパーゲラン (牡3歳)が火曜金沢9Rの未勝利戦(ダート1500m)を勝ち上がりました。

★ノルマンディーオーナーズクラブ
父フレンチデピュティ
母レーヴドゲラン(リアルシャダイ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a0136ca/
牡 募集価格:1120万円
ハクサンムーンのイトコ。フレンチデピュティ×リアルシャダイはアドマイヤジュピタと同じ。本馬はNorthern Dancer4×6・7、Bold Ruler4×6、Eight Thirty≒Good Example≒War Relic5・6×7・7、Blue Moon≒Nothirdchance4×5などをクロスする父母相似配合になっていて、募集コメントにあるように父フレンチデピュティによく似た体型体質をしているのがポイント。ダートや道悪や洋芝に向いた長めマイラーで稼ぎ場所に困らないタイプで、いかにもこのクラブらしい実用的な馬と言えるでしょう。ちなみにノルマンディーの募集馬でフレンチデピュティの血を引く馬は
ブラゾンドゥリス(5勝現役)
ルールソヴァール(4勝現役)
オルレアンローズ(3勝現役)
シュヴァリエ(3勝)
キャラメルフレンチ(1勝現役)
エーデルメイシュ(1勝現役)
グレイスフルワード(1勝)
ピッツネイル(交流3勝,障害1勝)
グロリアスヴァレー(未勝利)
と、実によく走っています。ルールソヴァールは3年前に栗山さんがピックした馬でもありますが、その全兄はダート王のサウンドトゥルー。ともに岡田スタッドの生産馬です。(望田)



土曜京都9RメルボルンT ドレーク(一口・望田)
土曜東京12R1000万下 キョウワゼノビア(POG・望田)
日曜新潟12湯沢特別 シュエットヌーベル(一口・望田)

シングシングシングが勝ち上がったので「母系にA.P.Indyが入るヨハネスブルグ産駒は出走3頭中2頭が勝ち馬」というツァーリーナ18追い風データを上野さんに送っておいたんですが、これ栗のピックやったんですね(^ ^;)

ジャスパーゲランもドレークもシュエットヌーベルも知り合いが何人も持ってるのでよかったですが、ここで「フレンチデピュティを持つノルマン馬」の最新データを(絶不調と言われる3歳世代でも3頭出走で2頭が勝ち馬)
石塚さんはジャスパーもシュエットも持ってるので、今夜のナスキロ会は祝勝会でもあります(・∀・)

NETKEIBAにて「日本ダービー血統診断」を書いてます

$
0
0

NETKEIBA「G1ドキュメント」にて、「日本ダービー血統診断」と題して、出走予定18頭の血統解説を書いていますので、ご一読いただければ幸いです
http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=40524

今年産まれたツァーリーナ18の近影が上野さんから届きました
二冠馬Justifyと同じYarn=Preachの全姉妹クロスです(・∀・)



今日は朝イチの飛行機で帰札、その足でトレーニングセールに顔出してきましたが、知り合いが配合を考えた馬で、「望田潤のPOG好配合リスト」でも取り上げたメジロアリエル16が1000万円で落札されたのでよかったよかった(・∀・)
見てのとおりヤマニンパラダイス≒Green Desertの3/4同血クロス2×3、実馬は配合のイメージどおりで、これぞラトロ肩というゴツゴツした歩様でパドックを周回していましたが、ダートや洋芝向きのスプリンターでしょう
これに併せ馬で楽々先着したプルピットレディ16の動きも目につきましたよ



土曜のボツ予想~外枠アキトと夏リスト

$
0
0

所用で火曜からひだか町方面に出向いてたんですが、ついでに休養中のガンコに会ってきました(・∀・)
相変わらず無駄肉がつかない体質で、相変わらず大人しい馬です







帰りにちけさんオススメの「柳ばし」へ
千歳で大人気の定食屋さん、看板のメンチカツ美味かったです(・∀・)

欅はこの人気なら◎アキトクレッセントで
1400はベストだし、人気どころがやり合うのを見ながら、ギャラクシーのように外差しできれば面白い
ちなみにこの馬、1~4枠は[1-1-1-8]、6~8枠は[5-0-1-1]、外枠で揉まれなければギャラクシーやクリスマスのように差すケイバでもOKなんですよね(5枠は出走なし)





「今日の春リスト」は京都7◎バレーノロッソ
重賞3勝イタリアンレッドの仔ですが、母はアウトブリードで自己主張が強くないのでわりとノヴェリストっぽい中距離馬
1月京都でシンガリ負け→5月新潟で一変というのはいかにもですが、今日の京都は30℃近い最高気温、ノヴェリストらしいパワーとピッチで走るのでむしろ内回り向きやと思うし、岩田が好位で立ち回りそう
Habitat走法○メールドグラースが京都内2000なら小倉のような捲りでいけそうで相手一番手
ちなみに最新のノヴェリスト産駒月別成績



「厳選予想 ウマい馬券」では葵Sと朱雀Sと葉山特別を予想していますので、今週もよろしくお願いします

日曜のボツ予想~本格化ハーツクライを東京で

$
0
0

愛2000ギニーを勝ったRomanisedは単純明快な緊張&緩和の好配合で、3代母Seasonal PickupがNearco4×4、そこにWar Admiral3×4のAllegedとDiscipliner4×4のIndian Ridgeが配されて、Nearcoのクロスを2世代塩漬けにしておいて、満を持してNorthern Dancer3×3のHoly Roman Emperorが投入された





自身は絵に描いたような「3/4Northern Dancerクロス」で、それをFanfreluche≒The Minstrelのニアリークロス3×4でビシッとまとめており、Fanfrelucheはカナダのスーパー名繁殖でノーザンテーストともニアリーですよね

--------

ダービーというのは一つの節目であり総決算ですから、レース前夜ともなるといろんな人が、鋭い切り口や染み入る語り口で予想を展開しています
ダービーでカッチョイイ予想ができるかどうかは、この一年間走りつづけてきた3歳馬たちとどれぐらい向き合ってきたか、というところと直結すると思うのでね
カッチョよく当てたいレースであり、カッチョよく外したいレースです



土曜の京都芝は外差しがきかず、逃げた馬は[4-0-1-1]、内訳は1人気1着、5人気3着、7人気1着、8人気10着、6人気1着、9人気1着
安土城はStorm Catが強い体型とナスキロ柔い体質で大箱1400ベストと言いつづけてきた◎モズアスコット
前走でルメールがジワリと出していって好位で折り合わせた後だけに、坂井瑠星が好位のインでなだめて乗れれば取りこぼしはないだろうと
マイラーズCでも4角から持ったままで後続を離しにかかったように、Miswaki4×3でHopespringseternal≒Terlingua5×4・4ですから京都外を下るのは巧い馬です

▲アポロノシンザンはバクシンオーにHaloとStorm CatとMr.Prospectorが入って、柔くなりすぎてスプリンターにはならず1400型になったという馬
前がきれいに伸びるフォームだし京都外1400はベストコースの可能性があり、ここは主張すれば外枠のトウショウピストは引いてくれるのでは
○コウエイタケルはPOG推奨馬で、ステイゴールドにDeputy MinisterとBustedとShantung(Barley Corn)が入る黄金配合
1200だと中団ぐらいになってしまうことも多いんですが、1400では好位差しで概ね安定、松山くんがイン好位を取ってしまえば非常に展開有利です



むらさきは欲をいえばもう1Fほしい気はしますが◎ハギノアレスで
Vaguely Nobleと同牝系で4代母はHyperion4・5×4・4、こういうハーツクライが古馬になって後ろが強靭になって、連勝街道に乗って東京芝中距離に出てくれば◎です
東京1800になってパフォーマンス上げそうな○ミッキーグローリーと前走の斬れ味が光った▲コーカス本線で

他のレースはこれから考えますが、「厳選予想 ウマい馬券」では日本ダービーと目黒記念と白百合Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
ダービーを現場で観ないのは何年ぶりかな、今日はウインズにも出向かず、自宅でセリ関係やクラブ関係の仕事を消化しながら発走を待ちます

第85回日本ダービー回顧~ダービーを勝つということ

$
0
0

東京10R 日本ダービー
◎8.ブラストワンピース
○1.ダノンプレミアム
▲5.キタノコマンドール
△6.ゴーフォザサミット
△10.ステイフーリッシュ
今年の牡馬クラシック戦線はダノンプレミアムが典型だが、有力どころにロベルトやデインヒルのパワーが強い中山向きの先行型機動力型が多い。ダノンはエンジンの違いでここも押し切ってしまうかもしれないが、母がグラスワンダー的な配合でこのパワーも表現されており、東京2400より中山2000のほうが2馬身ぐらいは強い馬だと思う。
◎はブラストワンピース。3連勝の内容はいずれも圧巻で、ナスペリオン的なナタの斬れは東京向き。母父キングカメハメハはモズカッチャンと同じハービンジャー黄金配合。しかも本馬はデインヒル≒エラティスのニアリークロス3×3も持つ。母ツルマルワンピースはトライマイベスト=エルグランセニョールの全きょうだいクロス4×3で現役時は1400mで3勝。昨秋のハービンジャー旋風はまだ記憶に新しいが、ハービンジャー自身も3歳4月にデビューし、古馬になって本格化した遅咲きだった。そんなハービンジャーの産駒が3歳春にある程度完成の域に達しついにダービーを勝つとしたら、母がマイラーでかつこれぐらい強力な父母相似配合ではないかと思うのだ。
ステルヴィオとワグネリアンは東京向きだが2400は微妙。スローになったときの○▲の加速力と、流れたときの△の持続力が相手。

--------

公式ラップは60.8-24.5-58.3、高速馬場におけるスローの後傾戦で、ジェネラーレウーノ以外の先行勢がみんな残ったレース

ただ上がり3F特化というよりは4Fの競馬になったという感じで、だから逃げたエポカドーロもこれを交わしたワグネリアンもゴール前は失速気味でラスト1Fは12.2、でも後ろから差してきたのもエタリオウだけという、ちょっと摩訶不思議なレースでもありました

ゴーフォザサミットのような持続力の差しでは上がりが速すぎて反応できず、キタノコマンドールのような回転特化の差しではゴール前で脚色が鈍ってしまうという、そんな微妙なゾーンに落とし込んだ戸崎の逃げも巧かったというべきですかね

振り返ると、ワグネリアンに◎を打ったのは東スポ杯だけで、ディープインパクト×キングカメハメハはいろんなタイプが出るオールラウンドな配合ですが、この馬は母母のところにもナスキロ血脈が強い(Ack AckやSecretariat)のでしなやかストライドで走るタイプに出ました



そして短距離の追い込みでならしたブロードアピールの孫で、やや後肢高の体型も半ばマイラーっぽくて、だからずっと大箱1800最強説をとなえてきました

そんなわけで弥生賞と皐月賞のパフォーマンスは概ね想定どおりで、ここは舞台が東京に替わるプラスと距離が更に延びるマイナスで、まあ皐月賞からプラマイゼロの評価かなあ…という無印

皐月賞と同じぐらいスタミナを問われないレースになり、東京に替わったぶんだけパフォーマンスを上げることができたわけですが、なによりもこの前残りにおいて、大外から好位を取りにいった福永祐一の意思が大きかったのは言うまでもない

皐月賞では後方からいって脚を余し気味の5着、そしてダービーでは歴史に残る向正面押し上げで勝ちきったレイデオロ

弥生賞と皐月賞では追い込み届かず、そしてダービーでは出していってかかり気味になるのを必死になだめ、ノリらしからぬ不細工な泥臭い競馬で勝ちにいったワンアンドオンリー

ダービーはテン乗りで簡単に勝てるレースではなく、何度もコンビを組んで酸いも甘いも嚙み分け、「いい負け方」を経験してきた人馬に競馬の女神は微笑む

言い方を変えれば、何度もコンビを組んできて苦楽を共にしてきたから、大一番で最高のレースができる

「福永祐一がガツンと持っていかれる馬や、持っていかれるのを恐れて後方で押さえ込んでしまう馬は、エンジンが凄い証左でもあるので、後に大きなレースを勝つことが多い」というのが昔からの持論です

彼が失敗するのはたいていG1級のエンジンを制御しきれなかったときで、G1級の馬で失敗するので目立ってしまうのですが(^ ^;)、たとえば最終レースで人気馬に乗ったときはそこまでエンジンが凄くないので、ほんとにソツなく上手に乗るんですよね(でないと毎年リーディング上位にランクされるほど勝てません)

ワグネリアンも2歳時は道中うなりすぎるような追走やったんですが、弥生賞後のインタビューで祐一は「折り合い面については進境が見られた」と語っていました

ビッグアーサーやリアルスティールは500キロ超、ジャスタウェイやエピファネイアも480~500キロ近い牡馬で、必ずしも体重がエンジンやパワーと正比例するものではないですが、「祐一は450キロの牡馬ならば」とクレバーさんが言うのも納得

極限の上がり勝負となった新馬戦でヘンリーバローズを差し切った“ハッとする脚”、弥生と皐月で折り合いに関する不安を払しょくし、4番人気の450キロのワグネリアンならば、大一番で意思を持って出していける

おそらくワグネリアンとエポカドーロがこの先2400級の大レースを勝つことはないだろうし(ずっと1800ベストという評価をしてきた私としては、まだそれぐらいは言いきりたい)、そういう意味ではイスラボニータとサトノラーゼンとジェニュインが毎日王冠で叩き合ったようなレースやったとも思います

でもレースが終わってこうやって回顧を書いていると、やっぱり今年のダービーを勝つのはワグネリアンしかいなかったんかなあ…と、そんなふうに思えるのもザ・ダービーなんですね

「ワグネリアンなんてこないよ~」と言ってた人が掌を返し、「祐一おめでとう!」とウイニングランでもらい泣きする、こんなベタが成立するのもダービーだからで、はい私もジンワリ泣きました(笑)

先行3頭が止まらないとカベになってしまうパターンで、ダノンプレミアムとブラストワンピースは直線スペースがあればもう少しやれたかもしれませんが、どちらも今後大きなレースで活躍できる馬やと思うのでね、今日はダービーを勝った人馬を祝福して終わりにしたいです

Viewing all 4451 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>