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Channel: 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
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8/2,3の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

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■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2014)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したアストラエンブレム(牡2歳)が日曜新潟1Rの2歳未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。『望田潤のPOG好配合馬リスト(2015)重賞勝ち馬の弟妹編』でも推奨しています。

★シルクホースクラブ
父ダイワメジャー
母ブラックエンブレム(ウォーエンブレム)
牡 募集価格:5000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013106055/
ブライトエンブレムの3/4弟で、兄も昨年ピックしましたが、ブラックエンブレムはOur Emblem≒ヘクタープロテクター2×2(Mr.Prospector,Numbered Account=プレイメイト,Damascusが共通)という強力かつ魅力的なニアリークロスを持ち自己主張が強いので、名繁殖牝馬への道を歩み始めていると言っても過言ではないでしょう。本馬は父がダイワメジャーに替り更にパワー型の体質に出そうな予感もあったのですが、やはり父よりも母が強く出ているし、それでいて動かすと適度な柔らかくて、やはりブラックエンブレムは自己主張が強くしかもいい仔を出すと感心させられます。自身はHalo≒Sir Ivor3×5で母系にSir IvorとVaguely Nobleが入るのはダイワマッジョーレと同じ。ダイワメジャー産駒としても大物感があり成功パターンの配合で、高額価格帯からはこれをイチオシとしたいです。(望田)

4分の3兄ブライトエンブレム(札幌2歳S)に続き、本馬も推奨します。母ブラックエンブレムは Our Emblem≒ヘクタープロテクター2×2という特殊な凝縮を持っており、秋華賞を勝って競走馬として成功しただけでなく、繁殖牝馬としても成功しました。自身の優れた能力を確実に伝えるタイプなので、リーディング上位の種牡馬と交配すればコンスタントに良駒を出せるでしょう。本馬の父ダイワメジャーも悪くありません。母方にDroneやSir Ivorを入れる配合は父の成功パターンで、「Mr.Prospector+Sir Ivor(Drone)+La Troienne」ですからカレンブラックヒルを彷彿させます。また、「Sir Ivor+Vaguely Noble」はダイワマッジョーレに似ています。芝1400~1800mで本領を発揮するタイプでしょう。ダイワメジャー産駒で5000万円は確かに高いのですが、この配合なら仕方がないと思えます。(栗山)

◎アストラエンブレム(牡・ダイワメジャー×ブラックエンブレム)
ブライトエンブレムやテスタメントの3/4弟。母ブラックエンブレムは秋華賞馬で、Our Emblem≒ヘクタープロテクターのニアリークロス(Mr.Prospector、Numbered Account=プレイメイト、Damascusが共通)2×2を持つので自己主張が強く、1,2番仔ですでに名繁殖の資質をかいま見せている。母系にSir IvorとVaguely NobleとHoist the Flagが入るのはダイワマッジョーレと同じ。マッジョーレを突進型にした阪神内1400mマスターか。(望田)

■土曜札幌12R阿寒湖特別 ゴッドフロアー(一口・栗山)
■日曜札幌10R道新スポーツ賞 セウアズール(ディープ・栗山)
■日曜小倉10R響灘特別 グレナディアーズ(一口・栗山)
■日曜札幌12R大通特別 マイネルオフィール(一口・栗山)
■日曜新潟12R500万下 ルールソヴァール(一口・栗山)

「アストラエンブレムはブラックエンブレムの仔なんやから、そんなもん走って当然やんけー」と言われそうですが、初仔のテスタメントがデビューする前から「ブラックエンブレムは名配合なんやから、産駒は走って当然やんけー」と私は言ってたし、そして父ディープよりもネオユニやダイワメジャーのほうが配合的に上だとも書いてきました

アストラエンブレムはダイワマッジョーレが阪急杯を差してくるのに近いイメージを描いてたんですが、思った以上にしなやか体質で脚長でストライドで走るので、これなら新潟2歳が非常に楽しみですが、中山内回りの捲りはブライトエンブレムのほうが上かもですね~


今年もレパードSはDeputy Ministerの統治下にあるのか

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新潟のレパードSはDeputy Minister持ちが強いレースで、過去6年を振り返ると

14年1着アジアエクスプレス
13年1着インカンテーション
11年1着ボレアス,2着タカオボノル
10年1着ミラクルレジェンド,2着グリッターウイング
09年2着スーニ

と、毎年必ずDeputy Ministerの血を持つ馬が連対しています(12年はDeputy Minister持ちの出走なし)

試しにTARGETの「馬データ検索(3代内種牡馬)」でDeputy Ministerを3代目までに持つ馬を抽出、そのダート成績を出してみると、全体では勝率8.4%、連対率16.2%(2012年以降)

このダート成績を競馬場別でみると

新潟ダ(9.4%,17.2%)
京都ダ(9.1%,17.1%)
阪神ダ(9.8%,18.3%)
小倉ダ(8.7%,18.9%)

新潟は勝率2位で連対率3位、Deputy Minister持ちが新潟ダでよく走るというデータは間違いではないようです

さらにこの新潟ダ成績を距離別にみると

新潟ダ1200m[24.23.15.213](8.7%,17.1%)
新潟ダ1800m[29.21.20.218](10.1%,17.4%)

1200mより1800mのほうが成績は良いですね

そんなわけで、「レパードSはDeputy Minister」はデータの裏付けもあるのだということで、今年の登録馬では以下の5頭がDeputy Minister持ちですね

アルタイル:父カネヒキリ
シンゼンガンプ:父カネヒキリ
ダイワインパルス:母母父Deputy Minister
ノボバカラ:母父フレンチデピュティ
モズライジン:父クロフネ

本日18時更新のNETKEIBA「重賞の見どころ」ではレパードSと小倉記念の上位人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします

大王トランセンドは別格として、レパードSは毎年Deputy Ministerの支配下にある
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e5fe38bf7a787357e2c48dfbcd88d041

ベルーフとミスベルベールが持つBarbra≒Doronicのニアリークロス~今でも社台はPretty Pollyがお好き

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京成杯を大外一気で差し切ったベルーフのナタの斬れ味は、Barbra≒Doronicのニアリークロス5×4に因るところが大きいのではないかと考えられます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104084/

Barbraはハービンジャーの母父Beringの母母で、Doronicはディクタスの母
以下の略図のように、両者はLe Fabuleux≒Worden(Wild RiskとSans Tares)とDomenico Ghirlandio=Donatelloが共通します

 ┌Wild Risk
┌Le Fabuleux
│└△
│ └△
│  └Sans Tares
Barbra
│  ┌Blenheim
└△┌Domenico Ghirlandio
 └△└Delleana

 ┌Wild Risk
┌Worden
│└Sans Tares
Doronic
│  ┌Blenheim
└△┌Donatello
 └△└Delleana

Sans Taresの父SindはPretty Pollyの全妹Mirandaの孫で、Donatelloの4代母はPretty Polly、つまりBarbra≒Doronicのニアリークロスは、両者が持つPretty Polly=Mirandaの全姉妹クロスを累進させてもいるのです

ちなみに吉田照哉氏が競走馬として共有していたミスベルベールは、父がBeringで母母父がディクタスなのでBarbra≒Doronic3×4、現役時代はアスタルテ賞(仏G2・芝1600m)などに勝ち、その後社台Fで繁殖入りしサトノアポロやダノンベルベールやベルジュールなど出走産駒8頭中6頭が勝ち馬となっているように、母としても優秀なところをみせています
http://db.netkeiba.com/horse/ped/000a006783/

そして驚くことに、2歳と1歳のミスベルベール産駒はともに父ステイゴールドで、これはディクタス3×4にDoronic≒Barbra4×4・5のクロス
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105668/

満を持して狙ってきた感がありありで、もっと早く気づいていればPOG書籍なんかで紹介したのになあ…と悔やまれるオモロイ配合です(・∀・)

ミスベルベールの産駒たちの斬れ方とベルーフの斬れ方は、なるほど言われてみると通じるところはあるのかも…と思いを巡らせながら、「母系にディクタスを引くハービンジャー産駒」をTARGETで検索してみると、これまで4頭が出走し、ベルーフとカゼルタが勝ち上がり、ベルーフと同血(母が全姉妹の間柄)のヒットリターンキーは先日福島でデビューし最も強い競馬をして3着(レース映像を見れば最も強いのがわかります)ですからこれも走る馬

残りの一頭、今のところ9戦して未勝利のウインティアラは母がノーザンテースト4×4、Northern Dancer5×5・5で、これはハービンジャー産駒としてはあまり成功しないパターンです

つまり「母系にディクタスの血を引き、かつ母がNorthern Dancerクロスを持たない」ハービンジャー産駒は、実質オール勝ち上がりと言ってもいいでしょう

先代からPretty Pollyが大好きな社台が、ミスベルベールの成功に意を強くしての、ダイナサッシュの血を引く繁殖との配合もにらんでのハービンジャー導入だったのかもしれない…などと妄想をふくらませつつ、ベルーフの血統表をまた眺めてみる

ちなみに2歳のハービンジャー産駒で母系にディクタスを引くものは、前記ヒットリターンキーのほか、ハギノカエラとハギノセレーノがいますね

「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新&雑感

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先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました~

今日は定山渓の病院まで知人を見舞いに行ったんですが、ならばついでに温泉に浸かってこようということで、「かっぱライナー」の往復乗車券+入浴券のセットを購入し、あえて定山渓ではなく終点の豊平峡温泉まで足を伸ばしてきました

ここは源泉100%かけ流し(循環させたり水を混ぜたりしていない)、浴後は肌がつるつるというよりはしっとりでエエ感じです(・∀・)

ひとっ風呂浴びてからは名物のカレー



スリランカ人の全兄弟(?)シェフがつくるシンプルなインドカリー、私はひよこ豆のカレーをいただきましたが、この巨大なナンがモチモチで美味いですね~

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土曜新潟の新馬戦はパイロ産駒カネノイロが穴をあけましたが(7人気1着)、今夏の新馬戦では[2.1.2.8]で単回値220複回値124、他にもタイセイパルサー5人気1着、ビービーバーレル9人気2着など激走が目立ちます

パイロ産駒は全[48.41.42.529]で勝率7.6%連対率14.1%、新馬戦が[10.7.8.65]で勝率11.1%連対率18.9%単回値202複回値134

このように新馬戦でよく激走するのは、パイロの母父がWild Againというのもあるのでしょう

NearcticでもNorthern Dancerを経由しないIcecapadeのライン、Wild AgainやClever Trickなどは独特の一本気な気性を伝える傾向があり、たとえばWild Againを血統表3代目までに持つ馬は全勝率8.3%連対率15.3%に対し新馬は11.1%20.6%で単回値101複回値99、Clever Trickを血統表3代目までに持つ馬は全勝率8.2%連対率15.3%に対し新馬は10.3%20.7%で単回値121複回値91

『UMAJIN』8月号にも書いたネタとかぶりますが、ケイムホーム産駒が新馬戦ですさまじく美味しいのも(過去3年の2歳新馬戦で[11.3.5.61]、勝率13.8%は出走数50以上の種牡馬で3位、単回値366は1位、複回値133も2位)、Gone West系らしい仕上がり早いスピードはもちろん、母父Clever Trick譲りのデビュー戦からがむしゃらに走ってしまうような一本気な気性もよく伝えているからでしょう

ちなみに上記11勝の内訳は芝5勝ダ6勝、ダート上級で活躍中のタガノトネールやシンゼンレンジャーも新馬勝ちは芝で、全体としては明らかにダ短距離向きのケイムホーム産駒ですが、新馬戦の場合は仕上がりの良さと一本気な気性で芝でも激走してしまうのです

昨年のカルチェ賞年度代表馬Kingmanと名種牡馬Oasis Dreamは、父系のGreen Desertと牝系のHope(その父ダンシングブレーヴ)が同じで、Green DesertとダンシングブレーヴはNorthern DancerとSir Ivor≒DroneとFair Trialが共通するので、これがニックスの根拠と考えられます

Hope(ダンシングブレーヴ)
├Zenda
│└Kingman(Invincible Spirit…父Green Desert)
└Oasis Dream(Green Desert)

この2頭のように「Green Desert系種牡馬×ダンシングブレーヴ持ち牝馬」という組み合わせは、日本ではトーヨーラクーン(3勝)、チェリーミルズ(2勝)、ゴッドカリビアン(現役未勝利)、そして先週新馬勝ちのエネスク(現役1勝)と、出走4頭中3頭が勝ち馬となっています

またこの逆パターン、「ダンシングブレーヴ系種牡馬×Green Desert持ち牝馬」のパターンは8頭が出走し、レヴリ(4勝)、ラインロバート(2勝)、エクスプローラー(1勝)、カネトシテンアップ(1勝)の4頭が勝ち馬となり、香港のラッキーナインLucky NineがセントウルSで2着しています

というわけで、所有する繁殖にベーカバドを付けてみたいと思っておられる関係者には、ダンシングブレーヴ持ち牝馬との配合をひとまずオススメしたいですね~

エネスクなんてこれ牝馬やったら、サンデー系種牡馬何でもかかってこいというぐらい配合しやすいすよ(・∀・)

土曜のボツ予想~夏の2歳戦、困ったときはスウェプトで

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ダリアは素質なら▲フルオブスターズという見立ても、「馬群を怖がる」という前走後の田辺のコメントが少し引っかかる
○ファドはダイワメジャーにトニービンを入れてノーザンテーストをクロスしたHyperion的にしつこい先行型マイラーで、母系にRobertoが入るだけに内回りの機動力も兼備、ただ距離はもう1Fあったほうがベターでは
他となるとどれもこれも一長一短あり、2歳夏の短距離戦で困ったときはスウェプトオーヴァーボードということで、前走が大人びた差し切りで内1400mでイン差しができそうな◎コマノドリーム、リンデンリリーの牝系らしい柔さもあって1400mがベストではないかと
ダリア賞といえば、08年プリンセスメモリー、09年エーシンブランとスウェプト牝馬が連勝、デビュー勝ち(プリンセスは1000m、エーシンは1200mで新馬勝ち)からの距離延長というのも同じパターン

阿賀野川は◎アルター、牝系がハッピートレイルズで母はVice Regent≒ノーザンテースト3×2、そこにネオユニヴァースという機動力とパワーの中距離血統で、曲飛でノーザンテースト的な掻き込み走法で、東京2400→内2200mで更にパフォーマンスは上がるはず

都井岬は◎パラダイスリッジ、前走も直線追い出しにかかったところで前がカベ、こういう不利が多い馬ですが、500万下では素質上位なのはたしかだし距離もこれぐらいが合ってます

「No.1予想」では札幌8Rを、「馬券総合倶楽部」では札幌8Rと札幌日経オープンを予想していますので、今週もよろしくお願いします

日曜のボツ予想~ソリタリーキングと3/4同血やからFlower Bowlの3/4同血クロスなんじゃあああっ!

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レパードは自信がないのでボツ予想に回しましたが、○クロスクリーガーは母父ブライアンズタイムだから先行捲りが身上で、しかもRaja BabaのクロスだからBold Ruler忍者走法でもあり、小回りコースの3角から音も立てずに後続を引き離してしまうのですが、東京のヒヤシンスでは追って案外でした
☆ゴールデンバローズはA.P.IndyにStorm CatをもってきてクロスがSeattle Slew4×4ですから大箱ダートで鉄板の配合、ただ母父がSeattle Slewでもスピードが勝ったCapoteをくぐるので、ムーアが言うようにベストはマイルではないかと思うし、Tapit×Storm Cat×Capoteで東京1400mの鬼カネトシイナーシャが出ています
今年もレパードはDeputy Ministerの統治下にあるとすれば、人気どころでは▲ノボバカラがDeputy Minister持ち
2勝目が東京マイルのスロー、ユニコーン2着が東京マイルの稍重、こちらはアドマイヤオーラ産駒でも「Northern Dancer+ナスキロ」ベースの配合で柔らかストライドで走るので大箱の軽いダートに向くし、ゆったり走れる1800mもむしろプラスかもしれず、馬場が渋ればここから入る手もあったかと
となるとベタベタな血統予想に顔を赤らめながら、◎ダノンリバティの初ダートに着地するしかない(^ ^;)
母母スカーレットレディは砂の名繁殖、叔父ソリタリーキングとは父キングカメハメハも同じ3/4同血の間柄で、叔父ヴァーミリアンも父は同じKingmambo系エルコンドルパサー
このKingmambo×スカーレットレディのニックスは、Flower Bowl≒Your Hostessの3/4同血クロス(AlibhaiとBoudoir)で主に説明でき、ベルシャザール(Flower Bowl≒Your Hostess7×7)、タイセイレジェンド(Flower Bowl≒Bowl of Roses7×7)、ハタノヴァンクール&グランドシチー(Graustark6×4)、アドマイヤロイヤル(Flower Bowl≒Determine7×5)、トウショウフリーク(Flower Bowl≒Your Host7×5)などなど、クロスに素直な種牡馬キングカメハメハは、Flower Bowlの「Alibhai+Mahmoud」をいじくることで数々のダートの猛者を輩出してきました
ダノンリバティも京都よりも阪神で斬れが増すようなパワー体質やラトロ肩で掻き込みの強い走りからして、ダートはプラスに転ぶ可能性が高いのではないかと思います
あとはヒモ穴で△ダイワインパルス、Deputy Minister持ちというのがかなり大きな理由ですが(^ ^;)、母父アフリートだけにユニコーンみたいに馬群の中で直線カベになったりするとヤル気を失くすところはあると思うので、あれはノーカンでいいと思うのですよ

月岡温泉は昨年の2着馬◎ボーイフレンドで
リンカーン×タイキシャトルでHalo3×4ですから先行脚質の中距離馬に出たのは順当、Haloクロスらしい脚捌きで札幌1500mを絶妙に立ち回るような機動力も十分
だから外回りだとスローが希望で、昨年2着がまさにそんなレースでしたが、今年も16頭立てなのに引っ張る馬がいないので再現十分だろうと

UHBは◎レッドオーヴァル、このところ道悪に泣かされつづけていますが、スプリンターズ3着とキーンランド2着の内容はガチで、札幌芝は先週より速くインベタで(さっきの1Rも逃げ馬を1枠2枠が差し切り)、1200mで外を回すと2馬身ぐらいロスですが、この頭数でルメールならばそこを1馬身ぐらいのロスにとどめてくるはずで、1馬身のロスなら何とかなるメンバー
相手はダッシュ一番○ホウライアキコの逃げと、最内から○の直後に付けれそうな☆ネオウィズダムに絞りましょう
ネオウィズダムの母ゴレラはムーランドロンシャン2着のマイラーで、繁殖としてもHabitatの非力なスピードをよく伝え、全弟プルガステルは先日函館で待望の初勝利、3/4妹エルゴレアは先週の道新スポーツで8人気2着の激走
ネオウィズダムはベストは1400mでしょうが、「1600mよりは1200mがいい」という陣営のコメントには同感で、いかにもHabitatというトモの蹴りをするだけにこの平坦替わりが何より魅力

藻岩山は母がStorm Catとニアリーで全[3.3.0.8]1800m[3.2.0.3]、前走は2000mで外を回らされて苦しくなりましたが、1800mで内枠でルメールならトップハンデでも◎サトノフェラーリ、ここから2~4番へ内枠固め(^ ^;)
☆アーマークラッドは以前にも休み明け+22キロを叩いて一変(5着→1着)したことがあり、Bold Rulerクロス馬らしい機動力型なのでこのイン差しが穴っぽい

昨日は札幌8R◎▲が会心で、タッチングスピーチはインベタ馬場をものともしない大外一気でロッカフラベイビーをねじ伏せ、母譲りのラトロ肩でディープ牝馬らしからぬドタドタ走りですが、夏の洋芝2000mでやっとパンツを見せてくれました(・∀・)
今日は「No.1予想」では小倉記念を、「馬券総合倶楽部」では小倉記念と札幌7Rを予想していますので、そちらもよろしくお願いします

日曜の重賞回顧~Robertoな捲り、西で東で

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小倉11R 小倉記念
◎6.マローブルー
○5.ベルーフ
▲15.アズマシャトル
△13.メイショウナルト
×1.パッションダンス
注2.オーシャンブルー
マローブルーはデボネアの姪で、母母ヴェルヴェットクイーンはムーンバラッド(ドバイワールドC)の全妹にあたる。父父サンデーサイレンスと母母父シングスピールを通じるヘイロー3×5を持つが、このようにグロリアスソング=エンジェリックソング全姉妹を通じるヘイローのクロスを持つディープ産駒は、ヴィルシーナ、ダノンバラード、フレールジャック=マーティンボロ兄弟など、ヘイロー的な無駄のない脚捌きで走るので機動力に富む脚質になりやすい。マローブルーも復帰後は手堅い好位差しで好走をつづけているが、あの手先の軽い機動力ある走りはむしろ小回り向きで、ここはハンデにも恵まれた感があるだけに昨年のマーティンボロぐらいは走れそうだ。ベルーフはバーブラ≒ドロニクのニアリークロスを持つのでハービンジャー産駒にしてはナタの斬れがあると同時に気難しく、そのあたりを名手パートンがどう乗りこなすかが見もの。乗りこなせればもちろんこれが相手本線。

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小倉記念は57.9-60.1の猛烈な前傾ラップのわりには馬群は一団で進み、上がり4Fが12.0-12.1-12.2-12.0の持続戦、こうなると牝馬の斬れよりも牡馬の持続力という感じで、粘るウインプリメーラとマローブルーをアズマシャトルとベルーフが差し切ったところがゴールでした

マローブルーは3着争いには加わっており、決して凡走したわけではなくいつも通りは走っていると思いますが、ハンデに恵まれたとはいえ、ここまで持続戦になっては男馬相手にちょっと辛かった

ベルーフはマローブルーの直後をなだめながら追走、勝負どころから外に出してジワジワ捲り上げて、パートンは力は出し切った騎乗でしたが、あれで差されてしまったのは本質的にはあまり小回り向きではないというか、小回り適性の差のぶんだけ勝ち馬に遅れをとったという2着だったかと

アズマシャトルは向正面ではベルーフの直後の外、そのままベルーフの進出に呼応して押し上げていき、そこから残り400~200mまでの抜け出す脚が速かった

下記「重賞の見どころ」でも書いたように、母方のRobertoの影響が強い脚捌きなので、重賞レベルになるとさすがに直線の長いコースの斬れ勝負では分が悪く、だからラジオNIKKEI○、鳴尾◎、そして小倉記念▲と内回り小回りの2000mでは常に重い印を打ってきましたが、鳴尾記念もラブリーデイのRoberto捲りに同じようなRoberto捲りで応戦していたんですよね~

鳴尾で◎にしてマレーシアでは無印に下げて、ここも◎ならばしてやったりなんですが、毎週毎週当たらん予想を垂れ流してると、前回と同じ狙い球で同じように振るのはなんかつまらんなあ…という気についついなるんですよ(^ ^;)

アズマシャトルとベルーフについてはNETKEIBA「重賞の見どころ」より再掲します

アズマシャトル
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011100370/
ピサノパテックの3/4弟で、スティルインラブやビッグバイアモンの甥で、ザタイキのイトコ。この牝系はRobertoの血が入るので機動力ある脚質になりやすく、ピサノパテックはオープンでの良績は小回りコースに集中しているし、スティルインラブも内回りの秋華賞ではアドマイヤグルーヴを封じたが外回りのエリザベス女王杯では差し切られた。本馬は体型は父ゼンノロブロイ似だが、走らせるとRobertoの影響を感じさせる脚捌きで、東京や外回りの斬れ勝負にも対応するが、ベストパフォーマンスは阪神内回りの鳴尾記念3着とラジオNIKKEI杯2着だろう。重賞レベルのメンバーが相手だと、捲りのきくコースのほうが勝ち味があるように思う。

ベルーフ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104084/
クラージュドールの半弟で、母レクレドール(ローズS)はステイゴールドの全妹、近親にサッカーボーイ、ショウナンパンドラ、バランスオブゲーム、ドリームパスポートなどが出る名牝系。父ハービンジャーはデインヒルにさかのぼる父系だから、ステイゴールド×デインヒルのニックス(ナカヤマフェスタやフェノーメノなど)を逆さまにしたような配合だが、Le Fabuleux≒Worden6×5のニアリークロスを持つので、父よりも脚長で斬れ味で差す脚質になった。スプリングSでは内々を押し上げていって機動力もあるところは見せたが、外を回して追い込んだほうが味があるタイプではあるだろう。

レパードSは「恥ずかしながら◎ダノンリバティに着地しました」というぐらいのボツ予想で(^ ^;)、それでもラトロ肩を力強く駆動させながら伸びてきたときは「やっぱりスカーレットレディ最強なんか」と思わせたのですが、そこから抜かせなかったクロスクリーガーはここでは格上という勝利、ホッコータルマエのような勝利やったと思います

ゴールデンバローズはストライドで走るのであまり器用なほうではなく、今日は内枠だから逃げてみたのだと思いますが、クロスクリーガーのダートの捲りは現役屈指ですから、あれに目標にされて捲られると4角でかなり苦しくなってしまう

クロスクリーガーとゴールデンバローズについても「重賞の見どころ」より再掲します

クロスクリーガー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012100772/
ユキノサンロイヤルの甥で、3代母Raja's DelightはデルマーデビュタントS(米G2・ダ8F)勝ち馬。ノボバカラと同じアドマイヤオーラ産駒だが、母ビッグクィーンはBramalea≒Gold Digger3×4などブライアンズタイムの北米パワー血脈をクロスしていて、自身はBold Ruler系Raja Babaの5×4だから、こちらはブライアンズタイムのパワーとBold Rulerの機動力を武器とする。ジャパンダートダービーはノンコノユメには差し切られたが後続には決定的な差をつけており、ユニコーンS組が相手なら二つ目の重賞制覇を狙えるが、東京のヒヤシンスSで追ってあまり味がなかったように、持ち前の機動力は捲りのきく小回りコースでこそ存分に発揮される。新潟1800mだとスローが希望か。

ゴールデンバローズ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012110100/
リヴァーシティーズS(米G3・ダ8.5F)のClamorosaなどが出る牝系で、母父MayakovskyはゴーサムS(米G3・ダ8F)勝ち馬、母母父ヘネシーはStorm Cat直仔でヨハネスブルグの父。父TapitはSeattle Slew系の本流で昨年の北米リーディングサイアーで、日本ではテスタマッタやタールタンの父として知られる。ダートをストライドで走るA.P.Indy系だから直線の長い東京や中京に向き、Storm Catの影響が強いマイラー体型で、Seattle Slew4×5などナスキロ血脈が豊富で体質は柔らかい。ユニコーンSはドバイ遠征の疲れがあったようで人気を裏切ったが、戦績どおり東京マイルが最も動ける舞台。1800mは守備範囲だがベストではないか。

ブラダマンテ牝系のアズマシャトルと母父ブライアンズタイムのクロスクリーガー、東西の重賞でRoberto捲りが炸裂した日曜でしたが、クロスクリーガーは脚捌きはRobertoというよりはBold Ruler忍者で、ベストは京都1800mかな、平坦の軽いダートならもっと高速で捲れると思いますよこの馬は

8/8,9の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

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■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2013)』で栗山求が取り上げたポリアフ(牝3歳)が土曜札幌2R3歳未勝利戦(ダ1700m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ
父キングカメハメハ
母ユキチャン(クロフネ)
牝 募集価格:2500万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104881/
白毛で話題になった母ユキチャンは関東オークス(G2)など3つのダート重賞制覇。これにキングカメハメハですからほぼダート専用でしょう。3代母の父 Topsider は「Northern Dancer+Princequillo+Nasrullah」という構成。父キングカメハメハは「Northern Dancer+Secretariat」の組み合わせを持つ血と相性が良好であり、Secretariat は「Nasrullah+Princequillo」という血統ですから、Topsider は父キンカメのニックス血脈と限りなく近い構成です。母のように牝馬のダート重賞戦線で期待できる馬です。(栗山)

■『望田潤のPOG好配合馬リスト(2014)ハーツクライ編』で望田潤が推奨したワキノハガクレ(牡3歳)が土曜小倉6R3歳未勝利戦(ダ1700m)を勝ちました。

○ホーリーグレイルの12(牡)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012100662/
ノーリーズンやグレイトジャーニーの甥。2代母アンブロジンはワンアンドオンリーの3代母でもある。アンブロジンの3代母Courtly Dee(子孫大繁栄の名繁殖)がWar Admiral×Never Bendの組み合わせなので、ハーツの牝系My Bupersの名血と脈絡するのがニックスの根拠だ。母はBramalea≒Gold Digger3×3なのでパワーや先行力も早めに発現するはず。(望田)

■土曜新潟9Rダリア賞 ペルソナリテ(一口・栗山)
■土曜札幌8R500万下 タッチングスピーチ(ディープ・望田&栗山)

母のBold Reason≒Never Bend3×4譲りのラトロ肩で掻き込んで走るタッチングスピーチは、俄然高速化した札幌のインベタ馬場で、フラワーC4着スイートピーS3着のロッカフラベイビーを大外一気で差し切り、ついにパンツを見せてくれました(・∀・)
まあハッキリ言って洋芝2000mで走らんかったらもう勝つとこないだろうぐらいに思ってたんですが(^ ^;)、これならピクシープリンセスぐらいの奥はあるだろうと


母父マイラーで捲りたい

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ここ2年はローマンレジェンドが連勝しているエルムSですが、これは馬の格と岩田の気合いで捲ってねじ伏せたという印象が強く、小回りダ1700mというのは基本的には先行力機動力重視のコースですから、いつも書くように「父中距離×母父マイラー」の配合形が好走しやすいレース

ランフォルセ:シンボリクリスエス(JC,有馬)×Machiavellian(2000ギニー2着)
フェラーリピサ:Touch Gold(BCクラシック)×Capote(BCジュヴェナイル)
メイショウトウコン:マヤノトップガン(有馬,宝塚,菊)×ジェイドロバリー(仏グランクリテリウム)
クリノスターオー:アドマイヤボス(セントライト記念)×ジェイドロバリー(仏グランクリテリウム)
オーロマイスター:ゴールドアリュール(帝王賞)×Lear Fan(ジャックルマロワ)
トーセンブライト:ブライアンズタイム(フロリダダービー)×ジェイドロバリー(仏グランクリテリウム)

あと毎年出てきて上位進出を果たす聖光学院のようなエーシンモアオバーも、マンハッタンカフェ(春天,菊)×Rubiano(NYRAマイル,カーターH)ですから「中距離×マイラー」

これも前に書きましたが、Woodman×Danzigというスプリンター血統のフジャブに中距離馬をかけると、シルポートやサウンドオブハートやカフェブリリアントみたいな前向きピッチ走先行型マイラーが出るのと理屈はまあ同じですね

今年の登録馬でいうと、母父ロックオブジブラルタルのジェベルムーサは典型的な捲りだし、ロージズインメイ×フォーティナイナーのマイネルバイカもフワリとした先行脚質ですよね

また捲り勝負という観点でいうと、Mr.Prospector+Roberto+Nureyevの砂黄金配合のNashua≒Nantallah的パワーも毎年有力で、それについては下記エントリを参照してください

最近甲子園もぜんぜん観てないので、「優勝はしないけど毎年上位進出を果たす常連校」の適当な例が思い浮かばず、聖光学院は石塚さんから仕入れました(・∀・)

本日18時更新のNETKEIBA「重賞の見どころ」では関屋記念とエルムSの上位人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします

札幌1700mのエルムSは捲り勝負になるので、毎年Roberto&Specialの支配下にある
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d0c5eed6df8e4945bbf76e1f4d38ba82

「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新&雑感

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先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました~

昨夜は某有力馬主のもとで馬関係のマネジメントをされている方と、こそばゆい居酒屋で5時間ぐらいガッツリさし飲み
もともと日高で馬の育成をやっておられてオーストラリアやアイルランドでも修業されただけあって海外の競馬にも精通されてて、面白い話をたくさん聞かせてもらいました
セレクトセールで私に声をかけてくるぐらいですから血統に関しても造詣が深く、「シンガポールは常夏ですから、メイショウナルトみたいなラトロ肩はクランジで走らせましょう」という発想には笑った(・∀・)

「マンカフェ×Acatenangoか、おおおたしかに真っ黒なドイツ馬が歩いとるわ(・∀・)」とイモータルのパドックを見ながら言ってたんですが、実はドイツ血脈が入っているのは、父の母サトルチェンジの母母Suleika(Aditi≒Alchimist3×3)のところと母父Acatenangoの父父Literatのところ(Alchimist≒Arjaman≒Aditi2×4・5)、ここだけで、つまりイモータルの血統表においてドイツ血脈はたった1/8にすぎない
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105901/
もう一つのポイントは、母ショアーが持つ「Nearco×Hyperion」の組み合わせのニアリークロス、Phaetonia≒Nearcic≒Mossborough4×4・5で、イモータルの場合は父マンハッタンカフェはNorthern Dancerを持たないので、このニアリークロスに関する緊張→緩和のメリハリがエックスマークよりきいている、という見方もできます
いずれにしてもサンデーサイレンスとNorthern Dancer以外はAcatenangoとかAllegedとかタップオンウッドとかアウトサイダーな血ばかりで構成されていて、走らせるとちょっと頼りないぐらいに柔く、このアウトサイダー血脈豊富なアウトブリードでこの伸びのある体型でこの柔体質、現状は平坦外回り向きで、将来大物に育つとすればステイヤーとしてじゃないかと

日曜札幌1Rの芝1800m戦ではプレイヤーサムソンが2着惜敗、これでデビューから2戦連続2着で次こそはというところですが、同日9Rの芝2600m戦では兄プレイヤーハウスがこちらは際どく差し切り2勝目をあげました
この兄弟は父が親子(オペラハウスとメイショウサムソン)の3/4同血の関係で、High Top=Camden Townの全きょうだいクロスを持つのも同じ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012102746/

┌オペラハウス
││ ┌Derring-Do
││┌High Top
│└△└Camenae
プレイヤーハウス
└クインズプレイヤー
 └フレイバーギフト
  │ ┌Derring-Do
  │┌Camden Town
  └△└Camenae

 ┌オペラハウス
┌メイショウサムソン
プレイヤーサムソン
└クインズプレイヤー

また母母フレイバーギフトとオペラハウスの配合も2回試みられていて、ワンダーシンゲキ(平地3勝,障害オープン)とオペラソング(15戦未勝利)が出ています

フレイバーギフト(f.カツラギエース)
├ワンダーシンゲキ(m.オペラハウス)平地3勝,障害オープン
├クインズプレイヤー(f.トウカイテイオー)
│├プレイヤーハウス(m.オペラハウス)現役2勝
│└プレイヤーサムソン(m.メイショウサムソン)現役[0.2.0.0]
└オペラソング(f.オペラハウス)未勝利

ちなみにTARGETによるとCamden Townを持つ馬は中央に14頭が出走し6頭が勝ち上がり、ちなみにHigh TopとCamden Townはともに英2000ギニー勝ち馬

スパーキングジョイはサンデーサイレンス3×3にMr.Prospector4×4、父がHalo3×4で母父がNureyev≒Sadler's Wells3×2、なかなか意欲的な配合のヴィクトワールピサ産駒ですが、しかしこれだけあれこれクロスを重ねても、体型はわりとノーザンテーストが強いというのがさすがというか何というか
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013104796/

ヴィクトワールピサ「俺はHalo3×4じゃあああっ!」
エルコンドルパサー「3×4がなんじゃ、俺はNureyev≒Sadler's Wells3×2じゃあああっ!」
スパーキングジョイ「お父さん!お爺さん!ぼくはサンデーサイレンス3×3とMr.Prospector4×4になりました」
ホワイトウォーターアフェア(うちの家族はみんなクロスがうるさいなあ…)
ノーザンテースト「ワシはLady Angela3×2やで」(一同黙りこくる)

お知らせ3つ

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本日8/12発売『サラブレ』9月号、特集は「二強種牡馬を徹底比較!ディープインパクトVSキングカメハメハ」
長谷川仁志さん、鈴木由希子さん、Mahmoudさんが両種牡馬の比較を書いておられますが、私の担当は両種牡馬の「走る配合のツボ」のおさらい、各々4つのポイントにまとめて解説しています
https://www.enterbrain.co.jp/product/magazine/sarabre/15000054

同じく本日8/12発売『UMAJIN』9月号、特集は“ベタ買い”馬券術の最終章「今買うべきスゴ腕厩舎」
連載「血統と馬券 ここだけの話」はちょうど一年、第12回の今回でひとまず終了ということで、最終回は馬券検討やPOGやクラブ募集馬の馬選びなどにおいて、血統という道具をケースバイケースでどのように使いこなすべきなのか…という総括的な話を書かせてもらいました
http://www.uma-jin.jp/
次号からは「血統・馬体・走りの3つをすり合わせることで、その馬の本質を見極めよう」を合言葉に、読者の皆さまからの質問や疑問にお答えする形式にリニューアルすることになりましたので、UMAJIN編集部宛にどしどし質問をお寄せください
下記ツイッターアカウント(UMAJIN血統班 )でも、随時質問を受け付けていますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
UMAJIN血統班Twitter:@umajin_ketto

もう一つお知らせを、知人の若いライターさんが『週刊競馬通信』にてメルマガを発行することになりました(購読料は無料)
競馬に関してはあらゆる分野に精通している人で、血統に関しても面白いネタを書いてくれるはずで、ぜひご一読いただければと思います(メルマガ登録は下記より)
小松明【全国若駒便り】
http://ameblo.jp/keibatsushin/entry-12060881013.html
http://ktsn.jp/magazineInfo/detail?id=586&genre_id=3

今さっき大家にゴーヤをもらったので、昼飯は素直にチャンプルーでいきますか

センハチウマ

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レッドアリオンはリディルの全弟で、Halo≒Drone≒デプス3×4・4とAlcide≒Aureole5×6のニアリークロスを持つ好配合馬
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010101775/

このAureoleのニアリークロスから馬群を嫌がる気性を受け継いだようで、おそらくベストは逃げ、セカンドベストがマイラーズCや洛陽Sのように好位外から抜け出す形、サードベストが西宮SやニューイヤーSのように大外を回して差す形で、ワーストが安田記念のように馬群の中で揉まれる形

リディルはエリモピクシーの息子らしい典型的なマイラー体型でしたが、こちらは兄よりも胴と脚が長くお尻は小さく、加速もあまりマイラー然としないので、マイルだとスタートが悪いと先行できないこともままあり、だから1800mでゆったり先行させてみたらどうか、とよく書いてきました

マイラーズCの勝因は揉まれず先行できたことに加え、京都の高速馬場の超スローでサンライズメジャーが逃げ粘ったように展開利もありましたが、それよりなにより、マイル重賞とは思えないような超スローでレースラップが59.4-33.2と、まるで1800mのようなレースになったこともマイラー然としないこの馬にとっては走りやすかったのではないかと思うのです

1800mの西宮Sでは後方をうなりながら追走、小牧さんが直線で大外に持ち出したとたんに嬉しそうに全力疾走しはじめ、逃げ切り態勢だったバットボーイを並ぶ間もなく抜き去ってしまいましたが、ベストパフォはマイラーズCよりこの西宮ではないかと今でも思うほど、あの脚は圧巻でした

ちなみにバッドボーイは1800~2000mでハナを切って4角まで先頭を譲らなかったときは[3.3.0.0]、エピファネイアとサトノアラジンとレッドアリオンにしか負けておらず、これも1800mベスト説=西宮ベストパフォ説の根拠の一つ

ある繁殖にシンボリクリスエスを配合すると、生まれてきた仔は母よりもSeattle Slew的に胴長で脚長になり、母よりも動きが遅くなる、というのはよく見られる現象

ストライドは大きくなるけれどピッチは遅くなるので、サラブレッドの走るスピードはストライド×ピッチですから、このメリットとデメリットどちらが大きいか、全体としては少しデメリットが大きいかなあ…という印象ですかね(^ ^;)

スティンガーは阪神3歳牝馬Sと京王杯SC(2回)と現フローラSと京都牝馬Sに勝ったしなやかなマイラーでしたが、そこにシンボリクリスエスが配されたサトノギャラントも、母よりは胴伸びのある体型でストライドは伸びるのですが母ほど俊敏な動きはできない

だからこの馬もピュアマイラーではなく1800ベスト説を採ってきて(だいたいスタート後のあのチンタラした動き、あんな緩慢な一流マイラーはいません)、毎年新潟マイルの谷川岳Sで好走するのは外回り向きのナスキロ柔いストライドというのもありますが、今年が60.4-33.3、昨年が62.4-32.8、マイルのオープンとは思えないスローになったことも大きいと思うのです

今年の谷川岳でこの馬が踏んだラップは61.8-31.9、昨年の谷川岳が62.9-32.3、13年キャピタルS勝ちが60.1-33.1

良馬場の芝マイル戦で1000mを60秒を超えるペースで通過したときは[5.2.0.1]なのに対し、60秒を切るペースで通過したときは、15年安田記念13着(59.1)、15年ニューイヤー8着(58.9)とともに惨敗

つまり1800馬の追走能力と斬れ味で間に合うマイル戦ならば差し届く、というのがこの馬が築いてきた実績であり、昨年の関屋記念は稍重でレースラップが58.1-34.4、この馬のラップが59.1-33.6、北宏はシンガリからインに潜り込んで、残り200mでは3番手から抜け出したダノンシャークに並ぶところまできたのですが、そこからはむしろ前のクラレントとダノンシャークのほうが脚色がよかった

あそこで最後ひと押しがきかなかったのは、谷川岳よりは追走に脚を使わされていたからで、それはつまりピュアマイラーではないからなのだ、という見立てもできるのではないかと

ヴィクトリアマイルのミナレットの大逃げは、「真っ当なペースのマイル戦を、うなりながら追走して弾けるのがピュアマイラーなのだ」ということを改めて教えてくれましたが、さて今年の関屋記念はピュアマイラーの土俵の内にあるのか外にあるのか、まずそこから考えてみようかなと

マンハッタンカフェ死亡

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第1回セレクトセールで1億3650万円の高値で落札されたマンハッタンカフェは、「サンデーサイレンスと酷似した黒光りする馬体」が注目されましたが、黒いのはビワハイジやSlip Anchorなどが出るドイツ牝系由来でもあったかと

しかし動かしてみるとパワー体質で肩も立ち気味で(Ribot肩)、凱旋門賞連覇Allegedの重厚さも表現されていて、だから父ほどしなやかに全身運動できないのですが、可動域が小さいぶん燃費よく我慢強く長い距離を走る能力に長けてました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1998101554/

この燃費のいい走りは半分Bold Ruler忍者的でもあり、それはHalo≒Boldnesian2×4のニアリークロス由来でもあるでしょう

菊と春天に勝ったようにサンデー代表産駒のなかではステイヤー寄りに分類される馬でしょうが、札幌2600mを連勝して出世街道に乗り有馬記念もひと捲りで決めたように、アクションに無駄がないので内回り小回りの機動力にも優れていたことは付記しておきたい

Northern Dancerの血を引かないので、レッドディザイア(母がNorthern Dancer3×3)、ヒルノダムール(母がNijinsky≒The Minstrel2×3)、フミノイマージン(母がNorthern Dancer2×4)、ガルボ(母がNijinsky≒Far North3×3)などNorthern Dancerのクロスが強い牝馬との配合がよく成功しましたが、名牝ジンジャーパンチとの父母相似配合でルージュバックを出したり、AllegedのスタミナではなくTom Rolfeの突進力を活かしてジョーカプチーノのようなマイラーも出したり、ディープインパクトやステイゴールドやハーツクライなどと比較してみても引き出しの数は多い種牡馬でした…合掌

※追記
下のコメントにも書きましたが、マンハッタンカフェの代表産駒って、他のきょうだいがあまり走ってないことが多いのです
つまり代表産駒たちの母は「マンカフェとだけ走る仔を産んだ」わけで、これは種牡馬マンカフェの優秀さ、地肩の強さを示すものではないかと

土曜は「No.1予想」で阿蘇Sを、「馬券総合倶楽部」で阿蘇Sとフェニックス賞を予想していますので、今週もよろしくお願いします

“東サラ”の15年度募集がスタート

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“東サラ”こと東京サラブレッドクラブの2015年度募集馬ラインナップ(14年産)が本日発表になりました
http://www.tokyo-tc.com/h_list_kouma.html#sec1

今年も「血統屋」の栗山求と望田潤が全馬の「配合診断」を書いておりますので、出資検討の参考にしていただければ幸いですm(_ _)m

この「配合診断」はあくまで血統表のみで解説したもので、これから実馬とのすり合わせ作業に入り、これはという馬を「一口馬主好配合馬ピックアップ」で取り上げるわけですが、そちらも月曜夜にはアップしたいと思っていますのでよろしくお願いします

土曜のボツ予想~札幌1500[2.1.2.0]のマイネルラヴ×Never Bend

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コスモスは○シャクンタラーが強いと思いますが、牝馬とは思えないほど(実際新馬勝ったときも牡やと思い込んでました…)Silver Hawkのいかつさ全開というタイプで、今の札幌はなかなかの高速馬場ですから、あの俊敏というよりは力強い捲りで間に合うのかどうか(ただ札幌は昨夜パラパラと降りました)
◎グローリーミストはワークフォース×ジャングルポケットでNureyev≒Sadler's Wells3・5×4となるといかにもパワー型粘着型のイメージですが、「1/4非Northern Dancer」で配合形が良いのと、全体に「HyperionとNasrullah」の組み合わせのクロスでまとめているせいかドゥラメンテやルーラーシップ的なしなやかさを感じさせる体質で、Pasadoble≒Allegedの力馬っぽさを消し日本向きのしなやかさを表現するには、意外にワークフォース×トニービンはニックスかもしれませんよ

STVはイッテツはGreen Desert丸出しで距離延長不安、ミッキーユニバースはラストタイクーンが強く脚長ナスキロ柔ストライドで走るマイラーで内回り小回りは不振、となると前走差す競馬を余儀なくされ馬群を割って伸びた○ダンツキャンサーが、「父中距離×母父スプリンター」ですからイン好位差しができれば面白い
◎ダンツミュータントは札幌1500[2.1.2.0]で夏の洋芝良[2.3.1.0]、母母父ノーザンディクテイターの母DictatesはNever Bendと3/4同血(NasrullahとBimelechとBloodroot)、この最内枠でこの人気ならば、「マイネルラヴ×Never Bend」に小銭を入れてノリに全権委任

知床はステゴ×デインヒルで“緩慢なナカヤマフェスタ”というイメージの◎サンライズジャパンが洋芝合いそうだし、○ローハイドも前走長く脚を使っていて、ここらで順当というレースですかね~
ローハイドはディープにDarshaanやから外回りで重厚に斬れるのかと思っていたんですが、実は内回り小回り[1.5.0.4]、母父がサドラー系で母がBold Reason≒Never Bendのクロスでこのラトロ肩を受け継いだというのはタッチングスピーチと同じ

三面川は▲スマイルミーティアはまだまだ上を狙える素質馬で、チチカス産駒だけに外に出したほうが伸びる気性でこの外枠も歓迎でしょうが、ここはスロー濃厚であまり後ろからでは厳しいかも
となると○レッドオリヴィアの先行が手堅いですが、ジャンポケ産駒だけに根はHyperion脚質で全3勝は全部上がり12秒戦、ほんとは難波Sのようにある程度消耗戦になったほうが勝ち味があるタイプでしょう
◎リラコサージュはブライアンズタイム×Kingmamboですからパワーと機動力に富む血統で秋華賞3着、しかし母母父Halo譲りのきれいな脚捌きで速い上がりにも対応できるし、直線長いコースならスローになったほうが加速の良さが活きるタイプで、ここは上がり11.4-11.6を抜け出したスイートピー勝ちの再現アリとみました

新潟日報は1400mで折り合えば内回り向きのBold Ruler的一瞬脚がある▲マーブルカテドラルが面白いのですが、乗り難しい馬なのでテン乗りで◎が打てるかどうか
ここは頭数のわりに逃げ先行が少ないので、◎サンブルエミューズ○ダノンシーザー☆メイショウライナーと振ってみます…アンジェリックは「母の胴が長くなった」シンボリクリスエス産駒で内回りよりは外回りだろうと

「No.1予想」では阿蘇Sを、「馬券総合倶楽部」では阿蘇Sとフェニックス賞を予想していますので、そちらもよろしくお願いします
小倉の芝レースは思いつきのようなHペースで逃げたり、急激に中だるみしたと思ったら引っかかって途中でグチャグチャになったりでペースや展開が読めずに苦労しますが(その点札幌は達者な乗り役が多いのでスローでも流れてもレースがきれいでかつタイトです)、まあしかし2歳の1200m戦とダートならば…ということで


日曜のボツ予想~「父中距離×母父マイラー」を追う「砂トライアングル黄金配合」

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土曜の札幌ダートは稍重でモンドクラッセ=モンドクラフト兄弟が速い時計で勝ってましたが、日曜もこれから少し降る予報
エルムは1分42秒台突入となると、ジェベルムーサとソロルはまた追走に苦しむ可能性があり、一方「父中距離×母父マイラー」の○クリノスターオーにとって小回り1700mの時計勝負は望むところで、今年もエーシンモアオバーの番手で揉まれなければOK
エルムは捲り勝負だけに「父中距離×母マイラー」に加えて、ランフォルセとオーロマイスターで決まった11年が典型ですが「Mr.Prospector×Roberto×Nureyev」の砂黄金トライアングル配合もよく好走するレース
◎ヒラボクプリンスは母がHail to ReasonとRaise a NativeとGraustarkとNorthern Dancerをクロスする父母相似配合で、自身はMr.Prospector4×4にNureyevとRobertoが絡む砂トライアングル黄金配合で、ダ1700で機動力あるレースができる馬
Halo≒Red Godのニアリークロスも併せ持ち、脚捌きは軽くそれほど筋骨隆々というタイプではなく、ダ稍~不は[3.1.4.1]で軽い馬場のほうがスピードが活きるタイプ、マリーン2着はソロルやジェベルに3キロ以上ハンデをもらっていましたが、揉まれず先行できればおそらく42秒台で走破するであろうクリノに食らいついていける可能性があるのはこの馬ではないかと

HTBは人気ですが◎レッドライジェル、青葉賞は東京で斬れ負けという6着でしたがそんなに負けてないし、今の札幌なら山吹賞の力強い差しを再現できるはず
サセッティの仔は札幌芝[1.0.0.1](着外は落馬競走中止)、函館芝[1.0.2.0]、小さくても手先のパワー十分で洋芝小回りは巧者です

札幌8はヘヴンズチョイス
母アーティストチョイスはGiant's Causeway産駒でRoberto4×3、Northern Dancer4×4、Hail to Reason5×4・5、その母がLear Fan産駒でLt.Stevens=Thong3×4とクロスがうるさく機動力抜群のマイラー、Northern Dancerを持たずアウトサイダー血脈が強い種牡馬マンハッタンカフェはこういう牝馬との配合で成功しました
だから小脚のきいた機動力あるマイラーに出たのは順当で、しかしRibotのクロスや母のLa Troienne血脈の影響かわりと硬肉で前が伸びない走りで、2月にダートで勝ったときはこんなにゴツゴツした走りの馬やったかなあ~と思ったほどで、でも昨夏の村上特別ではもう少し柔らかみのあるフォームで追ってひと脚使っていたし、夏場のほうがしなやかに走れるタイプなんじゃないかと
配合形やフォームからして小回りはむしろ合っていると思われるだけに、大外枠でも和生のフワリ先行に期待

小倉最終は◎エスジープログレス
ダイワメジャー×Unbridled×Secretariat×Droneですからカレンブラックヒルの名配合をなぞった形ですが、あちらは母チャールストンハーバーがすでに名配合
母母Buzz Me Miss BlueがSecretariat≒Sir Gaylord1×3で、少しトモの蹴りが非力で頭が高く前駆に頼った走りはこの影響でしょうが、そんなタイプだけに平坦で外差しのきく馬場はプラスやと思うのです…と書いて前売りを見たらこれ1人気かいな(^ ^;)

「No.1予想」では豊栄特別を、「馬券総合倶楽部」では豊栄特別と関屋記念を予想していますので、日曜もよろしくお願いします

日曜の重賞回顧~Aureole魂でファイトバック、母父マイラーでひと捲り

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新潟11R 関屋記念
◎12.レッドアリオン
○1.サトノギャラント
▲5.カフェブリリアント
△3.スマートオリオン
△11.エキストラエンド
×2.エールブリーズ
注4.マジェスティハーツ
レッドアリオンはオリオールのニアリークロスを持つだけに馬群を嫌がるところがあって、安田記念のように周りに馬がいると追っても伸びない。エールブリーズは中京記念でガツンと引っかかったのでここはジワッと行きたいだろうし、スタートダッシュは一番速いスマートオリオンが押し出されそうだが、戸崎もフワッと折り合う手腕には定評がある乗り役だ。スロー濃厚とみるならば、枠入りが最後でスタートが決まるであろうレッドアリオンは外目の番手に無理なくつけられるはずで、マイラーズCの再現のお膳立てが整ったというべきだろう。

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下記エントリ「センハチウマ」で書いたように、新潟外マイルはスローになると1800タイプの出番になるので(スローのヴィクトリアマイルなんかと同じ現象ですよね)、しかもどう展開を読んでもペースは上がりそうにないので、常々1800mベストだと書いている◎レッドアリオンと○サトノギャラント、そして牝系特有の小脚で走るので本来は内1400m<外1600mの▲カフェブリリアント、外回りでズバッと斬れるマイラーではなくちょっとズレたタイプを上位にし、あとこれもマイラーではなく中距離馬だと書いてきたマジェスティハーツにも印を回しておきました

レースはスタート後が13.2とゆっくり入り、スタート一息だったレッドアリオンも労せずハナへ、あとは淡々と流れて上がりの競馬に

レッドアリオンは川須も言うように持続的に脚を使えるのがセールスポイントで、だから残り400~200mで10秒台の最速ラップに各馬が乗ったところでは突き放すどころか後続に追いつかれてしまったのですが、並んできたのがスニッツェル産駒で高速馬場ではややジリ脚のヤングマンパワーだったのが幸運で、ジワジワ並んでこられたところでAureole魂に火がつき、そこからもう一度伸びはじめた

仮にあそこにいたのが出走馬中最も俊敏なカフェブリリアント(この馬も直線カベで満足に追えてない)だったならば、並ぶ間もなく交わされて前に出られていた可能性は高く、そうなるととたんにAureole魂逆噴射だったと思います

そしてその場合は、ヤングマンパワーの直後でまともに前が詰まっていたサトノギャラントも進路があったかもしれず、ほんとにこういうちょっとした位置取りや隊列の違いによって、もしかしたらカフェブリリアントとサトノギャラントで決まっていたかもしれんなあ…とレースが終わってからも思うし、いつも言うようにレースは生き物、あちこちにマギレが潜んでいるのです

でもレッドアリオンもオリービンも、Aureole魂を信じて行ききったからこそ結果がついてきたわけで、川須はアリオンに乗ったら出していくので前からほめてきましたが、小牧さんも最近は意識的に出していくシーンをよく目にするので何か嬉しいです(・∀・)

「父中距離×母父マイラー(スプリンター)」の配合形は、ホッコータルマエが典型ですが、母のスピードで先行したり捲ったりして父のスタミナで粘り込むという機動力ある脚質になりやすいので、下記エントリ「母父マイラーで捲りたい」で書いたように、小回り1700mのエルムSも「父中距離×母父マイラー」の捲りがよく決まるレース

今年はアドマイヤボス×ジェイドロバリー(仏マイルG1勝ち)のクリノスターオーがいつもの出脚がなく外3番手、この小さなスキを見逃さないのが岩田の野獣の嗅覚で、アグネスタキオン×ロックオブジブラルタル(欧州マイル王)のジェベルムーサを促して必殺の向正捲り、560キロの巨漢がうなりながら本命馬に襲いかかるさまは迫力満点でした

雨で時計が速くなると捲りきれないんじゃないかと私は危惧していましたが、今日の捲りは今までで最速と言ってよく、岩田は今回はデキがいいと力説してましたが、あそこまできれいに捲られると恐れ入ったというしかないです(^ ^;)

でも「父中距離×母父マイラー」でしかも母方のパワーが強く表現された馬ですから、東京で2勝目をあげた頃から内回りの捲り脚質だと書いてきたし、3歳時のレパードの予想でも「能力はインカンテーションやケイアイレオーネとそん色ないが、もう少し捲りのきくコースのほうが狙いやすい」とも書きました

揉まれ弱い気性のクリノスターオーはあそこで戦意喪失でしたが、完全に捲りきられて外に馬がいなくなったらまたそこから投げずに走ってましたからオモロイ馬です(・∀・)

エーシンモアオバーも下記エントリで書いたようにマンハッタンカフェ×Rubiano(NYRAマイルほか)ですから「中距離×マイラー」で、このエルムSは機動力で毎年好走、6年連続出場で[0.1.3.2]はアッパレ

まあしかし狙いすましたかの捲りで本命馬を沈め、父の弔いに燃えるグレープグランデーとエーシンモアオバーも降しての勝利、母父マイラーとかそんなことよりも、鞍上岩田が最強なのかと改めて思わされる今年のエルムSでした(^ ^;)

勝ち馬の血統についてはNETKEIBA「重賞の見どころ」から再掲します(レッドアリオンは中京記念時のものです)

レッドアリオン
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010101775/
リディルの全弟でクラレントやサトノルパンの3/4兄弟。母エリモピクシーはエリモシックの全妹で自身もオープン級で活躍したマイラーだったが、Drone≒デプス3×3のニアリークロスを持つのでマイルのスピードを確実に伝える繁殖牝馬だ。兄たちより脚長でスピードの乗りも重厚でベストは1800mぐらいだろうと書いてきたが、最近は肉付きが良くなって若いころよりはマイラーっぽい加速になってはきた。「サンデー×Lyphard×ハイインロー」の配合形だからマイラーズCのように前で受けて味があるタイプだが、中京芝1600mの中京記念はいつも前崩れの差し競馬になっているのが気になる。

ジェベルムーサ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104029/
母母Animatriceはマルレ賞(仏GII・芝2400m)に勝ち英オークス3着の活躍馬。母アビラはデインヒルとAllegedを通じるRibotとFlower Bowl≒Determineのクロスだからかなりのパワー型で、本馬も560キロを超える大型馬で捲りにかかるときのパワーが凄い。母父ロックオブジブラルタルは芝1600mの大レースを勝ちまくった名マイラーでミッキーアイルの母父でもあり、「父中距離×母父マイラー」の配合形だからここ2走のように小回りコースを捲るような競馬が合っている。ここも捲りにかかるタイミング一つで、岩田の手腕にかかる比重は大きいが、脚抜きの良い馬場よりは乾いた馬場のパワー勝負が希望だろう。

センハチウマ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/e38c28f2fa26e1ab8edc72d12bbc8e00
母父マイラーで捲りたい
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d7bcf77e7039572373fee6556d7f8050

8/15,16の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

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■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2011)』で望田潤が取り上げたレッドアリオン(牡5歳)が日曜新潟11R関屋記念(G3・芝1600m)を勝ちました。

★東京サラブレッドクラブ
父アグネスタキオン
母エリモピクシー(ダンシングブレーヴ)
募集価格:4800万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010101775/
リディルの全弟で先日新馬勝ちしたクラレントの3/4弟。Halo≒Drone≒デプス3×4・4、Alcide≒Aureole5×6、Bold Ruler5×6などきれいな相似配合になっていて、競走能力を示した父母の相似配合ですから悪い方向に転ぶことが少ない、間違いの少ない配合。本馬は兄たちより距離適性は長めでジワジワ粘る脚質の中距離馬でしょうが、いずれにしても能力はオープン級とみてこの募集価格ですがオススメします。(望田)

■日曜新潟11R関屋記念2着 マジェスティハーツ(一口・栗山)

エリモシック=エリモピクシー姉妹の配合が大好きで、当時の競馬通信誌面でも絶賛してましたが、エリモシックよりエリモピクシーのほうが繁殖で成功するとは想像できなかった(エリモシックが繁殖としてこんなに成功しないとは想像できなかった…)

エリモピクシーはDrone≒デプスのニアリークロス3×3なのでサンデー系種牡馬との配合はだいたい決まりやすく、クラレントもサトノルパンもなかなかの好配合だと思いますが、アグネスタキオンとの配合、リディル=レッドアリオン兄弟の配合が一番好きですね~

その母エリモシューテングは通算[2.1.0.0]、忘れな草賞は現場で観てて、後に中京記念に勝ちエリザベス女王杯でも3着に粘ったトップコートがもう完全に逃げ切り態勢だったのを、美しいとしか表現できないような追い込みで差し切って、結果的に最後のレースとなってしまっただけになおさら強烈な印象として残ってて、思えばあの瞬間からこの牝系の虜ですわ
http://db.netkeiba.com/horse/1984102981/

しかしこれ、デビュー戦は何に負けたんやったっけ?と調べてみたら、そうかニホンピロマーチ(後のダービー3着)の2着やったんですね~(・∀・)

こちらは藤原牧場産でロッチの牝系にファバージにアローエクスプレス、管理するのはもちろん伊藤雄二、今で言うたらキンカメ×サンデー×エアグルーヴみたいなもんかなあ…、もう何もかもがセピア色です

禁断の32秒台

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先週の月曜に立ち上げた「母父マイラーで捲りたい」と木曜に立ち上げた「センハチウマ」、この両エントリは、なかなかレースのツボを押さえたものだったんじゃないか…と自画自賛(^ ^;)

ほんとは前日予想でポンポン当たればエエんですけどポンポン当たらんので、とにかくブログを読んだ人が週末のメインレースを検討する際に、何か参考になるような能書きとか、引っかかるようなキーワードとか、最低限そういうのは投げかけたいなあ…と思ってはいるのです

北九州記念は毎年超Hペースで人気の先行馬が総崩れで人気薄の差し馬がドドドッと追い込んできて大波乱、というイメージがすっかり定着していたのですが、昨年はレースラップが33.1-34.4と比較的落ち着き、3番手のリトルゲルダが勝って、2番手のメイショウイザヨイが2着、逃げたアンバルブライベンが4着で、差し追い込みを狙った向きは肩透かしという結果でした

しかし過去9年の芝1200mの北九州記念において、9R中5Rは前半3Fが32秒前半で通過していて、コース形態的にも前傾ラップになりやすいのはたしかでしょう

そしてこのオーバーペースが波乱を生んでいるのもたしかで、「北九州記念において前半3Fを32秒台で通過した1~3人気馬」は、以下のように[0.0.1.10]と壊滅状態

エーシンヒットマン(1人気6着)32.6-34.6
エーシンヴァーゴウ(2人気7着)32.4-34.9
ジュエルオブナイル(3人気16着)32.3-35.6
エーシンヴァーゴウ(1人気3着)32.6-34.5
テイエムオオタカ(3人気4着)32.4-35.0
デグラーティア(1人気5着)32.4-35.0
ダッシャーゴーゴー(2人気11着)32.9-35.1
カノヤザクラ(3人気5着)32.5-35.5
アストンマーチャン(1人気6着)32.4-35.7
メイショウトッパー(2人気10着)32.7-35.6
サチノスイーティー(3人気13着)32.9-36.2

1~3人気に支持されるぐらいの実力馬でも、オーバーペースを32秒台で追走してしまうと馬券に絡むことすら難しい

ちなみに勝ち馬9頭の前後半ラップは以下のとおりで、これをみると行っても差しても32秒台に突入してはならないレースなのだ、ということが実感できます

リトルゲルダ33.4-34.1
ツルマルレオン33.3-33.4
スギノエンデバー33.1-33.8
トウカイミステリー33.6-33.6
メリッサ33.1-34.0
サンダルフォン33.2-34.3
スリープレスナイト33.3-34.2稍
キョウワロアリング32.9-34.8
コスモフォーチュン33.1-34.9

血統的にはRoberto持ちの追い込みに注目したいレースで、13年はツルマルレオンとニンジャ、12年はスギノエンデバーとシゲルスダチとともにRoberto持ちの追い込みのワンツー、14年は前述のように前半33秒台で落ち着いたので行った行ったになりましたが、唯一追い込んできたカイシュウコロンボ(17人気3着)はやはりRoberto持ちだったのです

ちなみに今年の登録馬でRoberto持ちはサカジロロイヤル、サトノデプロマット、ニンジャ、マイネルエテルネルの4頭ですが、33秒台で我慢して差しに回れる馬はいるのかな?(・∀・)

本日18時更新NETKEIBA「重賞の見どころ」では札幌記念と北九州記念の上位人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします

さて冷蔵庫を見たら小松菜と豆腐しかないので、適当に卵でとじて晩酌のツマミにしますか…(冷凍エビと木耳もあったはず)
晩酌は缶ビール一本にとどめて、今日中に東サラのピックをやり遂げますので、もうしばらくお待ちください

「一口馬主好配合馬ピックアップ」東サラから計6頭ピック

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おかげさまで今年も好評をいただいております「一口馬主好配合馬ピックアップ」ですが、本日東京サラブレッドクラブから計6頭ピックしました(栗山4頭、望田3頭、ダブルピック1頭)
http://miesque.com/c00032.html

他にも面白いかなあ~という馬はいたんですが、まず好配合であること、そして血統表中のこの祖先がこのように表現されていると全て説明できること、その上で自信を持って推奨できるものにひとまず絞りました(後ほど残口のある馬からピックする可能性もあります)

「オコエはたしかにちょっと硬いな、ちょっと硬いからこんなに強靭なんやな~」ということはユニフォームを着てても何となくわかるんやから、裸馬が歩いてるの見て骨格や体質がわからんやけないんやあああっ!と念じながら動画も一生懸命見てます(^ ^;)

これで現在、ウイン(1)、グリーン(2)、東サラ(6)、ラフィアン(3)、ユニオン(3)から計15頭ピックしています

なお東サラの募集馬につきましては、今年も「血統屋」の栗山求と望田潤が全馬の「配合診断」を書いておりますので、そちらも出資検討の参考にしていただければ幸いですm(_ _)m
(HPでは「募集馬情報」のPDFファイルにあります)

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