錦秋は◎ププッピドゥ
最近の岩田父は専ら逃げジョッキーと化していて、騎乗中のテンションも何だかおかしいので“オリオール岩田”と我々は呼んでます(^ ^;)
本馬は前走その岩田を背に圧巻の逃げ切り、血統表を見ると母系にVaguely Noble様の名がたしかに確認でき、逃げたときは[2-0-0-1]でここは同型不在
東京最終は◎レッドクレオス○ジュニパーベリー
ジュニパーの母エキナシアはスニッツェル娘らしいパワースプリンターでしたが、そこにゴールドシップでこの馬はもうちょっとストライドで走るので、直千のあとでかからなければ東京1400で好位差しのイメージなんですよね
ステイゴールド系とフォーティナイナー系の組み合わせはラッキーライラックやエポカドーロやウインプリメーラなどなど意外にナスペリオン的ストライドに振れるし、クロノメーターなんてゴールドシップ×ブライアンズタイムなのに東京マイルで斬れますからね(母系にフォーティナイナーの3代母でもあるナスペリ血脈Courtesyが入る)
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではAR共和国杯とみやこSと百日草特別を予想していますので、日曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~Aureole魂な鞍上鞍下
11/3~8の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
5歳秋の東京2500は最大のチャンスや頑張れ極!と◎を打ったサンレイポケットは荒れたインに突っ込んでいくし、阪神は雨予報やったのに一滴も降らないし…
日曜は思ったとおりにいかないことが多く、イラッとした感情にまかせたコメントをついつい書き殴ってしまいましたm(_ _)m
長年にわたって積み重ねられてきた持論や認識や価値観などは、それが確固としたものであればあるほど、反するものや外れるものを受容できなくなり、つい感情的にディスってしまう
これはまさに老害の構造で、そんな年になったんやなあ…と自戒
何が起こっても、どんな結果になっても、競馬は楽しいのだ、血統は面白いのだということをまず発信していかないといけないのに
思ったとおりにならないときこそ、その面白さを伝えないといけないのにね
『一口馬主好配合馬ピックアップ(2017)』で望田潤と栗山求がダブル推奨し、『望田潤のPOG好配合馬リスト(2018)』で推奨したクリソベリル(牡4歳)が火曜大井10RのJBCクラシック(Jpn1・ダ2000m)を勝ちました。
★キャロットクラブ
父ゴールドアリュール
母クリソプレーズ(エルコンドルパサー)
牡 募集価格:5600万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104458/
クリソライト(ジャパンダートダービー)の全弟、マリアライト(宝塚記念、エリザベス女王杯)、リアファル(神戸新聞杯)の4分の3弟にあたる良血です。母クリソプレーズは近い世代にSadler's WellsとRivermanを併せ持っていますが、父ゴールドアリュールの代表産駒となることが期待されるエピカリス(北海道2歳優駿、UAEダービー-2着)は、その母の父カーネギーが「Sadler's Wells×Riverman」なので配合構成がよく似ています。母の全弟アロンダイトはジャパンCダート(G1)の勝ち馬で、おそらく全兄クリソライトと同じくダートで活躍するでしょう。現時点で498kgという堂々たる体躯は砂の大物を予感させます。(栗山)
9/4追記
ゴールドアリュールのダート馬として間違いない配合。実馬を見ても十分な豊富なパワーとスタミナを感じさせ、ダートの長いところでオープン級は疑いないところ。今年の募集馬の中でも「外さなさ感」ではこの馬が最右翼と言っていいのでは。(望田)
クリソベリル(牡・父ゴールドアリュール・母クリソライト)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104458/
名繁殖クリソプレーズの息子で、マリアライトやリアファルの3/4弟で、クリソライトの全弟。Nureyev≒Sadler's Wells3×4・5のゴールドアリュール牡駒で、全兄よりマッチョでいかつい馬体。夏の札幌ダ1700が目標とのことで、順調にいけば北海道2歳優駿と兵庫CSを狙えそう。(望田)
『ディープインパクト好配合リスト(2020)』で望田潤が推奨したグレイイングリーン(牡2歳)が日曜阪神6Rの新馬戦(芝1400m)を勝ち上がりました。
◎グレイイングリーン(牡、母リトルゲルダ)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105454/
さかのぼるとナリタキングオーなどが出る牝系で、母リトルゲルダはセントウルSと北九州記念に勝ったスプリンター。母父Closing Argumentはケンタッキーダービー2着、母母父BuddhaはウッドメモリアルS(米G1・ダ9F)勝ち馬。母系にUnbridled's SongとStorm CatとIn Realityが入るのでコントレイルなどと似たアウトラインで、最近のディープ産駒の走るパターンといえる。
『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で望田潤が推奨したヒストリアノワール(牡2歳)が土曜東京3Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
★シルクホースクラブ
父エイシンフラッシュ
母ガルデルスリール(ダイワメジャー)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018104996
牡 募集価格:1500万円
母母バシマーの仔たちは上級で堅実に走っていますが、母ガルデルスリールもJRA2勝で5000万円近くを稼ぎました。そこにエイシンフラッシュが配されて、本馬はSpecial=Thatch6×5など薄い父母相似配合に。母やダイワメジャーの影響も感じられる体つきからして、母方のマイルのスピードで1800~2000mを先行するイメージで、エイシンフラッシュ産駒はマイルドなAureole魂を受け継いでいることが多いので先行脚質が出世します。古馬になってもジワジワ成長しつづけてタフに長く走れる馬だろうし、母以上の活躍は十分見込めるとみて、お安いところではこれを推奨したいです。(望田)
『望田潤のPOG好配合馬リスト(2020)』で推奨したソーヴァリアント(牡2歳)が土曜東京4Rの未勝利戦(芝2000m)を勝ち上がりました。
ソーヴァリアント(牡・父オルフェーヴル・母ソーマジック)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018104662/
マジックキャッスルやソーグリッタリングの下。母ソーマジックは桜花賞3着。「オルフェーヴル×シンボリクリスエスで母母にSadler's Wells」というパターンは、JRAに3頭が出走しオーソリティ、エスポワール、アプルーヴァルといずれも活躍馬。本馬は母母父にSadler's Wellsの全弟Fairy Kingが入る。オーソリティよりは小脚がきいて1800ぐらいになりそう。(望田)
土曜福島5R障害未勝利 グローブシアター(POG・望田)
日曜福島6R1勝クラス クィーンユニバンス(POG・望田)
海外の繁殖セリがスタートして多忙なので今週も軽めに…
グレイイングリーンはパドックを一周見ただけで体質が抜きん出てるのがわかるほどで、ディープ×Unbridled's Song×Storm CatらしいA級体質です…リトルゲルダ仔なので距離延びてどうかですが
ヒストリアノワールは推奨コメントでも書いたとおりダイワメジャーがわりと強く、東京でどうやろな~と内心思ってたので「アオイカツマが良馬場で変わりそう」と書いておいたんですが(^ ^;)、ルメールはさっさとハナを切ってダイワメジャーのケイバをさせてました
ソーヴァリアントは新馬戦のパドックを見て「馬はいいが中山っぽいタイプ」と書いておいたんですが、昨日も楽勝の勢いで抜け出して最後際どくなったのはそのあたりで、マジックキャッスルが秋華賞でベストパフォを叩き出したのとイメージは近いかなと
ちなみに推奨コメントでも書いた「父オルフェーヴル×母父シンボリクリスエス×母母にSpecial」、最近のデータは以下のとおり
「一口好配合ピック」ノルマンディー、京サラ、グリーンからピック
BCのVTRをちゃんと見る時間が全くとれませんが、ジュヴェナイルのEssential Qualityはロードクロサイトのイトコで、Unbridled≒Jeano3×3の痺れるニアリークロスも同じ
Weekend Surprise≒Secrettame≒Terlingua(Secretariat+Tom Fool)のニアリークロス4×4・4なのもポイントで、ディープインパクト×ロードクロサイトとやってることは似ているわけですな
JフィリーズのVequistは母がWeekend Surprise3×4、自身はStorm Cat≒Summer Squall4×4、Terlingua≒Weekend Surprise5×4・5
A.P.IndyもStorm CatもUnbridledも名血名種牡馬ですが、それよりもWeekend SurpriseやTerlinguaやCharediや、BusandaやSomethingroyalのほうがエライのです
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おかげさまで今期も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2020~21)」、本日栗山がノルマンディーオーナーズクラブから3頭ピックしました(1頭はダブルピック)
現在キャロット(19)、シルク(14)、ジーワン(11)、東サラ(7)、ユニオン(5)、ターファイト(4)、ノルマンディー(4)、ラフィアン(4)、ウイン(3)、京サラ(2)、グリーン(2)、YGG(1)、ワラウカド(1)、ローレル(1)から計78頭ピックしています
これからは繁殖セールと配合診断を片づけ次第、ウイン二次とロードにとりかかる予定です
栗山求・望田潤の「一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)」
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6e668464efadfe6147953e340773e45a
土曜のボツ予想~Aureole魂疑惑はあるが…
ユートピアは◎エクセランフィーユ
レクセランスの半姉で、デインヒル3×3のFrankel産駒ですがHopespringseternal≒Sir Ivor5×5とBlushing Groom5×6が出たストライドは明らかに大箱向き
芝良では[3-1-0-0]ですから、前2走を無視して狙えます
ただこの馬Aureole魂疑惑はあるので、フルゲート内枠で何もできず終わってしまうリスクは承知の上で、走るならアッサリだろうということで単と○ドナアトラエンテとの馬連ワイド
あとは▲アラスカがここ2走の内容が強いので気になるんですが、400キロの牝馬ですからパドック見てから一考したいです
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではデイリー杯と武蔵野Sとオキザリス賞を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では武蔵野Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~ドゥラメンテが爆発
ニホンピロマリブはストライドで走るジャンポケ産駒で小回りがききにくそうなので、黄菊はアドマイヤザーゲ→クインズラベンダー→スタッドリーの1点で
クインズラベンダーはクインズミラーグロの下、母からTom Rolfe肩やClever Trick早期締まり体質を引いて、阪神内2000が一番合っているのはこれやと思いますが、今の阪神芝は最高速度が問われるので、ルメールがドゥラメンテを直線で爆発させるとみました
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではエリザベス女王杯と福島記念とオーロCを、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではエリザベス女王杯を予想していますので、日曜もよろしくお願いします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
第45回エリザベス女王杯回顧~エヴァーグリーン・ハイペリオン(4)
阪神11R エリザベス女王杯
◎17.エスポワール
○4.ソフトフルート
▲13.サラキア
△11.ラヴズオンリーユー
×6.ノームコア
×8.センテリュオ
×12.ウインマリリン
×18.ラッキーライラック
阪神2200は4角奥のポケットからのスタートで、1角までが京都2200よりも長い。だからスタートダッシュが速くない馬でも、リスグラやゴルシのように長いホームストレッチで押し上げてポジションをとることは可能だ。阪神芝が日曜もこのまま高速インベタだと、ルメールやユタカや武史などは枠ナりに外を回らされるよりは1角までに前目につけてしまうかもしれないし、ミルコがスワーヴリチャードのような向正一気をやるかもしれない。いずれにしても、無敗の三冠馬やアーモンドのような存在はいないから、みんなG1取りのチャンスを虎視眈々と狙っているだろうから、意外に緩まず流れて、持続力や底力も問われるレースになるほうに張ってみたくなった。
エスポワールはアドミラブルの半妹で、リンカーンやヴィクトリーの姪で、アリストテレスのイトコで、オルフェーヴル×シンボリクリスエス×サドラーズウェルズはオーソリティと酷似した配合。血統的にみてもマイルより中距離だし、京都外より阪神内というタイプだ。絶好調ユタカがこの伏兵をこの外枠でどう乗ってくるか。確証はないけれど、馬券的にもレース観戦的にも楽しめる◎だと思う。
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例によって1~3着馬の血統解説とリード文をNETKEIBAより再掲
<今年は阪神芝内2200での施行なので、Nureyev≒Sadler's Wellsの血に注目>
今年は阪神芝内2200で行われるエリザベス女王杯。同距離でも京都外回りと阪神内回りでは求められる能力や適性はかなり異なる。
阪神内2200で行われる重賞は宝塚記念だけだが、近年の宝塚記念で連対した牝馬をあげると、クロノジェネシス、リスグラシュー、マリアライト、デニムアンドルビーの4頭。この4頭に共通するのはSadler's Wells≒Nureyevの血をもつことで、もともと宝塚記念はヌレサドの血が強いレースでもある。
取り上げた馬では、ウラヌスチャーム、エスポワール、サトノガーネット、ミスニューヨーク、ラッキーライラック、ラヴズオンリーユー、リュヌルージュ、ロサグラウカがヌレサド(Fairy King)の血を引く。
ラッキーライラック
母ライラックスアンドレースはアシュランドS(米G1・AF8.5F)勝ち馬で、ミッキーアイルやアエロリットも同牝系。母父Flower Alley(トラヴァーズS)はトーセンラーやスピルバーグの半兄でアイルハヴアナザーの父。母父フォーティナイナー系はエポカドーロと同じ。オルフェ産駒らしく古馬になってもうひと皮むけ、エリザベス女王杯と大阪杯を制覇。札幌記念から上積みもありそうで、4つ目のG1タイトルを視野に。(距離○スピード○底力◎コース◎)
サラキア
サリオスの3/4姉で、サンタフェチーフの姪。母サロミナは独オークス(独G1・芝2200m)勝ち馬。母父Lomitasは独年度代表馬で独リーディングサイアー。母方が強い体型体質でディープ産駒にしては斬れ味は並だが、ますますHyperion的に粘り強い脚質になってきた。気難しいAureoleの血を引くので馬群を嫌がる面はまだあり、ハナを切るか一番外から差すかが好走パターン。ここは多頭数がネックかも。(距離◎スピード○底力◎コース○)
ラヴズオンリーユー
リアルスティール、ラングレー、プロディガルサンの全妹で、欧2歳女王Rumplestiltskinの姪で、仏ダービー馬Study of Manとも7/8同血。母母MonevassiaはKingmamboの全妹。ディープ×Storm Catはキズナやエイシンヒカリなど活躍馬多数の黄金配合。力強く差し切ったオークスを見てのとおり、リアルスティールよりも長手で大箱向きの斬れがある。阪神内回りだと鳴尾記念のような差しになるだろう。(距離◎スピード○底力◎コース○)
今年のエリザベス女王杯は高速馬場の阪神芝内2200で行われ、おまけに確たる逃げ馬不在で、いったいどれがハナを切るのか、1角までの長いホームストレッチでポジションを取りにいく馬はいるのか、あるいは向正でスワーヴリチャードばりの進出があるのか、展開やペースが非常に読みにくくてそんな話ばかりしてました
押し出されるようにハナに立ったノームコアは、正攻法だとこの距離は少し長かったという大負けでしたが、59.3-12.0-59.0という平均ペースの逃げ
ちょっと馬が行きたがったのもあったものの、俺が逃げるんだからおかしなペースにはしないよというノリの逃げで、各馬途中で動きたくなるような緩みや淀みはなく、強い3頭が外を回って脚力の違いを見せつけて1~3着、終わってみれば非常に真っ当な結末でした
これでラッキーライラックは4つ目のG1タイトルを手中にしたわけですが、阪神JF(2歳)、エリザベス女王杯(4歳)、大阪杯(5歳)、エリザベス女王杯(5歳)、早期から素質を見せながらも最も活躍したのが5歳というのは父オルフェーヴルの成長曲線そのもの
何度か書いていますが、まだ未完成なまま春二冠をぶっこ抜き、夏休みを挟んで出てきた神戸新聞杯で腰やお尻がプリッとして顕著な成長を見せ、引退レースの5歳有馬が8馬身ぶっちぎりで最強だった…というのが名馬オルフェーヴルの最も凄みあるプロフィールなわけでね
この成長力の根源が4×3でクロスするノーザンテーストの血、ノーザンテーストが3×2でクロスするLady Angela(父Hyperion)の血であることは今さら言うまでもなく、ノーザンテースト産駒も「三度変わる」とよく言われたもんです
「これ○○の1歳です」
「お~これまた○○の仔らしくなってきましたね(・∀・)」
「なんで中距離のスラッとした種つけても、コロンとして短足になっちゃうんでしょ(^ ^;)」
「○○の母母父ノーザンテーストが代を経ても威張ってるからですよ。短足で伸びのない体型で、持続力と我慢強さと成長力に富むのがHyperionです」
「なるほど…まさにテーストの特徴そのものですね」
「Hyperionは体高152cmぐらいだったそうですよ」
先日生産者とこんな話をしていたんですが、代表牡駒のエポカドーロこそ脚部不安から立ち直れないまま引退したものの、ラッキーライラックは5歳の今がまさに充実期、ジャスティンは4歳の今年交流重賞を3勝する大活躍、マルシュロレーヌは4歳秋にダートで覚醒し来年は牝馬交流路線の主役を張りそうだし、バイオスパークは5歳の今年ついにオープン入りし福島記念でついに重賞に手が届いた
春クラシック照準のノーザン帝国には未だにウケは良くないのかもしれませんが(^ ^;)、オルフェーヴルこそが今日本で最もノーザンテースト的な、Hyperion的な種牡馬なのです
「ダービーや桜花賞はノーザンに対抗するのはなかなか難しいけど、古馬になって成長が追いつけばオラんちのオルフェだって…」
今春日高からの種付が殺到した理由は、比較的リーズナブルな種付料だけではないでしょう
以下はMahmoudさんの個別ラップ(後半1000m)
ラッキーライラック 57.1-11.7-11.5-11.2-11.1-11.6
サラキア 57.0-11.8-11.5-11.4-11.2-11.1
内回りの3~4角を11.2-11.1で捲り上げるのがラッキーライラックの真骨頂で、上がり11.7-11.3-11.2-11.7の大阪杯で最内をすくうのも真骨頂といえますが、このコーナリング性能や内回りでのフケのよさはまさにアメリカン、フォーティナイナー×ステラマドリッドのライラックスアンドレースの真骨頂ともいえます
このアメリカン・オルフェで京都外2200や沙田2400をフレンチに差してしまうスミヨンがヘンタイなのであって、ルメールやミルコはノーマルプレイでラッキーライラックの持ち味を十分に引き出したといえ、昨年スミヨンが神ヘンタイ騎乗で勝たせてるだけに、連覇を期待されたルメールとしては内心期すものがあったんじゃないかと(・∀・)
ラッキーライラックの配合についてはデビュー時からずっとほめてきたのでもう詳しくは書きませんが
・母がフォーティナイナー系のマイラー(中距離×マイラー)
・母母にだけNorthern Dancerが入らない「3/4Northern Dancerクロス」
・エレクロトアート≒Sadler's Wellsのニアリークロス(そこにMr.Prospectorのクロスを重ねNantallah≒Nashua的パワー増幅)
・Flower Alleyの母プリンセスオリビアがハイハット≒Aureole4×5で、これがノーザンテーストのLady Angelaと呼応(Hyperion+Swynford+Pretty Polly)
ひとまずオルフェーヴル産駒として考えられるベストな配合で、教科書とすべき配合やと思います
サラキアはいつも書くように母母父Tiger Hillに入るAureoleの血の影響で馬群がダメで、一番外から差すか逃げたときは距離馬場コース不問でオール好走
Aureole魂百まで、もう来年は6歳ですからもうこの気性はなおらんでしょうが、北村友はこの馬に乗ったら必ず一番外から差すのでそれだけでも正しい(3歳夏の青島でも外捲りで勝ってます)
ラヴズオンリーユーは矢作師が言うように、満点のオークスまではいかなくても今年ベストの出来で、全兄リアルスティールより脚長でディープ×Storm Catらしいストライドで差す馬ですから、この出来で京都外だったらもっと肉薄できただろうし交せたかもしれません
11/14,15の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
京サラの二次募集がスタートしていますが、一次につづいて募集馬の血統解説を書いていますので出資の参考にしていただくと幸いです
https://kyoto-tc.jp/club/index
一口好配合ピックですが、ロードは19日、ウイン二次は22日には必ずアップしますのでよろしくお願いします
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『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で栗山求が推奨し、『ディープインパクト好配合リスト(2020)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したレッドベルオーブ(牡2歳)が土曜阪神11Rのデイリー杯2歳S(G2・芝1600m)を勝ちました。
★東京サラブレッドクラブ
父ディープインパクト
母レッドファンタジア(Unbridled's Song)
牡 募集価格:8000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105366/
全姉レッドベルディエス(クイーンC-5着)、全兄レッドベルジュール(1戦1勝)に続き、全きょうだいを3年連続で推奨します。「ディープインパクト×Unbridled's Song」の組み合わせは出走16頭中14頭が勝ち上がる驚異的な堅実性を誇り、なおかつダノンプラチナが朝日杯フューチュリティS(G1)と富士S(G3)を制覇したように大きなところも狙えます。Unbridled Song の全妹アジアンミーティアもディープインパクトと相性が良く、子からダコール(新潟大賞典)、孫からブランボヌール(キーンランドC、函館2歳S)を出しています。3代母Phone Chatterは米2歳牝馬チャンピオンで、母レッドファンタジアはインランジェリー(米G1スピンスターSなど重賞3勝)の3/4妹。仕上がりが早く大レースでも期待できる好配合馬。芝中距離で大成が期待できます。(栗山)
レッドベルオーブ(牡・母レッドファンタジア)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105366/
東京サラブレッドクラブで募集価格8000万円。レッドベルジュール(デイリー杯2歳S)、レッドベルローズ(フェアリーS-3着)、レッドベルディエス(紫苑S-4着)の全弟で、全きょうだいを4年連続で推奨することになる。「ディープインパクト×Unbridled's Song」の組み合わせは出走20頭中18頭が勝ち上がる驚異的な堅実性を誇り、なおかつコントレイルが皐月賞(G1)とホープフルS(G1)を、ダノンプラチナが朝日杯フューチュリティS(G1)を制覇したように大きいところも狙える。3代母 Phone Chatter は米2歳牝馬チャンピオンで、母はインランジェリー(米G1スピンスターSなど重賞3勝)の4分の3妹。仕上がりが早く確実に走ってくる血統なので戦力的に計算が立つ。(栗山)
レッドベルオーブ(牡、母レッドファンタジア)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105366/
レッドベルジュール、レッドベルディエス、レッドベルローズの全弟で、スピンスターS(米G1・AW9F)勝ちインランジェリーの甥。3代母Phone ChatterはBCジュヴェナイルフィリーズに勝った北米2歳女王。ディープ×Unbridled's Song×Storm Catという輪郭はコントレイルと似る。レッドファンタジアの仔は年々出来がよくなっているし、ディープ×Unbridled's Songの黄金配合は牡のほうが更に走るイメージも。(望田)
土曜阪神9R岸和田S ポタジェ(ディープ・栗山)
日曜阪神8R2勝クラス ピッツィカート(一口&POG・望田)
日曜阪神11Rエリザベス女王杯2着 サラキア(ディープ・栗山)
土曜阪神11Rエリザベス女王杯3着 ラヴズオンリーユー(ディープ・望田&栗山)
レッドベルオーブは今最も熱いディープインパクト×Unbridled's Song×Storm Catの黄金配合で、全兄につづくデイリー杯制覇となりました
ちなみにディープインパクトとUnbridled's SongとStorm Catを血統表内にもつJRA出走馬は以下のとおり
あと久々にドゥラメンテ勝ち上がり産駒の分析表も更新しました
やっぱり緩メンテのネジを締めるには、ヌレサドいじりかテーストいじり、クロスはだいたいこの二択になってきた模様
「一口好配合ピック」ロードから計5頭ピック
おかげさまで今期も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2020~21)」、本日ロードサラブレッドオーナーズから栗山が2頭、望田が3頭、計5頭ピックしました
現在キャロット(19)、シルク(14)、ジーワン(11)、東サラ(7)、ユニオン(5)、ロード(5)、ターファイト(4)、ノルマンディー(4)、ラフィアン(4)、ウイン(3)、京サラ(2)、グリーン(2)、YGG(1)、ワラウカド(1)、ローレル(1)から計82頭ピックしています
次はウイン二次ですね、22日にはアップしますのでよろしくお願いいたします
栗山求・望田潤の「一口馬主好配合馬ピックアップ(2020)」
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/6e668464efadfe6147953e340773e45a
BCスプリントを勝ったWhitmoreは見てのとおり、母がヨハネスブルグ≒Tale of the Cat2×2というすごい配合で、そこにアウトブリードでアウトサイダーなPleasantly Perfectを配した緊張→緩和の爆発力がお見事(・∀・)
レースを観るとたしかにヨハネスっぽい馬で、内からネロがスルスル抜け出してきたという勝ち方でしたが、戦績からも高速馬場に強いタイプなんでしょうね
土曜のボツ予想~メイショウボーラーだから
瀬戸内海は◎ダンツイノーバ○トウケイミラ
いつも先行手堅い◎ですが、父メイショウボーラーですから1400で更に…の可能性に一票投じたいですかねここは
ちなみにメイショウボーラー牝駒の距離別成績は以下のとおりでした
東京最終は難解すぎますが、全く人気がないので◎シャワークライムで振り回してみます
東京の良ではだいたい好走、血統からもマイルより1800やと思うし、今回はチーク付けるらしいのでヤル気出してくれれば…う~む根拠が弱い(^ ^;)もうちょっと走っていい馬やと思ってるんですよね
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではアンドロメダSともちの木賞と東京6Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~オルフェ×フレンチ砂三銃士
霜月は東京良なのでA.P.IndyやStorm CatよりもKingmamboやNureyevを重視、ということでゴルア産駒○テーオージーニアスが有力でしょうが、◎ヘリオスもダ短では底を見せておらず、走りをみても1400のほうが流れに乗りやすそうやし、ここは外好位で運べそう
オルフェーヴルはフレンチデピュティをもってくるとノーザンテーストとフレンチデピュティのパワーの要素がONになりダートに振れやすく、マルシュロレーヌやアルドーレと合わせてオルフェ×フレンチ砂三銃士ですな(・∀・)
赤松は良の東京マイルなら◎アカイトリノムスメ○シャドウエリスの斬れが上位で、3着に△シゲルオテンバと△メイサウザンアワーを塗ります…ふつうです(^ ^;)
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではマイルCSと甲東特別と東京12Rを予想していますので、日曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
月曜のボツ予想~ブラックタイド×短距離
東村山は◎コパシーナ
寒椿でも◎にしましたが、砂の名繁殖ダッシングハニーの仔で、父ヘニーヒューズなんで中山1200よりは東京1300のほうが好位で追走が楽
猪名川は人気2頭が大箱向きストライドで走るので、◎ハギノアップロードのイン好位差しでいってみたいかなと
母ウェイクアップマギーはオークトリーS(英G3・芝7F)に勝ちチェヴァリーパーク2着、Gone West系でSecrettame≒Sir Ivor3・4×4のスピード馬でした
そこにブラックタイドで順当に先行力機動力粘着力ある中距離馬に出ましたが、福寿草でロジャーバローズの2着など内2000にも実績あります
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では東スポ杯と秋明菊賞と阪神12Rを予想していますので、月曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
第37回マイルCS回顧~溜息しか出ない才能
阪神11R マイルCS
◎4.グランアレグリア
○2.レシステンシア
▲8.インディチャンプ
△14.サウンドキアラ
×7.アドマイヤマーズ
レシステンシアは2週つづけて坂路で絶好の動きだったが、今週は馬ナリでそれほど強い前進気勢は感じられなかった。春よりビルドアップしているのでガンガン行ってしまうかもしれないし、案外ジワッと逃げるかもしれない。グランアレグリアにとっては高速巡行のほうが能力を発揮できるし、今でも馬群に入るとちょっと微妙なところはあるので、あまりペースが上がらず馬群が一団で囲まれたときが問題か。ペースが緩んだほうが紛れる余地は大きいのではないかと思うが、流れればグランの高速巡行力、緩めばインディの現役最強ピッチが活きるとみたい。
馬券的な妙味なサウンドキアラだろう。スワンSは内枠で荒れたインを走らされてかわいそうだったが、ヴィクトリアマイルで1.31.3で走破してノームコアに先着なら馬券圏内の力はある。キアラを3着付けに、グラン頭とインディ頭の二本立てでいきたい。サリオスはG1クラスの馬だがマイラーではないと書いてきた。ここは大外枠でもあるので無印で。
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例によってNETKEIBAの全頭血統解説から
グランアレグリア
マリスターと同牝系で、母タピッツフライは芝8Fの北米G1を2勝。母父Tapitは北米リーディングサイアーでラニやラビットランの父。ディープインパクト×Tapitはアルーシャと同じで体質はしなやかだが、繋ぎは短く爪は小さく高速馬場も渋った馬場もOK。古くはデュランダル、最近ではストレイトガールなどと似て、1400最強だが1200でも1600でも高性能という馬だろう。マイルなら高速巡行戦になったほうが優位。(距離○スピード◎底力◎コース◎)
インディチャンプ
アウィルアウェイの3/4兄で、母母トキオリアリティーはリアルインパクトやネオリアリズムなどを産んだ名繁殖。ステイゴールド×キングカメハメハはステイフーリッシュと同じ。母方の影響も強いマイラー体型で、運動神経抜群で現役屈指の俊敏加速。今年の安田記念のような前傾戦よりも、昨年のマイルCSや安田記念のような後傾戦のほうが瞬発力が際立つ。この父と牝系なら今が全盛期か。(距離◎スピード◎底力◎コース○)
アドマイヤマーズ
フレッチアの半弟で、母ヴィアメディチはリウレイ賞(仏G3・芝1600m)勝ち馬。母父MediceanはエクリプスS(英G1・芝約10F)に勝った。クロスがHalo3×5・5で、母系にAlycidonやLe Fabuleuxが入り、母父が中距離型だからド真ん中のダイワメジャー黄金配合だ。メジャー産駒らしく時計や上がりがかかるとしぶとい長めマイラーで、スワンSも直線半ばからさすがの盛り返し。高速決着は辛いがタフな馬場レースなら。(距離◎スピード○底力◎コース◎)
今年のマイルCSはいったいどんなペースで流れるのか、そこが予想における一番のキモやったと思うんですが、1枠2番を引いたレシステンシアの北村友は「よけいなことはせず、馬の行く気に任せる」
馬の気分に任せると言うのならば、レシステンシアの気分を考えるしかないですから、フォトパの立ち姿や、坂路の動きや、パドックの気配などを私なりに観察して頭をひねってました
そして前日予想や当日ブログのコメントでも書いたように、春と比べると体つきや走りが力強くというよりは重厚になったというか、そのぶん前進気勢はあまり感じられなくなったというか、全体としてはそんな印象を持ったんですね
肉体的にも精神的にも成長し成熟したのだとは思いますが、その成熟のベクトルが主として、フィルベルトレレナ大賞典(亜G1・芝2200m)に勝った母マラコスタムブラダが持つデインヒルやSadler's Wellsの重厚さのほうに向いてきたのではないか、だとしたら圧勝した阪神JF(45.5-47.2)のような前傾ラップを刻むことはないんじゃないかと
パドックを一周見て、まずクレバーさんと言ったことは「これスローかもしれんな…」やったんですよね
ひと夏越して、中距離馬になったとまでは言いませんが、もう春のようにがむしゃらに逃げることはないのかもしれないし、もっとタフな馬場や時計のかかる決着で渋いタイプに成熟してきているのかもですね
直線ゴチャついたNHKマイル、アドマイヤマーズに捲りきられ戦意喪失した朝日杯、グランアレグリアが負けたレースは、多少なりとも揉まれたり擦られたりしたときです
となると、重厚になったレシスがジワッと逃げたら、馬群は固まって進むだろうから、内枠で外に出せないまま苦しむかもしれない…というのが唯一考えられる敗戦パターンでした
「相変わらずインベタ馬場やから、机の後ろをユタカと川田がとって、ルメールはその後ろにつけるやろ。それでペースが流れて縦長なら何も起こらんけど、スローだと祐一が外からブロックしにかかるかも」
ってな展開予想もやってたんですが、レースはやはり46.9-45.1の後傾ラップで流れ、この後半の瞬発力勝負は、現役屈指のピッチを誇るインディチャンプにとっては望むところ
「今日は100%の走りができました。勝ち馬と同じ位置でブロックしながら、追い出しを遅くさせたのですが、相手が一枚上でした(福永)」
「他のジョッキーも1番人気のこの馬をマークしてきて、良いタイミングで外へ行けず、我慢しなくてはいけませんでした。でも、いい瞬発力を見せてくれました。ラスト150mで広いスペースに出して、良い脚を使って、インディチャンプを交わしてくれました」(ルメール)
インディチャンプにとっては、安田記念(45.7-45.9)よりも自分の土俵のレースになり、しかも残り150mまでグランをブロックして外に出させず、満を持して追い出したときには祐一も勝ったと思ったでしょうが、それでこの完敗ですからね
評論や解説ならば強い馬は強いとほめちぎればいいんですが、競馬予想が競馬評論と違うのは、強い馬をほめて強い順に印や買い目を引いてもあんまり意味がない…というところですよね(^ ^;)
だから1人気から買うならば、他の人気馬のどれかは何らかの理由によって消さなければならないし、そういう「買う理由」「消す理由」のプレゼンこそが予想を売る人間の芸なわけですからね
サリオスはハーツクライなのに皐月賞で◎を打ちたくなるぐらいデインヒルが強く表現されているし、マイルでも追走できる馬だし、それでダービーでも2着にくるほどすごい馬です
でもマイラーではないし、何よりもこの外枠は今の馬場バイアスでは辛すぎる…という理由で消したのですが、サリオスがここで能力的に劣るということではもちろんありません
それにしても強い5着で、でもサリオスにとっては後傾ラップを59秒3で追走して33秒1で上がって92秒4で走破したという、1800~2000のレースをしたら5着まで追い込んだという内容で、もっと前半無理して追走したら最後脚が使えたかはまた別やと思うんですよね
スカーレットカラーやヴァンドギャルドやペルシアンナイトもマイラーではなく1800ベストだと評してますが、1800馬が1800馬の追走と1800馬の末脚でソコソコ差してこれる質のレースでもありました
裏を返せば高速巡行力に優れるグランアレグリアがベストパフォーマンスを発揮できるレースとはいえず、ベストではない条件下で執拗なマークを受け苦戦しても、最後は能力でねじ伏せてしまうというのは菊のコントレイルと同じ
本当にまあ、終わってみれば毎度毎度、この名牝の才能には溜息しか出ないです
11/21~23の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
社台が導入したシスキンは当ブログでも以前取り上げた名血名配合で、詳しくは下記も読んでください
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/64e8e0f3eab5ff64e8f009ed8ae1a2fd
父First Defenceは今をときめく父系エンパイアメーカーとニアリーで、母Bird FlownはSir Ivor≒Drone≒Secrettame4・5×3・4
エンパイアメーカーとGreen Desertとザール全妹のイメージだと日本の高速馬場ではもっさりしてそうなんですが、走ってるときや歩いてるときの身のこなしが実にしなやかで、しなやかすぎて北米の小回り芝にはいきなり対応できなかったというBCマイルの負け方でした
Unbridled's Songの父系ですから、ディープ肌との配合でSir Ivor的斬れを増幅しつつSex AppealやCourtly Deeのラトロパワーでそれを支える、という配合で大箱向きのマイラー~中距離馬をハイアベレージで出せると思うし、肌に回ってもいいでしょうねこれは
優駿が導入したタピザーはパイロと父系母系が同じ3/4同血ですからなじみがあり、父がTapitなのとDeputy Ministerをくぐるぶんこちらのほうが中距離の大物を出せそうな期待も
代表産駒Monomoy Girlは先日のBCディスタフも勝って通算[13-2-0-0]としたチャンピオン牝馬ですが、この母父がヘニーヒューズというのも当然決め手になったでしょう
優駿の現エースが肌に回ったときに何を配するかを見据えるならば、まさにポスト・ヘニーヒューズの期待がかかる種牡馬で、シンジケート申込は瞬殺と大人気のようです
社台はシスキンディープで、優駿はタピザーヘニーで、エースの肌で次世代エースを育てたい
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『ディープインパクト好配合リスト(2018)』で栗山求が推奨したグランアレグリア(牝4歳)が日曜阪神11RのマイルCS(G1・芝1600m)を勝ちました。
グランアレグリア(牝・母タピッツフライ)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2016104532/
サンデーサラブレッドクラブで募集価格7000万円。母タピッツフライは北米で24戦7勝。ジャストアゲームS(米G1・芝8f)、ファーストレディS(米G1・芝8f)などを制した芝の一流馬で、2012年のファシグティプトンノベンバーセールでノーザンファームが185万ドルで落札した。来日後、2年連続不受胎のあと、3年目の種付けでようやく受胎したのが本馬。「ディープインパクト×Tapit」は、デビューした5頭中3頭が勝ち上がり、クイーンC(G3)3着のアルーシャ、現1000万下のエイプリルミストなどが出ており悪くない。母のNijinsky4×4も好ましく、瞬発力に特長のあるPerfect Pigeon牝系に属しているのもいい。芝向きの中距離タイプ。(栗山)
『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で栗山求が推奨したレゾンドゥスリール(牡2歳)が土曜阪神5Rの新馬戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
★シルクホースクラブ
父ハーツクライ
母ローブティサージュ(ウォーエンブレム)
牡 募集価格:7000万円
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105392/
母ローブティサージュは阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)の勝ち馬。2代母プチノワールはアサクサデンエン(安田記念、京王杯SC)と同血(父が同じで母同士が全姉妹)で、Glorious SongとMachiavellianを通じた Halo クロスを持ち、Sadler's Wells(≒Nureyev)がサポートするという配合構成なので、3頭のG1ホースを産んだ名牝ハルーワスウィートと配合構成がよく似ています。本馬は父がハーツクライなのでシュヴァルグラン似の配合、ということになります。母方にMachiavellianを持つハーツクライ産駒はシュヴァルグランだけでなく、ロジクライ(富士S)、クイックファイア(現3勝クラス)、ボンデザール(現3勝クラス)などコンスタントに活躍馬が出ており、連対率27.1%、1走あたりの賞金額873万円と優秀です。芝向きの中距離タイプでしょう。(栗山)
『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で望田潤が推奨したカトルショセット(牝2歳)が日曜東京3Rの未勝利戦(芝1400m)を勝ち上がりました。
★ジーワンサラブレッドクラブ
父ハーツクライ
母フォーシンズ(Sinndar)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105226/
牝 募集価格:2400万円
母フォーシンズはブランドフォードS(英G2・芝10F)勝ち馬で、Mill Reef4×4、Never Bend5×4・5、そしてAbdos≒ダラマの3/4同血クロス5×4・5。フランス血統の斬れ味をよく伝える繁殖といえます。Mill Reefはいわゆるナスペリオン血脈なのでハーツクライと相性が良く、たとえばリスグラシューの母はMill Reef5×3です。またリスグラシュー、ヌーヴォレコルト、アドマイヤミヤビ、コレクターアイテム、シュンドルボン、ディアマイダーリン、ノーワン、マジックタイムと、重賞を勝ったハーツクライ牝駒は母系にNever Bend≒Bold Reasonの血を必ず持っています。これまでのフォーシンズの仔と比較しても最も配合が良く、実馬もしなやかに全身を使って歩けるのが好感。遅生まれですから馬が小さいのもそれほど気にしません。フランス血統の牝馬らしい斬れを発揮してくれるはずです。仮にオークスに間に合わなくても、芝中距離で長く活躍してくれるでしょう。(望田)
日曜東京9R赤松賞 アカイトリノムスメ(ディープ・栗山)
日曜阪神9R甲東特別 ライティア(一口・栗山)
日曜阪神11RマイルCS3着 アドマイヤマーズ(POG・望田)
月曜東京7R1勝クラス シングシングシング(一口・栗山)
月曜阪神10R猪名川特別 プライドランド(ディープ・栗山)
ハーツクライ×Chief's CrownはJRAに29頭出走19頭勝ち馬でヌーヴォレコルトなどが出ているニックスですが、ジャスタウェイ×Chief's Crownも当たればデカイという結果が出ていて、やっぱりハーツもジャスタもキモはトニービンでありナスペリオンなんですなあ…
ディープインパクト×Unbridled's Song×Storm Catのスーパー黄金配合のデータは先週更新しましたが、月曜に新馬勝ちしたタケルジャックはブラックタイド×Unbridled's Song×Storm Catで、このパターンはブラックタイド産駒では初ですね
土曜のボツ予想~遅まきながらの本格化
ミスターメロディが優駿スタリオンで種牡馬入り、デビュー当時から大きなところを勝って種馬になってもらいたいと血統をほめてきた馬です(・∀・)
父は種牡馬そして成功したものの早逝したScat Daddyで、ヘネシーのラインはヘニーヒューズやモズアスコット(これもチャンピオンズ後にスタッドインと)などを見てのとおり芝ダ兼用で日本向き
タピザーがヘニーヒューズ肌との交配を見据えての導入ならば、ミスターメロディはまさにヘニーヒューズの後釜になり得るかもしれないですね
ちなみにTapit系との配合だと、Yarn=PreachとRelaunch=Moon Glitterという魅惑の全きょうだいクロスが二つ、楽しいJustifyごっこやTiz the Lawごっこができます(・∀・)
キャピタルは◎トライン
休み明けでマイナス体重の前走でしたがアッサリで、以前よりトモがパンとしたような走りに見えました
もともとオープン級の素質は垣間見せていた馬ですから、遅まきながらの本格化に期待します
ちょっとやることがあれこれあってボツ予想はこんなもんで…NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」では京都2歳SとカトレアSと東京12Rを、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」では京都2歳Sを予想していますので、今週もよろしくお願いします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~これから良くなる
白菊は抜けた馬はおらず上位拮抗の様相ですが、阪神芝もちょっとタフになってきて外差しも決まるし持続力やパワーも問われる感じなので、野路菊は上がりのケイバで瞬発力負けした◎フラーズダルムを見直す手かなと
ブラックプラチナムやグレイシアやヘイルメリーの下で、まだまだこれから良くなる馬でしょう
他のレースはこれから考えますが、NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではジャパンCと京阪杯とベゴニア賞を、競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」ではジャパンCを予想していますので、日曜もよろしくお願いします
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
アーモンドアイの血統表でみる「全きょうだいクロス」「3/4同血クロス」「1/4異系」「配合的な緊張と緩和」
サンデーサイレンスの血統表でみる「3/4同血」「1/4異系」「配合的な緊張と緩和」
https://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/ae4eb6626dc53f7a1fe0a44421ab3d00
これの続編としての「アーモンドアイ編」です
初出は今春発売のカドカワムック「一口馬主&POG攻略読本 愛馬選びはここを見よ!」
このムックに寄稿したときに、私が書くことですから「全きょうだいクロス」「3/4同血クロス」「1/4異系」のワードが頻出するので、それらの説明をまとめたページを別に設けたいということで、最近の活躍馬で良い題材はないかと
「あ~それやったら、アーモンドアイの6代血統表が載せられれば、笠理論のだいたいはそれ一枚で説明できますよ」
以下で説明しますが、アーモンドアイの血統表には「配合史」に書いてあることの全てが詰まっているといっても過言ではないので、この稀代の名牝が引退するにあたって、当ブログにも再掲しておこうかと思い立った次第です
◆全きょうだいクロス、3/4同血クロス
父と母が同じ馬を「全きょうだい」と称し、その2頭を血統表中に持つと「全きょうだいクロス」として、=を使って通常のクロスと同じようにカウントします。また父が同じで母が姉妹や親子のような関係は、血統の3/4が同じ「3/4同血」として扱い、これも≒を使って「3/4同血クロス」として扱います。
アーモンドアイの5代血統表をご覧ください。アーモンドアイにはNureyev5×3と、Northern Dancer5・6・6×4のクロスがあります。そして父ロードカナロアの母レディブラッサムには、略図のようにSecretariat=Syrian Seaの全きょうだいクロス3×4があります。種牡馬ロードカナロアが伝えるしなやかで俊敏な体質は、主にこの全きょうだいクロス由来と考えられます。
┌Bold Ruler
┌○┌Secretariat
│└△└Somethingroyal
レディブラッサム
└△
└△
└△┌Bold Ruler
└Syrian Sea
└Somethingroyal
そしてこれも略図を参照していただきたいのですが、アーモンドアイにはトライマイベスト≒ロッタレースの3/4同血クロス5×2も存在します。トライマイベストもロッタレースも母は名繁殖Sex Appealで、父はNorthern Dancerとその息子Nureyevです。アーモンドアイの牝馬らしからぬ強靭な走り、特に前捌きの逞しさ力強さや地面を掴む強さは、この3/4同血クロスの影響を強く感じさせるものです。
┌Northern Dancer
トライマイベスト
└Sex Appeal
┌Northern Dancer
┌○
ロッタレース
└Sex Appeal
このような全きょうだいクロスや3/4同血クロスは、通常のクロスよりも優れたものとして評価します。全きょうだいクロスや3/4同血クロスが生じるということは、ある優秀な繁殖牝馬の子孫たちが競走馬として繁殖として次々と成功し、様々なラインを通じて血を拡散しつづけてきたからに他なりません。
Secretariat=Syrian Seaの母Somethingroyalもトライマイベスト≒ロッタレースの母Sex Appealも歴史に名を残す名繁殖で、子孫や牝系が大繁栄しました。それぐらい優れた繁殖牝馬の血を含んでいるということから、全きょうだいクロスや3/4同血クロスを高く評価するわけです。ちなみにSex Appealはこれも超名繁殖として名高いLa Troienneの血を、Busanda≒Mr.Busherの3/4同血クロス2×3を経由して受け継いでいます。
◆ニアリークロス
全きょうだいクロスや3/4同血クロスほどではなくとも、血脈構成の5/8ぐらいが共通するような血同士をニアリーな関係とみて、それらを血統表内に持つことを「ニアリークロス」と称して、ふつうのクロスに近い効果があると考えます。重要な牝馬の血を含んでいる場合は、ふつうのクロス以上に評価する場合もあります。
ディープインパクト×Storm Catの組み合わせは、リアルスティール=ラヴズオンリーユー、サトノアラジン=ラキシス、キズナ、エイシンヒカリ、アユサンなどが出てスーパーニックスと認知されています。
配合略図をご覧いただきたいですが、このニックスの根拠は、ディープインパクトの母父の母父Sir Ivorと、Storm Catの母Terlinguaの血脈構成がかなり共通する点にあると考えられます。この場合、キズナはNorthern Dancer5×4のクロスと、Sir Ivor≒Terlinguaのニアリークロス5×3を持つと表記します
┌Royal Charger(Nasrullahと3/4同血)
┌○
┌○└Somethingroyal
Sir Ivor
│┌○┌Sir Gallahad
└△└△
│┌Pharamond
└△
└△
└Alcibiades
┌Nasrullah(Royal Chargerと3/4同血)
┌○
│└Somethingroyal
Terlingua
└△ ┌Pharamond
└△┌○
││└Alcibiades
└△┌Sir Gallahad
└△
◆配合的な緊張と緩和と「1/4異系」
同じ血についてのクロスやインブリードを重ねていくと、近親交配の弊害も心配されます。優れた血のクロスを重ねる一方で、それとは縁遠い別のラインの優れた血も随所に取り込んでいく必要があります。筆者がよく言う「配合的な緊張と緩和」です。
アーモンドアイの血統表をもう一度ご覧いただきましょう。前述したように、アーモンドアイにはNorthern Dancer5・6・6×4のクロスがあります。この血統表を祖父母4頭に4分割してみた場合、母父サンデーサイレンスのところだけはNorthern Dancerの血が全く入っていないことがわかります。
このように血統表の3/4で同じ血のクロスを重ねつつ、残りの1/4だけはそれとは無縁の血で構成するという配合手法は、サラブレッドの馬産の歴史において、数多くの名馬や名種牡馬や名繁殖牝馬を生み出してきました。
インブリードによる優れた資質の固定と、アウトブリードによる雑種強勢の活力。この二つを同時に満たそうという考えです。この場合、アーモンドアイの血統表におけるサンデーサイレンスを「1/4異系」と呼びます。ちなみにロードカナロアも母母サラトガデューだけNorthern Dancerが入らない「3/4Northern Dancer」です。
第40回ジャパンC回顧~最後まで天才少女、最後に見せたHyperionな横顔
東京12R ジャパンC
◎2.アーモンドアイ
○6.コントレイル
▲5.デアリングタクト
△15.グローリーヴェイズ
×8.ウェイトゥパリス
アーモンドアイは「3/4ノーザンダンサークロス」かつトライマイベスト≒ロッタレースの3/4同血クロス。コントレイルはPOGでイチオシしたように、母ロードクロサイトの配合(アンブライドルド≒ジーノ2×3など)がとにかく素晴らしい。デアリングタクトもエピファ産駒は母父キングカメハメハでサンデーのクロスが成功するだろうと予測してきた。3強は配合も満点だから、いろいろ考えてみてもそこで印を決めるのは難しい。
東京コースが合うのはアーモンドとコントレイル、2400が一番合うのはデアリングか。ピッチのデアリングはスローのほうが勝ち目はあるかもしれないが、田辺と勝浦がつくるペースも読めないし誰がどこでレースを動かすのかも読めない。
いずれにしても、この名馬3頭が一生に一度だけ相まみえるのだから、変なレースにはならないだろうと信じたい。3頭とも全てを出し切って、それでもゴールまで叩き合いはつづくだろう。東京の直線で全てを出し尽くした後に、最後に信用できるのは何かと考えたらハイペリオンだ。古馬のハイペリオンだ。ヌレイエフ5×3のアーモンドに◎を打ちたい(ヌレイエフはハイペリオン4×4)。
2歳時から圧勝完勝を重ねてきた天才少女は、5歳秋の引退レースにおいて初めて必死で走るだろう。天才オバチャンが歯を食いしばり髪を振り乱して、最後の一滴までハイペリオンを絞り出して、若い力にギリギリ勝つところを見たい。
ウェイトゥパリスはナスペリオン的な斬れはある走りなので追走できれば。あとは追い切りの動きがちょっと不満だが、メジロ牝系のディープ産駒で今が全盛期のグローリーヴェイズ。
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例によってNETKEIBAの全頭血統解説より
アーモンドアイ
母フサイチパンドラはエリザベス女王杯の勝ち馬で、3代母Sex AppealはEl Gran Senorやトライマイベストを産んだ名繁殖。本馬はトライマイベスト≒ロッタレースの3/4同血クロス5×2を持ち、父のしなやかさと母の強靭さを足して割ったような体質が絶妙だ。今は1800ぐらいが最適距離で、レコ勝ちした18年ほどの高速馬場ではないのが2400だと少し気にかかる。天才アスリートの渾身のラストランに注目。(距離○スピード◎底力◎コース◎)
コントレイル
母母Folkloreは北米2歳女王。母系にUnbridled's SongとStorm Catが入り、母はUnbridled≒jeano2×3とIncantation4×5。まさにド真ん中のディープ黄金配合だ。ダノンキングリーなどと似たタイプだが、こちらのほうが強靭で3歳時の完成度も高い。ひと夏越して更にエンジンやアクションが良くなり、菊は距離適性の差で苦戦したが能力でねじ伏せた。もちろん東京2400のほうがケイバはしやすい。(距離○スピード◎底力◎コース◎)
デアリングタクト
母母デアリングハートはEcton Parkやピットファイターのきょうだいで、府中牝馬Sに勝ちNHKマイル2着。エピファネイア×キングカメハメハ×サンデーサイレンスはスカイグルーヴと同じで成功率が高い。エピファ産駒らしい伸びのある体型だが、母母がDanzig的なマイラーだから後駆は強靭。Tom Foolル的脚捌きなのでパワーや機動力や自在味も兼備していて、どこでも同じぐらい強いオールラウンドな女傑だ。(距離○スピード○底力◎コース◎)
スタートが決まったキセキがヨシオを制してハナに立つと、そこからペースを上げて後続を離し、2000m通過が秋天よりも速い1.57.5(57.9-59.6)ですからキセキ自身はさすがにオーバーペース
大トビでワンペースで13秒台で抜いて走るのも10秒台に急加速するのも苦手で、11.7ぐらいでずっと走りつづけられるのが持ち味で、そんなキセキが緩めず逃げつづけたことで、3強が1~3着を占め4人気と5人気が5着と4着、ワールドプレミアも何とか間に合ったという出来ながら6着まで追い上げており、強い馬が強いレースをして上位を占めることとなりました
アーモンドはスタートは一番速く好位のイン、4角までは荒れた内目を走ることになりましたが、いつも書くようにSex AppealやNureyevのパワーもすごい馬なので、けっこう馬場が悪かったシンザン記念でも豪脚を爆発させていたし、ルメールはあそこ走らせても大丈夫だろうという頭はあったと思いますね
それにしてもこのペースをうなるような手応えで追走し、直線半ばで悠然と先頭に立ち、あああやっぱり強い、高速巡行の追走力は世界一やと震えるような完勝でしたが、パトロールを見るとゴール前では珍しくヨレていて、祐一も松山もゴール前は苦しかったとコメントしていますが、アーモンドもやっぱり最後は苦しかったんですね
ゴール前の後続を寄せつけない重厚なフォームを見ると、可憐な天才少女というよりもしぶといオバチャンで、みんな苦しかった激闘において、最後の最後に天才少女はHyperionオバチャンと化し、最強を証明してターフを去っていきました
アーモンドの配合については前エントリで改めてあれこれ書いていますが、Northern Dancerのオールラウンドさ、サンデーサイレンスのしなやかさ、Sex Appealの強靭なパワー、Somethingroyalのナスキロ柔さ、そしてNureyev5×3がもたらしたであろうHyperion的な成長力と粘着力
見れば見るほど美しく精緻な血統表で、その美点が全て体現されていた歴史的名牝でした
デアリングタクト松山はアーモンドの後ろを取りにいって、これを射程圏に進み直線は外に持ち出して追い出したものの、コントレイルがビュンと加速したときにヨレたので内に押し込められる形に
ちょうどアーモンドが前にいたので進路はあったんですが、そこで左手前になってモタれてしまったし、一番スピードに乗るべきところで真っすぐ走れなかったロスはあったでしょう
Tom Fool走法のオールラウンダーで「胴長アパパネ」と評してきましたが、3強のなかでも2400のスタミナなら最右翼というゴール前の脚色でした
コントレイルは菊力走の反動や疲れは確実にあったようで、最終追い切り後に矢作先生や祐一がついに復調したと笑顔でコメントしていて、当日のパドックも研ぎ澄まされたいつものコントレイルの体つきやったと思います
レースはアーモンドとデアリングを前にみながらいつでも外に持ち出せるポジションで、満を持して追い出しましたがゴール前は前と同じ脚色、でも追い出したときにビュンと加速したときはまた鳥肌が立ったし、あの“ビュン”はこのメンバーに入っても際立ってました
カレンブーケドールがあそこまでしぶとく食い下がったのも持続力を問われた証やと思いますが、グローリーヴェイズは直線で右手前に替えたあとすぐに左手前に戻してしまい、そのタイミングで川田の右ムチがうなったので内に大きく切れ込むこととなり、馬場の悪いところを走ることになったのが惜しかったですね
新供用種牡馬も概ね出揃い、来年の種付に関するお仕事がポツポツ舞い込んでくる時期になり、「この牝馬は短距離で活躍したからミッキーアイルあたりどうかね?」とか「芝中距離で走った馬なのでクラシックタイプの種で」ってな提案がよくあるんですが、「短距離の肌に中距離の種を配して、それでどっちに転んでもわりと上手いこといくもんですよ」「スタミナのある繁殖にこそマイラーの種を配して、父のスピードを2000で爆発させるのが本来王道なんですよ」ってな話もするんですよね
結果的に発現の仕方としてマイラーに寄ったりステイヤーに寄ったりはあるものの、サラブレッドの競走は2000のスピードとスタミナこそが根幹であり、血統も配合も2000を幹として考えるべきだというのが笠理論の一つ
コントレイル(ディープインパクト×Unbridled's Song)もデアリングタクト(エピファネイア×キングカメハメハ)も父と母父は中距離ですが、母母は北米2歳女王とNHKマイル2着のマイラーです
芝2400のエリザベス女王杯勝ち馬で、少し鈍重ですがパワーとスタミナを誇ったフサイチパンドラに、短距離~マイルで世界の頂点を極めたロードカナロアを配し、2000前後のオールラウンドなスピードを誇る歴史的名牝が生まれたというのは、配合史的にみても全くもって順当といえるのです
「どう見ても世界一の芝レースや」と石塚さんと言ってたんですが、それを演出した全ての馬と関係者に、惜しみない拍手と労いの言葉をかけて終わりにしたいと思います
11/28,29の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報
『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』で望田潤が推奨したヴィクティファルス(牡2歳)が土曜阪神5Rの新馬戦(芝1800m)を勝ち上がりました。
★ジーワンサラブレッドクラブ
父ハーツクライ
母ヴィルジニア(Galileo)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018104948/
牡 募集価格:3600万円
母ヴィルジニアはシルバーステートやヘンリーバローズの半姉にあたり、自身もJRA3勝で、重賞でも差のないケイバになった実力馬。俊敏なピッチ走法はSadler's WellsとMr.ProspectorとRobertoとNiniskiを通じるNantallah≒Nashuaの継続クロスに因るものでしょう。本馬は遅生まれで牡馬にしては小柄ですが、動きはしなやかかつ俊敏で、全体としては母似ですがそこに父のしなやかさが上手くプラスされたイメージです。ちなみに母系にSilver Hawkを持つハーツクライ産駒にはツルマルレオンやグレイルがおり、本馬もあまりハーツクライ産駒らしくなく母譲りの機動力で走るタイプでしょう。ハーツ産駒ですが内回り2000の重賞勝ちを期待したいタイプです。(望田)
『一口馬主好配合馬ピックアップ(2019)』と『望田潤のPOG好配合馬リスト(2020)』で望田潤がダブル推奨したジュリオ(牡2歳)が日曜東京2Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。
★シルクホースクラブ
父リオンディーズ
母ヒストリックレディ(ネオユニヴァース)
https://db.netkeiba.com/horse/ped/2018105194
牡 募集価格:3500万円
これは先月発売の『サラブレ』誌でも取り上げた馬です。ラインナップが発表された直後で本当に血統表だけで選んだのですが、その後動画や写真を見てやはりいい馬だと安堵し、ツアーで実馬を見て確信に近いところまできています。ハープスターの甥にあたりますが、この牝系のマイラーっぽさの発現の仕方が絶妙で、“ボリュームがあって機動力に富むステルヴィオ”あるいは“爆発力のあるロゴタイプ”というイメージですかね。Sadler's Wells=Fairy King≒Nureyev4・5×4で、かつ母父ネオユニヴァースだけが非Northern Dancer。配合も実馬も満点で、皐月賞とNHKマイル両方楽しみです。(望田)
ジュリオ(牡・父リオンディーズ・母ヒストリックレディ)
イストワールファムの半弟でハープスターの甥。牝祖ベガは牝馬二冠で子孫に活躍馬多数。サンデーサイレンス4×3とSadler's Wells=Fairy King≒Nureyev4・5×4で、母父ネオユニヴァースだけNorthern Dancerが入らない「3/4Northern Dancerクロス」。新種牡馬リオンディーズの真価が問われる満点配合(ただ深管に炎症で小休止とか…)。(望田)
土曜阪神12R2勝クラス ファンタジステラ(POG・望田)
日曜東京12RジャパンC2着 コントレイル(ディープ・望田)
種牡馬ロードカナロアはその母レディブラッサムがもつSecretariat=Syrian Sea3×4の柔らかさをよく伝えるので、キングカメハメハに入るNureyevとトライマイベストを使った3/4同血や全きょうだいクロスが効果的で、これによって頑強さを増しバランスがとれるわけです
Nureyev≒Sadler's Wells(Fairy King)の3/4同血クロスをもつカナロア産駒は、JRAに70頭が出走しサートゥルナーリア、ステルヴィオ、キングオブコージ、パンサラッサ、ミッキーワイルド、エイシンデネブ、ブランノワール、ロードアクアとオープン馬が8頭、平均賞金2298万円はカナロア産駒全体1801万円を上回るので、長打力を増す効果はあると言っていいのではないかと(勝ち馬率はカナロア産駒全体のほうが高い)
今のところカナロア産駒のG1馬は、アーモンドがトライマイベスト≒ロッタレース5×2、サートゥルがNureyev≒Sadler's Wells5×3、ステルヴィオがNureyev≒Fairy King5×3ですから、大物を狙うならばクロスは二択ということになります
ちなみにトライマイベスト=El Gran Senorの全きょうだいクロスの場合も確率としては悪くないデータが出ていて(以下参照)、そのうち一発あって不思議ないと思いますね
ジュリオの場合も母父が非Northern Dancerのネオユニヴァースできれいな「3/4Northern Dancerクロス」になっているのと、Nureyev≒Sadler's Wells=Fairy Kingの3/4&全きょうだいクロスになっているのが良いです(・∀・)
ジュリオの前走は馬群に入ると直線で追い出しても反応しなかったように、リオンディーズもシーザリオ的スペシャルウィーク的な気性を伝えているようで、日曜の新馬ではアビッグチアが超スローで逃げ切って大穴をあけてましたが、今のところ内枠の成績は芳しくなく(^ ^;)、3枠で勝ったのはジュリオが初めてです
ヴィクティファルスはツアーで実馬を見たときに「見て見て、ヴィルジニア丸出しのハーツ(・∀・)」と三輪さんと言ってました(二人ともヴィルジニア大好きなので)
わりと母譲りのピッチで走るので、外1800のスローを馬ナリで捲って押し切りましたが、ハーツ産駒でも小回りはきくタイプかと…3/4同血(ハーツクライ×シルヴァースカヤ)のシルヴェリオも内2000で3勝ですからね
土曜のボツ予想~中山マイルがベストコース
中山最終は◎フジマサリアル
長休を挟んで2戦2勝ですが、いかにもリアルインパクトとエルコンドルパサーのイメージで、中山マイルは好位からうなりながら捲れるイメージでベストコースやと思います
いろいろやることがあったのでボツ予想はこんなもんで…NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではステイヤーズSとチャレンジCと葉牡丹賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
日曜のボツ予想~Urban Sea2×3が騒ぐ
今日もあんまり時間とれなくてボツ予想は捗っておらず、これから中継見ながらボチボチ考えますが、中山芝はまだ稍重でそんなに高速でもないし、ひとまず市川は本格化を辿る◎ハーモニーマゼランから
姉のテオレーマもこないだ3勝目をあげましたが、Urban Sea2×3の血が騒いでくるのはこれからでしょう
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」ではチャンピオンズCとさざんか賞とこうやまき賞を予想していますので、日曜もよろしくお願いします(競馬道OnLine「今週のBLOOD穴ライズ!」は栗山さんの担当)
http://yoso.netkeiba.com/?pid=yosoka_profile&id=24&rf=umatop http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html