ミスターメロディの配合は、牝祖クールアライヴァルからみると、
Blue Larkspur≒Baba Kenny4×4のSilent Screen
Bunty Lawless5×3のDeputy Minister
Mr.Prospector4×2とStorm Bird≒Nijinsky4・6×3のScat Daddy
と整然と積み上げられてきた配合で、自身は4×4レベルの強いクロスを持たず、「War AdmiralとLa Troienne」「War Relic≒Eight Thirty≒Good Example」などの継続クロスを重ねています
父系からみると、父のScat Daddyは早逝しましたが北米三冠Justifyなどを出した名種牡馬で、ヨハネスブルグ(Storm Bird≒Nijinsky3×5)→Scat Daddy(Mr.Prospector4×2,Storm Bird≒Nijinsky4・6×3)と代々クロスを継続累進しています
そこへPhalalis系の血が異常に希薄なTrusty Ladyを配することで、強力な緊張→緩和が成立しているとみることもできます(Trusty LadyはNearco5×7、Pharos=Fairway6・6×8しか持たない)
しかもこのTrusty Lady、ただ北米アウトサイダー血脈が強いというだけでなく
Deputy MinisterはBunty Lawless5×3
Mint CopyはLadder≒Parade Girl3×4
Silent ScreenはBlue Larkspur≒Baba Kenny4×4
Prayer BellはWar Admiral≒Dinner Time3×3
In RealityはWar Relic3×3
と、味のあるニアリークロスが絶妙に織り込まれてもいて、ここでも緊張→緩和のリズムで血が重ねられているところに魅力があるのです
そこを「主役のScat Daddyの脇を固める、大杉漣×遠藤憲一×松重豊みたいな母系が素晴らしい」と評したわけですが、まさに信用できる女というべき繁殖ですよねTrusty Ladyは
改めてドレフォン(BCスプリントなどに勝った北米チャンピオンスプリンター)の血統表と組み合わせてみると、現代のスプリントの最高峰を表現できる有力血脈やキー血脈で構成されているのだ…ということが実感できるのではないかと
種牡馬としてのミスターメロディは、まずフジキセキ×Deputy Ministerの黄金配合とめちゃんこニックするし、TapitやWar Frontやエンパイアメーカーなど有力北米血脈とYarn=Preachの全きょうだいクロスやRelaunchなどを介して密に脈絡するし、今後ヘニーヒューズやダンカークやシニスターミニスターやドレフォンやマインドユアビスケッツやデクラレーションオブウォーやディスクリートキャットやアメリカンペイトリオットやザファクターやエスケンデレヤやクリエイターやダノンレジェンド等々を通じて北米ダート血脈が拡散されていくであろうなかで、サンデーサイレンスはもちろんNorthern Dancerが強い牝馬ともMr.Prospectorが強い牝馬とも難なく配合できるという点も含め使い勝手がよすぎるんですよね
配合診断のお仕事もようやく一段落してきたところですが、Storm Cat系種馬でダートのマイラーを狙いましょう!という路線でいく場合は、社台ならドレフォン、日高ならヘニーヒューズ、ダーレーならディスクリートキャット、そしてお安いところではダノンレジェンド、ここらを提案することが多いんですが、そのリストにミスターメロディが加わるのは間違いないところですね
ミスターメロディの配合~岡田准一×大杉漣×遠藤憲一×松重豊
3/23,24の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

夜は札幌に戻って千喜さんへ、まずはアン肝有馬煮と日本酒で至福のひととき(・∀・)
そして今回も光り物の逸品きました、こんなコハダ私は食ったことないです…

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したエルズリー(牝3歳)が土曜中京3Rの未勝利戦(ダート1200m)を勝ち上がりました。
★ノルマンディーオーナーズクラブ(二次)
父Graydar
母Miss Luna(ヘニーヒューズ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a013bb7/
牝 募集価格:2200万円
父GraydarはUnbridled's Song産駒でドンH(米G1・ダ9F)勝ち馬。母父はダートで成功している新種牡馬ヘニーヒューズで、GraydarはIn RealityとDeputy Ministerを持つのでヘニーヒューズ牝馬との相性は良好です。ちなみに母系にDeputy Ministerの血を引くヘニーヒューズ産駒にはアジアエクスプレスが、In Realityの血を引くヘニーヒューズ産駒にはドンフォルティスがいます。年末の阪神で新馬勝ちしたハギノフロンティア(ヘニーヒューズ×Unbridled)を逆さまにしたような配合でもありますね。柔らかな身のこなしはこの血統特有で、ハギノと似たタイプでダートをストライドで走る中距離馬でしょう。サウンドトゥルー=ルールソヴァール兄弟を見てのとおり、この手のダート血統の育成はお手のもので、あらゆるファクターからオススメしやすい馬です。(望田)
【1月10日追記】
父GraydarはドンH(米G1・ダ9f)を含めて米6戦5勝。2017年にデビューした産駒は54頭中15頭が勝ち上がっています。米新種牡馬ランキングは15位。重賞勝ち馬は出ていませんが、種付け料7500ドルの種牡馬としてはまずまずの成績といえるでしょう。母の父ヘニーヒューズは日本で種付けした産駒が2017年にデビューし、新種牡馬ランキングで2位につける好成績。それ以前にマル外として日本に入ったアジアエクスプレスとモーニン(いずれもG1優勝)は、いずれも母方にCozzeneを持っていました。本馬の父 GraydarにはCozzene の父Caroが含まれています。この血に入る Relic はヘニューヒューズ産駒の配合的な鍵を握る血のひとつです。また、Deputy Ministerに入るGrass Shackもそれと配合的骨格がよく似ているためヘニーヒューズ向きの血といえます。「Graydar×ヘニーヒューズ」の組み合わせは悪くないでしょう。Mr.Prospector5・5×4とスピードが確保されており、ダート戦で着実に稼ぐタイプとなりそうです。(栗山)
■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』で推奨したアルママ(牡3歳)が土曜中山5Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。
アルママ(牡・父オルフェーヴル・母ホエールキャプチャ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2016106022/
ホエールキャプチャは「クロペリオン」の最高峰であり「クロマサコ」の最高峰。全きょうだい(ドリームセイリングやパクスアメリカーナ)も走っているから、母としても有能なはずだ。オルフェーヴルとの配合も形は決まっているので、いきなり場外ホームランが出るかも。(望田)
■土曜中山8RペガサスジャンプS マイネルプロンプト(一口・望田&栗山)
■土曜阪神11R毎日杯2着 ウーリリ(ディープ・望田&栗山)
■土曜阪神12R500万下 ミッキーマインド(ディープ・望田)
■日曜中京10R岡崎特別 スターリーステージ(ディープ・望田&栗山)
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ウーリリは+16キロで明らかに馬が良くなっていたし、ランスオブプラーナの直後から満を持して追い出したんですが、まあ勝ち馬も走る馬とはいえ、ブラストワンピースやアルアインなら差していたかな…と
エルズリーは思ったより短距離に寄りましたが、Tom Rolfe~Hoist the Flagがこんなところに入ると一気にパワースプリントに寄ることはままあります
ルールソヴァールやブラゾンドゥリスの血統表を見てのとおり、ヘニーヒューズとかフジキセキとかDeputy MinisterのWar Relic≒Eight Thirty≒Good Example的パワーを増幅したダート馬というのは、このクラブでは最もプッシュしやすいですよね

土曜のボツ予想~ポトリザリス系の成長力
ネットでストレスを解消するのに一番手っ取り早いのは、定型に当てはめて、そこにおさまらない言動や行動を叩くこと
これは楽なんですよ、マジョリティの総意をバックに石投げてるのでね
だから私は炎上ってやつが嫌いで、だいたいの場合において、みんなが手っ取り早くストレス解消したがってる構造しか見えないからね
山吹は◎カウディーリョ
ディアデラマドレやディアデルレイの全弟で、ドレッドノータスやサンマルティンやバルデスの半弟
ディアデラノビアは非Northern Dancerで産駒は父が何であれアウトブリードになる可能性が高いので、みんな晩成で古馬になって強くなります
この馬はきょうだいの中で最も小柄で薄手で最も晩成型だろうと思ってるので、夏の新馬を素質だけで勝ってしまったのは驚いたんですが、ここは半年の休養でどれぐらい成長しているかがまず楽しみ
○スマイルはカレンブラックヒルと3/4同血のダイワメジャー黄金配合で、ダイワメジャー×チャールストンハーバーはJRAに6頭出走し5頭が勝ち馬
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではダービー卿CTとアザレア賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当です)
今週は土日でダービー卿とアザレア賞と大阪杯と伏竜Sと、あとドバイを2つほど予想する予定…ドバイは今日の夕方までにはアップします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~Dubawi×Singspielの黄金配合
一年ぐらい前に下記エントリで「Dubawi×SingspielはZomaradah≒In the Wingsのニアリークロスになるので(しかもダーレー自慢の名繁殖Sunbitternを含む)、すでにG1馬が2頭出て成功しており、日本でもモンテロッソあたりを使って狙ってみる価値はある」という話を書きました
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/8bc9dc10dbab358caf34c406ab503ece
その後さらにG1馬が2頭出たので改めてまとめておくと、Dubawi×SingspielのG1勝ち馬は以下の4頭、Too Darn Hotは4戦4勝で今年の英2000ギニー前売り1人気になってます
Left Hand:ヴェルメイユ賞
Wuheida:BCフィリーアンドメアターフ、マルセルブサック賞
Too Darn Hot:デューハーストS
Old Persian:シーマクラシック
またTARGETによると、DubawiとSingspielを併せ持つJRA出走馬はこれまで3頭いて、以下のように(父がDubawiでもモンテロッソでも)3頭とも勝ち馬になっています
モルジアナ(父Dubawi)4勝
ティップトップ(父Dubawi)3勝
モンテグロッソ(父モンテロッソ)現役1勝
Old PersianはDubawi産駒にしてはストライドで走りますが、これはMill Reef系Shirley Heightsを含むからでしょうね
ワンアンドオンリーも3着にきたし、メイダン2400はハーツクライでええんとちゃうの?という予想でしたが、2着3着というのもある意味ハーツらしい…
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船橋は◎コパノディール
オータムセールでコパさんが378万円で落とした馬で、私も別の馬主さんに「これ母系が素晴らしいし父エンパイアやし、繁殖として面白いすよ」とススメたんですが競走馬としても思った以上に優秀でした
エンパイアメーカーでもネオユニヴァースでもなくIn Realityなスプリンターという体型で、知立を見てのとおり行けるようになった今なら1200ベスト、今んとこ9人気ですがここでも足りないことはないはず
御堂筋は▲アフリカンゴールドが強いかもしれないですが、◎プリンスオブペスカは大箱2400ではよく狙ってきた馬で、ハーツクライと相性の良いナスペリオン(Chief's CrownとDangerous Dame)が母系に入ります
5歳を迎え後ろがパンとしてきて道中動いていけるようになったとなれば、準オープンでもやれるのではないか…と
明石は◎バレーノロッソ
4歳になってからのノヴェリスト初年度産駒は、芝2000m以上で[2-4-1-8]で単回値108複回値132、ダイワメモリーやブラックジルベルトも「ああ、なんや芝中距離やったんか」という変わり身を見せています
本馬はノヴェリスト×ネオユニヴァースのニックス(JRA出走4頭中3頭が勝ち馬、Tamerlane≒Sunny Coveが根拠)で、母イタリアンレッドは中距離重賞3勝、現級でもやれそうだし阪神内2000も合っているだろうと
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では大阪杯と伏竜Sを予想していますので、日曜もよろしくお願いします http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
第63回大阪杯回顧~今年も先行&イン差し、皐月賞馬の直後から抜け出す皐月賞馬
◎4.エポカドーロ
○3.アルアイン
▲7.ブラストワンピース
△13.スティッフェリオ
×9.エアウィンザー
×11.ペルシアンナイト
注1.マカヒキ
17年はキタサンブラックが2番手から抜け出し、18年はスワーヴリチャードが3角先頭から押し切り。2着はともに内目をロスなく立ち回って差したステファノスとペルシアンナイトで、Bコース1週目だし外々を回って差し切るのはなかなか難しいか。
エポカドーロの母ダイワパッションはフィリーズレビュー勝ち馬。そこにオルフェーヴルで「中距離×マイラー」だから先行脚質に出たのは順当で、ラッキーライラックの母もフォーティナイナー系のマイラーだ。
中山記念は離れた3番手集団の先頭で皐月賞と同じような展開も、直線は瞬発力負けの格好だった。ひと叩きして追い切りの動きは絶好で、ハナでもキセキの番手でもOKだし、もう少し時計や上がりがかかる馬場なら粘りが違ってくるはず。ちなみに土曜10R(芝内1400m)はダイワメジャー×フォーティナイナーのグランドロワが逃げ切っている。
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Bコース1周目に行われる大阪杯は、17年はキタサンブラックが4角2番手で、18年はスワーヴリチャードが3角先頭で勝っていて、2着には3枠5番ペルシアンナイトと3枠4番ステファノスが内々を立ち回って差してきていて、今年も土日の競馬を見ていると外差しが決まる可能性は低いように感じられました
パドックではブラストワンピースの体の張りが目につきましたが、530キロの大型ですから内々をセコく立ち回るような芸当はなかなか難しく(ダービーではその弱点を突かれてインに封じ込められた)、広く直線の長いコースならまだしも、内回りだと有馬のようにペースが流れて縦長にならないと4角は大外をブン回すことになってしまう
多頭数でスローになった大阪杯と菊花賞ではその負けパターンに完全にハマってしまったといえますが、枠順を見たときからその予感は半分あったので◎は打てなかったです
となると、枠順を見た上で過去2年と同じような絵を描くならば、逃げか番手の◎エポカドーロとその直後のイン3が有望な○アルアイン、入り口としてはこの皐月賞馬2頭しかないだろうと、まあそんな結論に達しました
エポカドーロはオルフェ産駒だけに直線で速い脚を繰り出すタイプではないですが、このペースでこの上がりならばもうひと踏ん張りしていいはずで、呆気なく後退していったのは鼻出血の影響もあったかと
アルアインは母が北米血統のスプリンターという点ではリアルインパクトと似たコンセプトの配合で、こちらのほうが母系にA.P.Indyが入るぶん体型に伸びがあって距離適性も長く、“リアルインパクトのA.P.Indy炒め”と評してきました
A級ディープ産駒にしては斬れ味が平凡なのもリアパクと似ており、大箱の斬れ勝負はそれほど得手ではなく、だから直線が長くない芝1800~2200mでは[2-2-1-0]と安定、以下のように概ねG1レベルといっていい内容です
19年大阪杯1着(阪神内2000)
18年オールカマー2着(中山外2200)
18年大阪杯3着(阪神内2000)
17年セントライト2着(中山外2200)
17年皐月賞1着(中山内2000)
特にゴール前が12秒以上かかったときは19年大阪杯1着、18年オールカマー2着(レイデオロにクビ差)で、週末はぐずつく予報で渋った馬場が想定されたし、しかもイン伸び馬場の内枠を引いたというのに、そのわりには人気がないんやねえ~という話を前々日からしてました
古馬G1では大阪杯が一番重い印を打ちやすい馬ですから昨年も今年も○でしたが、キセキやワグネリアンが内回りよりは外回り向きのタイプだけになおのこと、勝ちきれる条件が揃っていたといえるでしょう
ルーラーシップ産駒らしいストライドで走るキセキは、内回りだと東京ほど3~4角でスピードに乗って引き離していけないので、そこを川田がどう乗るか注目していたんですが、今日はむしろスローを番手で我慢させて、直線でビュンと脚を使うレースを試してみたという乗り方でした
大箱で平均的に速いラップを刻むほうがハイパフォーマンスを出せる馬ではあると思いますが、それでもクビ差2着ですから元値の高さは疑いようがないですね
ルーラーシップ産駒はウラヌスチャームのような父の典型みたいな中距離馬だと、どうしても緩慢なストライドで後ろから差すケイバになるので、そうするとディープやカナロアに鋭さで譲るのでなかなか重賞を勝ちきるのが難しい
リリーノーブルやサンリヴァルやテトラドラクマなんかは母がスプリンターやマイラーで、母のスピードで先行できるからこそ父のスタミナや持続力が活きるんだという馬で、キセキの母ブリッツフィナーレも不出走ですがグレーターロンドンの全姉にあたります
ワグネリアンはアルアインの隣の2番枠を引けたのでアルアインの直後を労せず取れたし、そのまま最内を立ち回っての3着で、そういえば昨年ペルシアンに乗ってたのも福永祐一でした
1~3着とブラストワンピースについては、NETKEIBAの血統解説より再掲しておきます
アルアイン
母ドバイマジェスティはBCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ7F)勝ち。母が北米血統のパワースプリンターで、ディープ産駒にしてはパワーと機動力が売りで斬れ味は並。このあたりはリアルインパクトと似たイメージだが、エーピーインディが入るのでこちらのほうが体型は伸びがある。大箱で一線級相手だと斬れ負けするので、東京や京都外回りよりは阪神中山の内2000がベター。立ち回りの巧さで昨年3着ぐらいは走れる。(距離○スピード◎底力○コース◎)

キセキ
母母ロンドンブリッジはファンタジーSに勝ち桜花賞2着。ダイワエルシエーロやグレーターロンドンを産み母としても優秀だ。川田騎手とのコンビ復活で先行に転じてキッカケを掴み、JCは素晴らしい時計で走破し2着。東京と外回りでは[3-2-3-1]で、父ルーラーシップ譲りの長手の体型と重厚ストライドは大箱向き。阪神内回りだと3~4角で引き離しにくいのでどんな逃げでくるか。(距離○スピード○底力◎コース△)

ワグネリアン
カントルの全兄でマイネルオフィールのイトコ。母母ブロードアピールは重賞6勝で短距離の猛烈な追い込みでならした。ディープ×キンカメにはデニムアンドルビーやグリュイエールなどがいる。きれいにストライドを伸ばして走るので大箱向きだが、牝系の影響も感じさせる後肢高の体型で長いところよりは2000前後がベター。休み明けから動く馬だが、弥生賞と皐月賞の内容を見ると内回りは少し差しにくいか。(距離◎スピード○底力○コース○)

ブラストワンピース
菊花賞2着アルナスラインが出る牝系で、母ツルマルワンピースはトライマイベスト=エルグランセニョール4×3。自身はデインヒル≒エラティスのニアリークロス3×3。ハービンジャー×キングカメハメハはモズカッチャンと同じ。大きな体躯から繰り出すナスペリオン的なナタの斬れが武器で、あまり小器用なケイバはできない。有馬記念は渋った外差し馬場だったが、内回りの高速馬場で同じような大外捲りでいけるかどうかだ。(距離◎スピード○底力◎コース○)

3/30,31の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=153128
母母エナジートウショウは桜花賞馬シスタートウショウの全姉でHyperion4・5×5、そこにNasrullah3×5のルションが配されて、母タニノシスター自身は強いクロスを持たず(Nasrullah4・6×5)、そこにGraustark3×4のダービー馬タニノギムレットが配されて名牝ウオッカは生まれました

実に整然とした配合というべきですが、非Northern Dancerで自身は強いクロスを持たないので、次はまたクロスのうるさい種を配したいところで、けっきょくアイルランドでSea the StarsとFrankelとInvincible Spiritが配されて、今のところ最もクロスが強い(Northern Dancer3×4)Frankelとの配合が最も成功しています
ついにサンデー系と交配されることなく逝ってしまいましたが、娘が3頭いるので今後の展開に期待したいですね
「ダービーで◎にしたのに、アサクサキングスが抜けてなあ…」と懐古する人は多いでしょうが、私もその一人です…合掌
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土曜中山9R山吹賞 カウディーリョ(一口・望田)
土曜中山11Rダービー卿CT2着 プリモシーン(一口・望田&栗山、ディープ・望田&栗山)
ドバイターフ2着 ヴィブロス(ディープ・栗山&望田)
カウディーリョはツアーで見たときはぜんぜん肉がなくて、この血統やからこれからどんどん成長するんやろうけど、堀厩舎なら鞍上ムーアで3歳5月東京デビューかも…と言ってたぐらいで(^ ^;)、だからPOGでは推奨しませんでしたが、+20の440キロとはいえまだ20キロは増えていい体つきでしたね
それとこれは前から書いていますが、ポトリザリス牝系は牝はディアデラノビアやディアデラマドレのように俊敏ピッチで走るんですが、牡はディアデルレイやドレッドノータスやイグアスなど持続型パワー型に出るので(これはおそらく母系に入るAristophanesやAdvocateの働きで、牝はFairy King的で牡はSadler's Wells的になると言ってもいい)、本馬も持続力で長いところを走るタイプに完成しそうです

メテオさんが「モシーンのレースを観たら、G1勝ち4つのうち2つは逃げ切りだった」というので、なるほどプリモシーンもマイルドAureole魂疑惑があり、桜花賞やNHKは前が詰まったというより馬が割っていかなかったという面もあるのかも…と
ダービー卿はHペースで縦長になりそうだったし、外枠を引けたので今度こそと◎にしたら、向正面で中団のちょうど馬群と馬群の切れ目で、ポツンと揉まれないポジションで追走しているのでもう勝ったと思ったぐらいで、これはフィアーノロマーノが強いと認めざるをえない
桜の季節になるとパンツの話を書かないといけないのですが、18年桜花賞ロードにおいてパンツが見えたのはアーモンドとプリモちゃんだけやと書きつづけてきただけに、男馬相手とはいえ能力全開で負けたのはちょっとショックでした
平出貴昭著『一から始める! サラブレッド血統入門』『日本のG1馬父系図』
平出貴昭さんが4月1日に新刊を上梓されます。競馬月刊誌『サラブレ』の人気連載を書籍化した『一から始める! サラブレッド血統入門』。

https://www.amazon.co.jp/dp/4047356557
第1章「血統とは何か」から第17章「最新の種牡馬傾向を掴む」まで、血統に関するあらゆることがらを丁寧に、そして易しく解説しています。章ごとに挿入されたコラムも興味深く楽しいですね。まさに血統入門本の決定版。この1冊を手元に置けば血統に関して分からないことはほとんど解決するでしょう。ぜひオススメです。
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平出貴昭さんが電子書籍『日本のG1馬父系図』を上梓されました。1932年の日本ダービーから2019年3月24日の高松宮記念まで約86年にわたる日本のG1級レースの歴史を、全64ページの父系図にまとめたものです。
http://miesque.com/c00055.html
(ここでサンプルもご覧になれます)
対象レースは、1984年以降にG1格付けされたJRA24レースにビクトリアCを加えた25レースと、地方で行われたダートグレード競走のG1/Jpn1・11レースの計36レース。延べ1257頭の膨大な父系図になりました。
巻末には過去レースの勝ち馬一覧を、概要とデータ(JRAのみ)付きでまとめました。日本の競馬史、血統史を学ぶのに最適なデータです。ぜひオススメです!
http://miesque.com/shopping.html
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「一から始める!」発売前にうちに送られてきたんですが、忙しくてなかなか読む時間がなくて、トイレに置いといて毎日ちょっとずつ目を通してました(^ ^;)こういうのはサラッとでも読んでから紹介したいのでね
平出さんってのは、常にユーザー目線というか、「こんな解説があったら助かる」「こんなデータがあったら便利」そういう目線で物を書いたりデータをまとめたりするのが非常に上手で(私なんか言いたいこと言うだけでそのへんの視点が欠けてることが多いんでね…)、奴が使ってる業務用のデータとかちょくちょくいただくんですが、ほんとに本業で重宝しまくるものが多いです
そういう意味では、今こういう入門書を出すなら平出さん以外に適任はいないとすら思えるほどで、サラブレッドの血統に興味あるんやけど基本的な知識や考え方がイマイチわからん…という人はぜひ手にとっていただきたい一冊です(・∀・)
土曜のボツ予想~Mtotoの晩成の血
野島崎は◎エバーミランダ
母シリアスアティテュードは2歳牝馬のG1チェヴァリーパークS(英G1・芝6F)勝ち
Green Desertのスプリントを受け継いだからでしょうが、父は重々しいMtotoで配合もアウトブリードなので、産駒はスティッフェリオにサプルマインドと古馬になって強くなる晩成型が出ています
母父Mtotoで検索かけてもスミデロキャニオンやカタナなどやはり晩成型が出ていますが、本馬も昨秋から馬体が増えていよいよ地力強化中という上昇曲線、Halo≒Sir Ivorのニアリー継続クロスらしい脚捌きですから中山内回りを器用に先行できるタイプでもあります
MtotoはBlandford系の名種牡馬Busted晩年の代表産駒でDonatello3×4、3歳6月に初勝利で当然クラシックは間に合わなかったんですが、4歳時に3連勝で初G1勝ち、5歳時は無敵でエクリプスとキングジョージを連勝し、1人気で挑んだ凱旋門賞はトニービンと叩き合ってクビ差2着でした
湾岸は丹内マイネルファンロンが前走のように捲りきってくるのかどうかが大きなポイントで、陣営は同じようなケイバをオーダーしてるようですが、それによってハーツクライの行った行ったになるか、キンカメ×エアグルーヴのフェイズベロシティの追い込みが間に合うのか、まあどっちに振ってもこの頭数やしあんまり食指は動かないですが…
ひめさゆりは◎ジュピターズライト
アドマイヤラクティやアドマイヤジャスタの甥で、母父アグネスタキオンの「3/4Northern Dancerクロス」、母母にFairy KingとNijinskyが入るのでハービンジャー黄金配合でもありますね
ここなら素質上位とみて○グロオルロージュ▲レターオンザサンドへ
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではNZTと阪神牝馬Sと丹波特別を予想していますので、今週もよろしくお願いします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~4/24さっさん会のお知らせ
天皇賞前の4/24(水)に京都入りするので、24日夜は大阪駅近辺でさっさん会をやることに
「前回参加希望の方がいらっしゃったのでは」とメテオさんに言われたので、久々に新規参加も募っておきます(今回は私も含め7人参加予定なので、あと1~2名ですかね)
競馬と血統と馬券と一口にハマってるオッサンたちのゆるいグダグダの飲み会ですので、参加を希望される方はここのコメント欄に書き込んでください(・∀・)
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中山は桜花賞の裏で乗り役がカオスですが(^ ^;)、春雷は雅がふつうに乗れば◎リョーノテソーロ
ラピスラズリで◎にしたときは何とか3着でしたが、その後は前にカベをつくって差すケイバで直線もカベのままゴールというレースがつづいており(^ ^;)、前が開けばラピスラズリぐらいは走れるはずでラピスラズリぐらい走れば勝ち負け必至のメンツかと
大阪-ハンブルクで人気になってる▲トゥザクラウンは前走の時計がムーンクエイク級、母譲りの頭の高いフォームでタメて差して味があるタイプではないし、ブリンカー着けて単調に先行押し切るには1400が合っているということですかね
ただ脚長で大箱のほうがいいタイプではあると思うので、阪神内1400ならばこれもオープン級とみている◎ジョイフルから
前走は荒れたインに突っ込んだぶんの3着で、トゥザが前をつつくHペースならパワーで差せるだろうということで、○ボンセルヴィーソ☆ハウメア△ヤマカツ△アンブロへ
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では桜花賞と忘れな草賞とデイジー賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
第79回桜花賞回顧~高速決着で爆発!日米リーディングサイアーの融合
阪神11R 桜花賞
◎9.アクアミラビリス
○14.ビーチサンバ
▲10.フィリアプーラ
△7.アウィルアウェイ
△15.ダノンファンタジー
×4.クロノジェネシス
注1.シェーングランツ
注5.ルガールカルム
ダノンファンタジーは俊敏で力強く粘り強く非常に弱点の少ない好マイラーだが、これは桜花賞馬だというキラキラした華は感じない。思わず目を瞠るような斬れ、ハッと息を呑むような瞬発力、これは桜花賞馬だというキラキラした脚を使ったことはないと思うのだ。
そういうキラキラした脚、アーモンドアイのシンザン記念とか、ハープスターの新潟2歳Sに匹敵する脚を見せたのは、エルフィンSのアクアミラビリスだけだ。
420キロを切るサイズは割り引きだが、見た目に小ささや非力さは感じないし、ミルコがガツンと持っていかれるぐらいだからパワーもある。
周りに馬がいるとエキサイトするので、ここもケツから大外一気の一手だろうが、アーモンドは4角16番手、ジュエラーは17番手、ハープは18番手から上がり1位でナデ斬った。
牝馬は斬れ勝負だから、外回り桜花賞は最も素質のある馬が大外一気で上がり1位を叩き出してナデ斬るレースなのだから、418キロで4角18番手でもアクアミラビリスのキラキラした脚に◎。
血統はクイーンズリングの下で母がリヴァーマン4×3。先日亡くなったウオッカ然り、凱旋門賞で鬼脚を使ったトレヴ然りで、リヴァーマンの斬れを体現した名牝は数多い。
追い切りが良かったのはビーチサンバで、ここへ向けて万全に仕上げてきた感がある。フィリアプーラのナスペリオン的斬れは大箱で更に威力を増すだろう。あとは1400がベストだろうが良で差しに回ればキラキラした脚を使えそうなアウィルアウェイ、この3頭を相手本線にとった。
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もちろんペース補正は必要ですが、ヤマカツグレースの大阪-ハンブルク(芝1400m)の走破時計が18年1.21.1(1着)で19年1.20.6(2着)、7R古馬500万下(芝1600m)が18年1.33.9で19年1.34.2ですから、まあ昨年並の高速馬場ではあったかと
JFを4角16番手から追い込みチューリップを3番手から抜け出したダノンファンタジーが1人気に支持されましたが、何でもできる馬だけにここで川田がどう乗ってくるのかが一つの焦点でした
「外回り桜花賞は行くか追い込むか、極端に乗ったほうが勝ちやすいレースなんよ。アンカツさん(外回り桜花賞[3-1-0-2])の乗り方見てたらわかる」という話をあちこちでしてたんですが、以下のように4角3番手以内か16番手以下か、桜花賞名人はこの二択でハラ決めて乗ってるんですよね
桜花賞を勝つような牝馬特有の天賦のスピードや斬れ味は、相手に合わせて小出しに使ってはいけないのだ、ということを名人は実践していたのではないかと
「スムーズに競馬ができて、道中も我慢できていました」(川田)
「道中はダノンファンタジーを見ながら良いポジションにつけられました」(福永)
レースラップが59.4-33.3、決して速くないペースの阪神外マイルにおいて、川田や祐一のポジションは乗り方はふつうなら間違いではないのです
しかし桜花賞というのは、キャリア数戦の3歳牝馬が才能を爆発させてほとんど才能だけで勝つレースで、だからレースの流れや本命馬の動きに合わせるのではなく、あくまで馬本位の騎乗で、グランアレグリアのスピードを爆発させたルメールと、シゲルピンクダイヤの斬れ味を爆発させた和田、この二人が桜花賞の乗り方としては正しかった
何でもできるダノンファンタジーをふつうにオースドックスに好位で乗った川田と、本命馬を前に見るポジションでふつうに運んだ北村友や祐一やミルコは、結果論ですが完全燃焼の爆発とはいかなかったのではないか…という桜花賞でした
1~3着馬についてはNETKEIBAの血統解説より
グランアレグリア
マリスターと同牝系で、母タピッツフライは北米G1を2勝(ともに芝8F)。母父Tapitは北米リーディングサイアーでテスタマッタ、ラニ、ラビットランなどの父。ディープ×Tapitはアルーシャと同じ。Sir Gaylord≒Secretariatの継続クロスだから、細身で柔らかく脚長で大箱向きのストライドで走る。朝日杯は少しタフな馬場で勝ち馬に早めにこられて苦しくなった。もっと軽い馬場で巻き返したいが、桜花賞を先行押し切るにはかなりの底力が必要。(距離○スピード◎底力○コース○)
シゲルピンクダイヤ
ムーンリットレイクの姪で、母母ムーンライトダンスは愛インタナショナルS(愛G3・芝8F)勝ち。近親に愛ダービー馬グGrey Swallow。ダイワメジャー×High Chaparral(英愛ダービー)はアマルフィコーストと同じ組み合わせだが、こちらのほうが母父の重厚さが強く、デンコウアンジュ(同じくDarshaan的な斬れが武器)を重々しくしたような斬れ方をする。上がりがかかる前崩れなら。(距離○スピード○底力○コース◎)
クロノジェネシス
ノームコアやハピネスダンサーの半妹。母母インディスユニゾンはフサイチエアデールの全妹。母クロノロジストはビーチサンバと同血(父が同じで母が全姉妹)の間柄になる。細身で脚長で、ピュアマイラーというよりは1800タイプに見えるし、阪神JFの自身のラップは60.3-33.9、クイーンCが61.1-33.1だからやはり1800戦っぽいレースで差したというべきだ。ここもスローのほうが好走の可能性は高いか。(距離○スピード○底力○コース◎)
グランアレグリアの母タピッツフライは北米の芝マイルのG1を2勝していますが、社台SSの三輪さんによると「Tapitのヌルッとした柔らかな皮膚感をよく受け継いだ馬」
ベッラレイアやゴールデンフェザントでおなじみの牝系に、Fortunate Prospect、Marlinとあまり強い影響力を持たないミスプロ系とNorthern Dancer系が配されて、そこに北米リーディングサイアーTapitが配されたのがタピッツフライ
クロスはMr.ProspectorとNijinskyとSecretariat≒Sir Gaylordで、いっぽうでA.P.IndyやUnbridledが持つ「War AdmiralとLa Troienne」の組み合わせはほとんどクロスしません
ようするにTapitの軽さ柔らかさだけを抽出し受け継いだような配合で、芝マイルで柔軽いスピードを発揮したのが納得ですが、そこにディープを配してSecretariat≒Sir Gaylordの継続クロスですから、グランアレグリアは更に柔軽い方向に寄せた配合といえます
2歳6月に東京芝マイルを1.33.6で走破して早くも桜花賞候補と騒がれ、ちょっとタフな馬場だった朝日杯はアドマイヤマーズにパワーで捲り潰されたような敗戦で、今日の勝因は高速馬場の高速決着になったことがまず第一でしょう
私の桜花賞パンツ予想では、今年の牝馬戦線においてパンツが見えたのはエルフィンSだけなので、何回やってもアクアミラビリスに◎を打つだろうし、今でもシゲルピンクダイヤのように乗れば上がり32.6を叩き出したんじゃないかとも思ってます
いずれにしてもパンチラレースがエルフィンだけということは、今年の牝馬路線はあまりレベルが高かったとはいえず、そんななか牡馬相手に重賞を勝ちG1に挑んできたグランアレグリアが圧勝したというのは、結末としては当然というべきなのかもしれませんね
4/6,7の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
前エントリのコメント欄にも書いておきましたが、24日のさっさん会にゆーなさんが来れなくなったので、キャパを考えて新規2名お呼びしたいと思います
最初に手を挙げてくださったhlrさんと、前回から参加を希望されていた松崎しげらないさんをお呼びすることになりましたので、ひとまず下記にご一報ください(松崎さんからはすでに連絡いただいてます)
ZAN03436@nifty.com
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■『ディープインパクト好配合リスト(2018)』で栗山求が推奨したグランアレグリア(牝3歳)が日曜阪神11Rの桜花賞(G1・芝1600m)を勝ちました。
○グランアレグリア(牝・母タピッツフライ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104532/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格7000万円。母タピッツフライは北米で24戦7勝。ジャストアゲームS(米G1・芝8f)、ファーストレディS(米G1・芝8f)などを制した芝の一流馬で、2012年のファシグティプトンノベンバーセールでノーザンファームが185万ドルで落札した。来日後、2年連続不受胎のあと、3年目の種付けでようやく受胎したのが本馬。「ディープインパクト×Tapit」は、デビューした5頭中3頭が勝ち上がり、クイーンC(G3)3着のアルーシャ、現1000万下のエイプリルミストなどが出ており悪くない。母のNijinsky4×4も好ましく、瞬発力に特長のあるPerfect Pigeon牝系に属しているのもいい。芝向きの中距離タイプ。(栗山)
■『ディープインパクト好配合リスト(2018)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したフランクリン(牡3歳)が日曜阪神4Rの未勝利戦(芝1800m)を勝ち上がりました。
◎フランクリン(牡・母ロベルタ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104682/
フランツの全弟で、母ロベルタはヴィクトリーの全妹。アドミラブルとは「父ディープ、母父Roberto系(ブライアンズタイムとシンボリクリスエス)、母母グレースアドマイヤ」が共通する7/8同血ぐらいの間柄になる。ディーマジェスティ(ディープ×ブライアンズタイム×Sadler's Wells)ともかなり似た輪郭で、牡ならパワーとスタミナに期待できる配合だ。(望田)
★フランクリン(牡・母ロベルタ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104682/
アルメリア賞(3歳500万下)を勝ったフランツの全弟で、青葉賞(G2)を勝ったアドミラブルの4分の3同血でもある。母ロベルタは皐月賞馬ヴィクトリーの全妹、リンカーン(重賞3勝)の半妹で、現役時代に芝中距離で3勝を挙げて1000万クラスまで出世した。2代母グレースアドマイヤはダービー馬フサイチコンコルドの半妹、皐月賞馬アンライバルドの半姉。「父ディープ、2代母の父トニービン」は桜花賞馬ハープスターをはじめ成功しており、「ディープ×ブライアンズタイム+Sadler's Wells」という配合は皐月賞馬ディーマジェスティと同じ。全兄フランツは430kg台の小柄な馬体で頑張っているが、本馬は兄よりも大きいとのことなのでアドミラブル級の活躍を期待したい。(栗山)
■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2017)』で望田潤が推奨したグランツリヒター(牡3歳)が日曜中山5Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
★ノルマンディーオーナーズクラブ
父スクリーンヒーロー
母マンデルーシュ(Alwuhush)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016103280/
牡 募集価格:1400万円
欧州G1を3勝したManduroやワールドエースなどが出るドイツ牝系で、母母MandelaugeはAlycidon=Acropolis4×3とTicino4・5×4。母父AlwuhushはカールトンFバークH(米G1・芝10F)などの勝ち馬でシルクフォーチュンの母父。そこにNorthern DancerとHail to Reasonの強いクロスを持つスクリーンヒーローが配されて、本馬はMandelaugeのドイツ血脈を1/4異系とする「3/4Northern Dancerクロス」となりました。この配合形の良さだけで推奨したくなりますが、馬も遅生まれの点を考慮すればまだまだこれから良くなりそうな雰囲気があり、これまでのマンデルーシュの産駒と比較しても配合的には最も優れていると評価できるので、どんなタイプに完成するのか、楽しみを持ってピックしたいと思います。芝向きの中距離馬だとは思いますが。(望田)
■土曜福島4R障害未勝利 マイネルヴァッサー(一口・栗山)
■土曜阪神9R丹波特別 エルプシャフト(ディープ・望田)
■日曜阪神5R500万下 レッドルゼル(一口・望田&栗山)
■日曜阪神9R忘れな草賞 ラヴズオンリーユー(ディープ・望田&栗山)
■日曜福島10R燧ヶ岳特別 ニッポンテイオー(POG・望田)
■日曜阪神10R大阪-ハンブルクC トゥザクラウン(POG・望田)
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グランツリヒターは母母Mandelauge(ワールドエースやワールドプレミアの母母でもある)がAlycidon=Acropolis4×3とTicino4・5×4で、そこにNorthern Dancer+NasrullahのAlwuhush、Northern Dancer4×4とHail to Reason4×4のスクリーンヒーローが配されて、Mandelaugeを1/4異系にして残りの3/4でNorthern DancerとNasrullah≒Royal Chargerの血を重ねるという「3/4Northern Dancerクロス,1/4ドイツ」のお手本のような配合
そして父が強いクロスを持つスクリーンヒーローに替ったことで、これまでのマンデルーシュの産駒のなかでも最もいい配合と考えられました
レースぶりも実戦向きというか先行力があるのがよく、ワールドエースが生涯で唯一先行したマイラーズCはフィエロ以下を寄せつけない完勝だったし、ワールドプレミアもつばき賞みたいに前々で運んだほうが母系のHyperion的な粘着力が活きますよね
はこべらではケイアイターコイズの猛ラップを追いかけて苦しくなったレッドルゼルですが、そのぶん今回は見た目に追走が楽で、人気のSpeightstownの逃げを鼻歌交じりで追走して楽勝でした
Terlingua≒Drone4×5もあるので後ろが甘いというよりは前がいい走りで、次走は端午Sとのことですが京都1400はベストコースと思われるだけに「今度はターコイズに雪辱しましょう!」と会員たちと盛り上がってます(・∀・)
ターコイズの生産者ハッシーには「ルゼルごとき返り討ちにしたりましょう!」と言ってますが(^ ^;)
皐月賞一言コメント
もっといろいろ買い込みたいんですが、いつもフェアが京都遠征の直前なのが残念
アントニオのパスタ、お手頃価格のわりにツルンとして風味あって美味いす

先週皐月賞の原稿書いたときにつくっておいたんですが、週明けにアップしようと思ったまま忘れてました(^ ^;)
アドマイヤジャスタ:3/4アドマイヤラクティ
アドマイヤマーズ:重厚メジャーエンブレム
ヴェロックス:前向き頑強ヌーヴォ
エメラルファイト:クロフネ×ジェニュイン
クラージュゲリエ:ナスペリ風トゥザワールド
クリノガウディー:タイキシャトル1800寄サートゥルナーリア:ザ・父母相似配合
サトノルークス:重厚ディープブリランテ
シュヴァルツリーゼ:頑強ワンアンドオンリー
タガノディアマンテ:フラガラッハみたい
ダノンキングリー:細身鋭敏アラジン
ダディーズマインド:エヴリウィスパー≒フレンチ
ナイママ:パワー×パワー×パワー
ニシノデイジー:デインヒルちょい増しジャー
ファンタジスト:機動兼備ステルヴィオ
ブレイキングドーン:スタミナ×スタミナ×スタミナ
メイショウテンゲン:しなやかベルーガ
ラストドラフト:Burghclereニアリー粘着力
ランスオブプラーナ:ナスペリ&ナスキロスト
土曜のボツ予想~良馬場ならカナロアまんで
蓬莱峡は単オッズをみると三つ巴の様相ですが、良の外1800ならオルフェよりカナロアだろうということで◎トゥザフロンティア○レッドガラン


日本人最強騎手川田の唯一の弱点が馬への当たりの強さで、Mahmoudさんは手応え詐欺気味と言ってましたがダノンファンタジーも道中うなって走りすぎてるところはあり、トゥザフロンティアの前走もガツンとかかってHペースで逃げて止まってしまいましたが、同じ轍は踏まないと思うのでね
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではアーリントンCと山藤賞と阪神6Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします

http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop

日曜のボツ予想~ヴィアメディチをほめたい
次世代王道配合(黄金ではなく王道ね)がカナロア×ディープだとするならば、カナロア×ディープで小型スリムしなやか方面に寄りすぎなところを頑強な体質で締めることができ、キンカメの血もディープの血も引かず、母が「3/4Natalma~Almahmoud」でMachiavellianとSingspielという最良のライン(最良の牝馬)を通じてHaloクロスを持つというのは、種馬として絶妙すぎると思います

福島民報杯は◎アーバンキッド
母コックニーは緩い父母相似配合で小柄なBlushing Groom系牝馬、そこにハーツクライですから、3歳時からクラシックロードで活躍したとはいえ、古馬になってからジワジワ成長するタイプだろうとみていたんですがそれにしてもジワジワな成長曲線でした(^ ^;)
ハーツもSwainも古馬になって本格化し5~6歳時にキングジョージでベストパフォを叩き出した馬で、重馬場のタフなレースを抜け出した前走をみると今なら2000のほうがいいんじゃないかと思うし、ちょい時計かかってる福島の馬場も合うと思うので、ここも好位でしぶといケイバを期待


阪神はこれから降る予報なので、難波は◎テリトーリアル○バイガエシで
テリトーはこれまで内2000でよく狙ってきましたが、配合どおり斬れ味に欠ける中距離馬なので時計や上がりがかかるならば外回りでも
道悪は血統&実績両方からプラスで、Teofilo産駒といえば芝稍[0-1-1-1]重不[2-0-0-1]のリッチーリッチーがいますね
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では皐月賞とアンタレスSと千種川特別を予想していますので、日曜もよろしくお願いします


第79回皐月賞回顧~最強の父母相似配合、まずは無敗で一冠
◎1.アドマイヤマーズ
○7.ヴェロックス
▲12.サートゥルナーリア
△2.サトノルークス
サートゥルナーリアはエピファネイアやリオンディーズの下で、ホープフルSは楽勝だったが、ロードカナロア×シーザリオらしいしなやかな身のこなしは大箱向き。ルメールも中山内2000のG1[0-1-1-4]、人気が[2-2-1-0]だから人気を裏切っているケースが多い。性能は図抜けているが取りこぼすならここだと思う。
アドマイヤマーズは母系にアリシドンやルファビュリューが入り、母父が中距離型でクロスがヘイローという堂々のダイワメジャー黄金配合。メジャーエンブレムなんかと似たタイプで、スローの瞬発力勝負よりも流れて持続力勝負になったほうがよりパワーと底力を発揮する。サンデーとシングスピールを通じるヘイロークロスは、皐月賞でエピファネイアを破ったロゴタイプと同じだ。
ヴェロックスはソウルスターリングと同じく母父モンズンを1/4異系とする好形で、ハイペリオン的に頑強で粘り強い先行脚質の牡馬というのは川田に最も合ったタイプといえる。
サトノルークスは母方のマイラーっぽさがきょうだいの中でも最も強く、リッスンの仔にしてはもっさりしたところがないのがいい。スタミナはあるのでディープブリランテみたいに粘り込めるのでは。
今年は先行勢が分厚いので緩みないペースで流れそうだが、だからこそ本質的な持続力や底力を重視すべきだろうという予想で。雨予報が気になるがこの印。
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1~4着馬については、NETKEIBAのG1全頭血統解説より再掲します
サートゥルナーリア
リオンディーズ(父キングカメハメハ)の3/4弟でエピファネイアの半弟。母シーザリオはオークス馬。父がキンカメからカナロアに替ってリオンディーズを更にしなやかにしたような体質で、しなやかで俊敏でしかも体幹が強い。アーモンドアイ同様、まさに父と母を足して割ったような馬といえる。Northern Dancer血脈が強い父母相似配合なので完成度も高い。箱が大きいほうがベターだが、ここでも性能は抜けている。(距離◎スピード◎底力◎コース○)

ヴェロックス
母セルキスは独オークストライアル(独G2・芝2000m)勝ち馬。母父Monsunはドイツの名種牡馬でソウルスターリングなどの母父。このドイツ土着血脈を「1/4異系」とし、残りの3/4でNorthern Dancerの血をクロスしたオースドックスな好形といえる。ジャスタウェイの男馬らしい中距離馬で、ハイペリオン的な粘りで走る先行脚質というのは川田騎手と手が合うタイプだ。ここも早め先頭で。(距離○スピード○底力◎コース◎)

ダノンキングリー
ダノンレジェンドやダノングッドの半弟で、トラヴァーズS勝ちWest Coastの甥。母母Caressingは北米2歳女王。活躍馬が多数出るディープ×Storm Catのニックスだが、中でもアユサンと似た配合パターンといえる。タイプとしてはサトノアラジンをサイズダウンし俊敏にしたようなイメージだ。ひいらぎ賞が強い内容で、東京1800で更に斬れ味を増すだろうと書いたが、直線長いコースがベターには違いない。(距離○スピード◎底力◎コース○)

アドマイヤマーズ
母ヴィアメディチはリウレイ賞(仏G3・芝1600m)に勝ち、母父MediceanはエクリプスS(英G1・芝約10F)に勝った。クロスがHalo3×5・5で、母系にAlycidonやLe Fabuleuxが入り、母父が中距離型という堂々のダイワメジャー黄金配合。メジャーエンブレムなどと似たタイプで、スローの斬れ味勝負よりも流れて持続力勝負になったほうがパワーと底力を発揮する。内回り向きの機動力もあるので、ここも正攻法で押し切りを。(距離○スピード○底力◎コース◎)

「シーザリオの仔で大箱ベター、ルメールが皐月賞それほど巧くない。これぐらいしか重箱の隅をつつけない…」ってな話をレース前にしてたんですが、「ここまでノーステッキで勝ってきてるので、ステッキ一発で斜行あるかもしれませんよ(笑)」とクレバーさん
サートゥルナーリアが直線の叩き合いでヴェロックスにぶつかっていったのは、苦しがってよれたというよりは左ステッキに反応したと、そもそも大レースを勝つような馬は直線ビュンと加速するときに内に切れ込むことがありますが、ようは自らの凄い加速を制御しきれてないんですよね
サートゥルナーリアは
Nureyev≒Sadler's Wells5×3
Secretariat=Syrian Sea≒Sir Gaylord5・6×5
Storm Cat≒マルゼンスキー3×4(Nijinsky≒Storm Bird4・7×5)
Never Bend≒Bold Reason7×5
という密な父母相似配合で、血統解説でも書いたようにまさにロードカナロアとシーザリオを足して割ったような馬といえます
またリオンディーズやレッツゴードンキなんかと同じで、父母ともにNorthern Dancer系の血が強くそれをNureyev≒Sadler's WellsやNijinsky≒Storm BirdやKingmambo≒ジェイドロバリーなどに累進した父母相似配合で、こういう配合は3歳春にわりと完成します
シーザリオ(オークス)との間にサートゥルナーリア、フサイチパンドラ(エリザベス女王杯、オークス2着)との間にアーモンドアイと、両親を足して割ったような2000ベストの名馬を立てつづけに出したことで、ロードカナロアは次世代トップサイアーかつ名マイラー種牡馬としての評価を不動のものとしました(今年は種付料大幅アップなのに300頭以上の申し込みが殺到したとか)
ダービーは2000ベストの馬が勝ちやすいレースだし、二冠有望という声に全く異論はないですが、ヴェロックスもダノンキングリーも血統よし配合よしで馬体もフォームも素晴らしく、東京での再戦は今からワクワクしますね(・∀・)
ヴェロックスは「3/4Northern Dancer&ナスペリオン、1/4Monsun」(MonsunのところだけNorthern DancerもNasrullahも入らない)、ジャスタウェイ産駒としては最もオーソドックスで男性的な配合で、上の血統解説に追記するとハーツクライとChief's Crownはヌーヴォレコルトなどが出る成功率の高い組み合わせ(Northern Dancerとナスペリオンのクロス)、また3代母SchwarzmeerがAlycidon≒ハイハット4×3で、その母父High GameはHyperion2×3というのも凄い
こういうHyperion的な頑張りや粘着力で走る先行馬に乗せたら川田は間違いなく日本最強で、私が馬主ならジャスタやルーラーやハーツの先行牡馬は全部川田に乗ってもらいたいです
「あいつはいつも先行しようとするから、ホンマにウチの馬と合わんわ…」とボヤきつつも喜んで乗せつづけていたマツパク師のエピソードは今聞くと微笑ましいですが、マツパク先生に怒られながらも、俺は当たりが強いから先行を磨いて大成するんだという信念を貫きつづけ、今ではキセキやヴェロックスみたいな馬に乗せたら右に出るものはいない、という信頼を全方位から得ています
以下は18年以降の1800m以上の重賞に騎乗したときの脚質別成績

「ダノンキングリーは4角で1,2着馬ほど全開できず、そのぶんゴール前は最も加速していた」とMahmoudさんがつぶやいてましたが、共同通信で◎にしたときにも書いたように、距離の問題は置いといて末脚の質は東京向きやと私は思っているので、これもダービーが楽しみになる3着でした
中団緩んで直線追い風で、上がり3F特化の11.7-11.6-11.4という加速ラップ、そもそもこれはアドマイヤマーズのゾーンのレースではないので、仮にヴェロックスとともに先頭に立っていたとしても3頭には差されていたでしょう
メジャーエンブレムの二度の敗戦も上がり2~3F特化の桜花賞とアルテミスSだったわけで、ダイワメジャー産駒がこの上がりを有力3頭の直後から差そうというのは無理筋でした
「2000でかかり気味になるのを恐れるあまり、戸崎の前を取りにいけなかったですね…」とクレバーさんは言ってましたが、9R鹿野山では最内の先行馬フリージングレインをケツまで下げて外に出して捲り上げて3着にもってきており、南風(直線追い風)も考慮するとどこかで外に出して捲り上げることで4~5Fのロンスパ戦に持ち込みたかったのかもしれず、しかしそんな目論見は川田とルメールに完全にブロックされてましたが
安田記念で上がりの速いレースで斬れ負けして4着になった後「この馬のことがわかった」、それからダイワメジャーに乗った時は、いつ何時でも頑として上がり特化のレースにはしなかったのがアンカツさんの凄み
でもそんなことは、ダイワメジャーで皐月賞を勝ちアドマイヤマーズとデビュー戦からコンビを組んできたミルコも当然わかってるはずで、「ヨーイドンの競馬は嫌だった。早めのケイバがいいと思った」とグランアレグリアを捲り潰しにいった、ああいうレースができなかったのは悔いが残るでしょう
プランが間違っていたのではなく、プランどおりに御せずに不本意なレースになってしまうのが不振の根深さではないかと

4/13,14の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
★キャロットクラブ
父ロードカナロア
母シーザリオ(スペシャルウィーク)
牡 募集価格:1億4000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104505/
エピファネイア(ジャパンC、菊花賞)の半弟、リオンディーズ(朝日杯フューチュリティS)の4分の3弟。母シーザリオはオークス(G1)やアメリカンオークス(米G1)などを制した名牝。父ロードカナロアは産駒がデビューしてまだ日が浅いものの、NureyevやFairy Kingなど、母方にSpecial牝系の流れを汲むNorthern Dancer系種牡馬を抱えた活躍馬が目立ちます。母シーザリオは「サンデーサイレンス+Sadler's Wells」という構成なので配合的に注文をつけるところはありません。シーザリオが抱える Sadler's Wells には鈍重さはなく、大レース向きの底力を与えるのでリスクは小さいでしょう。あとは1億4000万円という価格と、必ずしも丈夫とはいえない部分が見え隠れする母方の血をどう評価するかでしょう。何事もなければG1を狙えるはずです。(栗山)
サートゥルナーリア(牡・父ロードカナロア・母シーザリオ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104505/
エピファネイアの半弟でリオンディーズの3/4弟。母シーザリオはオークス馬。Nureyev≒Sadler's Wells5×3を軸とした父母相似配合になるのはリオンディーズと同じ。カナロア産駒でSecretariat≒Sir Gaylordのクロスは柔い方向に振れがちだが、本馬は馬格に恵まれ非力な印象はない。まあ走ると思います。(望田)
■『ディープインパクト好配合リスト(2018)』で望田潤が推奨したミッキーバディーラ(牝3歳)が日曜阪神4Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
◎ミッキーバディーラ(牝・母バディーラ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2016106007/
ダノンプラチナやリボンフラワーの全妹。近親にマツリダゴッホ、ナリタトップロード、ダノンヨーヨーなどがいる。ディープ×Unbridled's Song(アジアンミーティア)の組み合わせはJRAに19頭が出走し、ダコールやブランボヌールなど15頭が勝ち馬というハイアベレージで上級もよく出る。体の線がきれいな牝馬だが、すでに480キロあるようだ。桜もオークスも。(望田)
■土曜中山11R中山グランドジャンプ3着 マイネルプロンプト(一口・望田&栗山)
■土曜阪神9R蓬莱峡特別 レッドガラン(一口・栗山)
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ロードカナロアの3傑、アーモンドアイとサートゥルナーリアとステルヴィオは、以下のようにA級血脈の3/4同血クロスを持っている点が共通します
ふつうのクロスより全きょうだいクロスや3/4同血クロスを重視する、というのは笠理論の中核をなす考え方で、ようするにそういうクロスが狙えるほどにSex AppealやSpecialが名血名繁殖で子孫が種牡馬や繁殖として成功し繁栄しているということですからね
Sadler's WellsもNureyevもすごいけれど、一番すごいのはSpecialなんだというね

トライマイベスト≒ロッタレースの3/4同血クロス5×2

Nureyev≒Sadler's Wellsの3/4同血クロス5×3

Nureyev≒Fairy Kingの3/4同血クロス5×3
┌Northern Dancer
トライマイベスト
└Sex Appeal
┌Northern Dancer ┌△ ロッタレース └Sex Appeal
┌Northern Dancer Nureyev └Special
┌Northern Dancer Sadler's Wells └△ └Special
┌Northern Dancer Fairy King └△ └Special
アーモンドとステルヴィオは「3/4Northern Dancer,1/4サンデーサイレンス」という最もオーソドックスな好形で、サートゥルナーリアはG1馬同士の父母相似配合
オークス連対馬との配合で2000ベストの名馬を出し、1600~1800ベストだったラルケットとの配合でマイルのG1馬を出した
体型を伸ばしスタミナを補えば容易に2000のチャンピオンを出せるというのは、伝えるスピードの質が柔軟性に富みオールラウンドだという証ですから、産駒2世代目にしてマイラー種牡馬として全幅の信頼が置ける実績を築き上げてしまいました
競馬道OnLine「BLOOD穴ライズ!」、NETKEIBA「ウマい馬券」4/20,21
競走馬のローテは、そら馬主の思惑や都合や事情で好き勝手に決めたらエエんですよ、競馬というのはずっとそういうスポーツです
で、それについてファンはあーだこーだ自分の考えや感情を声に出せばいいんですよ、他のプロスポーツ同様にね
ただね、よく言うことですけど、日本が競馬大国の一つに数えられるまでになったのは、競馬人気が高まり、競馬ファンが増えて、馬券の売り上げが増えて…という循環からに他ならないのでね
だから、馬をつくり育てる人、馬を走らせる人、馬券を売る人、そしてそれらにまつわる情報を提供する人は、ファンが去っていったら、馬券の売り上げが減ったら、全てはマイナスの循環にしかなからないのだ…ということは肝に銘じておく必要があるでしょう
そういう意味では、馬主の顔色と同じぐらいファンの顔色もうかがったほうがいいとは思いますよ
ヒシアマゾンの思い出を長々と語る時間もないんですが、あの頃は外国産馬はクラシックに出られなかったので、早期からビコーペガサスとかマチカネアレグロとか牡馬の強豪相手に勝ちつづけていたので、なんかあんまり牝馬って感じがしなかったんですよね
NureyevとKaties(愛1000ギニー)から強靭なパワーを受け継いで、走りっぷりも恐ろしく力強くて重戦車みたいで、牝馬らしい可憐さがまるで感じられなかったのもあると思います(^ ^;)
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『パーフェクト種牡馬辞典 2019-2020』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、「栗山求、望田潤 今週のBLOOD穴ライズ!」にて週末の予想を提供しています
4/20,21は望田潤の担当。よろしければご覧ください(前夜18時公開です) http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」も通常どおり、1日3Rアップします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
土曜のボツ予想~名繁殖マイグッドネスの息子
オアシスは◎ダノングッド、名繁殖マイグッドネスの息子で、兄にダノンレジェンド、弟にダノンキングリー
Gone WestとStorm Catを通じるSecrettame≒Sir Ivor≒Terlinguaのニアリークロス3・4×3ですからやってることはインティっぽい
バレンタイン2着をみると今なら東京マイルで差したら面白いイメージがあるし、陣営も差すケイバをオーダーしてるようなので、内枠がちょっとイヤなんですがバレンタインのように外に出せればと…11人気ですからそれぐらいのリスクは背負わないとね
府中はアパパネの仔▲ジナンボーが人気ですが最近のミルコは信用できないので、今んとこ7人気の◎ルネイションにひねってみようかと
配合どおりナスペリ&ナスフリート的斬れで差す馬で、東京芝では常に上がり1位
母はBustino4×4でそこにアドマイヤムーンなら晩成と言っていい血統ですから、「最近の中では一番の出来」という陣営のコメントにも乗ってみたい
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では福島牝馬Sと新緑賞とあずさ賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop
日曜のボツ予想~昨年は15人気3着
エックスマークやイモータルの下で、父がディープブリランテ
ブリランテ産駒は牝はメイショウオワラやリカビトスなどマイラーが、牡はセダブリランテスやナムラドノヴァンなど中距離馬が多く、本馬も大箱の1800~2000が一番斬れるタイプやと思うし、レッドガランやダノンディーヴァを差し切った脚は現級でも勝ち負け


鎌倉は意外にガンガン行く先行馬が少ないので◎スティンライクビーで
サンテミリオンの甥でMillicent≒Mill Reef5×5・5・6、短距離馬ですがこのストライドで走るので小回り1200よりは大箱1400がベター
軽ハンデでスンナリ先行ならば昨年の鎌倉3着(15人気)の再現があっても
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」と競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではフローラSとマイラーズCと京都2Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします


4/20,21の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
★シルクホースクラブ
父ヴィクトワールピサ
母ブラックエンブレム(ウォーエンブレム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104836/
牝 募集価格:2800万円
秋華賞馬ブラックエンブレムはOur Emblem≒ヘクタープロテクターのニアリークロス2×2が光る配合で、繁殖としても優秀とみてブライトエンブレムもアストラエンブレムもピックしてきました(ただしディープインパクトとの配合は、やや"軟"な方向へ振れすぎた気もしてピックしていません)。本馬は父がヴィクトワールピサに替り、Mr.Prospector~ナスフリートの継続クロス、Donatello~Pretty Polly=Mirandaの継続クロス、そしてAmbiorix≒My Babuのニアリークロスと、両親のツボを押さえた配合。牝馬なのでナスフリート的しなやかさが強い中距離馬でしょうが、この配合ならば非力なことはないでしょう。ヴィクトワールピサもフィリーサイアーな面があるだけに、期待を裏切ることはないとみました。(望田)
ウィクトーリア(牝・父ヴィクトワールピサ・母ブラックエンブレム)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104836/
兄のアストラエンブレムやブライトエンブレムにつづくPOG&一口ピックでのダブル推奨。ブラックエンブレムはOur Emblem≒ヘクタープロテクター2×2のニアリークロスを持ち、秋華賞を勝っただけでなく繁殖としても有能だ。ヴィクトワールピサとの配合も“ナスフリート”を基調とした成功パターンだから期待していいだろう。(望田)
『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』で推奨したドンヒューズ(牡3歳)が土曜東京4Rの未勝利戦(ダ1600m)を勝ち上がりました。
ドンヒューズ(牡・父ヘニーヒューズ・母ヒアーズトウショウ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104576/
ヘニーヒューズ×フジキセキは初年度からドンフォルティスとプロミストリープが出た黄金配合。Eight Thirty≒War Relic≒Good Example的パワーが確実に伝わる配合といえる。母母シーイズトウショウは重賞5勝の女傑で、ここにはダンディルートやソシアルバターフライなどトウショウ血脈のクロスが潜む。(望田)
土曜東京9R新緑賞 パラダイスリーフ(一口&ディープ・望田)
土曜京都10R六波羅特別 サウンドキアラ(ディープ・望田)
土曜京都11R彦根S レッドアンシェル(一口・栗山)
土曜福島11R福島牝馬S2着 フローレスマジック(ディープ・望田&栗山)
土曜福島11R福島牝馬S3着 ダノングレース(ディープ・栗山)
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ウィクトーリアはここまで[2-0-0-2]、2勝はともに逃げ切り完勝、2敗はともに馬群の中で、明らかにVaguely Noble経由のマイルドAureole魂を感じさせるレースぶり
脚長で伸びのある体型で、きれいにストライドが伸びるので東京中距離はベスト、そして2000なら前走のように前に行けるだろうと、私もジョディーの番手あたりを想定してました
だからスタートが悪く他馬と接触して後方インに収納されてしまったときはもはや諦めモードで(^ ^;)、直線も前がびっしりカベであそこは絶対割れない性格ですから、戸崎が斜めに走らせてやっと一番外まで持ち出せたのが残り250mぐらいかな、そこから俄然加速しはじめたので何とか権利ぐらいは…と思って観てたらギリギリ届いてました

今月号のキャロット会報でもネタにしたんですが、今やAureoleは血統表の7代8代に遠ざかってしまい、メジロパーマー(Aureole4×5)やスマートファルコン(Vaguely Noble3×3)みたいに逃げないと箸にも棒にもかからないというモーレツAureole魂はあまり見なくなりました
でもたとえばMonsun(母母父父Aureole)を母父に持つ馬は芝で逃げたときの成績が顕著に良く(勝率34.5%,単回値430)、ジョディーにしてもハナにいくと最後の粘りが違うし、エイシンフラッシュ(母系にAureole~St.Paddyの血を引く)の産駒が逃げると大穴を頻発しているのも当ブログで再三指摘しています
ウィクトーリアも逃げがベスト戦法ではあるんでしょうが、ハナ切れなくても一番外に出せれば走る気をみせる、ということがわかったのは収穫では
現3歳はヴィクトワールピサ牝駒のヴィンテージイヤーだと予言して、アクアミラビリス、ウィクトーリア、クィーンユニバンス、クードメイトル、ジーガスリッド、ミリオンスターズを一口とPOGで推奨してきましたが、現時点で3歳世代の牝馬リーディング(JRA,勝ち鞍)で4位タイ(1位ディープ,2位カナロア,3位ルーラー,4位ハーツ)というのはむしろ物足りないぐらいで、それぐらい優秀な繁殖との好配合が目についたんですよね
ウィクトーリアの母ブラックエンブレムは秋華賞馬で、Our Emblem≒ヘクタープロテクターのニアリークロス2×2を持ち(Mr.ProspectorとNumbered Account=プレイメイトとDamascusとRomanが共通)、繁殖としても優秀に違いないと考えられたので、ブライトエンブレムもアストラエンブレムも一口とPOGダブル推奨でした


おかげさまでニアリークロスという言葉もかなり浸透してきて、ファンにも関係者にも「これとこれはニアリーですかね?」みたいな質問をされることが多くなりました
まあ血脈構成の5/8ぐらいが共通していればニアリーと言っていいんですが、ニアリーだから良いということではなくて、優れた血を経由することが重要なのは言うまでもなく、特に「名繁殖を経由する名繁殖のクロス(全きょうだいクロスとか3/4同血クロスとか)」が含まれていること、ここが最も重要なのですとお答えしています
ブラックエンブレムが持つOur Emblem≒ヘクタープロテクターにしても、Numbered Account=プレイメイトという名繁殖の全きょうだいクロスを、名牝かつ名繁殖のPersonal Ensignを経由して持つことがまず評価でき、しかもNumbered Account自身がBusanda≒Striking2×3という「名繁殖を通じる名繁殖の3/4同血クロス」

こないだブラストワンピースを持っておられる方の私的な祝勝会に参加させてもらったんですが、大竹先生の到着が遅れてるのでひとまず望田の血統解説で間をもたせとこうという流れになって、プロジェクターで映し出されたブラストの血統表を指さしながら、「ハービンジャー×キングカメハメハは黄金配合なんですが、母のツルマルワンピースはトライマイベスト=El Gran Senor4×3という名繁殖Sex Appealの血を含む全きょうだいクロスを持っていて、そもそもツルマルワンピースが繁殖として優秀な配合をしているのです」という話をしてました
種付け相手を決める配合診断の場合は、ブラックエンブレムやツルマルワンピースみたいな優秀な配合の優秀な名繁殖をつくりましょう、というような方向で提案することが多いですね、特に生産者さんからの依頼の場合はね