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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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最もBlushing Groom的だった男

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今季のクラシックロードはBlushing Groomの取扱いがカギを握っているのではないかと折に触れて書いてきましたが、クルミナルもルージュバックちゅわんに負けず劣らずBlushing Groom的な馬やと思ってます

池添はやはりBlushing Groom的で何でもできるホエールキャプチャとのコンビで、トライアルはパーフェクトに乗ってきれいに勝つのだけど本番では思ったようにいかなくてけっきょく三冠は②③②、クルミナルも何でもできるオールラウンダーやと思うので、さてここでどう乗ってくるかが見もの

Blushing Groomとはマヤノトップガンやテイエムオペラオーのように変幻自在で、行っても差しても美しく勝つのだとよく書いてますが、“三大Blushing Groom”をあげるとしたら番外になりますがアグネスデジタルも入れたいですね~

アグネスデジタルの3代母Runaway Bride(父Wild Risk)はBlushing Groomの母でもあり、Blandford3×4のクロス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1997110025/

「BlandfordはGainsboroughほどズブく泥臭くなくて、思い出に残るような美しい勝ち方をするのだ」と笠シショーは言いますが、Blushing Groomの美しい勝ち方もそれと通じるものがあるのではないかと

デビュー当初はCrafty Prospectorの早熟なスピードとWild Riskの激気性でダ短距離を先行していたのに、3歳夏からは中距離をこなすようになり名古屋優駿(1900m)とユニコーンS(1800m)に勝ち、ダート重賞で稼いだ賞金でマイルCSに出ると、後方から物凄い斬れ味で全馬をナデ斬ってしまいました

「嘘やろおおお…こんなに美しくストライドが伸びる馬やったんか…」と唖然としましたが、あの狂気をはらんだ美しいストライドはWild Riskそのもの

古馬になってからは南部杯を横綱相撲で勝ち、そして重馬場の秋天に矛先を向けるとオペラオーとドトウの人気馬2頭をまとめて大外一気(白井最強伝説でおなじみ「外ラチに向かって追え」ですね)、余勢をかって香港Cに遠征すると今度はきれいな好位差しで海外G1初V、5歳初戦のフェブラリーSも完勝でこれでG1を4連勝、さすがに衰えが忍び寄ってきたかと思われた6歳時の安田記念では大混戦を割って6つ目のG1タイトルを手中に

京都芝外1600m良、盛岡ダ1600m良、東京芝2000m重、沙田芝2000m良、東京ダ1600m良、東京芝1600m良で、先行・好位差し・中団差し・追い込みと逃げ以外のすべての脚質でG1を制した、究極のオールラウンダーであり究極の自在脚質

やっぱりアグネスデジタルが、Blushing Groomに一番似た馬やったかもしれません

しかし種牡馬アグネスデジタルがBlushing Groomらしさを伝えたかというとこれがそうでもなくて、Chief's Crownという血は柔らかすぎて代を経るとスタミナ化というより緩慢化するところがあって、アグネスデジタル産駒も牡の活躍馬はヤマニンキングリー、カゼノコ、ダイシンオレンジ、アスカノロマンと中距離馬ばかり、これはチーフベアハートやディープスカイなんかと似かよった傾向といえます

ちなみに母系にBlushing Groomを引くアグネスデジタル産駒、つまりRunaway Brideのクロスを持つアグネスデジタル産駒は中央に35頭出走で18頭勝ち馬、勝ち上がり率はなかなか高いのですがオープン級は出ておらず、私が調べたところによると稼ぎ頭はマルコフジ(母父Mt.Livermore)、ダ短距離の追い込み馬ですな


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