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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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先週の雑感・新潟編〜高速イン伸び馬場悲喜こもごも

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土曜5Rの新馬はショウナンダイチ(「ディープインパクト好配合馬リスト(2012)」◎評価)に注目してましたが、母父Victory Note(仏2000ギニー)がFairy King産駒でSpecial≒Rule Formi3×3、しかも母母父がLear Fan(Roberto系最強の内回り向き血脈)で母はThong=Lt.Stevens5×4ですから、ディープ産駒としてもパワーと機動力と粘りで走る血統で、実際に走りっぷりをみてもたとえば東京1800m良よりは中山1800m稍で買いたいなあ〜という感じで、直線追い出すとモタれてしまってあんまり見せ場もなかったですが、タイプとしてはまあだいたい想像した通りだったんで、そういう適条件でどんなレースになるかみてみたいです
勝ったプリフォンテインはブラックエンブレムの甥で、アドマイヤムーン×スペシャルウィークでサンデーサイレンス3×3、Mr.Prospector4×5ですが、アドマイヤムーン産駒でサンデーとミスプロ両方クロスするなら他の部分でパワーを補わないと柔緩慢になりすぎるので、この場合は母のBuckpasser5×5がきいていて、ようするに「サンデー×ミスプロ×Buckpasser」のA級配合形をセットでクロスしてバランスをとってますということですね〜
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010100699/
でもエンドスウィープやマイケイティーズやスペシャルウィークを通じてこれだけいろんな血をクロスしても、実馬を見るとああこれはヘクターやなあ…、短めアドマイヤメインが走ってますなあ…という感じで、ヘクタープロテクターというやつは母母父ぐらいに入ってもなかなか自己主張が強いのです
2着ジプシースウィングはシンボリクリスエスのマイラーが出るパターン=母系のスピードでがONになったタイプで、ビーバップ→バプティスタがちょっとナスキロ柔くなったかなという1400m寄りマイラー

瓢湖のカナロアは予想コメントにも書きましたが、Balidaress(Fair Trial-Lady Jurorのクロス)の牝系で母はヌレサドのクロスで自身はBurghclereのニアリークロスですから、外回りを斬れで差すというより内回りを持続力で捲るタイプで、ここは順当勝ち素質勝ち
ウインフロレゾンはフジキセキ×トニービンでクロスがLe Fabuleux3×5ですから戦績通り長い直線をナタの斬れで追い込む中距離馬で、だから内回りの高速馬場ではアンパイとみていたんですが、ゴール前はなかなかいい伸びで上がりの速い競馬で斬れたのは収穫で、次外回りなら圏内じゃないですか

信濃川のファタモルガーナは高速馬場の前残り(前が残りすぎてその間を割ろうとしたサフランディライトは抜け出すスペースがなかった…)を一頭だけ外からねじ伏せるように差し切りとは、もともと配合をほめてきた馬ではありますが本格化気配
母はSeattle SlewとRivermanを通じるナスキロラトロのクロスで、このようにディープ産駒でナスキロを配合の幹にすると、母父Caerleonなんかが典型的ですが狙い通りに外回りで柔らかく斬れるストレッチランナーが出るんですが、そういうタイプは2歳〜3歳の春にはまだ柔らかすぎて緩くてなかなか完成の域に達しないことが多い…と書いてきました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2008104467/
ダノンシャークやトーレンレーヴが古馬になって一皮むけてきたり、あとナスキロ幹配合ではないですがやはり3歳時はいかにも緩かったグルヴェイグが本格化を辿ってきた過程なんかをみても、ナスキロ幹配合で柔すぎるぐらいのディープ産駒は、古馬になって一本芯が通ってくると本格化する…というケースは多いんじゃないかと
ファタモルガーナはBurghclere≒Aureoleですから持続力も十分で、目黒とか大阪―ハンブルクみたいなレースに向きそう

長岡は終わってみればイン伸び馬場で内枠で中館さんならエイシンハーバーにどうぞどうぞ逃げ切ってくださいというお膳立てができていたとわけですが、それだけに外から鋭敏に斬れたイチオクノホシはさすがオープン級の脚

日曜5Rバリローチェ(「ディープインパクト好配合馬リスト(2012)」★評価)は今の馬場で外から差し切ったのは評価できるし、母系のパワーの要素もソコソコONになっていて加速に力強さがあるのも、3/4姉のディアデラノビアと重なるところがあっていいんじゃないかと
ディアデラノビアの半分Fair Trial的な加速は本当は小回り1800mベストじゃないかとよく書いてましたが(実際愛知杯とか中山牝馬とか強かったですよ)、この馬もそういう機動力はあるほうでしょう
ポトリザリスの仔は牡だとパワー型持続型に寄りすぎる傾向はあって、牝のほうがパワーが俊敏さとして表現されるので計算しやすいんじゃないかという頭があって、ディアデラマドレ(牝2歳、キンカメ×ディアデラノビア)もそのイメージで推してきたところはあります
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104301/
以下は「ディープインパクト好配合馬リスト」からの抜粋
★ポトリザリス10…イグアスの全妹でディアデラノビアやマゼランの3/4妹。ポトリザリスはパワーと粘りの南米血脈なので牡は長いところでしぶといタイプが出るが、この馬は牝なのでディアデラのようにピリッとしたところがありそう。

出雲崎も2着逃げ残り3着好位イン差しで外を回って斬れたといえるのは1着ランパスインベガスと4着サトノジュピターぐらいで、やっぱりこの2頭は斬れ味上位でしたが、今の高速馬場ではマイラーっぽい斬れ方をするランパスのほうが◎は打ちやすいです
サンデー×トワイニングというのはグレイトジャーニーを逆さまにしたような形で、それだけで「サンデー×ミスプロ×War Admiral×La Troienne」のA級配合形になるというお手軽お買い得なマイラー配合ですが、この馬はフジキセキとRivermanを通じてナスキロのクロスもあり、一方で母はNever Bendでクロスで母母はAlibhai−Hyperionのクロスですから硬軟のバランスがとれた配合でもあり、ロベリア賞あたりから1600〜1800mではほとんど◎を打ってきたお手馬
サトノジュピターもあそこから10頭以上ナデ斬ってるのはさすがで、“Seattle SlewとNijinskyが入って胴長脚長になったがLa Troienneも多いので体質は硬めになったヒカルアマランサス”という馬で、ちょっと時計や上りがかかる東京外回りの1800〜2000mがズンドバじゃないですか
サウンドバラッドは体型はわりとLyphardっぽくて、父SingspielからはHalo的走法を受け継いで、ようするにローエングリンをもうちょっとLyphard的にねちっこくしたようなイメージで、1800mで前受けすると粘り強くて、そのイメージで前々走◎にしたんですが意外に渋った馬場はダメなんですよね〜
和田といえば“サドラー使い”が代名詞の一つですが、この手の「斬れ味瞬発力イマイチだが持続力はたしかだから前受けで頑張りたい」馬に乗せたときの、引きつけすぎない脚を余さない的な信頼感においては屈指の乗り役ですが、一方で「俊敏鋭敏だが脚を長く使えない馬」に乗せたときの道中脚をなし崩しに使ってしまう感もなかなか屈指で(^ ^;)
でも最近の競馬は脚を早めに使ってしまって負けるより脚を余してしまって負ける有力馬のほうが多いですから、そういう意味では信頼できるほうの乗り役とはいえるし、けっきょく買う側がそういう個性を理解して買えばいいんですよね〜
このレースも11.6-11.1-10.6-12.3と上がり4Fからペースアップしてて、新潟外1800mにしては上がりだけのヨーイドンには持ち込んでないという、ここらがやっぱり和田臭がする逃げなのです
ドラゴンライズは巧く内に突っ込んで伸びかかったところで止まったので、これはやっぱり(これぐらい流れてしまうと)1800mはちょっと長いんでしょう
インプレザリオはレース前にも書いたように「サンデー×Lyphard×ハイインロー」らしい脚質の馬で、やっぱりポジション的にはもう一列前だろうと私は思うなあ…


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