東京11R エプソムC
◎7.ゴールデンナンバー
○10.タマモベストプレイ
▲11.ペルーサ
△13.マジェスティハーツ
×1.ディサイファ
×14.シルクアーネスト
注4.ダークシャドウ
注5.マイネルラクリマ
◎の母母ケープヴェルディはカーリアンにリヴァーマンとワイルドリスクの斬れを入れて英1000ギニーに勝ったが、◎もダイワメジャー産駒にしては体型に伸びがあってナタのように斬れるのはこの母方の影響だろう。カッとなりやすい気性で前半は後方でジッとしているしかなく、大きなストライドで走るので東京や外回り向きの追い込み馬だが、体型的にはマイラーというよりは中距離馬だし、ベストはこの東京1800mだろう。昨秋の府中牝馬Sは超スローで出走馬のほとんどが32秒台で上がるという行った行ったで、あれを4角最後方から上がり1位の脚で半分以上差したのは評価できるし、ここはソコソコ流れそうなメンツだから、内回りのマーメイドを捨ててこちらを使ってきた采配が功を奏するのではないか。
阪神11R マーメイドS
◎11.アイスフォーリス
○9.フーラブライド
▲8.カノン
△1.ウエスタンレベッカ
△2.フロアクラフト
×5.ブリッジクライム
×13.ディアデラマドレ
注4.サトノジュピター
ディアデラマドレは母譲りの瞬発力が秀逸だが、ここはアイムヒアーの逃げでスローにはならないだろうし、内回り特有のロンスパ戦になって脚を小出しに使わわされると意外に弾けないシーンもあるか。アイスフォーリスはフサイチシンイチ(目黒記念3着)の姪で、3代母ダーリアは“キングジョージ”連覇の名牝。ノーザンテーストとヴァイスリージェントを通じるノーザンダンサーとヴィクトリアナのクロスで、母母ベゴニアはフラワーボウル≒ハニーズアリバイ4×3だから、ノーザンテーストの血を増幅したステイゴールドの成功パターンの配合だとほめてきた。ステイゴールドはノーザンテースト的頑強さを増幅する配合で大物を出すがゆえに、重賞級のレースでは京都外回りより阪神内回りのほうが狙いやすい。本馬も体型に伸びはあるのだが体質が硬くてストライドが伸びず、ピッチで走るので本来は小回り向きで、東京だと前走のようなスローのほうが勝ち味があるタイプだ。阪神内回りを捲る脚はあるし、このメンバーならば格的にも見劣らない。
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ディサイファは「ディープインパクト好配合リスト(2011〜2012)」の推奨馬で、当時の推奨コメントを読んでみると「グラスワンダーの近親で、Fall AspenにGraceful Touchと母系にはパワーとスタミナのハイインロー血脈が流れる。母父がSeeking the Gold産駒だけにダートも巧そうな変わり種」と書いてました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009102678/
たしかにディープインパクト的しなやか体質とグラスワンダー的掻き込み走法が共存していて、斬れでいくのか捲りでいくのか、未だにキャラがハッキリ掴めない馬ではあるのですが(^ ^;)、今日はジリ脚のマイネルラクリマとの叩き合いで、ついにチャンスをモノにしたという初重賞制覇
ちなみにこの電子書籍が発行されたのは2011年5月で、重賞2着コレクターの半兄アドマイヤタイシも当時は500万下をウロウロしていて、「そのころから望田は名繁殖ミズナに目をつけていたのだ」と自慢したいわけじゃなくて、いつも書くように配合の良し悪しというのは競走馬としての発現の一発勝負よりも、種牡馬や繁殖としての打率や長打率にこそ忠実に反映されるもので、だから名血で名競走馬で名種牡馬のDubai Millenniumの娘でDubai Millenniumの名血を相似配合しているミズナが繁殖として見どころアリと考えられるならば、共有クラブでもPOGでも息子や娘を追いかければいいわけで、その結果ミズナの産駒4頭のうち3頭が勝ち馬となり2頭がオープン馬になりましたという、そういう打率と長打率において配合論は語られなければならないし活用されなければならない…というのが私の考え
では望田潤botより(・∀・)
「Dubai Millenniumは早逝しなければミスプロ系の勢力図を塗り替えたであろう名血名配合の名馬名種牡馬ですから、水菜とベーコンは間違いなくニックスですがミズナ×ディープインパクトもオープン馬ぐらい出て当然の配合なのです」
ディアデラマドレは「一口馬主好配合馬ピックアップ(2011〜2012)」でピックした馬で、こちらも当時のコメントを再掲
★キャロットクラブ
父キングカメハメハ
母ディアデラノビア(サンデーサイレンス)
募集価格:3200万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104211/
POGのようなベタな推奨馬で申し訳ないのですが(^ ^;)、母母ポトリザリスは南米のアウトサイダー血脈でNorthern DancerもMr.ProspectorもHail to Reasonも引かないというのが血統的な特長で、そこにNorthern Dancer4×4・6のキンカメをもってきたというのは、母を北米アウトサイダー血脈で固めていたアパパネのような妙味があるのではないかと思います。牝馬でこの価格、お安くはないですが(^ ^;)、クラシックを夢見れる配合と言っていいでしょう。
以下は「望田潤のPOG好配合リスト(2014〜2015)キングカメハメハ編」の本文より抜粋
〈キングカメハメハは父系がMr.Prospectorで、KingmamboのNashua≒Nantallah3×5のパワー、Miesqueのハイインロー的粘り、ラストタイクーンのナスキロ的斬れ、Sex AppealのBusanda≒Mr.Busher2×3のパワーなど様々な要素を父母から受けており、それをNorthern Dancer4×4・6のクロスでまとめた配合。
だから引き出しが豊富で配合に素直で、ラストタイクーンの「Northern Dancer+ナスキロ+Tom Fool」を増幅するとロードカナロアやアパパネやローズキングダムのような芝の斬れ者を、NureyevやSpecialの血を増幅するとトゥザワールドやコディーノやグラッツィアのような機動力型を出し、Graustark=His MajestyやFlower Bowl≒Your Hostを増幅するとベルシャザールやハタノヴァンクールやタイセイレジェンドのようなダート巧者も出すのです。
いずれにしてもあまり二兎や三兎を追って総花的な配合になるよりは、ナスキロでいくのかハイインローでいくのか、斬れでいくのかパワーでいくのか、ある程度方向性がハッキリした配合のほうがいいでしょう。
またキングカメハメハはNorthern Dancer4×4・6なので、相手牝馬はNorthern Dancerのクロスを(少なくとも4×4ぐらいの濃さでは)持たないほうが望ましく、たとえばキンカメ産駒の収得賞金上位30頭において、母がNorthern Dancerのクロスを持つのはフィフスペトル、ショウリュウムーン、ラブリーデイの3頭だけ(ちなみにこの3頭はいずれもNijinskyのクロス)。〉
というわけで、Northern Dancer4×4・6のキングカメハメハと、南米アウトサイダー血脈が強くNorthern Dancerを持たないポトリザリスという組み合わせがまずよいのだ…という考えは当時から変わらないし、種牡馬キングカメハメハは配合に素直でいろんな配合パターンでいろんなタイプの活躍産駒を出していますが、いずれにしても「Northern Dancerクロスの緩和」がまず入り口なのだというのが私の考え
全弟ディアデルレイは今日の東京8Rで5着、こちらは男馬なのでちょっとタイプは違いますが、能力はちゃんとみせていてゆくゆくは渋い中距離馬に完成すると私はみていますよ
そして配合に素直なキングカメハメハは、Forli(Riot≒Fair Trial3×3)の血をクロスするとトゥザワールド(Nureyev4×3)、コディーノ(Special≒ポッセ5×3)、グラッツィア(Nureyev≒Sadler's Wells4×2)、キョウワマグナム(Nureyev≒Sadler's Wells4×2)など小脚のきいた機動力型をよく出しますが、ポトリザリスにはForliの父Aristophanesと母父Advocateが入るので、つまりディアデラマドレはForliの父と母父をクロスしていることになり、京都外回りの超スローを一気に差し切ったり、阪神内回りのスローを一気に捲ったりする俊敏な小脚は母ディアデラノビア譲りでもあり、トゥザワールドやコディーノ的でもあり、それはつまりForli的でもあるのです
しかしデビュー前から血統配合をほめていた馬たちがついに重賞を勝ったというのに、私の◎はゴールデンナンバーとアイスフォーリスですから説得力なしですが(^ ^;)、でもこの2頭も好配合ではあるんですよ
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日曜の重賞回顧〜名血がついに初重賞制覇
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