「競馬総合チャンネル」では「血統クリニック」と題してメインレースの出走予定馬の血統解説をしています(毎週木曜更新)
関屋記念はこんな感じです
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ここ3年は08年きさらぎ賞の1,2,4着馬が勝っているように、1800m寄りの距離適性と平坦長い直線の実績、この二つを重視したいレースだ。
◆母の相似配合のスピードで
メイショウカンパクは母がHalo≒Red GodやNijinsky≒ノーザンアンサーなどをクロスする相似配合で、ここからマイラーっぽいスピードを受けている。グラスワンダー産駒ながらきれいな脚捌きで外回りで斬れるし、ベストは1800mだと思っているが関屋は1800mベストの馬が勝ちやすいレースだから、福島記念2着や新潟大賞典3着以上のパフォーマンスも期待できるのではないか。
◆先行しぶといLyphard4×4
ドナウブルーはジェンティルドンナの全姉で、母ドナブリーニはチェヴァリーパークS(英G1・芝6F)勝ち馬。Lyphard4×4のディープ産駒だからディープブリランテやスマートロビンなどのように前受けしたほうが味があるタイプで、ここも先行ならヴィクトリアマイルぐらいは走れる。
ゴールスキーは夏場は走る馬で、中京記念も馬場の悪いインを走らされたのによく伸びてきた。Nureyevの影響が強いパワー型持続型マイラーで、緩急の激しい瞬発力勝負は苦手だから平均に速い流れになってほしい。
レインボーペガサスは昨年の勝ち馬。母ギャンブルローズは中京記念と京都牝馬特別で3着があり、デインヒル×ミルジョージのパワー型。タキオン産駒でもパワーと持続力に長けたタイプで、昨年のようなHペースで上がりのかかる決着で浮上する。
エアラフォンは昨年の2着馬で、中京記念もゴール前はまずまずの伸び。ベストタイアップの甥でデュランダル×ジェイドロバリーだからG3級では手堅いマイラー血統で、新潟外回りも合っているが、昨年よりは相手が揃った感はある。
レッツゴーキリシマは一昨年の勝ち馬。母はNasrullah4×4とSpring Run≒Tom Fool4×4で手堅いスピードを確実に伝えるが、そこへメジロライアンが配されて自身はAureole5×6だから、母のスピードで先行し父のHyperionで粘るマイラーに出た。もここ2戦はシンガリ負け続きだが、まだ老け込む年ではないので気分よく行ければ一変も。
マイネイサベルはマイネレジーナ(クイーンS2着)の娘で1800mがベストだと思っているが、父がテレグノシスだから母よりはマイルの決め手も持ち合わせており、ヴィクトリアマイルでは前がカベで進路変更を繰り返しながら6着まで追い上げた。新潟2歳Sの勝ち馬で左回りは凡走なし。
エーシンリターンズはキンカメ産駒でHyperion的な持続力で走るタイプ。直線長い1600〜1800mは[4.2.3.3]で、3着を外したのはG1ヴィクトリアマイルと休み明けの京都牝馬Sと大幅馬体増の中京記念だけ。絞れてくれば今度は圏内に。
スマイルジャックは09年の勝ち馬。引っかかるのでマイルを主戦場としてきたが、典型的な中距離血統で本来は2000mぐらいが合っている馬だ。
シルクアーネストも夏場は調子を上げるが、母系の奥にハイインロー血脈が強く斬れるというより粘り強い脚質だから、スタートを決めてもう少し前で立ち回れればいいのだが…。
アスカトップレディはサンデー×Seattle Slew×Mr.Prospectorだからリーチザクラウンやサダムパテックなどと似た配合形で、東京や外回りの1600〜1800mが最適条件。重賞ではワンパンチ足りないがここも崩れはないだろう。
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血統クリニック〜関屋記念
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